
古生代末の大絶滅では海の動物種の9割が死に絶えるなど,地球の歴史上最大級の規模だった。恐竜が死に絶えた中生代末の大絶滅は巨大隕石の落下が原因とみられるが,古生代末の大絶滅についてはよくわかっていない。そうした中,統合版「プルームの冬」と呼ばれる新説が提唱された。地球中心部から表層環境に至る全領域において1000万年以上かけた大変動が起こり,寒冷化と温暖化が繰り返される中で大絶滅がもたらされたという。
著者
中島林彦 / 協力:磯﨑行雄
中島は日経サイエンス編集長。磯﨑は東京大学大学院総合文化研究科広域システム科学系教授。専門は地質学と生命史。大絶滅事件,とりわけ古生代末の大絶滅の原因探求に集中的に取り組んでいる。フィールド調査は国内はもちろん欧米,ロシア,中国,オーストラリアなど世界全域に及ぶ。
サイト内の関連記事を読む
キーワードをGoogleで検索する
大絶滅/ペルム紀末/P-T境界/G-L境界/トリアス紀末/峨眉山洪水玄武岩/シベリア洪水玄武岩/イラワラ事件/スーパーアノキシア/K-T境界/K-Pg境界/ガダループ世/ローピン世/カイアマン逆帯磁期/超大陸/パンゲア/パンサラサ/スーパープルーム/スベンスマルク/プルームの冬/超酸素欠乏事件/スーパーダウンスウェル/宇宙線/プルームの夏/チャート/石灰岩/ストロンチウム同位体比/炭素安定同位体比