あえて言うまでもなく、この賞の権威だとか選考過程だとかまあ、世間ではいろいろ批判もあります。が、日本の映画賞の中では確か唯一テレビ中継があって華やかっぽいし、録音照明といった裏方さん(という言い方もどうかと思うけど)にもスポットのあたる数少ない賞だと思っています。
日本アカデミー賞公式サイト
日本アカデミー最優秀作品賞は「半落ち」(ニッカンスポーツ)
京香が初の最優秀賞…第28回日本アカデミー賞(サンケイスポーツ)
さて、第28回日本アカデミー賞の受賞者および受賞作品は次のとおり
・最優秀作品賞 : 「半落ち」
・最優秀監督賞 : 崔洋一監督 「血と骨」
・最優秀主演男優賞 : 寺尾聰 「半落ち」
・最優秀主演女優賞 : 鈴木京香 「血と骨」
・最優秀助演男優賞 : オダギリジョー 「血と骨」
・最優秀助演女優賞 : 長澤まさみ 「世界の中心で、愛をさけぶ」
・最優秀脚本賞 : 矢口史靖 「スウィングガールズ」
・最優秀音楽賞 : ミッキー吉野・岸本ひろし 「スウィングガールズ」
・最優秀撮影賞 : 篠田昇 「世界の中心で、愛をさけぶ」
・最優秀照明賞 : 中村裕樹 「世界の中心で、愛をさけぶ」
・最優秀美術賞 : 出川三男、西岡善信 「隠し剣 鬼の爪」
・最優秀録音賞 : 郡弘道 「スウィングガールズ」
・最優秀編集賞 : 宮島竜治 「スウィングガールズ」
・新人俳優賞 : 平山祐太「スウィングガールズ」
・同:森山未來 「世界の中心で、愛をさけぶ」
・同:伊東美咲 「海猫」
・同:上野樹里 「スウィングガールズ」
・同:土屋アンナ 「下妻物語」
・同:一青窈 「珈琲時光」
・外国作品賞 : 「ラストサムライ」
・話題賞(作品部門) : 「スウィングガールズ」
・話題賞(俳優部門) : 長澤まさみ 「世界の中心で、愛をさけぶ」
・会長特別賞 : 三橋達也
長っ。
さて、山形県民的には、主要六部門は「へぇ」で終わるの。しかし、その後の脚本賞以下7部門の中では、「スウィングガールズ」が4部門を受賞し、「隠し剣 鬼の爪」も含めると、5部門で県内映画が栄冠に輝いている。やや脱線するが、新人俳優賞を全部で1つの部門とすると、「スウィングガールズ」が18部門のうち6部門(8人)で選ばれたことになる。「半落ち」が2つ、「血と骨」が3つ、「世界の中心で、」が5つだから意外と言えば意外だ。(この際、選考方法云々は触れない)
「隠し剣」を含めると、7部門(9人)でトロフィーを受けた県内映画(その表現もどうだろう)だが、もっとも喜ぶべきことは、素晴らしいスタッフが県内の風景や素材を存分に活かして映画を作り、その功績が評価されたということだろう。
授賞式での詳しい様子は、
日本アカデミー賞授賞式コメント・インタビュー(2)(映画館で会いましょう)
を参考に。非常に臨場感溢れるレポートですね。
何はともあれ、「スウィングガールズ」「隠し剣 鬼の爪」に関った全てに人とその映画のファンの皆さん、おめでとうございます。って、私が言ってどうするんだっていう話だが。
ロケ誘致し誘客を 官民でFC設立へ 山形市(河北新報/認証あり)
折りしも山形市が官民一体となってフィルムコミッションを作ろうと動き出している。既に全国各地にあるフィルムコミッションだが、うまく機能すれば作品の後押しにもなる。誘致もさることながら、映画撮影をバックアップできるようなシステムが作れれば、よりよい山形映画が生まれるような気がする。