あなたは、自分の目指すキャリアに必要なものを持っていますか? 人生で成し遂げるべきものは何でしょうか? そして、それを見いだすにはどうすればいいのでしょうか?完璧なキャリアを見つけたいのなら、上のベン図が役に立つかもしれません。この図は、「ハリネズミの概念」の「3つの問い」をまとめたものです。
(上)深い情熱を持って取り組めるものは何か?/(左)自分が世界一になれる分野はどこか?/(右)収入の原動力になれるものは何か?
ハリネズミの概念とは、ジム・コリンズ氏の著書『ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則』に登場するものです。コリンズ氏はこの概念を使って、大成功を収める会社と、そこそこで終わる会社では何が違うのかを説明しています。
この概念のもとになっているのは、ある古代ギリシャの寓話です。キツネとハリネズミが争い、ハリネズミが勝利を収める話なのですが、ここでキツネとは、たくさんのことを知り、すべてをうまくこなす「何でも屋」、一方のハリネズミは、「1つのことに長けたスペシャリスト」と解釈できます。
コリンズ氏はこの寓話から、ハリネズミの概念を導き出しました。これは、次の3つの問いを自分に投げかければ、正しい道を進んでいるかどうかがわかるというものです。
- 深い情熱を持って取り組めるものは何か?
- たいていの人よりも得意なことは何か?(これから得意になれそうなものでも可)
- 自分のできることで、お金になりそうなものは何か?
この3つの問いの答えが重なり合う部分が、あなたの「スイートスポット」、つまり、あなたがもっとも得意としていて、かつ暮らしを立てられることなのだそうです。
例えば、ピアノの演奏に熱い情熱を抱いていても、ピアニストとして生計を立てるだけの音楽的才能はないかもしれません。その一方で、パンやお菓子づくりも大好きで、しかも独自に考案したレシピで賞をもらっていて、お金を払ってでも食べたいと言ってくれる人もいる、というケースもあるでしょう。
このシンプルな判断基準を使えば、自分のスキルや情熱、収入を見つめなおし、あなたの目指すキャリアが自分に本当に適しているかどうかを吟味できるはずです(このベン図は以前にも取り上げましたが、コリンズ氏のハリネズミの概念がもとになっていることに触れるべきだと思ったので、改めて紹介しました。もういちど紹介するだけの価値もありますしね)。
The Hedgehog Concept|Jim Collins via Copyblogger
Melanie Pinola(原文/訳:梅田智世/ガリレオ)
Photo via OMHG.