漫画関係のデザイン本で手元にある新しいものは
『良いコミックデザイン』2015年(宣伝)。
あれからもう5年も経ち、そろそろ漫画100%の新しい本が
出現しているのではないかという予感がして
ふと探してみたら、タイトル的にもそのまんまな
デザイン本がちょうど発売されるタイミングだったので、
ノータイムでポチってみました。
新しいコミックスのデザイン。
[出版] 日貿出版社 [発売日] 2020/6/23
中身は
「コミックスのデザインはどうやってできる?」、
「コミックスデザインの事例集」の2部構成。第一部では、デザイナーの川村将さん、志村泰央さん、ハセプロさんがそれぞれ架空の漫画作品を題材にして描き下ろしイラストをカバーに仕上げるという、コミックのカバーメイキング企画になっていました。続く第2部では、コミックスのカバーデザインを
Cute/Pop/Stylish/Naturalの4つに分類して紹介しています。
▲荒ぶる季節の乙女どもよ。 装丁:黒木香(ベイブリッジ・スタジオ) (
Popの事例)
紹介ページの構成は全作品共通で、1作品につき見開きで2ページを使用。左ページには、ワイド判コミックより大きな印刷で細部まで確認できる特大書影1枚。右ページには必ずロゴとイラストが別々で掲載、その下には帯のデザインやカバーデザイン別案、細かくデザインされた部分の説明など+αの情報を加える[one point]の項あり。デザイナーさんの名前はもちろんのこと、ロゴの使用フォント、もしくは作字の情報、デザイナーさんの解説コメントも漏れなく記載されており、章題の通り「事例集」として内容が充実していました。
▲ポプテピピック 装丁:小石川ふに(deconeco) (
Cuteの事例)
▲BEASTARS 装丁:土方芳枝 (
Stylishの事例)
▲恋は雨上がりのように 装丁:荘司哲郎(サリダス) (
Naturalの事例)
『五等分の花嫁』や『ご注文はうさぎですか?』、『ゆるキャン△』、『メイドインアビス』など人気作品のデザイン事例を多数収録。ナルティスのナルティスさんっぽい『マンガ サ道』やコードデザインスタジオさんのコードデザインスタジオ色全開『大江戸国芳よしづくし』など、らしさの出た作品も入っていて、もちろん解説付き。計41作品、語りすぎないデザインの意図解説と豊富な図案のバランスが良く、眺めて楽しく、読んでなるほどの漫画デザイン本でした。
ちなみに山本さほさんのイラストが目を引くこの本の装丁は、コードデザインスタジオさんが手がけられています。コードさんは中黒の二重丸が好きよね~と思いました(小並感)。
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2020年06月29日 |
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