霊仙山(1094m)
遠征2日目、と言っても今日で最終日だが、予報では全国的に高気圧に覆われ、絶好の行楽日和とのこと。そこで予定通り、滋賀県にあるこのお山へ。
霊仙山(りょうぜんざん・りょうぜんやま)(1094m)

鈴鹿山脈の最北端に位置する山で、関西百名山、花の百名山にも選定。
山名は、近江出身とされ日本で唯一の三蔵法師の僧の霊仙(りょうせん)に因んで、または祖先の霊が籠もる山からとも謂われている。
前日、鈴鹿峠を越えて道の駅あいとうマーガッレトステーションで車中泊。

19時前には眠ってしまったので、ぐっすり睡眠をとることができた。
5時に起床。R307を南下し、イザナギ・イザナミを祀る多賀大社のある多賀町へ。
県道17に入り、登山口のある今畑を目指し、河内の風穴方面に進んでいく。

ちょっとおどろおどろしい廃屋が見えてくると、登山口はすぐ。

6:05 今畑登山口付近路肩(標高約320m)

付近に先行者の車はなく、2~3台は停められそう。
6:15 今畑登山口(標高約320m)

霊仙山にも御在所岳同様、たくさんのコースがある。
①榑ヶ畑(汗拭峠経由)ルート(米原市)
②落合(汗拭峠経由)ルート(多賀町)
③今畑(西南尾根)ルート(多賀町)
④上丹生(谷山谷)ルート(米原市)
⑤柏原ルート(米原市)
⑥梓河内ルート(米原市)
⑦上石津ルート(岐阜県大垣市)
一番ポピュラーなのは醒ヶ井(さめがい)方面からアクセスする①の榑ヶ畑(くれがはた)コースで、距離が一番短いため多くのハイカーがここを利用する。
また②と③は登山口が近いため、4月に登られたあつぷりさんは、①から登り、③で下山し、②から①に戻る時計周りの周回コースをとられた。
そこで天邪鬼な私は、今回③で登り、①で降りて、汗ふき峠から②で戻るという反時計回りで周回する計画だ(笑)
②の落合ルートは土石流で一部登山道が崩落しているようだが、

あつぷりさんが4月に通られているので、おそらく大丈夫だろう。
登山者のためだろうか、予約型乗合タクシーも呼べるようだ。

でもA社の携帯は圏外でした。
ここでもしっかり登山届を提出してハイク開始(6:18)

まずは斜面にとりつきながら登っていく。

山頂付近は風が強いかもしれないので、念のためジャケットも持参。
登山道脇の斜面には、明らかに人為的に組まれた石垣。

かつては畑だったのかな?
15分ほど登っていくと、突然前方に家屋が見えてきた Σ(゚Д゚;)ギクッ

えっ? こんなところに人が住んでいるの??
6:34 今畑集落跡(廃村)(標高約413m)

大きくてまだ充分使えそうなお寺もあったが、昭和54(1979)年に廃村になり現在は無人。
車も入ってこれない山深いところで、よく生活されていたもんだ。

集落跡を抜けて枝尾根へ。

登山道は明瞭で、リボン等もあるので道迷いの心配はない。

この辺りから植生が人工林から自然林に変わってくる。

前方が開けてきた。

7:25 笹峠(標高約680m)

かつてはその名の通り、一面熊笹が生えていたそうだが、鹿による食害により現在はほとんど丸裸になってしまった。
ここで小休止する。

アレは炭焼き場の跡だろうか?
ここから霊仙山の西南尾根を登っていく(7:31)

3分ほど進むと、ごつごつした石灰岩が出現。

峠から稜線の近江展望台まで、一気に300mも登るこのルート一番の難所に突入。

傾斜がキツくなり、両手両足の4輪駆動でないと登れない箇所も (*´Д`)ハァハァ

下りでここを使うと、5輪駆動(両手両足+お尻)必死だな(笑)

あれが稜線か!?

まだ先がありました Orz

背後にうっすら琵琶湖が望めた。

風が強くなってきたので、ジャケットを羽織る。

やっぱり持ってきて良かった!
シカの糞だろうか?

急登を登り切り、ようやく稜線に辿りつく。

8:37 近江展望台(標高約1003m)

ここで2度目の小休止。
稜線の先はどんよりとした雲に覆われている。

今日は絶好の行楽日和のはずなのに。。。
稜線はガレた石灰岩に埋め尽くされていて、一見どこが登山道か分かりにくい。

登山者が歩いた跡と思われる、薄茶色に変色した部分を選んで進んでいく。
あれが前峰の南霊岳(標高1036m)だが、道が巻いていたのでスルー。

少しガスが晴れてきた。

うん? なんかカエルの鳴き声が聴こえてくるぞ!?

