限りない日々の逃走劇

主にtacicaを褒め讃えるためのブログです

2024年を共に過ごしたアルバム

年末休みを享受する皆さま、こんばんは。
大晦日まで働いている皆さま、本当に、本っっ当に!!お疲れ様です。

皆さんにとって今年はどんな年でしたか?
ハッピー?超ハッピー??
私は多忙すぎて超アンハッピーでした。すべてのタスクを滅ぼしたい......。

ストレスフルな2024年を、私はそれでもなんとか生き抜きました。
忙しい中でも、人は娯楽が無くては生きていけません。
そうでなければ、生命活動は存続できても、心が死んでいってしまいます。
しかしながら、目まぐるしい情報社会を生きていく我々現代人。中々娯楽にどっぶり浸かる時間というのは取れません。
だからこそ、移動しながらでも、お皿を洗いながらでも享受できる音楽という媒体は、私たちの心を保つ強い味方と言えるでしょう。

前置きはほどほどに。
忙しい日々を過ごした2024年の私に、ひとときの癒しを与えてくれた音楽を、2024年リリースと2023年以前リリースの二つに分けて紹介していきます。
何かあなたに益のある記事になるかは不明ですが、少しでも楽しんでもらえたら幸いです。
それでは~、行ってみよう!

 

2024年リリースの新作

キタニタツヤ『ROUND ABOUT』 2024年1月10日リリース

 

今や飛ぶ鳥を落とす勢いのキタニの、今年リリースの新アルバム。
1月発売だったので、なんか今年感は薄いですが、良いアルバムでした。

35分に満たない短めのボリュームの中で、色とりどりの曲を楽しめるのがお得感あります。
本当にどこまでも器用というか、どんなジャンルの曲を作っても高いクオリティになるのが、腹立たしいほどに天才です。ダンスまでできるしな。
そんな新進気鋭な天才アーティストのキタニですが、聴いてみるとその肩書きから予想されるような難解さはあまりなく、むしろとても人間臭い親しみを覚えるのが面白いところ。
みっともない一面もあれば、人にやさしい部分も確かにあって。
知れば知るほど身近に感じられて、それに伴い、楽曲自体の魅力も増して感じる。
”キタニタツヤ”の人柄の魅力が、そのまま音楽としてさらけ出されるのが、この人の一番すごいところなのかもしれません。

楽曲ごとに言うと、「私が明日死ぬなら」で始まるのがまず強烈。
ピアノとストリングスでの繊細な伴奏に乗せて、”私が明日死ぬ”ことを仮定した、センセーショナルな内省が訥々と紡がれる。
それがサビでは解き放たれるかのような晴れやかなサウンドで、”あなたが明日も生きたら”という力強いメッセージに変わるのが素晴らしい。

あなたが明日も生きたら 変わらず苦し日々を見つめ

この歌と小指を結んで あなたは明日も生きていくんだ

この曲に救われる少年少女は絶対に多くいるだろうなぁ......。

「青のすみか」は、『呪術廻戦』知らんからあんまとやかく言えないけど、サビのファルセットが爽やかで好き。
作品への理解度も高いらしく、あちらこちらでお気持ち長文を見ました。

このアルバムのお気には「Moonthief」ですね。
中毒性が高くて、一時期狂ったように聴いていました。
強めの韻と、サビのトリップ感が気持ち良い。2分半という短めの尺もあいまって、何回でも聴けちゃう。
あと、”僕だけが違う、脳端子の規格”ってフレーズは天才的。
人と繋がれない孤独感をこんなオシャレでいけ好かない言い方できるもんなんすね(褒め言葉)。

アルバムの流れとしては「旅にでも出よっか」→「ナイトルーティン(cover)」の2曲が、肩の力が抜けて好き。
「旅にでも出よっか」の”もう頑張りたくなくて”っていう歌い出しには、聞く度首がもげるほど頷きたくなります。
ギターの音の良さを、静かに聴かせてくれるのも、安心できていいです。
ちょっと一息つきたい時に聴くと、身をゆだねたくなる心地良さに癒されます。

情緒をぐるぐる回って、なんやかやあった末に、「大人になっても」っていうダーティーめな曲で終わるのが、また一筋縄ではいかない。
この曲、歌ってる内容はすっごくみっともないことなんだけど、身に覚えのあることばっかで否定できないんですよね。
俺も夕焼けが綺麗すぎて死にたくなるよ......。大人になっても。
内心の毒を吐き散らしているように見えて、こんなんでも大人になれるから安心してよっていうエールにも聞こえてくるのがまた面白いです。

嫌な歌を聴かせちゃったけど 不安にならないで

なんとなくで幸せに生きてる 滑稽だろ、笑えよ

才気煥発で垢抜けた音楽の中の、むき出しの人間性がチャームポイントとなる、非常に素敵なアルバムでした。

 

