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第11回 アイドル楽曲大賞2022 に投票するよ

http://www.esrp2.jp/ima/2022/

第11回 アイドル楽曲大賞2022


プロフィール欄に恥ずかしげもなく「ダンスフロアが好き」と書くような人間が、脚を痛めて踊れなくなった時、音を浴びる場所に行くことすらも困難になった時、如何にして自我を保てばよいのだろう。

いや、2年前は世の中全体がそうだった。「自分はどう音楽と向き合うべきか、そろそろ腹を据えて決めなければなるまい。」などと書いておきながら、実際何か変われたのかといえばそんなこともなく、人はこうやってずるずると年を重ねていくのだ。



 



メジャーアイドル楽曲部門 (5曲、持ち点10pts、上限3pts、下限0.5pts)


1曲選ぶならこれ。楽曲大賞の趣旨と合わないと思うので配点外。80sシンセ・ブギーを骨格に、キラキラともギラギラとも違う、ネオソウルとも違う手法文脈でアーバンポップスを再構築し、ラスト1分はインストでオールドスクールヒップポップなダンスの見せ場に。テレビ向きでないのにテレビ向きな全く新しい境地。

[Official Music Video] Perfume 「Spinning World」
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1. adieu / ひかりのはなし 『adieu 3』 2022.09.14 Sony Records 3.0pts
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作詞作曲FINLANDS塩入冬湖、編曲Yaffle。Charaとアイナ・ジ・エンドを思わせる強烈な塩入冬湖ヴォーカルの代わりに、上白石萌歌のとても柔らかく澄んだ声、ノスタルジックで素朴なメロディー、緩やかに立ち上がる幽玄な空間使い、パッド系シンセの不穏さと揺らめき、終始豊かなベース。2バース目からは更に波打ち、次第に悲しみとよろこび、全てを大きく包み込む、Yaffle音像の傑作。ハイレゾでどうぞ。



2. LE SSERAFIM / The Great Mermaid 『FEARLESS』 2022.05.02 Universal Music LLC 2.5pts
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"hitman" bang、パンPDとAnne Judith Wik、Nermin Harambasic、Ronny Svendsen らのノルウェーDSign Musicチーム。シンプルで重たいドラムセットに分厚いシンセリフ一本で押し切る、往年のEBM(Electronic Body Musicの方)をアップデートしたような、Nitzer EbbやFront 242の汚いおっさんボーカルを乗せても絵になるタフなサウンド。色々あって不遇な曲だからこそ、ドームライブの最後にこの曲で光の中に消えていってほしい。シェイクスピアやギリシャ神話を引用し、どんなに強く気高く振舞っていても、自ら常に背水の陣を敷く切羽詰まった余裕の無さと、過去から這い上がる貪欲さに満ち溢れている、そこが他のK-POPガールズグループにはないひりつくような美しさ。



3. lyrical school / Find me! 「Find me!」 2022.03.23 CONNECTONE/Victor Entertainment 2pts
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作詞valknee、作曲Lil Soft Tennis/valknee、編曲Lil Soft Tennis。後期スーパーカー的なレイト90sオルタナ/シューゲイザーのレイドバック感と、それに相反するトラップ以降の触れがたいほどの鋭角なメンタルとビート感。再びその一幕を終えたリリスクの風景と重なってみえる、そこにあるのにそこにない、闇雲に歩いた先で、遠い町で、いつかまた会いましょう。



4. わーすた / マッシュ・ド・アート 『我々はネコである。』 2022.08.17 iDOL Street/avex 1.5pts
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作詞やしきん、作曲田中秀和、編曲岸田勇気。田中秀和のCymbals直系コードワーク、手数の多さ。経過音の不穏さ/解決でアッパーの過剰な繰り返しに振り回されるこの感じ、ライブアイドルを推すという行為にとても近い。



5. 上白石萌音 / ジェリーフィッシュ 『name』 2022.07.13 UNIVERSAL MUSIC
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作詞Makoto ATOZI、 作曲編曲金子隆博。いきものがかり/橋本絵莉子/森山直太朗/ヨルシカといった楽曲提供陣、昭和平成カバー集など、基本的にNHK女優らしい姿勢のいい真っすぐなポップスを歌ってきた上白石萌音が、「カムカムエヴリバディ」劇伴繋がりで米米CLUBホーンのフラッシュ金子と共演したジャジートラック。この曲と同アルバムのスカパラ提供「愛すべきブルー」、ジャズスタンダード「Tea for Two」の計3曲は、ジャズを扱ったドラマの延長なのか、これまでと違う、大人の色香を纏っている。



