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オシム氏 ザック監督解任論に異議「私なら代えない」

[ 2013年6月24日 09:19 ]

<日本・メキシコ>後半、渋い表情を見せるザッケローニ監督

コンフェデ杯1次リーグA組 日本1―2メキシコ

(6月22日 ベロオリゾンテ)
 コンフェデ杯で3戦全敗に終わったザックジャパン。元日本代表監督のイビチャ・オシム氏(72)は1年後のW杯本大会を見据え、守備の強化と走力のある選手の起用、そしてフィジカルの時代に対応した走るサッカーの徹底を提言した。

 本番まで1年しかないが、焦る必要はない。3連敗を理由に、ザッケローニ監督を代えるべきという意見があるそうだが、私が日本サッカー協会の責任者なら、代えない。ザッケローニ氏ほどの監督はめったにいない。これまでの2年半、彼のもとで成し遂げた進歩は大きなものだ。

 選手選考は監督の専権事項だが、私の意見も参考に挙げておく。まず、攻守に足の速い選手が必要だ。前線にドリブラーは多くそろっているが、広島の佐藤タイプのスピードのある選手がいない。押されている場面でのカウンターなど戦術の幅を広げる意味でも、逆に相手のカウンターの対策として足の速いストッパーやFW、サイドバックは非常に役に立つ。

 さらに中盤で圧倒するためには、攻撃の起点になるセンターバックが足元の技術と視野の広さを備えてほしい。中沢や闘莉王の待望論があるが、まずは若手を抜てきしたらどうか。前回W杯の英雄の再招集は最後の手段だ。ボランチもバックアッパーが必要、できればセンターバック、ストッパーもできると、メンバー交代をせずに3バックと4バックを使い分けることができる。

 中村俊輔のような左利きのセットプレーキッカーも必要だ。本田は毎試合、FKになるとボールを抱えて自分で蹴ろうとするが、もっと効果的なキックができるようになってほしい。

 最後に日本のファンへメッセージがある。(1)前回10年からの進歩を客観的に見よ、前進を自信に、強敵にもひるまず(2)大志を抱き、その実現のために必要なことをともに考えよう、目先の結果に一喜一憂しない(3)今の方向は大局的には間違っていない、そのまま進めばよい――ということだ。

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