ロシアの隕石落下では爆発の威力を「広島型原子爆弾30個分」と表現してるのが印象的でしたね...
「ロンドンで真夜中に新聞が読めるほど明るくなった」ツングースカ大爆発には遠く及びませんが、今回のチェリャビンスク隕石落下もその衝撃は地球の反対側でも記録されました。
人の耳には聞こえない低周波数の「インフラサウンド」として...ですけどね。
この地球にはインフラサウンドを検知するセンサが計60台ありまして、そのうち11台が爆発の瞬間、数値が突出したのです。観測されたのはグリーンランド、アフリカ、カムチャツカ半島など計11台(追:CTBTOの発表では「17台、一番遠いのは15,000km離れた南極」)。
なぜこんなセンサを設置してるのかと申しますと、核実験の監視のためです。インフラサウンドというのは約20Hz以下の周波数を指すのですが、包括的核実験禁止条約機構(CTBTO、本部・ウィーン)では10Hz以下の周波数を拾って、核実験する国がないか目を光らせているのです。
これだけの突出が観測されたのはCTBTO観測史上最大とのことですよ。
余談になりますが、NASAの推計では今回の隕石爆発のエネルギーは300キロトン。ツングースカ大爆発は10~15メガトンで、米国が1958年2月28日に行った史上最大の空中核爆発実験「キャッスル作戦ブラボー実験(Castle Bravo)」と同じ威力に相当します。
以下は、ブラボーの映像(爆発は1:13-)。
後半には第五福竜丸で被曝された方たちの姿も写ってますね。いやあ、ツングースカ並みだったとは...
[CTBTO via Live Science]
Image Credit: 包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)
satomi(Eric Limer/米版)