ギズモード・ジャパンより転載:この変化は必然だった?
Googleが新たに発表したロゴは1999年の登場以来、最大の変化となりました。16年間の歴史を振り返ると今回の変化は単にシンプルでかわいくなったという以上に機能面での理由がありそうです。
セリフ体は拡大・縮小しにくい
ロゴのビフォアアフターを見ると以前あったセリフ体の飾りがなくなりスッキリとしました。実はセリフ体はモバイルの小さな画面では潰れて読みにくくなることが問題でした。これはアップルが採用したHelveticaにもいわれていたことで、グーグルも今後のAndroid Wearを考えて読みやすい「G」にしたのでしょう。
セリフ体は低帯域でダメになる
日本ではあまり意識しないかもしれませんが、低帯域の環境では以前のロゴは粗くなっていました。そのためグーグルは新しくベクター形式のファイルを作りロゴを変え、低帯域でも崩れず見えるようになりました。この変化は一目瞭然で、データ量も1万4000バイトから305バイトに減ったというから驚きです。
バルーンから電波を飛ばすことで現在ネットの通っていない地域にインターネットへのアクセス可能にする「Project Loon」も考えると、低帯域でのモバイル使用はグーグルとは切っても切り離せない課題です。
じゃあ、セリフ体は終わった?
でも考えてみればセリフ体のロゴをベクター形式にしてデータを小さくすることもできたはずで。本当にパフォーマンスのためだけにセリフ体を捨てたんでしょうか? アドビのチーフ・デザイナーであるKhoi Vinh氏によると、今回のロゴ変更はグーグルらしいエンジニアリング中心の決定なんだとか。
グーグルは以前も検索バーの色を変更するときに41パターンをテストしてデザイナーの提案に反対したことがありました。確かに最近はマテリアルデザインの導入など以前に増してデザインを重視する流れですが、あくまでもデータに裏打ちされた機能重視の決定なんですね。
じゃあ、今後はセリフ体がなくなるかというとVinh氏はそれはないといいます。
セリフ体は男性のネクタイみたいなもんだよ。映画も昔は効率重視の世の中になれば消えるとずっといわれてきたけどそうはならなかった。人間らしさを思い起こさせてくれるからね。
source: Google
Alissa Walker - Gizmodo US[原文]
(ケンタロー)