写真・図版ひと手間でトーストがすてきな夜食に変身!

写真・図版夕食のサラダでいただいた残りを利用するのもいいですよ

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 おなかの調子をよくすることは、体の栄養分や血のめぐりにも関係し、「気」とよぶ体全体をめぐるものの元気につながる。中医学で、消化器系の要になると考える臓器が脾臓(ひぞう)だ。

 「脾臓を疲れさせるのが、甘いものや脂っこいもののとりすぎです」と清水加奈子さん。つらい受験を乗り切る自分へのごほうびに、クリームたっぷりのケーキばかりぱくついては、勉強疲れもとれない。かしこい夜食、最終回のテーマは、気を充実させて、脾臓を健やかにする補気健脾(ほきけんぴ)の食材。食べごたえ満点の「豆ジャガトースト」を紹介しよう。

補気健脾の材料……ジャガイモ、トウモロコシ、大豆、レタス、卵黄(マヨネーズ)など

 1人前の夜食を作るのに、あれこれ材料をそろえる余裕はない。その気持ち、わかります。今回のトーストなら、上にのせる具材を時間のあるときに多めに作っておくのがおすすめ。サラダとして食卓に出して、残りを夜食用に回す手もある。

かしこい夜食

 ジャガイモはサイコロ状に切って、電子レンジで加熱すれば手軽だ。豆類はゆでて軽く塩味をつけたドライパックなど、少量入りで便利な製品が身近になった。コーンは冷凍でも缶詰でも。マヨネーズの量も、自分で作れば控えめに加減できる。

 連載で紹介したどのメニューも、一度食べれば即効果が出るというものではないが、「消化がいいか」「体を冷やさないか」など、意識的に食事することは、体調管理の第一歩。「お茶やコーヒー、ウーロン茶などは基本的に体を冷やす。温かくして飲むことから始めてください」

■食生活にひとこと 鍋には薬味

 「冬においしい野菜はいろいろですが、体を温める力を持つのは長ネギとニンジン、カブなど少数派」と清水さん。白菜は体の熱やむくみをとり、セリはストレスを軽減、ホウレンソウやキノコは血を補うなど、それぞれに長所がある。「食べた後の冷えを防ぐのに、役立つのが薬味類です」。ネギ、ショウガ、ニンニク、唐辛子などをちょっと添えるのは、薬膳の考えからも理にかなっている。(構成・長沢美津子)

かしこい夜食

豆ジャガトースト
●材料
 ジャガイモ 2分の1個
 コーン缶 大さじ1
 ミックスビーンズ 大さじ1
 レタス 1枚
 食パン 1枚
●つくり方
 (1)ジャガイモの皮をむいて1cm角に切る。耐熱皿に並べて水をふりかけてラップをかけ、電子レンジで約2分、中まで火を通す。
 (2)ジャガイモの水気をとってボウルに移し、ミックスビーンズとコーンを加える。マヨネーズ、塩、コショウ各適宜で味付けする。
 (3)レタスをせん切りにして食パンの上に広げる。(2)をのせてオーブントースターで表面に軽く焼き色が付くまで焼く。(監修:管理栄養士・清水加奈子)