次点

順不同


鬼頭明里 / Esquisse 「Esquisse」 2022.09.14 PONY CANYON
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作詞Soflan Daichi、作曲編曲伊藤翼/真部裕ストリングス。かつてアキシブ系と呼ばれた声優アイドルポップスの洒落た世界、流麗な弦使い、ライブアイドルからいつの間にか失われてしまった贅沢さ。



MONDO GROSSO / STRANGER [Vocal:齋藤飛鳥 (乃木坂46)] 『BIG WORLD』 2022.02.09 A.S.A.B/avex
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作詞作曲大沢伸一。シューゲイザーの儚さと強靭さ、「ただ わたしを見せ続ける こわれてく すきとおってく」、齋藤飛鳥自身のようだ



kolme / Upgrade me 「Upgrade me」 2021.12.30 avex trax
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作詞富永美杜/早坂香美、作曲Rumb。ここまで一貫して芯の変わらないサウンドとダンス。たとえ時代がいい方には進んでいなかったとしても、特別な自分でありたい、お洒落して心を震わせ輝き続けたい、愛も秘密も全部欲しい。歳を重ねより美しくなった三人が歌う生への渇望。



ano / AIDA 「AIDA」 2022.04.08 TOY'S FACTORY
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作詞あの、作曲井上拓



@onefive / Just for you 「Just for you」 2021.12.01 Amuse
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作詞YURA、作曲:Chocoholic





インディーズ/地方アイドル楽曲部門(5曲、持ち点10pts、上限3pts、下限0.5pts)


1. リルネード / 恋愛ちゅー 『Rirune!Rirune!Rirune』 2021.12.29 DearStage Records 3.0pts
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作詞作曲mekakushe、編曲Kabanagu。SAKA-SAMA「抱えきれないわ」、電影と少年CQ「Nov.Ultra」のエモーショナルコンビ。カラフルでポップで振り回されるつんのめりビートと時にバカでかいベース、アイドルに求める可愛らしさ全部入りだし、デジタルネイティブアイドルポップにはあらゆる可能性がある。



2. SAKA-SAMA / ライラック・ランデブー 「ライラック・ランデブー / E.S.P」 2022.04.01 TRASH-UP!! RECORDS 2.5pts
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作詞作曲mekakushe、編曲tomggg。mekakusheにまたしてもMaltine Recordsからのキュートなイノセンス。呼吸の仕方一つ分からなくなる、気づけば周りの世界は色を変える、初恋の嵐に押し流されながら、それでもゆっくりまっすぐ進んでいく小さな魂。



3. みいらみさと / スペキュラティブ 『甘い海』 2022.07.27 FABTONE Inc. 2.0pts
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作詞作曲編曲アーバンギャルドおおくぼけい。drop三嵜みさと、ゑんら木乃伊みさと(みいらみさと)ソロ。今回のおおくぼけい氏プロデュースアルバムの中でもこの曲と「つくばへ行こう」の2曲は共にコズミック/フューチャリスティックフュージョンのエグい部分だけを抜き出した異形シンセポップで中毒性がとても高い。



4. YORUWAKOREKARA / セピア色メモリー 「what do u think?」 2022.02.13 Magellan-Blue Records 1.5pts
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作詞HALLCA ex.Especia、作曲編曲PellyColo、Rillsoulプロデュース。CRY SISが終わり次のグループへ歩を進める乃崎彩香に提供された前向きな四つ打ち曲が、Especiaを彷彿とさせるノスタルジーと妙に素朴でふわふわした歌唱でYORUWAKOREKARAに舞い戻った。「さあ make up! make up! 出かけよう」って最高に可愛い気合の入れ方じゃないですか。ムーンプリズムパワーメイクアップ。



5. RAY / TEST 『Green』 2022.05.25 Lonesome Record 1.0pts
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作詞作曲編曲 元ZAZENBOYS吉田一郎不可触世界。人の生活が剝き出しの素朴でパーソナルな歌とシンプルなエレクトロニックの吉田一郎ソロが突然生み出した、洗練された低体温のラブソング。



