以前もご紹介した、空気圧駆動の人工筋14個にブレードの義足をつけた二足歩行型ヒューマノイド「Athlete Robot(アスリート・ロボット)」―開発したのは東大大学院で博士号取得後、現在MITで研究員をしている新山龍馬(Ryuma Niiyama)さんです。
「ちょうど股間の高さまで跳ぶカエルロボット」で3年前ギズ男子を落ち着かない気分にした、あのプロジェクトも手掛けた方ですので、名前をご記憶の方も多いんでは? これは東大在学時からのペットプロジェクトとのことです。
今回はこのAthlete Robotをもう少しじっくり見てみます。とりあえず、2007年段階のホンダAsimoの走りと比べてみましょうかね。
...こうして見ると違いがご納得いただけるかと...そう、バネ! バネが違うんですね。あれをロボットでどう表現するかがAthleteの取り組み課題です。腰の低い足摺りアシモもかわいいけど。
IEEEによりますと、人工筋は各脚に7個ずつあり、その筋肉ひとつひとつに作動装置が2個から6個あって、そこから人間の筋肉組織と同じ動きを再現できるだけの空気パワーをビューンと出してるんだそうな。さらに各脚にはタッチセンサ、直立を助ける慣性メータリングシステムも装備されています。目下のところ、新山さんはじめチームのみなさんでロボットに走り方を仕込んでる最中。人間が脚を緊張・弛緩させるタイミングとパターンを分析するのも訓練の一環です。
今は秒速1.2mで3歩パタパタ走るだけで転んじゃうけど、そのヨロけ方がなんともスポ根ドラマのようで、キモさ的にはBigDogといい勝負かも~(BigDogと言えば、今チラッと新山さんのツイートを確認しましたら、今度BigDog開発元のボストンダイナミクスでプレゼンするんですってよ!)。
新山さんはこのAthleteをいつか本物の陸上競技場で走らせてみたいと考えているそうですけど、この調子でいけば早晩実現しそうですよね。脚の回転速すぎてグルグル丸描いて済ましてる漫画、あんな調子で走るようになるんじゃないでしょうか。ああ、楽しみ過ぎます。
Adrian Covert(原文/satomi)