クィーンエリザベスケーキ : Galettes and Biscuits ～イギリス菓子のある毎日～

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クィーンエリザベスケーキ

今月のレッスンメニューの一つ「コロネーションチキン」この料理が生まれたのは今から７０年前 1953年のことCoronationは「戴冠式」の意味エリザベス女王の戴冠式のランチョンメニューの一つだったこれは今ではすっかりイギリスの定番家庭料理に☆
茹でた鶏胸肉をカレー風味のマヨネーズで和えたコロネーションチキンは大人から子供まで大好きな味前菜としてはもちろんサンドイッチの具やジャケットポテトのトッピングにしても美味しい今は簡単にマヨネーズにカレー粉やチャツネ・サルタナなどを入れて作るけれど当時この料理を考案したコルドンブルーロンドン校のレシピはもうちょっと繊細

玉ねぎにカレー粉を加えて炒め

そこにトマトペーストや赤ワインなどを加えて煮込み裏ごしたものを

マヨネーズに生クリームやレモン果汁とともに加え

茹でた鶏肉とドライアプリコットを和えて完成

それはお馴染みの鮮やかな黄色ではなく全体にピンクがかった色合い

いつものカレーとチャツネ味も好きだけれど

これはこれで全く違う上品な味がしそう

ちなみにこの戴冠式のランチョン

エストラゴン風味のトマトポタージュで始まり

プレ・レーヌ・エリザベス（＝コロネーションチキンの当時の名前）はメインディッシュのひとつ

デザートにはいちごのガレットやシトラスのムースなど

お洒落な「プレ・レーヌ・エリザベス（エリザベス女王のチキン）」という名はどこへやら

この70年ですっかり作り方も味も庶民的になり今に至ります

そしてコロネーションチキンと時を同じくして生まれたのが

「クィーンエリザベスケーキ」

ヴィクトリアサンドイッチのようにメジャーにはなっていませんが

この戴冠式のタイミングで考案されたと言われているケーキ

重曹入りのお湯でふやかしたデーツがたっぷり入ったそれはどこか懐かしい味わいシンプルであまり戴冠式の華やかさはありませんがまだ戦後の食糧配給制度で油脂や甘いものがなかなか手に入りづらい時代と考えるとデーツたっぷりのこの甘いケーキは充分に贅沢だったのかもしれません

イギリスのレシピを見るとトフィー風味のアイシングにくるみの仕上げが多いのですが

このケーキが今なおよく食べられているというカナダのレシピを見ると

ココナッツ入りが主流

トフィーソースと和えたココナッツを焼き上げたケーキにのせてから

もう一度オーブンに戻して焦げ目をつけて仕上げます

どちらにせよ甘くてレトロな味わい

レシピはこちらに書いていますので

ご興味ある方は是非お試しを☆

紅茶がとってもすすみます♪なかなか甘いので（笑）

＊＊＊＊＊＊

７月のレッスンのお申し込み開始は

６月22日（水）21時～になります。

by lesgalettes | 2022-06-21 23:38 | イギリスのおいしいもの | Comments(0)

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