やわらか図書館学

主に大学図書館のデザイン・広報に関するブログです。

ライトニングトークを聞いてライトニングメモをする(二日目分)

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前回に引き続き、Code4Lib Japanのライトニングトークをアーカイブで拝見して、思ったことのメモ書きです。

初日分はこちら。

yawatosho.hateblo.jp

途中、音声が聞き取りづらい場面もあったのですが、途中からは綺麗になってとても聴きやすかったです。運営の方々、ありがとうございました。

「LibrarianMapはこれからどうなる?」(安達修介)

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LibrarianMapに関して、今回感じたことは以下にTweetしたとおりです。

非正規の問題は当然問題として、その裏で進む正規の減少とそれによって生じる諸問題(継承の断絶とか)も、もう少し取り沙汰されるといいのかなと思いました。

自分は幸運にも同世代の人がまだ周りにいる状況だったので、今の若い方々とは状況の認識がかなり違う(私のほうが甘い)んだろうなぁとは思いました。

多分、これを作られたような方達は、アクティブな方々だと思うので、放っておいても館外との繋がりを作っていくんだろうなぁと思うのですが、そんな方々にも私からお勧めできることが一つあります。

ブログっていうんですが…。

「LINE大阪市公式アカウントでの図書館コンテンツ提供」(西尾真由子(代理:外丸須美乃))

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大阪市のLINEの公式アカウントから色々な図書館サービスができるというお話で、既存のコンテンツを活用しているということなので、ローコストでチャンネルを増やすということになるのかなぁと思いました。

また、そのLINEにも使われている児童書の推薦リストをオープンデータとして公開しているという話もあり、きちんとデータセットとして設計されていてすごいなぁと思いました。

「アプリはじめました」(上岡真土)

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ロゴが素敵なオーテピア高知図書館さんの事例発表。地元の高専と共同制作(開発・保守は業者)でスマホ用のアプリを作られたという話。

イメージで申し訳ないですが、OSによって実装上の違いが生じているというお話などもあり、独自のネイティブアプリを運用していくのは結構大変そうだなぁと感じてしまいました。公共図書館のILSってどういうものが使われているか知識がないんですが、ベンダーさんは、あんまりこういうのやられてないんですかね。

「つくり、つなぎ、つたえるために ―県立長野図書館「信州・知のポータル」構築へ―」(朝倉久美)

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公共図書館の話が続き、やはり行われていることやその切り口が大学図書館とは結構違うので、新鮮な印象でお聞きできました。最近、仕事でもそうなのですが、自分はこうしたビジョン的なお話が少し苦手だなぁということに気づきました。

「ちょっとした見栄えのデジタルアーカイブサイトを作って見た―OPACへ誘導するカテゴリ検索―」(江草由佳)

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HTMLでカテゴリを選択するボタンを作って、そこからOPACの検索結果に遷移するという流れ。特に目的を持たずにDAで何か面白いものを探してみようと思った際、なかなかキーワードを思いつかないということはままあるので、それを提示してもらえるのはとても有効な気がします。

検索結果一覧のページのURLが固定だからできた、というお話でしたが、OpenSearchに対応しているOPACだったら、実装できるのかなぁという気はしました。

「図書館×地元企業「カリコレ」共同開発」(大河原信子)

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映像の前半は配信音声がバグっていたため、スライドで見た範囲での理解です。

団体貸出、というこれまた普段は関わりのないお話ですが、団体貸出をしたサテライトの先でさらに利用者へ貸出を行うためのシステムを開発された、ということであってますでしょうか。

システムで標準に対応していないの?と思ったのですが、配送とかと違いますもんね。利用者データのこととかを考えると、かなり運用が大変そうな気がするので、逆にどういう仕組みになっているのか、興味を惹かれました。

CAの2124に報告が上がっているそうですので、そちらを拝読したいと思います。

「立の有無を対象とした公共図書館名称の空間分析」(旅鉄Gate 武田幸司、青木和人、齋藤森都)

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JRと私鉄を完乗された、ということで、私一時期「駅メモ」をやっていたので尊敬します。

発表内容も、図書館名に「立」か入るかどうかを、地理的に歴史的に、地道かつ綿密に調査されたということで、最高でした。どストライクです。図書館総合展のポスターセッションで、続きが発表されるということで、めちゃくちゃ楽しみです。

以下、余談なうえ、二番煎じ的なタイミングになってしまいますが、自分もちょうどこの前、大学図書館の「附属」と「附属なし」の違いが気になって、ちょっと調べたいなぁとか思ったんですが、完全に被ってますね。ちらっと見た感じでは国立は「附属」がついているところが多く、私立はついていないところが多そうな気がしたのですが、サンプルが全然少ないので不明です。

「思いをつなぐBibMemoLibraryプロジェクト」(常川真央、常川(志田)麻依子)

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完乗とは真逆のノリ。

自分が読書コミュニティというものに馴染みがないので、ビブラブはあまりピンと来なかったのですが、本を選んでくれた人へ、それを読んだ人の感想を届ける、というのはなるほどなぁと、学生選書とかで必要になってくることだよなぁと思いました。もちろんアンケート結果とかは伝えることになると思いますが、積極的に選書者へのメッセージを集めるようなこと、確かにやっていないかもなぁと。

「図書館マップを作ろう」(坂ノ下勝幸)

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LTの枠が空いていたので、参加登録してからプログラムを組まれたということで、それだけでもうすごいなぁという印象です。

自分もこれまでの図書館員人生の中で、結構な数の地図を書いてきたので、こうしたツールがうまく使えると、かなり手間を省けるのかなと思いました。

 

心なしか初日よりも自分に馴染みが薄い話題が多かったせいか、ピントのずれたことを書いていたら申し訳ありません。

当日参加していないのに、こうして内容を完全に追えるのも、Code4Lib Japanの運営の方々や発表された方々のおかげかと思います。ありがとうございました。

個人的にはWikiDataの話が一番興味を惹かれ、昨晩は右も左もわからない状態でいろいろといじっていました。

数年前と同じ感想になりますが、Code4Lib Japanで発表される方は、自身のモチベーションでいろいろやられている方が多いかと思いますので、聞いているだけでとてもテンションがあがりました。

お相手はやわらか図書館学でした。

参考

wiki.code4lib.jp

www.pexels.com