第4回Jenkins勉強会に参加してきた #jenkinsstudy

10月15日第4回Jenkins勉強会(東京都)

第4回Jenkins勉強会を開催します。

今回のテーマは「C/C++/C#(...etc)プロジェクトにおけるJenkinsの運用について」です。
第2回で取り上げたJava、第3回で取り上げたLL言語とはまた違った視点からの有用な事例を聞けることでしょう。
興味がある方はぜひご参加ください。

ハッシュタグ：#jenkinsstudy

はい、と言う訳でJenkins勉強会、参加して参りました。Jenkins勉強会については第1回を除いて第2回から連続で、また一昨日にはJenkins関連の勉強会にも参加して来ましたので2日振りの川口さんご拝見、という感じです。

CI超入門：Jenkinsのススメに参加してきた #jenkins_night - Shinya’s Dairy Report

開催場所はグリー株式会社。以前HTML5とか勉強会でGoogleに訪れて以来の六本木ヒルズです。

講演：クロスコンパイルに役立つmatrix projectの紹介

Kohsuke Kawaguchi(TwitterID:@kohsukekawa)さん

川口さんの服装、『JenkinsＴシャツ』なのはさすがです。:-)

紹介に至る動機
- 同じ/似た作業をさまざまな環境で行いたい
  - C++のコードの複数プラットフォームでのコンパイル
  - 異なるブラウザを使ってWebアプリのテスト
- より一般化された形

モデル
- 軸を定義
  - 軸＝forループ
- 軸には幾つもの種類がある
  - スレーブ：複数のスレーブ

組み合わせフィルタ
- 全組み合わせを実行すると数が多すぎる場合
- 意義のない・不可能名組み合わせがある場合
- ブール式で有意義な組み合わせを指定
- indexを使って一律カット
  - バラエティを保ちつつ均等に間引く

(Jenkins実演デモ)
- 新しいjobを作るときに『マルチ構成プロジェクト』を選択
- マトリックスの設定＝cc/icc gcc suncc
- シェルの実行
  - シェルスクリプトで実行する
- 組み合わせフィルタの設定で間引く
- ビルドが壊れるサンプル実行：groovyで1/2の確率でエラーになるタスクを実行。
- カタストロフィックなエラー
  - 条件となるエラーが起きた時点で以降の処理を行わない、という設定デモ

環境によって影響を受けやすい、という状況が、CやC++等が多いのでは。

質疑応答：

Q:機能を知っていた人？
- A:数人。川口さん『紹介した甲斐がありました』
Q:川口さんがマルチプロジェクトをどういう件で使ったか
- A：異なるJDKでのテスト/以前のバージョンとの連携確認テストなど。

講演：「Jenkins+α」で開発環境がみるみる良くなる　VisualC++編

Kokawa Takashi(TwitterID:@Kokawa_Takashi)さん

Jenkinsstudy#4kokawa
- View more presentations from Takashi Kokawa

自己紹介

CIしてますか？
- 継続的インテグレーション
  - Continuous Integration:(統合・統一)
- アジャイル開発ツール3種の神器
  - SCM, BTS, CI
- 変更に強い、健全な環境を維持

Jenkinsさん
- CIツール
- 作業を自動化・共有するための仕組み
- 優秀なWEBインターフェース
- 導入が簡単！
- 多くのプラグイン拡張！
- 元々Java向けのツール。
- プラグインでC++関係のものも作られている。

コマンドライン、バッチ、シェルスクリプトが動かせる！
- 1500行のビルドバッチが問題無く動かせる。

Visual C++編
- Jenkinsと他のツールの組み合わせ方を紹介
  - 組み合わせを使ってナンボ
- 具体的な説明のために環境を特定しました
  - 他の環境にも適用可能です。

