Smell of Books
2009年7月 8日(水) 7:15:23
本の匂いフェチの人、やっぱり多いんですね。いろいろメールをいただきました。
NY在住の方から教えてもらって驚いたのは、アメリカでは「本の匂いスプレー」なんかが売っていること!
その名も「Smell of Books」。
e-BOOKを読む人に「本」気分を味わってもらうためのものらしい。サイトをみると「e-BOOKを読みながら嗅いだりしたことある? ないよね? 科学的に証明されてるんだけど、e-BOOKってカラダの記憶に残るために必要な何かが足りないんだ。このスプレーがそれを解決するよ」みたいなことが書いてあって笑える。「本」気分が欲しければ本を買えよ、とも思うけど、紙からデジタルへ移行した人のためのアイデア・グッズとしては面白い。
これ、KindleとかiPhoneとかで本を読むときに、そのガジェットに吹きつけるのかな。シリーズで5つも出ていて、まぁちょっと欲しいのは「New Book Smell」ってやつ(笑)。これはフェチには堪りませんね。デスクトップのモニターに吹きつけたいくらいだ。
古本のかび臭さを再現している「Classic Musty」もちょっと嗅いでみたい。「シェイクスピア全集が缶に入っているようなかび臭さ」だって。同じような感じに「Eau, You Have Cats」とかいうのもある。ネコ好きのおばあちゃんちから本を借りたような匂い。うはは。
よくわからんのは「Scent of Sensibility」「Crunchy Bacon Scent」。前者は雰囲気作りかな。ジェーン・オースティン(イギリスの古い女流小説家)の世界に生きているような香り、とか書いてあるし。でも後者のベーコンの香りは何だ? 「健康に関心のある本好きに」と書いてあるけど「for your breakfast reading enjoyment」っちゅうのがよくわからん。ベーコンの香りを嗅ぎながら読むと朝飯が食べたくなって健康にも良いぞよ、という趣旨だろうか。
※朝からツッコミメールが多数なので、ご紹介しときます。つまり「朝ごはんを食べながら本を読むのが好きだけど、健康を考えたらベーコンみたいな脂っこいものは控えなきゃいけないなぁ、という方のために、この香りで我慢してね、という趣旨の商品だろう」と。我慢するよりせめて匂いだけでも楽しんでね、ということ。いや、それも考えたんだけど、匂い嗅いだら逆に食べたくなんない? そう思って「食欲増進」「朝食大切」方面に解釈しちゃいました。アホ。考えてみたら、アメリカの場合そんな複雑な発想しないよね。ま、ともかく、商品になるくらい、世界中に本の匂い好きがいるっつうことで。
文庫本の匂いを嗅いで「あっこれ、角川」「あっこれ、文春文庫」と「利き本」が出来る方からもメールをいただいた。でも確かに、文庫を異様に読んでいた高校時代だったら出来たかもなぁ。岩波文庫とか独特の香りがあった。あとね、いま思い出したけど、春陽文庫だったかなぁ、これは少しケミカルな安い匂いで(これはこれで当時としては)好きだったなぁ。
でも、濃密な体験(苦痛も含めて)として、受験参考書の匂いが一番よく覚えている。
昨日も書いた「チャート式」もそうだけど、「大学への数学」シリーズも強烈に香りを覚えている。これ、黒本もそうだけど、ムック版のピンク本ブルー本の香りも特徴的だった(色でいえば、いわゆる「赤本」も香ったね)。
あと、山川の日本史参考書も香ったなぁ。山川のは教科書も香った気がする。あとね、名作「英文解釈教室」(伊藤和夫著)。これの開きたて(つまりNew Book)も香ったなぁ。陶酔した(笑)
そういえば、昨日はひとつ講演があったのだけど、そこで質疑応答の時間に「1Q84の本の匂いは何か思い出しましたか?」と聞かれて焦った(笑) いや、まだ思い出せてません。