鍍乱綺羅威挫婀(とらんきらいざあ) 壮絶なシンナー中毒描写に戦慄する!伝説のレディース漫画

壮絶なシンナー中毒描写に戦慄する!伝説のレディース漫画 鍍乱綺羅威挫婀(とらんきらいざあ / トランキライザー)

謹賀新年今年藻夜露死苦!
新年から漢字多めの挨拶をしてみましたが、漢字多めだとどうしても思い出すのが暴走族。「特攻の拓」「カメレオン」「湘南爆走族」等々・・・暴走族をテーマにした漫画は昭和のマンガの1ジャンルを担うほどのメジャーなカテゴリーでしたが、平成で珍走団と呼ばれ、令和になってからはもはや天然記念物級の扱いとなっていました。某マンガの影響によりまた暴走族が増えているなんて話も聞きますが・・・元日に初日の出暴走に巻き込まれておしっこチビりそうになった経験を持つJ君からすれば、是非とも早急にお引取り願いたいムーブメントです。

で、今回ご紹介するのは「鍍乱綺羅威挫婀(とらんきらいざあ)」という作品です。たぶん日本で一番タイトルが読みづらいマンガだと思うのですが、昭和が生んだレディースマンガとして、そしてシンナー中毒描写があまりにやばすぎる作品として有名な、ある意味レジェンド的作品でもあります。早速ご紹介してまいりましょう。

 

「鍍乱綺羅威挫婀(とらんきらいざあ)」・・・WEB上で文字化けせずに表示されているだけでも奇跡に近いタイトルのマンガは、1993年に月刊アフタヌーンに連載されていた澤田賢二先生による作品です。あまりに読むことができないタイトルのインパクトもさることながら、シンナー中毒で常に目がバッキバキの主人公、スクリーントーンを一切使わない精緻な描き込み、読者を戦慄させるシンナーによるラリパッパ描写など・・・あまりに伝説に残る要素が多すぎるのです。

  
病んでる感MAXのポエム
  

「生きたいん?でも無理やよ、そんだけ疵ついてちゃ・・・付き合っちゃるよ・・・一人で逝っちゃうなんて寂しいやろ・・・」

オープンニングはこんな病み度MAXのポエムでスタート。いきなり死臭がすごいです、正確にはシンナー臭なわけですが。

  
いろんなところが尖りすぎ
  

本作品の主人公、川村幸(サチ)。日本マンガ史上最もバッキバキの目をしたヒロインといえるでしょう。

  
つぶあんでもこしあんでもないアンパン
  

なにしろこんな感じで日常的にアンパン決めてるわけですから。そりゃあ目もバキるってもんです。サチは群れるのが嫌いな一匹狼的な不良少女で、一度キレると手がつけられないほど喧嘩が強い、とにかくバイオレンスな少女です。

  
ゴキブリが友達だった
  

札付きの不良少女ということで、地元のレディースにも因縁をつけられがちです。このシーンでも、ラリラリになったサチが地面にいたゴキブリに対し、まるで友達であるかのように話しかけていて、それだけでも十二分にヤバいのですが、絡んできたレディースたちがそのゴキブリを踏み潰したことで、サチがブチギレます。

  
壮絶なバトルシーン
  

  
それ幻覚だから
  

こんな感じでレディース達を瞬殺するサチ。しかもゴキブリとのバーチャルトーク(幻覚)が継続中というヤバさ。

  
キュゥべえ的存在
  

この後もこの死んだゴキブリは、サチがシンナーをやめるまで、妄想トークのお相手としてちょいちょい出現します。いわゆるプリキュアに出てくる妖精みたいなポジションですね。

  
意外とSDGsにも配慮(違)
  

因縁つけてくるスケバン共を返り討ちにしてスカート燃やして土下座させるとか日常茶飯事。敵がどんどん増えていきます。

  
家が漆黒の闇
  

  
吸ってますね
  

もはや、一体どこへ向かっているのかもすでにわからない状態のサチ。アンパンにのめり込みすぎてます。スクリーントーンを使わない背景の描き込みが怖さを増幅させてますね。ちなみに平成・令和キッズのために説明しておきますと、シンナーを吸うことを「アンパン」といってます。昭和生まれなら学校で習うほどの一般常識ですね(嘘)。袋にシンナーを入れて吸う姿がアンパンを食べている姿に似ているからというのがその由来とされています。勉強になったね!

