高級感&高性能がうれしいGalaxy Chromebook Plus。AI機能は今後に期待

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高級感&高性能がうれしいGalaxy Chromebook Plus。AI機能は今後に期待
Image: Kyle Barr - Gizmodo US

今秋、アメリカで発売されたSamsung(サムスン)のGalaxy Chromebook Plus「GalaxyとGeminiが出会った(Galaxy meets Google Gemini)」というキャッチコピーで、Chromebook PlusらしくAIが大きくアピールされています。日本では未発売で、今後の発売予定も明らかになっていません。

が、Chromebookモデルの1つとして、またAI専用キー「Quick Insert Key」搭載モデルとして気にはなります。米Gizmodo編集部がレビューしてきました。


Chromebook好きなんですよね。

699ドル(約10万円)のSamsung Galaxy Chromebook Plusは、Chromebookの中では今年一番の買いかなと思ったマシンでした。スクリーンやシャーシの品質、触った感じは好き。Google Gemini搭載がアピールされていますが、これが真のAIノートPCかと言われるとそうでもなくて…。AIノートPCという点が購入理由になるかというとそうでもなくて…。

Galaxy Chromebook Plusはシャーシよし、手触りよし、ポートの種類よし。その薄さもウリで、なんと11.8mm! バッテリーも悪くない。16インチのAMOLEDも美しく、Chromebookだけど高級感あり。テンキーもあるキーボードとHDMIポートで、全方位的な使い方ができそう。容量256GB、チップはIntel Core 3、メモリは8GB。

ただ、その薄さを実現するために、タッチスクリーンなどの仕様はカット。これをどう捉えるか…なんですね。というのも、Chromebookとしては少々お高いからです。

ChromebookからアップグレードされたChromebook Plusシリーズなら、日常のウェブ観覧やエンタメストリーミング、そこそこ力のいるクラウドベースのタスクも、350ドル程度で(Lenovo Chromebook Duet 11など)手に入れることができます。

ですが、Galaxy Chromebook Plusは699ドル。ASUS ExpertBook CX54 Chromebook Plusと並ぶChromeboookの中ではお高めモデル。その理由の1つは、Gemini AI専用キーであるQuick Insert Keyの初搭載モデルだからでしょう。このキーに追加料金払いたい?と聞かれたら、答えはそうでもないんですよ…。

全体に高級感あり

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Image: Kyle Barr - Gizmodo US

薄さ11.8mm、重さ1.17kgのGalaxy Chromebook Plus。薄いです。なのに、持ったときはしっかりした安心感あるのがいいですね。シャーシが中心(特に手首レストあたり)に向けて若干湾曲あり。深いブルーも手伝って、見た目、手触りはプレミアム端末同等くらいの高級感があります。気になったのは指紋や皮脂などがつきやすい&目立つこと。

HDMI、USB Type-Cが2つ、USB Type-C、micro SDカードスロットと、多様なポートはもっとアピールしてもいいはず。

キーボード、トラックパッドは、可もなく不可もなくいい意味で普通。端末の薄さからキーも薄いのですが、硬さは感じません(カタカタ感はある)。トラックパッドはガラス仕上げほどではないものの、滑らかな手触りで文句はありません。タッチスクリーンはなし。

ウリであるQuick Insertキーですが、個人的には絵文字かGIFを友達にSlackで送るときに重宝するくらい。ミーム好きならありがたいはず…でも、それ以外では特に使いませんでした。

使い勝手を語るなら、結局はOS、Chrome OSです。好きなのは「Welcome Recap」機能。端末を再起動すると、最後に開いていたものをカレンダーや天気などのウィジェットと一緒に表示してくれます。1週間ほど端末を使っていると「Focus」機能の良さも沁みます。時間やタスクを設定し集中モード発動すると、ポップアップや通知が減少します。

集中力をアップさせる音という項目から選んでBGMにしたり、YouTube MusicをBGMに使ったりも可能。ちなにに、集中力Uアップの音は、雷や雨の音など。これがいいだけに、もう少しカスタマイズできたらなとは思います。Google Tasksがタスクバーに搭載されており、リマインダーがあれこれ必要な人にはこれもありがたい機能です。

スピーカー音量が小さい

Galaxy Chromebook Plusの魅力の1つは、15.6インチのAMOLEDにあります。サイズよし。1080p画質よし。YouTubeやNetflixを見るには問題ありません。画面も明るい。

ただし、リフレッシュレートは60Hz。動画見るにはいいのですが、ゲーム(Game PassやGeforce Nowユーザー)しようと思ったら物足りない。120Hzは欲しかったです(Acer Chromebook 516 GE.は120Hzある)。

音は不満、小さいんです。画面がいいだけに、これで映画を見たいのですが、小さい。ヘッドホンを使うならいいんですけどね。

つまり、エンタメ端末として使うのはちょっと厳しいかも。

バッテリーはギリ1日持つ

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Image: Kyle Barr - Gizmodo US

1月にリリースされたIntel Core 3 100U Raptor Lakeを搭載。エントリーレベルのチップですが、特に物足りなさはありません。負荷にもそこそこ頑張っていて、端末の底は少しアツくなるものの、底から抱えなければ気づかない程度。ファンはうるさくないですが、Chromeでウィンドウ複数開けて、外付けディスプレイ繋いで作業していると、頑張っている音が聞こえます。

メモリは8GBで、Chromebook Plusにしては大きめ。そのおかげでいろいろなタスクがスピーディにできます。だからといって、調子に乗ってウィンドウやタブ開きまくっているとダルくなりますからね。

Chromebookといえば、バッテリーがメリットにあったのですが、最近は他モデルもバッテリー持ちがいいので、特筆できるほどでもなくなってきています。Galaxy Chromebook Plusのバッテリー持ちは公式曰く13時間。ただし実際に使った感じだと、6〜7時間で心細くなります。1日持つことは持ちますが、ヘビータスクユーザー、長時間ユーザーは充電器必須。

AIはこれからの話

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Image: Kyle Barr - Gizmodo US

先述のQuick Insertキーですが、Caps Lockのスペースに鎮座しています。本端末はこのキーを搭載する初のChromebook Plusモデル。メリットは最後に開いたファイルにクイックアクセスできること、ライティングのAIサポートにアクセスできること…など。

試しに、Galaxy Chromebook PlusのスペックまとめをGeminiに書いてもらおうとこのキーを使ってみたのですが、出てきた文章はスペックが間違っていました。Gemini Advanced使ったのに…。つまりこの物理キーが役に立つかどうかは、ソフトであるAI側が役に立ってからの話(Gemini Advancedといえば、Chromebook Plusの新規購入者は12カ月の無料サブスクが付いてきました)。

今年出た数々のAIパソコンでも言われてきましたが、AI機能目当て、Quick Insertキー目当てでGalaxy Chromebook Plusを購入するとがっかりします…。

やっぱり高い気がする

Chromebookとしては素晴らしい。使えば使うほど愛着が湧くのは間違いなし。手持ちのノートPCをChromebookに買い替えるのも、コレならありだと思います。ディスプレイよし、ポートよし。

ただし、リフレッシュレートとスピーカーは満足度低い。エンタメ端末としては弱い。そう考えると、やっぱり高いなぁと思わずにはいられません。

いいところ:AMOLEDディスプレイは明るくていい。Chromebookならではの機能が使い勝手いい。多様なポートGJ。パフォーマンスよし、バッテリーもOK

残念なところ:音が浅く小さい。ウリであるAI機能が大した仕事していない。リフレッシュレート60Hzは悪くはないが、ゲームには物足りない。Chromebookにしては高くない?

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サムスン

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