ネクライトーキー『TORCH』2024年2月21日リリース

我らがネクライトーキーの4枚目のアルバム、『TORCH』です。
前作の『FREAK』がカオスな楽曲の多いアルバムだったのに対し、今作は正統派なロックが多い印象。
ネクライトーキーらしいとんちきな明るさに、シリアスな風味が少し増すことで、より生活に寄り添ってくれる、灯火のようなイメージのアルバムに仕上がっています。

「bloom」が個人的には大ヒット。
春という芽吹く季節の華やかさについていけない冴えない心情を”ファズ”として、ちょうカッコいいロックに昇華しているのが実に好きです。

けだるい雰囲気の「悪態なんかついちまうぜ」「新島工場探検隊」もいい。
「悪態なんかついちまうぜ」は最初にもっささんの「ちぇちぇなう」っていうマイクチェックから始まるのがかわいい。石風呂曲を思い出すゆるさ。
でも歌詞をよく聴くとめっちゃ悪態ついてて笑う。ボケカスとか言っちゃってるし。
からの流れで「新島工場探検隊」も肩の力が抜けた曲なのですが、なぜだかとてつもなくカッコいい。
多分その要因の大きなところは、もっささんの歌い方ですね。
ちょっと低めの声で、語尾をけだるげに延ばす感じ、とっても良くないですか!?
もっささんのボーカルは、アルバムが出る度進化していますよね。

後半戦も良曲揃い。
まず、「幕間」からの「あべこべ」が最高すぎます。
鼻歌を歌いながら食器洗いをしていて、窓の外から近所の子どもたちの声がする。
そんな非常に生活感のある環境音から、ノータイムでドラムが入って「あべこべ」が始まるギミックが素晴らしい。
日暮れの情景が、ありありと浮かびます。

歌詞はなんとなく、コロナ禍の心情を歌っているような。
こことか、それっぽい。

頑なに声が出ないまま 幾年の時が経った

なぁ、あれからの今日が続くなら

あべこべの歌も最高さ

ネクライトーキーはライブが楽しいバンドだと思うので(行ったことないけど(行ってみたい))、ライブができなかったり、制限されるっていう状況はもどかしかっただろうなぁ......。
存分に叫べる世の中に戻って、本当に良かったですね。

あと、一番語りたかったのは「わっしょいまっしょい」なんですよ。
ピアノとドラムの軽快なリズムに合わせて、キツネやたぬきやおばけや宇宙人やらが踊りまわる、実にネクライトーキーらしい楽曲なのですが、終わりの歌詞が衝撃的でした。

明日も仕事を頑張りまっしょい

明後日はちょっとだけサボりまっしょい

いつかはお墓で居眠りまっしょい

”お墓で居眠りまっしょい”。
すごくないですか???このフレーズ。
明らかに”死”を意味していると思うのですが、まったく重くなく、かといって命を軽んじるような不健全さも全然ない。
仕事やサボりといった普段の生活の延長線に、ごく自然に”死”があるんですよ。
しかもそれを”居眠り”っていう、すごくゆるくてかわいい言葉に落とし込んでしまっているっていうね。
これは朝日さんにしか書けないフレーズだなぁ......。ほんとすごい。

あとは「紫」も語りたかった。
これはネクライトーキーの新境地ですよ!
今までの溌剌としたポップさとも、「大事なことは大事にできたら」とか「深夜とコンビニ」のようなエモーショナルさとも異なる、絶妙なハーモニー。
切ないんだけど、曲調や歌詞は感傷をあまり出していなくて、その塩梅で逆にぎゅっと切なくなってしまう。
これは名曲ですねぇ......。

ってな感じで、ネクライトーキーの進化と、新たな一面が覗ける良曲揃いのアルバムでした。

 

 

米津玄師『LOST CORNER』 2024年8月21日リリース

 

今年の中頃に出た、米津の4thアルバム。2024年の大本命と言ってもよいでしょう。
人気アニメや大作ドラマ・映画と次々にタイアップしていって、アルバムが既発曲だらけになってしまうのではと危ぶむ声もあった中、新曲8(+1)曲を含めた20曲の1時間10分という大作に仕上げてくるのがまずハンパない。
その上蓋を開けて見れば、初期に負けず劣らずのハングリーな曲が多くて、聴き応え抜群でした。

ど頭の「RED OUT」からバカカッコいい。
電子音バリバリのミステリアスな雰囲気で、”消えろ”を連呼するダークさに、本作が名盤であることへの期待が膨らみます。
その予感は、「KICK BACK」でよりエンジンがかかって、確信に変わる。
うねりまくりのベースも、若干掠れ気味の声もなんもかんも尖っていてカッケェ。
やっぱこういう治安悪めの曲が似合う人ですねぇ、この人は。