1000m超の稜線なのに??
なるほど、稜線直下に池があるんだ。

なだらかな稜線歩きだが、ガレた岩が多いのであまりペースが上がらない。

稜線を外れる部分もあるので、ぼーっとしているとルートロストしやすい。

ガスっているときは特にご注意を。
霊仙山最高点(南霊仙)が見えてきた。

山頂付近を覆っていた雲は取れたが、風が冷たくて強い。

でもそのせいか、あまり汗をかかずに済んだ。
最高点から少し西にいったところにある山頂(中霊仙)には登山者の姿。

ガレた岩場が終わり、歩きやすい登山道に変わる。

この辺りにはフクジュソウが咲くようだ。

ニリンソウ(二輪草)

キンポウゲ科イチリンソウ属の多年草。
標識が見えてきた。

9:33 霊仙山最高点(南霊仙)(標高1094m※)

ここまで3時間15分。ここでようやく登山者と出会う。やはりみなさん榑ヶ畑から登ってこられたそうだ。
※標識には1098mとあるが、2万5000分の1の地形図記載の1094mとしました。
軽く息を整え、三角点のある山頂に向かう(9:37)

一旦下ってゆるやかに登り返す。

山頂周辺はなだらかな斜面で、さながらゲレンデのようだ。

9:44 榑ヶ畑ルート合流点(標高約1074m)

ここから山頂まではあとわずか。

9:47 霊仙山山頂(三角点・中霊仙)(標高1083m)

タイムは3時間29分。まだ時間が早いせいか、山頂は2名しかいなかった。
登頂記念の三角点(二等:霊仙山)タッチ。

山頂からは360度の大パノラマが広がる。

鈴鹿山脈最高峰の御池岳(1247m)や昨年登った藤原岳(1144m)

北側には2月に登った近江最高峰の伊吹山(1377m)

少し早いがお昼にしよう。

北風が強いので、風を避けて南側の岩陰へ。
今日のお昼はカップ麺とおにぎり。

西南尾根にハイカーの姿。

彼らは私と逆コースで周回するのだろう。
そろそろ降りることにしよう(10:35)

実はこの写真を撮った直後、大変な事態が。。。
カメラを仕舞う際に、手が滑って地面に強く落としてしまった。
慌てて電源を入れて確かめてみると、モニターはピンク一色

!?工エエェ(゚〇゚ ;)ェエエ工!?
電源をON・OFFしていると一旦回復するが、モニターに変な線が入ってしまう。

しばらく放置しておくと回復するだろうか。。。
10:37 榑ヶ畑ルート分岐点(標高約1074m)

元通り撮影できたので、回復したのかと思いきや、またすぐにこんな状態。

実はこの時点では、おかしくなったのはモニターだけで、画像自体はちゃんと撮れているんじゃないかという淡い期待を抱いていた (;人;) オ・ネ・ガ・イ
きちんと写っていなかった時のためのバックアップとして、念のため携帯でも撮影。

以下ワイドな画像は携帯で、デジカメの方はダメでした (ノ_・、)シクシク
10:50 経塚山(北霊仙・9合目)(標高1040m)

ここで上丹生(谷山谷)ルートや柏原ルートと合流している。
避難小屋もあるようだ。

カレンフェルトの中をなだらかに下っていく。

気持ちのいい稜線歩きだが、カメラのことが心配で気が気でない。

先行のソロの男性、時折登山道から外れて歩かれている。

花を探していたそうで、「雪割草(ミスミソウ)が咲いているよ」と教えてもらう。

イチリンソウ(一輪草)

同じキンポウゲ科だが、葉の形が違うのでこれはイチリンソウだと思う。でも地方によってはイチリンソウを雪割草という場所もあるそうなので、あながち間違いではないのかも。
この付近はカルスト地形になっており、至るところにドリーネ(擂鉢穴)がある。

11:10 お虎が池(8合目)(標高約970m)

ドリーネに水が溜まったものと謂われている。
でも池の縁には、「この池は「お虎が池」ではありません」の看板。

標柱にはしっかりお虎が池と表記されており、霊仙山の謎とされているそうだ。
ここから男性とご一緒させてもらう。
前方から団体さんが登ってきた。

中には70代の方もおられた。みなさんお元気ですね。
好天のせいか、榑ヶ畑登山口周辺は車で溢れて大変な事になっているそうだ。
11:21 お猿岩(7合目)(標高約930m)

11:36 見晴台(5合目)(標高約770m)

この辺りまではデジカメが復活していたんですが。 ヾ(●⌒∇⌒●)ノ わーい
5合目を過ぎた後は急坂をつづら折れに降り、樹林帯に入る(11:45)

これ以降は全てダメでした ・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。ワーン!!
12:00 汗拭峠(2合目)(標高約517m)

ここで榑ヶ畑に降りる男性とお別れ。いろいろ教えていただきありがとうございました。
小休止した後、左側の落合ルートへ(12:05)

なお峠直下は滑り易い急斜面なので慎重に。
10分ほど下っていくと沢(大洞谷)が見えてきた。

沢の至るところには土石流でなぎ倒された杉の木が散乱。

途中2箇所ほど登山道が崩落していて渡渉したが、概ねなだらかな道。

ここも崩落していて沢を歩くことになるが、特に危険な場所はなし。

岩石が沢を埋めてしまったせいか、水は伏流しているようだ。
12:41 落合ルート登山口(標高約330m)

下りは2時間6分。
特に危険な箇所はないが、歩くのは自己責任で。

落合集落(廃村?)から車を停めた地点までは、400mほど県道を歩いていく。

12:49 今畑登山口付近路肩(標高約320m)

他に3台駐車していた。やはりこの周回コースを歩く方は少ないようだ。
今畑(西南尾根)コースは距離が長く、急登もあるが、眺望の良い尾根歩きでとても気持ち良かった。笹峠~近江展望台は急登だが、登りで使った方がいいかも。
フクジュソウの時期にも是非登ってみたい。
余談ですが、帰宅して画像を確認したところ、下山時の写真の大多数がダメでした。
どうやらモニターでなく、画像センサー部分が壊れてしまったようだ
Ω\ζ゜)チーン
今回のルート図 (クリックすると拡大します)

やっぱり、山っていいね!
霊仙山(1094m)
標高差774m
登り 3時間29分、下り 2時間6分、TOTAL 6時間31分
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