次点

順不同


MIC RAW RUGA / HOOVER BEATS 「Go Forward EP」 2022.04.20 VIDEOTHINK
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作詞作曲編曲E TICKET PRODUCTION、MIXコレナガタクロウ、マスタリングWONK井上幹。BPM150のアーメンブレイクmeetsクレイジーキャッツの大騒ぎパーティートラック。初披露は2020年冬の1stワンマンで、メガネやスニーカーがフロアを飛び交い、ファンには「HOOVER」(掃除機のようにうるさいレイヴサウンド)という呼称が付いた。
その数日前に、新型ウイルスはCOVID-19と命名され、報道は閉鎖空間クルーズ船を延々とループし、そして世の中は一変した。初披露以降、この曲で大騒ぎすることは一度もないまま2年が過ぎた。これは「無音」を続けた「HOOVER」の記録でもある。



RAY / フランボワーズ・パルフェのために (RAY ver.) 「フランボワーズ・パルフェのために」 2022.07.20 P-VINE
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作詞作曲管梓 a.k.a. 夏bot(For Tracy Hyde)。作風の変化に合わずリリースタイミングを逃して何となくお蔵入り状態だったFor Tracy HydeのキュートチューンをRAYがカバーしてオリジナルとスプリット7inchでリリース。かわいい。



miao / CANDY CANDY 『スマホ魔法』 2022.05.25 FORZA RECORD
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作詞Sarah L-ee、作曲編曲SOUL'd OUT DJ/トラックメイカーShinnosuke。ミスマガ201ミス週刊少年マガジン夏目綾擁するmiao、VERBALプロデュースHeartsdales「CANDY POP feat. SOUL'd OUT」をセルフリメイクカバー。初期tofubeatsのブートリミックスワークと賑やかなtengal6の美味しい所取り(順序が違う)。かわいい。



4/7 / LOVE & GIRLS 「LOVE & GIRLS」 2022.10.19 LAUGHFACE
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作詞山田寿美子、作曲編曲SHiNTA。4/7(ナナブンノヨン)は963とカノサレの合体ユニット(九州七県?)。彼女達の定期公演でたまに聴ける、福岡ラフ☆ちっく当時のオリジナル曲にして最高のSHiNTA節ダンスポップ。カノサレえり=畠山英莉のアコースティックライブもとても良い、Prefab Sprout「We Let the Stars Go」のカバーが特に好き。



SPECIAL CHEESE MENU / AZARASHI 「AZARASHI」 2022.01.22 TAPESTOK INC
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作詞jas、作曲RiKU/jas、編曲RiKU。今年のMVP。



開歌-かいか- / Magic Night 『折々』 2022.02.09 T-Palette Record
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作詞SaChi(harineko)、作曲蓮尾理之(siraph)。



宇佐蔵べに / Passion 「Passion」 2022.04.17 NARUHESON;S
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作詞宇佐蔵べに、作曲編曲加納エミリ。



塩見きら / 夜な夜なよ 「夜な夜なよ」 2022.04.29 神宿
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作詞KITA./塩見きら、作曲KITA.(上北健)。神宿の塩見きらソロ。真部脩一のような軽妙なキュートさ。



HALLCA / Inner Heaven 「Seaside Bar」 2022.10.16 The Mob930
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作詞作曲HALLCA。



脇田もなり / La Shangri La 「La Shangri La」 2022.08.17 VIVID SOUND/HIGH CONTRAST
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作詞YURINA da GOLD DIGGER/脇田もなり、作曲Dorian。



situasion / 全少女運動 「全少女運動」 2022.05.26 Sanbai Records
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作詞ヨロコビ、作曲磯野涼。



矢川葵 / ほんとはThink Of You 「See the Light EP」 2022.03.23 anon
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作詞作曲堂島孝平、編曲Kroi千葉大樹。



針尾ありさ / ほら やっぱりね 『私を育ててくれたメロディ THE CITY POP』 2022.09.14
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作詞つんく、作曲原田夏樹(evening cinema)、編曲鈴木Daichi秀行。バクステ外神田一丁目ソロ。10周年を迎えた「AKIHABARAバックステージpass」は今年10月に閉店。




アルバム部門 (3枚、持ち点6pts、上限5pts、下限0.5pts)