Jenkinsの起動
- コマンドラインで
- ブラウザで起動確認
- プラグインの管理
  - jenkinsの管理画面から見れる。更新の確認も可能。

Jenkins + アルファ
- 自動ビルド
  - 必須！
  - MsBuild か devenv
  - MsBuild plugin(オススメ！)
    - MSBuild Plugin - Jenkins - Jenkins Wiki
    - ≫ Hudson/JenkinsでVisual Studioプロジェクトのビルドをする ? MSBuild Plugin
  - MsBuildは.NET フレームワークに入っています
    - Visual Studioのインストール不要。

バージョン管理システムとの連動
- svnとの連動はpost-commit-hookかポーリング

自動ビルド＋警告検知
- Warnings plugin
  - Warnings Plugin - Jenkins - Jenkins Wiki
- チームの現状に会わせて設定
- ベストは警告レベル4で検出0！
- まずは『新規』検知から潰す

自動テスト
- C++のユニットテストツール
  - CppUnit, CppTest
    - 比較的歴史が長い、最近の更新頻度は低い
  - GoogleTest
    - 充実したテスト機能
  - MSTest
    - VS2008からProfessional Edition以上で利用可能
    - 元はTFSで使えた機能
    - データドリブンテストが良い感じ！

- テスト結果をxmlで出力
  - Jenkinsが読み込んでグラフ化してくれる
  - 標準対応はJunit形式（googleTest）

- その他テストツールは
  - CppUnit, CppTest, Mstest…

UIの自動テスト
- 起動→終了だけでも効果あり！
- Jenkinsのスレイブをテスト専用環境に入れてクリーンな環境で実行
  - 利用者と同じ環境設定
  - リソース忘れ等の確認

- UI操作自動化ツールをコマンドラインから実行
  - AutoIt
    - AutoIt - AutoItScript
    - AutoItで自動化:お題目うぉっち
    - Windows専用、ネイティブAPIを直接呼ぶ
    - ウインドウ被ってても関係なくテスト出来る
  - Sikuli
    - Project SIKULI
    - [http://www.aivy.co.jp/BLOG_TEST/nagasawa/b/2010/01/sikuli.html:title=「必要なのはスクリーンショット」というプログラミング環境「SIKULI」が面白い。 - [モ]Modern Syntax]
    - スクリーンショットベースのスクリプト
    - windows, mac os x, Linux
    - リアルタイム系のテストには向いてない。

静的解析＆メトリクス分析
- Cppcheck Plugin
  - Cppcheck Plugin - Jenkins - Jenkins Wiki
実装漏れ（TODO）検知
- Task Scanner Plugin
  - Task Scanner Plugin - Jenkins - Jenkins Wiki
  - TODO, Note

コーディングルールのチェック
- cppLint
- Violatons pluginで対応
  - Violations - Jenkins - Jenkins Wiki
  - Jenkins Violation pluginのPEP8対応 - cactusman日誌

メトリクス分析
- コード行数やコメント率、複雑度などを分析
- 推移や他のプロジェクトと比較して健全度を測る
  - ※うまく運用するのが難しい点でもある。
- CCCC（C and C++ Code Counter）
  - あんま使い物にならなかった。

Sonar（C, C#）
- Sonar plugin - Jenkins - Jenkins Wiki
- Ant,Jenkins,Sonarの導入手順 - Software Development Memo
- Hudson(Jenkins)とSonarを連携させた話 - Bouldering & Com.
- けっこう良さげ。
- コードのコピペ検出
  - 『あ、こいつやったな…』という検知が分かりやすい。
  - Java向けツールから展開。
  - C, C#はプラグイン対応
  - C++はもう一息…。

ドキュメント
- doxygenドキュメント作成
  - コマンドラインから実行して生成
- doxygenの設定warningsプラグイン
  - コメントのないメソッドを検出出来る

コラボレーションツール
- メール通知（標準機能）
- Twitter, Jabber, IRC連動
- チームメンバーと親和性の高い仕組みを入れるのが○
- BTSとの連動
  - redmine, tracとの連動
  - jenkinsからチケット発行