  
まだいたんかい
  

踏み潰されたはずのゴキちゃんが再登場してきちゃったりしていよいよヤバいです。主に脳が。

  
リンチに遭っても目がラリラリ
  

シンナーでラリラリのまま、四方八方に喧嘩を売るサチは、ついに大人数のレディースに取り囲まれて報復を受けてしまいます。バールのようなものでボコ殴りにされて病院送りになってしまうサチ。気絶してる時も目はバッキバキです。シンナーこええ。

  
松葉杖で挑発する謎の姉御
  

舞台は病院に変わり、入院中のサチをなぜか挑発してくる片足のない謎の女が登場。ナイフみたいにとがっては触るものみな傷つけることでおなじみのサチですから、当然バトルモードになります。ところが・・・

  
カンフー映画のお師匠みたい
  

松葉杖を使って軽くサチを一蹴。まるでジャッキー・チェンの映画に出てくるカンフーの達人のようですが、それもそのはず、彼女は伝説のレディース「鍍乱綺羅威挫婀」のリーダー花島弥生だったのです。

  
意気投合する二人
  

そんなこんなで、入院中に意気投合した弥生とサチ。特に弥生はサチをすっかり気に入ったらしく、弥生の愛車を使ってサチにバイクの乗り方を伝授したりします。

  
死臭ポエム第二弾
  

ようやっとサチにも心を許せる存在が現れたか・・・と思いきや、サチにバイクの乗り方を伝授したタイミングで遺言を残すかのよう謎ポエムを残して逝ってしまう弥生。そう、余命幾ばくもなかった弥生は「鍍乱綺羅威挫婀」二代目リーダーの座をサチに託したのでした。

  
特攻服の刺繍が大変そうだな
  

弥生にバイクと特攻服を託されたサチですが、弥生という精神的支柱を失ったためか、退院後は更にシンナー中毒が進行。

  
新しいフェーズに入りました
  

  
妄想の極限状態
  

前衛的な表現にも拍車がかかり、いよいよサチのシンナー中毒も極限状態に。しかし、そこでサチはシンナーに溺れてしまった、先輩の彼氏の末路を見て衝撃を受けます。

  
先輩の彼氏(before)
  

これが・・・

  
先輩の彼氏(after)
  

コレに・・・
これがアンパンやり過ぎの末路・・・もはや完全に植物人間状態で、写真に写っていたイケメンヤンキーの面影はどこにもありませんでした。

  
どの口がいうのか
  

この件がきっかけで、ついにサチはシンナーをやめることに。シラフになって暴走族(レディース)道を邁進することに決めたのでした。

  
健康的にレディース活動開始
  

初代リーダー弥生の下にいた「鍍乱綺羅威挫婀」のメンバーたちとも合流し、ついに二代目リーダー、サチのレディース人生が走り出すのです。

  
後編もだいぶヤバいらしい
  

・・・というわけその先の展開は、激烈入手困難なプレミア本「鍍乱綺羅威挫婀」第2巻に続くのですが、残念ながらJ君は入手できておらず未読です。この感じなので当然2巻もヤバいことになってるみたいです。

というわけで、下手なホラー漫画より怖い、シンナー中毒のシーンを始めとした壮絶すぎる描きこみで、読者を戦慄させる伝説のレディース漫画「鍍乱綺羅威挫婀(とらんきらいざあ)」をご紹介しました。

シンナーもドラッグもとにかく薬物はダメ・絶対という説得力がありすぎる作品なのですが、じゃあレディースだったらOKなのかというと、そっちの方もできればナシでお願いします。初日の出暴走に巻き込まれておしっこチビリそうになったJ君からの切なるお願いです。

  
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出典)
「鍍乱綺羅威挫婀」  澤田賢二/ 講談社

トランキライザー 漫画 とらんきらいざあ 鍍乱綺羅威挫婀

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