全編にわたって聴きどころばかりですが、個人的には「POP SONG」~「LADY」の流れが大好き。
全部既発曲ではあるのですが、アルバムマジックでより一層楽曲の魅力が引き出されているように感じます。
ここらへんの楽曲群は、どうにもならん日常への厭世が色濃く出ていて、前作あたりに多かった満ち足りたラブソングに馴染めなかった人間からすると、すごく嬉しかったです。
毎日とかもう、今年何度頭の中で歌詞をなぞらえたか分かったもんじゃない。

毎日毎日毎日毎日 僕は僕なりに頑張ってきたのに

毎日毎日毎日毎日 何一つ変わらないものを この日々を

まだ愛せるだろうか

いやもうほんとこれなんよ.......。
僕は僕なりに頑張っているのに、僕よりすごい人達ばっかで、嫌になってしまう毎日毎日毎日毎日。
それでも、”愛せるだろうか”と自らに問いかけて、生きていくのですよね。きっとみんな。
最早誰もが知っていて、日本を代表すると言ってもいいレベルのアーティストになっても、僕のような人間が心を預ける余地を残してくれる米津に、一生ついて行きたくなってしまいそうです。

アルバム曲で言えば、「とまれみよ-Stop Look Both Ways」が最高。
こちらもやさぐれ感強め。「無事に帰れると思うなよ」の乾いた笑い声の歌い方がカッコよすぎますよねぇ!
作品における構成としても、この曲は結構重要に感じます。
アルバムのちょうど半分ほど過ぎたタイミングで、”目的地を遥か通り過ぎた”とか、”酷い迷子”というフレーズを入れるあたりとか、ひねりが効いています。
インタビューを見るにここらへんの詞は、どうも『君たちはどう生きるか』の主題歌「地球儀」を作り終えた後に米津自身が抱いた、”目的地を見失った感覚”が色濃く出ているように思えますね。

natalie.mu

というのも、自分にとってやっぱり「地球儀」はものすごく大きかったので。「月を見ていた」もそうなんですけれど、あの曲を作って「ここで終わりなんじゃないか」みたいなことすら思った。ジブリ映画の主題歌を作らせてもらうなんて、人生の中でこれ以上の誉れはないくらいのことで。

(中略)

なので、曲を作り終わって公開されるまで半年くらいありましたけど、その間に「これ、ヤバいな」みたいな感覚がすごくあったんです。「これが公開されたら、俺の音楽家人生は終わりなんじゃないか」って。だから、去年は精神的にすごくしんどかったんですよね。

やっぱ、米津ほどの人でも、燃え尽きる感覚はあるんだなぁ......。
そんな中でも、こうしていっぱい素敵な曲をこさえて、世に放ってくれるから、ありがたい事この上ないです。

あとは、「がらくた-JUNK」は純粋に名曲ですね。
非常にJPOPらしい、しっとりとしたピアノに、一語一語かみしめるような歌い方が胸に沁みます。
中身はかなり真っすぐなラブソングではあるんだけど、その愛の伝え方がユニーク。
生きていく中で、自分自身が壊れていたり、大切なものを失くしていたりするんだけど、それを否定せず、”がらくた”という言葉で愛おしいものとして描いているのが、とってもやさしい。
こういうラブソングだったら、馴染めるなー。

そして表題曲にして、実質的なラストトラックの「LOST CORNER」。
これがもう最高に晴れやかなナンバーで、名盤を爽やかに締めてくれます。
心地良い四つ打ちのリズムに、思わず笑顔で首を振ってしまいます。
アルバムの要素をところどころで拾っているのも芸が細かい。
”海が見えるカーブの向こうへ”は、「とまれみよ」で言っていた「例えるなら海が見たい」にかかってきて、海まで辿り着いたこと、そしてその先も道が続いて行くことを示しているのだと思います。
”ただのジャンク品”のフレーズは、言うまでもなく「がらくた」でしょう。
アルバム通して描いてきた正の心情も負の心情も、まるごと捨てられずに人生が続いていくことを、気負わない軽やかさで歌い上げてくれます。
友達に語り掛けるかのような、気安さでね!

なあ探しに行こうぜマイフレンド 潮が引いたピークの遥か向こうへ

なあ捨てられないぜ これまでの全て

夢も希望も不幸も苦悩も全て まあそれはそれで

この”まあそれはそれで”っていうのがいいんですよね。
色々思うところもあるんだけど、それら含めてゆるく肯定する感じ。
カーブを曲がるくらいの速度で、ゆるやかに進んで行きたいですね。2025年の僕も。

これだけ人気になって、ビッグタイトルと複数タイアップしても、市井の人間の価値観からズレずに、歩みを止めない米津。
その健気な足取りが刻まれた、多くの方にとって2024年のベストアルバムになるであろう、大傑作でした。

MoritaSaki in the pool『Love is Over!』 2024年9月21日リリース

LOVE IS OVER!

LOVE IS OVER!