P+ython Plugin

- ビルド方法にpythonスクリプトを追加
  - Web apiへのアクセス

とりあえずわさったものを片っ端から紹介してみました。どや！(ドヤ顔写真は寝入れれど)

全部のせの巨大なシステムを見せられても引きます。
引いた人もいるでしょ？
もともと開発環境系のツールに詳しかったわけではない。
統合すると便利そうなものを試そう。
効果が出そうなものを本番環境へ導入。

Jenkins(hudson)さんとぼくの歴史（上/下）
- 自動ビルド導入
- メール通知誤爆事件
- 成果物のパッケージ化、デプロイ自動化
- UIの自動化テストを導入（autolt）
- ドキュメントの自動生成
- チーム外への波及
- チケット管理との連携を考える
- 静的解析（coverity）とjenkinsとredmineの連携（2011.08）
- 試して使う人の反応が良いものを残す

まとめ
- まずは自動ビルドから。
- 次に効果の高そうなところから
- 関係者と価値観を共有しながら
- 継続していきましょう。
- Visual Studio GUIのテスト大変。うまい遣りようは無いのか？
  - ビルドの設定
  - ネットの情報で有益なものがあったのでそれで｡｡｡

質疑応答
(Q):devenvはコマンドラインで実行してたのですが、ニュータイプはそんな事しないの？（川口）
- (A):msbuildの方が簡単そうだからそっちを選んだ。社内の調整が面倒なので簡単な方を。

講演：輪るBingドラム.NET - CI戦略、しましょうか(仮)

bleis-neet(TwitterID:@bleis)さん

輪るビングドラム.NET
- View more presentations from bleis tift

名古屋から来ました。
C#だけ異色を放っている感が
『C#よりもむしろF#』。
お仕事でjenkinsまわしてます。
Bingとか出て来ません。すみません。

詳しくは『大阪Jenkins勉強会』の各種資料を御覧下さい。

まとめると『MSbuild便利だよね。』

この発表では以下について発表します。
- 構成の紹介
- 実際に運用してどうだったか

会社
- 社員数：10人、協力会社含めても20人
- 1チーム2〜6人
- システムの種類：webサービス等
環境
- .NET framework 1.1〜4.0
- C#, F#
- Git/MSBuild/NUnit
- Jenkins

構成
- 社内では出来る限り模したサーバを構築
- ビルド環境も別途Jenkins環境として用意

プロジェクト毎のJenkinsの構成
- Jenkins単体：失敗するビルドを公開してしまう
- ビルドを壊すものを避ける事が出来なかったのでgitで回避
- ゲートチェックイン(詳しくは@bleisさんのSlideshareを参照！) (※以下のスライドかな？)
  - bleis tift Presentations
    - SCM Boot Camp
    - View more presentations from bleis tift

Jenkinsオススメプラグイン
- Simple Theme Plugin - Jenkins - Jenkins Wiki
  - チームで喋らせたいキャラとかいれば是非。
- Git Plugin - Jenkins - Jenkins Wiki
- MSBuild Plugin - Jenkins - Jenkins Wiki
- NUnit Plugin - Jenkins - Jenkins Wiki
- Groovy Postbuild Plugin - Jenkins - Jenkins Wiki
  - ビルドが終わった後に動かせるプラグイン/成功したビルドを何らかの条件で失敗させたい場合。
- Active Directory plugin - Jenkins - Jenkins Wiki
  - ドメイン指定するだけで使えるようになる。
- Role Strategy Plugin - Jenkins - Jenkins Wiki

Jenkins導入の効果
- 問題の早期発見
- リリースプロセスの標準化
  - 導入前はリリースはかなり適当だった
- 開発者に安心を与える
  - （個人的に）思いもよらない効果
    - 開発者は不安を持っている
      - 手許ではビルド出来るけど、他では…？
      - さっきの変更で他の何か壊してないかなぁ…？

失敗談
- ビルド後に行う処理をjenkinsの外に出したこと
  - →だめなこと
- 全てのビルドを1つのマシンに集約したこと
- 何もないところからビルドせずに問題発見が遅れたこと

