渡る世間は鬼ばかり(?)

素晴らしい上司に当たるよりも、「こりゃ、ねーだろ...」という上司に悩まされる確率のほうが、実は高かったりします。たしかに不運なことですが、対処できないものでもありません。こちらでは、厄介な上司とのつきあいかたについて、考えてみたいと思います。

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 ■「ありえない上司」とは?

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自分が好きじゃない、もしくは大嫌いな上司だったとしても、だからといって、ありえない上司だというわけではありません。人にはそれぞれ様々な意見があり、偏った感情を持つものです。もしかしたら、その上司もその人自身では制御不能な、会社の厳しい方針に縛られているのかもしれませんし、マネジメント経験に乏しいまま昇進してしまっただけかもしれません。このような事情はけして好ましいことではありませんが、だからといって、ありえない上司と決め付けるのは適切ではないでしょう。

「ありえない上司」とは、気分にムラがあり、反応に一貫性がない人。会社の利益と一致しないことすらあっても、何よりも自分の利益を優先します。このタイプの人は、常に敵やターゲットを必要とし、不用意にトラブルを引き起こすケースも多々...。必ずしも攻撃的な人とは限りませんが、その扱いには手を焼くかもしれません。

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■できるだけ距離をとろう

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一般的にコミュニケーションは、直接その人と話すほうがうまくいくものですが、不合理な人が相手だとそうとは限りません。複数の人を通じて「伝言ゲーム」できるようにしましょう。たとえば、その上司があなたを傷つけるようなメッセージを送ったとしても、誰か一人でも間に入っていれば、ダイレクトにその言葉を浴びせられるよりも、ひどいことにはならないはずです。また、自分の愚痴を聞いてくれ、共感してくれる人を最低一人は作ること。上司からの抗しがたい力に対応するには、「クッションの入った」コミュニケーションルートと同僚のサポートが不可欠です

■不条理な言動を記録しよう

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上司の不条理な言動は、日時つきで記録しておきましょう。もちろん、見つからないところで書くこと。また、記録をつけ続けることがポイントです。人事部門に申し立てをする際、この記録がとても重要になります。

書くことでスッキリする効果もあり、上司のありえない行動を書き綴ることで、その出来事をやり過ごすことができるでしょう。また、上司のひどさを自虐ネタにして、笑いを取ることだってできるかも。友達に話し、笑い飛ばして、ひどい状況から抜け出しましょう。この記録が長くなれば、仕事を辞めるきっかけになるかもしれません。

■すべて書面化しよう

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事実や経緯を書面化するのは、有効な自衛策。たとえば、正当な理由なく、取引先との契約に上司が署名してくれない場合、署名してくれるよう要請した履歴など、それまでの経緯が書面化されていれば、自分を守ることができます

上司から「来週の木曜日までに書類を作っておいて」と指示されたのにもかかわらず、火曜日に、「まだ出来てないのか!」」と叱られた場合でも、指示時点の詳細がメールやメモで残っていれば、上司が誤って指示した日よりも早く催促したことを証明できます。もちろん、上司からの敵意は防げませんが、少なくとも、自分のミスで叱られ事態は回避できるでしょう。毎回、上司からの指示を書面で確認するというのは現実的ではないですが、できるだけ書面化するよう心がければ、後々「言った、言わない」の議論は避けられます

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■相手にしない

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ありえない上司はまともに相手にしても、ある意味勝ち目はありません。損するだけで、いい結末は迎えられないでしょう。怒りが抑えきれないこともあるかもしれませんが、できるだけやり過ごすことが賢明です

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■先のことを考えよう

ひどい職場環境は、自分の力ではどうにも変えられないものであり、唯一の手段は、別の仕事を見つけることかもしれません。もちろん、仕事はカンタンに見つかるものではないですが、挑戦できないことでもありません。少なくとも、将来を考えておくことはできます。新しい職を探す時間を少しでもとるようにし、しばらく前進できなくても、落ち込まないこと。いつか近い将来、ずっとましな会社で新しい仕事が見つけられるかもしれません。

ありえない上司とうまく折り合いをつけるコツは、まともに取り合わないこと、そして、いざというときのために証拠を残しておくことのようですね。「ひどい上司のおかげで、毎日、憂鬱...(凹)」という方は、ぜひこれらのコツを参考に、自分のココロやキャリアを自分自身でしっかり守りましょう。

Adam Dachis(原文/訳:松岡由希子)