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謎多きバンド、MoritaSaki in the poolの初のアルバム。
2021年と結成が最近で、知名度もまだあまりないですが、べらぼうに良いですよ~。

混声のウィスパーボイスにより、シューゲイザーの透明感が引き出されて、殺人的に爽やかです。あんま知らないけど、初期のスーパーカーにかなり近いと思います。
目を閉じれば、そこは夏のプールサイド。
初夏の陽光により、ぼんやりとした輪郭で象られた黒髪の乙女が、麦わら帽子を押さえて、アルカイックスマイルを浮かべる情景が目に浮かびます(作画:浅野いにお)。

もうすべての曲が、とにかく聴いていて気持ちがいいんですよね。
「IKAROS」はイントロからドラムの存在感が強くて、そこに疾走感バリバリのギターリフが加わり、最高にノれる。

「SugarCrash」は曲名の如く、甘いギターリフに脳まで痺れます。
歌詞は断片的なシーンの切り取りと言ったところで、意味は汲み取りづらいのですが、語感が気持ちいい曲が多いですね。
この曲の「Oh, Maybe I missed......」って繰り返すところとか、一緒につぶやきたくなっちゃいます。

「Enrique」の

I can always waste a mistake

愛さえもう剥製とかにしていく

ってフレーズも好き。韻の踏み方がオシャレ。
この世でも終わるんか?ってくらい退廃的です。

からのラストトラック「Ghost Dream」がまた爽快で好き。
Aメロでは重低音の厚みの中に、比較的多くの言葉を詰めることで、終わりの切迫感が見事に演出されています。
からのサビでは噛みしめるようにゆっくりと

海岸沿いの壊れた小屋から

夕景を持って2人で抜け出そう

とか歌っちゃうからたまらん。映画のラストシーンじゃん。
透明で儚く美しい空気を壊さぬまま、最後の

It's always a daydream

という言葉で、パッと終わるのも痺れます。
幕切れまで完璧だぜ。

とにもかくにも、サウンドの耳心地が良くて、何度も聴き入ってしまう楽曲たちでした。
言葉やメッセージと言ったものを排せば、今年で一番良かったアルバムかもしれない。
そのくらい、メロディも音作りも何もかもが良かったですね。

まだ知ったばっかで、このアルバム以外の曲も実は聴いていないので、来年はどんどんMoritaSakiにハマっていきたいですね。

 

tacica 『AFTER GOLD』 10月30日リリース

tacica.jp

私の2024年のベストは、10月30日の時点でtacica以外になくなってしまったのである。

携帯端末・サブスクの台頭により新曲のリリースが容易となり、逆にアルバムをリリースする頃には既発曲だらけになることも多々ある20世紀に、全曲新曲のストロングスタイルをかましてくるのがまず最高にロック。
弾き語りで頻繁にお披露目していたとはいえ、アルバム発表したタイミングだとマジで一曲もリリースされていませんからね。
ここら辺はプライベートレーベルを立ち上げた強みかもしれません。

作品外の部分ばかり語ってしまいましたが、中身も勿論、当然の如く素晴らしいものでした。
前々作『panta rhei』では”万物流転”という長いスケールでの変化、前作の『singularity』では”特異点”という一点での劇的な変化と、近作では異なる変化を描いてきたtacica。
今作のテーマは”劣化”。
錆びや老い、汚れなど、一般的にはネガティブに捉えられてしまう変化を、このバンドらしく誇らしいものとして見事に昇華しています。

そんな背景があってか、音作りはいつにも増して歪んでいて無骨で、それでいてカッコいい。
前作のリード曲だった「デッドエンド」を彷彿とさせる「花束と音楽隊」は、晴れやかなロックナンバー。
サビの”晴れの庭”と”パレードには”の韻の踏み方が最高に気持ちいい。
更に発せられる”簡単にロックンロールの音はどうせ忘れられないでしょう”の一言は、ロックバンドとしての呆れ混じりの信念を感じて、やっぱ最高。

実質的な表題曲とも言える「ミカラデタサビ」はとにかくサイケデリックで、縦横無尽に暴れまわるような曲で痺れます。
20周年目前で、こんだけ尖った曲を出しちゃうのが、ファンとしてはたまらんぜ。

あと「メリーゴーランド」もマジカッコいい。
このやさぐれた音に乗せて”戦うなら死に際まで想像してください”とか言っちゃうのマジヤバいでしょ!
「SOUP」の”生活音にかき消されていく生活そのもの”とかもそうなんですが、やっぱりこういった一言でハッと自分の中の無意識の底のような場所に辿り着かせるようなフレーズは、猪狩翔一にしか書けねぇ。
少なくとも僕にとっては、tacicaがオンリーワンですね。