1. situasion『amputasion』 2022.11.15 Lonesome Record 3.0pts
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・・・・・・・・・(ドッツ)がWishmountain/Radio BoyやらBasic Channel/Rhythm & Soundをリビルドして歌ってBrainfeederから出したような、エクスペリメンタルとポップの裂け目感。凄い。



2. SPECIAL CHEESE MENU『SLICE』 2022.09.25 TAPESTOK INC. 1.0pts
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「Animal Trilogy」に入れようと思ったけれどアルバムなのでこちらに配点。TAPESTOKの暴投球ことSPECIAL CHEESE MENU aka スペチー、世界のアンダーグラウンドトライバルビーツ、呪術的な動物ラップの繰り返しとマンマニーナの狂人煽り(褒めてる)と狂乱のフロア。



3. RYUTist 『(エン)』 2022.11.22 PENGUIN DISC
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曲がどこまでオルタナに行こうが実験的であろうが、歌声は常に静であり、どこまでもジェントルで穏やで気品ある笑みを湛え続けている。宇多田ヒカルとFloating Pointsのような蓮沼執太「PASSPort」の温度感で単曲1位を付けようかと迷ったけれど、全曲凄いのでアルバムに配点。



次点

順不同

RAY『Green』 2022.05.25 Lonesome Record
lyrical school『L.S.』 2022.04.20 CONNECTONE/Victor Entertainment
3776『3776カレンダー』 2022.04.23 Natural Make
SAKA-SAMA『万祝』 2022.06.17 TRASH-UP!! RECORDS
adieu『adieu 3』 2022.09.14 Sony Records
一瞬しかない『一瞬しかないの『ファーストアルバム』!』 2022.07.06 EASEL
ばってん少女隊『九祭』 2022.10.19 BATTEN Records




推し箱部門

レギュレーションが「いわゆるMVP(今年特に活躍したグループ)ではなく、オールタイム推し箱」なのでPerfumeです。(コピペ)




MV部門

乃木坂46 / Actually... 「Actually...」 2022.03.23 N46Div./Sony Music Records

オリジナル黒沢清監督版。監督曰く「『回路』の続編的認識で観ていただければ」、弟子である濱口竜介監督に対抗しての20分の実名会話劇。5期生/アルノという異物の混入、乃木坂の存在の揺らぎ、孤独か否か、変容する世界、ダンスシーンはもはやこの世の存在ではないものを描くかの如くの光の揺らめき、そして山下美月のホラー女優っぷり。諸事情あってYoutubeには別監督で取り直したMVしかないので、シネフィルの皆さまにおかれましては、生写真とミーグリ券だけ抜かれて投げ売りされている初回盤をぜひ手に入れてください。




ノミネートリスト対象外

記録として。脚の怪我の予後が芳しくなく、クラブ/ライブ現場はおろか近所のコンビニすら行けなくなった結果、そこにあったのはコンテンツ供給が豊富な乃木坂5期生と韓国ガールズグループ第4世代でした。


NewJeans / Cookie 「New Jeans: 1st EP」 2022.08.08 YG PLUS/ ADOR
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作詞Gigi/Ylva Dimberg、作曲Jinsu Park、Ylva Dimberg、編曲Jinsu Park。こちらがおかしくなりそうなくらいキュートでかつサイコパスっぽい不穏な闇や罠がそこら中にあるのはミン・ヒジンとレドベル直系。

ここでタイトなアンダーグラウンドビーツを鳴らしているJinsu Parkは、韓国オルタナティヴヒップホップデュオXXXのFRNK(プロデューサーの方)。来日時にはCampanella、Dos Monosと共演している。XXXはSMエンタの元インターナショナルA&Rキム・ギヒョンが独立して立ち上げたオルタナティヴヒップホップレーベルBANA(Beasts And Natives Alike)に所属していて、ここには大麻吸引で服役中に獄中で発表したアルバムが韓国大衆音楽賞でベストアルバム賞を獲得するくらい人気のラッパーE SENS、そしてNewJeansの他3曲を手掛けるプロデューサー/DJの250(イオゴン)も所属している。日本でいうとSUMMITがサウンドプロデュースしているくらいの感じかもしれない。


