【解説】サイト運営の具体的な業務内容から見た、大規模ウェブサイト運用におけるポイント

一般的なウェブサイト運営業務

目的整理とKPI設計

ウェブサイトには必ず目的があり、定量・定性の両面から企業活動やビジネスとの連携があります。サイト運用はまずその目的を明確にした上で始める必要があります。その中でも定量的な目標がある場合は、KGI/KPIなどの設定を行うことがあります。設定したKPIの実現に向けてPDCAサイクルを回していきます。

PDCAサイクルの運営

定量的な目標の達成、あるいは一定期間における更新業務の遂行を管理するため、定期的なミーティングや定点観測のレポートなどを用いたPDCAサイクルを運営します。ミーティングにおいては、定常レポートの確認、業務課題の確認、進行中のプロジェクトの進捗確認、等の他、課題に対する解決策を話し合い、次回に向けてのタスク整理を行います。定常レポートには主にGoogleAnalyticsなどのアクセス解析レポートが用いられます。

サイト内のコンテンツ追加やUI改善

ウェブサイトの目的達成のため、日々の運用において新たなコンテンツの追加やサイト内の回遊改善に向けた導線見直しが行われます。特定のコンテンツにおいてページを増やしていくこともあれば、新たなコンテンツテーマを追加することも考えられます。これらの業務はスケジュール化され、主にディレクターやデザイナー、コーダーなどが活動します。CMSの改修が必要な場合は、CMSエンジニアが稼働する場合もあります。

サイトリニューアルの検討

継続的に毎月毎年の目標達成を行うことがメインではありますが、いくつかの出来事をトリガーとしてサイトリニューアルの検討を行う場合があります。代表的な例でいえば、サイトそのものの目的変更、ブランドの刷新（社名変更や事業の統廃合などを含む）、システムの入れ替えなどがあります。サイトリニューアルは一大プロジェクトであるため、プロジェクトの立ち上げにおいては関係者との折衝、予算取り、体制検討などを丁寧に進める必要があります。

大規模サイトにおける運営業務のポイントと課題

大規模サイトにおいては以下のような特徴があり、それに合わせた対応が必要となる可能性があります。

ビジネスへの影響が大きい（メディア事業・ウェブサービス）

目標とする指標がアクセス数だけでなく、ユーザーがログインするサイトであればその利用者数や利用に関するKPI、コンバージョン数（または売上そのもの）といった指標になる可能性があります。その場合、シンプルなアクセス解析レポートだけではPDCAを運営できず、他の社内システムからデータを抽出して融合して分析する、などの活動が必要になります。

またスケジュールの面でも適宜コンテンツを追加という形ではなく、新サービスリリースなどなんらかのビジネススケジュールに合わせてサイト更新をかける必要もあり、タイトなスケジュールでも対応可能な体制が必要になります。

コンテンツ数やページ数が膨大

大規模サイトではコンテンツ数やページ数が多く、運営するためには全体管理の視点とコンテンツごとの視点と両方必要になります。このため、運営チームをコンテンツのかたまりごとに分けて複数の体制を作って部分最適の運用を行いつつ、それらを統合するサイト運用のPDCAを行いリソース配分をするなど、高度な運用スキームが必要になる場合があります。

また数千・数万ページあるサイトを1ページずつ修正するのは莫大な手間がかかります。多くのコンテンツをデータベース化したり、テンプレートやモジュールなど共通化を行えるCMSの導入などシステム面からの効率化はもちろんのこと、多くの人が同時に運用作業を行っても問題ないプロセスの設計が必要です。

サイトが複数ある場合

複数サイトを運営している場合は、1つ1つのサイトに関するPDCAだけでなくサイト群におけるPDCAやサイト間の誘導等についても議論が必要になることがあります。また運用にあたってはサイトガバナンスに関して各種ルールやガイドラインなどを事前に設定した上で各サイトの運用を統括的に管理することが必要になることもあります。

このように大規模サイトを運営する場合、単に作業量が多くなるというだけでなく、業務が複雑になり、関係者が増え、統括する難易度が上がります。その分、社内からの期待値も高くなり、ウェブサイトの事業貢献への度合いも大きくなります。

マイクロウェーブの大規模サイト運営支援サービス

マイクロウェーブでは大規模サイトの運営に必要となる、ウェブガバナンスの策定・見直し、また運営業務そのもののプロジェクトマネジメント支援、ディレクター・デザイナー・コーダーなど必要となるリソースの体制支援、など幅広くご支援を行っております。運用に関する課題がございましたら、お気軽にご相談くださいませ。

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