後半から締めくくりにかけた、しっとりとした曲の流れもまた好きですねぇ。
「ネバーランド」は、初めて聴いた瞬間から惚れ込んだ一曲。
アコギとシェイカーで醸される、ノスタルジックな雰囲気に、聴いているだけで何時かの幼いころにトリップしそう。
歌詞がまたいつになくやさしくて、もうね.......。
そんなセンチメンタルな抒情性をそのままに、6分越えの尺をスローテンポで聴かせる「夢中」もまた、良いのです。
歌詞の分量は少ないのですが、それ故に切れ味が鋭い。
特に1番サビのここなんか、聴く度にうろたえてしまいます。

そうだ そういえば

いつもいつでも 僕は僕が嫌い

いや、そうだよなぁ.......。
最近のtacicaは、どこか丸くなって、自分自身を受け入れているように感じていました。
でも、心の底ではやはり、自分という存在への嫌悪がある。
その気持ちはそのままで、ラスサビでちょっとだけポジティブになるのがまた好きです。

そうだ そういえば

いつもいつでも 僕は僕に夢中

僕は僕で夢中

自分のことが嫌いと言うけれど、それはどうにか自分のことを好きになりたいからで、結局のところ自分は自分に夢中でしかない。
この諦観に似たやさしさが、心に沁みます。

そんな珠玉の楽曲たちを、本作唯一の既発曲である「物云わぬ物怪」が、見事に締めくくってくれます。

古くて草臥れたモノばかりが

頬を掠めて過ぎ去って行く

今のtacicaが大切にしているものは、古くて草臥れたものなのかもしれない。
それでも、こうして世に出た新譜というものは、新しいバンドの一面を鮮明に映し出してくれます。
輝かしい時から離れていくことも、大切な変化の一部であると信じさせてくれるような。
そんな偉大な、最愛のロックバンドの最新アルバムでした。

 

 

2023年以前リリースの過去作

UNISON SQUARE GARDEN『Catcher in The Spy』

Catcher In The Spy(通常盤)

Catcher In The Spy(通常盤)

  • アーティスト:UNISON SQUARE GARDEN
  • Toysfactoryレコード
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誰にも内緒なんだけど、僕にとって今年はユニゾンの年でした。
きっかけとしては、春のプレイリストを作った時に、「春が来てぼくら」を聴いたことでしたね。
それまでもユニゾンは気にはなっていたけど、歌詞が荒唐無稽なイメージがあって、分からなそうだなと思って本格的には聴いてこなかったのですが、実際に本腰入れてアルバムを聴いてみると、曲にめちゃくちゃ意味を込めているバンドだと気づいて、そこからドはまりしました。

『Catcher in The Spy』は、そんなユニゾンのアルバムの中でも、一番お気に入りの作品。
彼らのキャリアの中でも、ロックサウンドに偏った曲が多くて、ハチャメチャにカッコいい!
なんせいきなり「サイレンインザスパイ」ですからね。
なんか赤ちゃんの笑い声が聞こえたかと思えば、アルバムのタイトルがコールされて、直後バカカッコいいゴリゴリのバンドアンサンブルをぶっこまれる。なんだこれは!?
しかも出だしの歌詞は”ああ 青春が止まらない”ですからね。
このモラトリアムの焦燥感こそロックだよなぁ。

イケイケの勢いのまま進んでいく「シューゲイザースピーカー」→「桜のあと(all quarutets lead to the?)」も最高。
「シューゲイザースピーカー」は、シューゲイザーらしい濁ったギターサウンドと、シューゲイザーらしくないボーカルの芯のある歌唱に勇気づけられます。
ボーカルの斎藤さんの声は、ハスキーでキーも高くて、ともすればなよなよした響きになりそうなのですが、その発声の安定感により、なよなよ感とは無縁のパワフルな聴き心地になるのが凄い。技量の高いバンドですよね。
うつむきがちな人間を、”シューゲイザー”に喩えて、「足元が見えるか?見えるなら万事十分だ」と言ってくれる歌詞がまた素敵。
どこをとっても良いのですが、次のフレーズは会心の一句ですね。

どんなヒットソングでも 救えない命があること

いい加減気づいてよ ねえ

だから音楽は今日も息をするのだろう

いやマジそうなんよ!
ヒットソングが無意識に黙殺するような場所にも、生きている人間がいるんすよ!
その存在から目を逸らさない彼らは、やはり信頼できる。
続く「桜のあと」でも

愛が世界救うだなんて

僕は信じてないけどね

と歌っていたり。
団結や愛の偉大さを謳う”大衆”音楽と真っ向から対立する姿勢に、ロックバンドとしての矜持を感じます。

前半も十二分に良いのですが、後半が輪にかけて盛り上がる。
特に「流れ星を撃ち落とせ」→「何かが変わりそう」→「harmonized finale」の流れが美しすぎて、何度聴いても心奪われちゃいます。
”星々”のイメージはそのままに、だんだんと荒々しいロックサウンドから、ピアノメインのセンチメンタルな音像に移り変わっていくのが、ウルトラロマンチックです。

