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帰省"される側"だってつらいよ「おせちは卒業しました」「急に来る親族に閉口」 実家の年末年始事情
帰省中の親子(m... / PIXTA / 写真はイメージです)

帰省"される側"だってつらいよ「おせちは卒業しました」「急に来る親族に閉口」 実家の年末年始事情

かつて年末年始の「帰省」は一大イベントだったが、最近では、実家・義実家に「帰省しない」という選択も広がりつつある。

混み合う時期にわざわざ長時間の移動をして、ウマの合わない親族と過ごす必要もないと考える人が現れている。

「帰省する側」だけでなく、「帰省される側」の親たちも、必ずしも「帰省してほしい」とは思っていないようだ。

取材してみると、おせちなど「もてなし」の準備や親族への対応が大変という声があった。

●「帰省してほしくない」という考えの人もいそうだ

この年末年始の帰省について、弁護士ドットコムニュースはLINEで読者に体験談を募集した。

帰省する子どもの立場からは、必ずしも実家・義実家に帰省しないという声が少なくなかった。

「親と仲が悪いわけではないのですが、仕事の都合などで、近年は夫婦がそれぞれの実家に帰る『セパレート帰省』にしました」(40代男性/東京在住/妻と1人娘)

「私だけご飯がないなどの嫁いびりをされたので、義実家への帰省は止めています」(40代女性/近畿地方/子無し夫婦のみ)

一方で、帰省される側の考えをみてみると、「両手をあげて歓迎」という人だけではなさそうだ。

●帰省される側の意見「おもてなしは大変。おせち用意しても残されてしまう」

夫と息子2人と暮らす福岡県の50代女性は、結婚した娘夫婦が孫を連れて帰省してきたという。

これまでは毎年のようにおせちを自分で作るか店に注文するかしてきたが、「おせち辞める宣言」を出したと明かす。

「作るとなると1人で準備がとても大変で、店に頼むとなると人数が多いので2万〜3万円はかかります。ですが絶対に残すのです。毎年毎年綺麗に食べることがありません。ひとつひとつの量が少ないので残り具合もカスみたいな感じで後から食べようという気にもなれません」

画像タイトル おせち(Fast&Slow / PIXTA)

帰省した家族をもてなすのも大変だということだ。子どもや孫に会えるのはうれしくても、「自分だってゆっくりしたい」という親世代はいるだろう。

女性が伝えると、家族はみんな同意してくれたという。

「おせちは来年から辞めるということで家族の意見が一致しました。代わりにカニや、お肉を増やすことになりました」

●付き合いの薄い親族までゾロゾロやってきて「気が抜けない」

自分の家が「本家」にあたるため、年末年始やお盆に親族や知り合いが突然やってくるため、気疲れするという人の愚痴も届いた。

この「本家」に住む40代女性(北海道/子2人)は「父が亡くなり母が施設に入所した為、仏壇を私が見ています」と話す。

「親戚関係は薄いですが、年末やお盆は突然の来客があるので気が抜けないです。おもてなしするような間柄でもなく、いとこが突然訪問なんてこともしばしばあります」

普段は仏壇のある仏間を家族の寝室にしていることから、時期が近づくと応対のために片付けをしなくてならない。

「年末から子どもたちのモノとかアレコレ片付けが本当にいやです。お参りしてもらえるのは嬉しいですが、せめて数日前から事前連絡がほしいところです」

●「人生初の2人きりの新春」3人の子どもを育て上げた夫婦

新潟県の50代男性は人生で初めて夫婦2人きりの年末年始を過ごした。

20代の3人の子どものうち、独身の2人は結婚を見据えた相手と過ごし、すでに結婚した娘は義理の家族と温泉地で過ごし、皆それぞれ楽しそうな年越しだったという。

「年越しには何もしないでのんびりとそれぞれの子とLINEでビデオ通話をして、夕食で気ままにお酒を飲んで、紅白も見ずに寝ました。

年末年始ながらとてものんびりと、子どもたちもなんの心配もない時間を過ごせたのは幸福だと感じました」

画像タイトル 帰省中の孫と(ハル / PIXTA)

帰省するにせよ、しないにせよ、最後に登場した男性の家族のように、家族がそれぞれのメンバーのライフスタイルを尊重したうえであれば、心穏やかに過ごせるのかもしれない。

この記事は、公開日時点の情報や法律に基づいています。

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