読書は多くの人にとってとても良いストレス解消方法であり、素晴らしい小説は束の間だけでも現実の世界から我々を引き離してくれるものですが、最近の調査ではそれを裏付けるデータが実際にあるのだそうです。PsychCentralによると、エモリー大学で行われた最近の調査で、小説を読むことによって脳の連携、そして機能性の向上が認められたのだそうです。

Carol Clarkによって2013年12月17日に大学のeScienceCommonsブログで発表された内容によると、この調査の責任者であり神経科学者である教授Gregory Bernsは下記のような発言をしています。

「身体的な感覚および動きに関連した神経の変動を調べてみると、小説を読むことによって、読者は主人公の経験を体感することができる、ということが明らかになりました」

Clarkの記事によるとBerns教授はこれらの神経の変動は一瞬だけのものではなく、読書の次の日の朝にも持ち越されることがあり、本を読み終えた後にも5日間程度影響を及ぼすことがあるのだそうです。

刹那的な現実逃避を可能にしてくれる、というだけでも小説は十分楽しめるわけですが、本に登場するキャラクターの経験を体感し、彼らが問題を解決していく様や成功をおさめていく過程を擬似的に体験することがよい効力をもたらしてくれるようです。

しかも小説は読む場所も時間帯も選ばないので、例えば移動中に電車の中でそんな体験ができるなんて、素敵だと思いませんか?

Why Novel Reading Reduces Anxiety|PsychCentral

Walter Glenn(原文/訳:まいるす・ゑびす)

photo by Alexandre Dulaunoy.