話は少し変わりますが、ユニゾンの曲は、個人的に一貫したテーマを持っていると感じていて。
それは、曲を奏でる彼らと、彼らの音楽を聴くリスナーの関係性です。
音楽を聴く時、ふと友人や家族にも見せないような感情が姿を現して、歌っている人達に他人とは思えないような親近感を覚えるのは、僕だけじゃないはず。
そんな音楽の不思議な力を、ユニゾンはリスナーを”君”と呼び、よりそこにあるものとして信じさせてくれているのだと思います。

どれだけ悲惨な時代だったとて

続く shooting shooting star

君の命は必要なんだよ

君の声も聞こえたけれど

今は空に消えていくだけ 

何回だってI'm OK まだ立てるから

君を追いかけるよ その未来まで

誰に何を伝えたいのかがハッキリしているからこそ、彼らの曲はここまで真っすぐに響いてくれるのでしょう。
『Instant EGOIST』なんかはもう、僕が音楽を聴く意味の全てが詰まっていると言っていいです。
忙しい毎日に心がすり減って行く途中、日常から過ぎ去った自分のエゴを思い出させてくれる。
それも、音楽という極々”正当な手段”で。
その真摯さがこもった彼らの曲に、今年はたくさん助けられました。

ストップモーション この時間 そう 君のなすがまま

忙しい人生の途中で 嫌になる度に 呼び出しボタン押していいから

せいぜい明日もがんばって!

これだけ、曲を聴いている人間に語りかけてくれるバンドは他にないなー。
今年一番聴いたし、私の中の三大ロックバンド(tacica、アジカン、サカナクション)に食い込んで、日本ロックバンド四天王の一員になりました(海外版はない)。
あと、マジ今年から本格的に聴くようになった新参なんで言う資格ないかもだけど、20周年マジおめでとうございます!

 

UNISON SQUARE GARDEN『Dr.Izzy』

Dr.lzzy(通常盤)

Dr.lzzy(通常盤)

  • アーティスト:UNISON SQUARE GARDEN
  • Toysfactoryレコード
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はい、続けてユニゾンです。
せっかくほぼ全部のアルバムを聴いたので、お気に入りをもう一枚ね。
アルバムとしての流れやメッセージ性を踏まえると『catcher in the spy』が一番好きですが、純粋に揃っている音楽の面子だけで見たら『Dr.Izzy』の方が強いです。

このアルバムはもうとにもかくにも楽しい。
跳ねまわるようなポップさに、自由な遊び心が掛け合わさって、ユニゾンらしさ全開です。
「アトラクションがはじまる(they call it "NO.6")」は、まさにアトラクションのように性急な展開に心ときめくし、そのあとバンドにとっての最大の”アトラクション”である「シュガーソングとビターステップ」がくるのがオシャレ。
なんだかんだ「シュガビタ」はやっぱりいい曲ですよね~。

あとは「オトノバ」が楽しすぎるし!「mix juice の言うとおり」は名曲にも程がある!
こうした現実の辛さ苦さを包み込んだ上ではっちゃけて、「まぁなんとかなるか!」って思わせてくれるのがやっぱすごいです。

今日までの感情が明日を作るから

イライラも後悔もまるごとミックスジュース

一方、全体のトーンとしては、どちらかというとサイケデリックで難解なんですよね。
なので最初はとっつきづらかった。
これは「シュガビタ」が大ヒットして、より音楽シーンをどう生きるのかについて戦略を練った故という説を見かけて、非常に納得しました。
「エアリアルエイリアン」とかすごいですよね。
血界戦線のopで知ってこれからアルバムを聴いてみるぞー、って人に変拍子とサイケデリックな曲調でよう分からん歌詞の楽曲を浴びせかける訳ですから。

ただ、やっぱり田淵さんの書く歌詞はよく言われるような意味不明なものではなく、歴としたメッセージが籠められていると思います。
ユニゾンはCD帯に毎回メッセージを込めてるみたいで、このアルバムでは

”どこを晒すか、どこを隠すか”

というフレーズが書かれています。
『Dr.Izzy』はまさにこれに限る。
UNISON SQUARE GARDENというバンドが、「シュガビタ」を契機に世の中に”見つかって”しまって、彼らの音楽を親しんできた層や、彼らが音楽を届けたいと思っている層とは、異なる多くの人にも注目されてしまった。
そんなバンドにとって最大のチャンスでありピンチとも言えるタイミングで、彼らのバンド史の中でも特段と言えるほど尖ったアルバムをリリースするのが、非常に”ユニゾン”らしいのではないでしょうか。

琴線に引っかかった 独りではない気がした

そんな十中一二の確立で出会えたら

「大切なものはそう簡単に君らに晒さないよ。それでもついてくるのなら、隠された金銀財宝をちょっと見せてあげる。さわっちゃダメだけどね!」
そんな彼らのバンドとしての矜持と、彼らを真に求めるリスナーへの優しさがこもったアルバムなのだと思います。

