ガスクロマトグラフィー–質量分析法とは? わかりやすく解説

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ガスクロマトグラフィー–質量分析法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/01 11:16 UTC 版)

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GC-MS装置の例

ガスクロマトグラフィー–質量分析法(Gas Chromatography - Mass spectrometry、GC/MS)とは、ガスクロマトグラフで分離させた種々の成分を、質量分析計で検出する方法。

装置構成

GC-MSの内部。右側がガスクロマトグラフ、左側が質量分析計。
GC-MSの概略図

GC/MSはガスクロマトグラフ、インターフェース部、質量分析計から構成されている。

ガスクロマトグラフ

通常のガスクロマトグラフィーと同様の測定条件を用いることができる。しかしGC/MSではイオン化部で10^-4Torr以下の真空が必要となるMSと結合させるため、キャリアガスの流量をMSの排気量に応じて調整したり、カラムの長さや内径を制限する必要がある。水素をキャリアガスで使用する場合は特に顕著になる。

インターフェース部

インターフェース部はGCとMSを結合する部分である。結合方法は、キャピラリーカラムを用いるGC/MSでは直接結合法が一般的に用いられる。直接結合法では、キャピラリーカラムの出口がイオン化部の直前まで導入する。キャピラリーカラム出口が真空になるため、カラムの分離効率は10%程度が失われる。

その他にもオープンスプリット法やジェットセパレーター法があるが、充填カラムが現在ほとんど用いられないことやデッドボリュームが大きいことなどから使用されることは少ない。

インターフェース部ではGCから出た成分の吸着分解が起きないことが求められるため、内面は不活性化され、温度制御ができる。温度はカラム温度より少し低い温度で使用する。

質量分析計

イオン化方法

イオン化方法としては電子イオン化(Electron Ionization, EI)、化学イオン化(Chemical Ionization, CI)が一般的に用いられている。

質量分析計

質量分析計としては、最も一般的な四重極型の他にも二重収束型(磁場型)、イオントラップ型飛行時間型、イオンサイクロトロン型がある。

最近ではタンデム型のGC/MS/MSも用いられている。

クロマトグラム

全イオンクロマトグラム

全イオン検出法(Total Ion Monitoring, TIM)では、指定した質量範囲の全イオン電流をモニターし、得られるクロマトグラムを全イオンクロマトグラム(Total Ion Chromatogram, TIC)と呼ばれる。GCでのガスクロマトグラムに相当する。

SIMクロマトグラム

選択イオン検出法(Selected Ion Monitoring, SIM)では、ある特定の質量(m/z値)のイオンだけをモニターする。




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