Jenkins内で完結させる
- そうしないと、ビルドの設定が面倒になる
- ビルドの設定の確認も面倒になる
- 他のマシンへの流用が面倒になる
- どうする？

無理して１つにまとめない
- そうしないと
  - ビルドマシンの中がぐちゃぐちゃに
  - 失敗するべきビルドが成功してしまうことも
- どうする？
  - 必要な環境毎にビルドマシンを分ける
  - 各々をスレーブ毎にわける（まだできてない）

必ず何もないところからビルドする
- そうしないと
  - 失敗するべきビルドが成功してしまう
- どうする？
  - 何も無いところからビルドするようにしましょう。
    - こんな当たり前のことで失敗してしまった

まとめ
- .NETでもJenkins便利です
- 開発者に安心感を！
- 基本に忠実に！

質疑応答
- TFSが優れているところは？
  - →オールインワンであるところ。
  - ※でも用意は非常に面倒ですよ。

LT:Jenkinsを愛する全ての人に贈る『Jenkins実践入門』 11月発売! 目次チラ見せしちゃいます

Lino(Masanori Satoh)(TwitterID:@lino_s)さん

Jenkins実践入門目次チラ見せしちゃいます
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Jenkins実践入門
日本初の日本語Jenkins書籍！
自己紹介
- @lino_s
- NTTデータのR&D部門, Jenkinsやクラウドの開発普及を推進
- 認定スクラムマスターです

Jenkinsの情報収集ってどうやってますか？
- ヘルプ
- Wiki
- 日本Jenkinsユーザ会
- Jenkins ML
- 洋書
- 男は黙ってソースを読む！
- 自由度が高すぎてどうすればよいか…

Jenkins実践入門ビルド・テスト・デプロイを自動化する技術絶賛執筆中 - Linoブログ

Jenkins実践入門　?ビルド・テスト・デプロイを自動化する技術 (WEB+DB PRESS plus)

作者: 佐藤聖規,和田貴久,河村雅人,米沢弘樹,山岸啓,川口耕介
出版社/メーカー: 技術評論社
発売日: 2011/11/11
メディア: 単行本（ソフトカバー）
購入: 26人クリック: 496回
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川口さん監修！
現場の声、ベストプラクティスも！
サンプルプロジェクトも！
2011/11/11発売予定。
目次の紹介。
よりすぐりのコラムも充実。
印税は入らないそうです...

LT:こっちだってJenkinsを愛する全ての人に贈る『Jenkins The Definitive Guide日本語訳』実践入門の（たぶん）ちょっと後に発売!

tamagawa ryuji(TwitterID:@tamagawa_ryuji)さん

Jenkins the definitive guide lt(第四回jenkins勉強会)
- View more presentations from 玉川竜司

こちらの前半は連続写真で御覧下さい。上記の書籍が出る、という事を踏まえた味わい深い(著者にとっては泣きたくなるような)展開となっております…^^;

@tamagawa_ryujiさん曰く、『印税は私に入ります』という事らしいです。

Hadoopの書籍(象本)が有名。

Hadoop

作者: Tom White,玉川竜司,兼田聖士
出版社/メーカー: オライリージャパン
発売日: 2010/01/25
メディア: 大型本
購入: 9人クリック: 449回
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『Jenkins: The Definitive Guide』の訳本。

Jenkins: The Definitive Guide: Continuous Integration for the Masses

作者: John Ferguson Smart
出版社/メーカー: O'Reilly Media
発売日: 2011/07/30
メディア: ペーパーバック
クリック: 12回
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- まじめな人英語読める人は英語読んだ方が良いよ。
- ちなみに：マルチ構成プロジェクトの話はかなりくわしく書かれています。
- Amazon Web Services のEC2とか、CloudbeesさんのDEV@cloudの話も出て来ます。
発売予定は？
- おそらく1月に出せるのでは。
- ご期待下さい！