他の誰も知らない方が君の秘密基地になれるし

そんな気遣いも垣間見える一方、最終的には「cheap cheap endroll」で「君がもっと嫌いになっていく!」って何回も叫んで、リスナーを跳ねのけてくるから面白いですよね。
エゴ全開の歌詞で最後の最後まで暴れ散らして、突如勝手に終わる。
余韻もへったくれもないんですが、この終わり方、僕は堪らなく好きですね。

どこまでもひねくれていて、けれども実は誰よりも真剣。
そんなバンドの魅力がぎゅぎゅぎゅっと詰まった、素敵なアルバムでした。

 

君島大空『映帶する煙』

映帶する煙

映帶する煙

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ヤバいアーティストのヤバいアルバムです。
既に結構有名な方でしたが、僕が知ったのも聴き始めたのも今年でした。アンテナが低い!
その上このアルバムしか聴いていないので、偉そうなことは微塵もいえないのですが、とにかくすごかった(小学生並の感想)。
静かな美しさと破壊的なノイズで全てが構成されていて、何故かそれらがケンカせずに溶け込んで、複雑な音楽世界を成している。
間違いなく前衛的ではあるのだけれど、理解を拒むほどの気難しさはなくて、初聴でも気持ち悪さ混じりの気持ち良さに浸れました。

聴いているときの心地良さで言うと、「19℃」がすごい。
絡みつくようなエフェクトのギターにより、メロウな雰囲気が霧のように濃く漂う。
そこから、二人という極小さい単位で成り立った、ミニマルな詞が紡がれて、生ぬるい温度感が肌にまで伝わって来るようです。

ヤバ度合いで言えば、「回転扉の内側は春?」がヤバヤバ。
始まる直後響く古びた門扉を開く音は、遊園地を思わせますが、実際曲から浮かぶ情景は遊園地は遊園地でも、殺人ピエロとかがいる廃遊園地です。
終始キラキラしたベルの音と、何かを壊すような音が響いて、不安定な事この上なし。
後半では大胆にリズムが変わり、どんどんバグっていき、最終的には喋る人形の末期のように、静かに動きを止める。
アトラクションみたいで、こわいのに癖になっちゃいます。

どれも攻めた曲で好きなのですが、一番好きなのは非常に落ち着いた「光暈」だったりします。
ギターベースドラムという最小限のバンドサウンドによる、純粋に音の良い、心地良いグルーブ。
そこに色を付ける、ボーカルがまた幽かで、儚げな美があります。
「回転扉の内側は春?」みたいなサイケな曲もこの曲も、芯にあるのは微細で美しい感覚な気がしますね。

そして最後に、地獄めいた歪みのギターを、8分近く聴かせる「No heavenly」で終わらせるのがあまりにもロック。
これだけ長いのに、全くダレているように思わせないのは何故なのか?
よく分からんがすごいぜ。

 

amazarashi『夕日信仰ヒガシズム』

前々から気になっていたamazarashiの、ちょうど十年前のアルバム。
魂のこもった曲ばかりで、聴き応えがありました。
amazarashiといえば、歌詞が良いアーティストは?といった趣旨の質問でよく見かけていて、気になっていたのですが、実際聴いてみれば確かに、歌詞が作り込んである。

何より「ヒガシズム」のリリックが凄い凄い凄すぎる。
ヒップホップの文脈で、文学的素養に裏打ちされた豊富な語彙を、歯切れの良い韻で浴びせかけられて一曲目からもうノックダウンですよ。
全てのフレーズがパンチラインみたいなもんだけど、特に”ヒューマニズム レイシズム 陽が沈む 今日も沈む”とかおかしいでしょ!
陽が沈むことへの無常観と、無くならない人間の醜さが刻まれたism(主義)を一つにまとめ上げてみせるこの手腕、ただ事じゃない。
何食ったらこんな韻も意味も完璧なフレーズ思いつくんだよ。

正直「ヒガシズム」が凄すぎて、ここがピーク感はあるのですが、他の楽曲も良かったです。
「もう一度」の

駄目な僕が駄目な魂を

駄目なりに燃やして描く未来が

本当に駄目な訳ないよ

とか激アツすぎて好きだし、逆に「穴を掘っている」の一筋の光も降ってこないような陰惨さも好きです。

あと、この人のポエトリーリーディングには触れなくてはなりません。
日本語のポエトリーリーディングって、どれだけ上手い歌手がやっても小恥ずかしさが残ると勝手に思っているのですが、amazarashiはそういったものとは無縁で、むしろ完全に自分の形としてポエトリーリーディングを武器にしているのが尋常じゃない。
「後期衝動」とか、魂をそのまま言葉に込めてぶっ放しているくらいの気迫で、有無を言わせぬ凄味があります。
長い下積み生活の間で溜まった、この世への軋轢がある故になせる業なのでしょうな。

ただ、なんとなくイマイチハマりきれなくもあるんですよね。
それはおそらく絶望感を叫ぶ中でいきなり彼女が登場したりなんか昔の友だちと楽しそうに語り合って呑みの約束をしたりするあたりが気に食わないからでつまるところそういうのに馴染めない僕の嫉妬が原因で社交性が不足している血管人間だから世のポップソングに馴染めないんだろうなとうじうじこの年の瀬に考えてしまうのですがそれらは除夜の鐘とともに消し去りましょう。
煩悩退散!!!

