本の匂いフェチ

2009年7月 7日(火) 7:35:13

村上春樹を読むのって、ボクにとっては体力いることなので(わりと精読したくなるから)、体調悪いときに読みたくない。まわりがみんな新作「1Q84」を読んでいるのに手を付けなかった理由はそれだけ。体調が戻ったらゆっくり読むぞおと思ってた。高原のホテルのプールサイドにでも寝ころんでさ(そんなことしないけど)。

でも、完調に戻ってないのに、昨晩なんとなく読み始めてしまった。
積ん読になっている「1Q84」をふと手にとって「いつごろ読めるかなぁ」とパラパラとめくってたら、なんともいい香りがするじゃないですか。あぁ〜、この本の紙の匂い、好きかも……と思って、そのままなんとなく読み始めてしまったのである。うーむ、もうちょっと先にゆっくり読もうと思っていたのに。

ボクは昔から「本の匂いフェチ」である。ジャケ買いならぬ「匂い買い」もよくする。
目覚めたのは高校の参考書の「チャート式」かなぁ。あの参考書の紙の独特の匂いがわりと好きだった。参考書自体としては「チャート式」はあまり好きじゃなかったのに、本の匂いが好きだから、という理由で買ったりしていた。ボクが高校当時だからもう30年前の「チャート式」だけど(最近の「チャート式」はあの匂いがしない! ←定期的に参考書売り場に「チャート式」の匂いを嗅ぎに行っているらしい)。

この「1Q84」の紙の匂いは、高校時代に好きだった何かの本を思い出す。
何の本だっけなぁ。喉元まで出かかってるんだけど。あぁ!もどかしい!

最近は経費削減なのか、紙の匂いがいい本に巡り会えることが少なくなった。「1Q84」は久しぶりのいい匂い。数ページ読んでは紙の匂いを嗅いで陶酔しているオッサンもキモイと思うが、まぁ誰も見てないし。 許せ。

佐藤尚之(さとなお)

佐藤尚之

佐藤尚之(さとなお)

コミュニケーション・ディレクター

(株)ツナグ代表。(株)4th代表。
復興庁復興推進参与。一般社団法人「助けあいジャパン」代表理事。
大阪芸術大学客員教授。やってみなはれ佐治敬三賞審査員。
花火師。

1961年東京生まれ。1985年(株)電通入社。コピーライター、CMプランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し(株)ツナグ設立。

現在は広告コミュニケーションの仕事の他に、「さとなおオープンラボ」や「さとなおリレー塾」「4th(コミュニティ)」などを主宰。講演は年100本ペース。
「スラムダンク一億冊感謝キャンペーン」でのJIAAグランプリなど受賞多数。

本名での著書に「明日の広告」(アスキー新書)、「明日のコミュニケーション」(アスキー新書)、「明日のプランニング」(講談社現代新書)。最新刊は「ファンベース」(ちくま新書)。

“さとなお”の名前で「うまひゃひゃさぬきうどん」(コスモの本、光文社文庫)、「胃袋で感じた沖縄」(コスモの本)、「沖縄やぎ地獄」(角川文庫)、「さとなおの自腹で満足」(コスモの本)、「人生ピロピロ」(角川文庫)、「沖縄上手な旅ごはん」(文藝春秋)、「極楽おいしい二泊三日」(文藝春秋)、「ジバラン」(日経BP社)などの著書がある。

東京出身。東京大森在住。横浜(保土ケ谷)、苦楽園・夙川・芦屋などにも住む。
仕事・講演・執筆などのお問い合わせは、[email protected] まで。

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