XXX - 승무원 (Official MV)
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NewJeans / Attention 「New Jeans: 1st EP」 2022.08.08 YG PLUS/ ADOR
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作詞Gigi/Duckbay(Cosmos Studios Stockholm)/DANIELLE、作曲250/Duckbay(Cosmos Studios Stockholm)、編曲250。ガールクラッシュという名の強めエレクトロと強靭な女性像とメタバースコンセプトに疲れ切っていたところに投下された、Y2K世代の自然体志向とTLCを彷彿とさせるスムースなグルーヴ、K-POPガールズグループのゲームチェンジャーとなった一曲。
前述の「Cookie」を除く3曲を250(イオゴン)が提供。Kitsuné Club Nightソウルメンバーで、XXXと同じくBANA(Beasts And Natives Alike)所属。洒落たハウスからオルタナティヴなサウンドまで手広く手掛けるDJで、自身の1stアルバムはポンチャックを再解釈した電脳コリアン・ミュータント・サウンドというLos Apson?直球サウンド。今年2月に出演したNTS Radioでは韓国演歌とJUSTICE「Stress」とYMO「RYDEEN」をミックス。MVも相当にひどいのでぜひ見てほしい(下に貼ったものはYoutubeにBANをくらい再編集された検閲バージョン、オリジナル版はVimeoに公開)。こういう人材をアイドルグループの立ち上げに集めてくるミン・ヒジンのセンス。日本のインディーアイドルシーンの多様性をどメジャーで最高のクオリティで提供されてぐうの音も出ない。BlueBookはHEARIN盤を買いました。



250 - 뱅버스 (Bang Bus) (Official MV) (Censored)
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BUDXBEATS LIVE: 250 'Bang Bus'
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SMエンタディレクター時代のミン・ヒジンがf(x)「4 Walls」のリミックスをFRNKと250に依頼しBANA(Beasts And Natives Alike)公式サンクラにだけ公開する企画(その時はそもそもK-POP楽曲のリミックス自体が珍しいころ)を仕掛けたのが2015年なので、彼らとは長い付き合いではあったのだけれど、SMエンタでもHYBEでも、そしてSOURCE MUSICでもなく、自身が代表取締役となってADORレーベルを立ち上げてようやく、音楽について外部の干渉を受けない独立権を保証された環境で、彼らを軸にして新しい音楽にフォーカスしたユニットを立ち上げられた *1 という、そういう意味でもNewJeansはミン・ヒジンの信念を懸けたプロジェクトなのだ。

soundcloud.com
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Billlie / my B = the Birth of emotion 「The Billage Of Perception : Chapter Two」 2022.08.31 Mystic Story
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LLANO、Mayu Wakisaka、pdly(MonoTree)、Yoon Jong Shin。ツキの表情管理ばかりに注目されがちだけれど、韓国ガールズグループ第4世代の中で突出したクセつよ楽曲派、アルバム/楽曲タイトルにまで変質的な拘りがあって愛おしい。



Billlie / Patbingsu 「Track By Yoon: Patbingsu」 2022.07.14 Mystic Story
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MYSTIC STORY代表プロデューサーのユン・ジョンシンYoon Jong Shinによる自社アーティストとのコラボ企画第一弾、Billlieとともに自身の2001年のヒット曲「パッピンス(かき氷)」をリメイク。ぜひMVの日本語字幕をオンにしてみてほしい。小豆かき氷のことしか歌っていない。



NMIXX / 占 (TANK) 「Ad Mare」 2022.02.02 JYP Entertainment

[BE ORIGINAL] NMIXX '占 (TANK)' (4K)
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全員がめちゃくちゃ歌うラップするめちゃくちゃ踊るヴィジュアルも強め、小鹿みたいなソリュンを除いて全員がぐいぐい前に出る、新人とは思えぬ圧倒的陽キャの超パワー系破壊神グループ、なのだけれど「MIX POP」というクセつよコンセプトを与えられて苦戦中。この曲名「占」は「TANK(戦車)」の象形文字。もう発想の根本からねじくれすぎていて最高。


NMIXX / Funky Glitter Christmas 「1st Intermixxion Single 」 2022.11.23 JYP Entertainment
NMIXX "Funky Glitter Christmas" M/V
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クセつよの鎧を脱いだNMIXXは最高なのだけれど、どうせなら「MIX POP」で売れてほしい



パソコン音楽クラブ / KICK&GO(feat. 林青空) 「KICK&GO (feat. 林青空)」 2022.07.17 Pasocom Music Club
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伊藤万理華と東映不思議コメディシリーズと三三七拍子。

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