 

n-buna 『花と水飴、最終電車』

花と水飴、最終電車

花と水飴、最終電車

  • アーティスト:n-buna
  • エイベックス
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ヨルシカで名を馳せるn-bunaさんの、ボカロP時代の2ndアルバムです。
僕がヨルシカを聞き出したのはボカロ経由ではなかったので、新鮮な気持ちで聴けましたね。

このころからギターが気持ちよく暴れる曲が多くて、「やっぱこういうのが好きなんだなーこの人は」とニヤついてしまいます。「無人駅」の間奏とか、「昼青」の2番Bメロとか、最高にn-buna節っていうギターサウンドですよね。
あと夏好きすぎ。

ボカロ楽曲特有の味があるのも特筆すべき点ですね。
「ウミユリ海底譚」のシンセでグイグイ引っ張ってく感じは、ボカロ聴いてんな!ってなります。
suisさんの歌唱は情緒豊かでそれはそれは素晴らしいのですが、こういった音声合成による一定の調子で淡々と歌わせても、歌詞の抒情性が失われるどころか、却ってその素朴な美しさが増して聴こえてくるのが不思議です。
優劣とかではなくて、やはり別ベクトルの良さがあるなぁと思いますね。

流れで言えば、ベタですが「着火、カウントダウン」からの「敬具」がやっぱり最高。
「着火、カウントダウン」のサビの”オーガスタ―”の韻が気持ち良すぎて、意味とかよく分かんないけどめっちゃ好きです(それでいいのか)。
そしてそのアウトロと次のインストで、ロケットの秒読みと花火の打ち上げを繋げる発想は天才のそれじゃないか。

そのあとの「ずっと空を見ていた」は歌詞が良い意味で衝撃的でした。
別れの悲しみや、世の中への恨みを散々描く人間が、この初期の時点で

辛いと思って死ねる訳もないから

僕らはここにいるんだ

とか

夏が終わった次の空は

きっとまだ青いままだから

今日も生きるしかないじゃないかって

という答えを見出しているっていうのは、とても意外。
ヨルシカの根底にも、この観念があると信じてぇな。

アルバムとしての完成度としては申し分ない上、好きなアーティストのルーツを探るという観点でも非常に楽しめた一枚でした。

 

余談ですが、ヨルシカも今年新曲をいっぱい出していて嬉しかったっす。
今までタイアップをあまりしてこなかった印象なんだけど、『幻燈』以後の新曲は「ルバート」以外タイアップなんですよね。
これは僕の予想なのですが、おそらく『幻燈』と逆のことをしようと企んでいるんじゃないかな。
『幻燈』が古典文学作品をモチーフとしていたのに対し、次のアルバムは現代のドラマや映画、アニメといった創作をモチーフに据えるのではないでしょうか。
ヨルシカが今まで出した作品は、2枚ごとに対を成していますからね。
『夏草~』⇔『負け犬』、『だから僕は~』⇔『エルマ』、『盗作』⇔『創作』みたいに。
だから古典文学を扱った『幻燈』に対し、今度のアルバムは現代のカルチャーが主軸になるのは自然な流れではあります。
あと、めっちゃn-bunaさんが考えそうなとことでもありますね笑。

何はともあれ、こんだけ曲が溜まっていれば次のアルバムは近々出るだろうし、超楽しみですね。

 

以上、2024年に聴いた、お気に入りのアルバムたちでした。
非常に長々ととりとめもなく語ってしまいました。

性懲りもなく、より蛇足を重ねると、なんていうか自分の好みと言えど結構バラバラで、面白いですね。
結局のところ、演奏の上手さやボーカルの表現力、歌詞の巧みさ以上に、曲を作っている人が大切にしているものが僕にとっても大切なのかが、その人の作品にハマれる条件なのかも。

僕は愛や友情といったものから、遠いところで息をひそめて日々を過ごす人間なので、自然と同じような呼吸の仕方をしている人たちの曲が愛おしく感じるのだろうな。
来年はどんな音楽との出会いが、待ち受けているんだろう!(バシャウマ風)

 

では、こんな長尺な記事で年末年始の貴重な時間を奪ってしまった貴方に、良い年が訪れることを願って、この記事と多忙を極めた2024年を締めさせていただきます。
みなさま、良いお年を。


来年はもうちょっと、音楽に浸る時間を増やせるといいな。