写真・図版いつものラーメンがひと手間で大変身!

写真・図版チンゲンサイ、卵、クルミにはそれぞれ効用が

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 自分で作れる夜食として便利なインスタントラーメンやカップ麺。そのままでエネルギー補給にはなるけれど、受験生が工夫したいのは、上にのせる具材だ。

 麺=炭水化物に、野菜類と卵や肉=食物繊維やミネラル、たんぱく質をプラスすると、バランスが自然にとれるが、薬膳の知恵を生かしてもう一歩。中医学には「安神(あんじん)」「養心(ようしん)」と呼んで、食べることで心を落ち着かせる効果が期待できる食材がある。

かしこい夜食

 清水さんに教わったのは「チンゲンサイと卵炒めのせラーメン」だ。麺の小麦、チンゲンサイは安神、卵は養心に分類される。加えたクルミは中医学で健脳(けんのう)といい、脳の働きをよくするといわれる。香ばしい風味が食べたときのアクセントにもなる。

 作り方は、チンゲンサイをざくざく切ってクルミも一緒に炒め、溶き卵でとじるだけ。いつものラーメンにのせれば完成だ。スープと食べるので、具材の味付けは下味程度の塩コショウでいい。「その場で用意するのが手間なら、夕食づくりの時に一緒に作ってストックしておきましょう」と清水さん。うどんやパスタにも応用できる。「麺を大盛りにするより、上に野菜とたんぱく質をのっけると心がけて」

■食生活にひとこと 刺激はほどほどに

 四川料理や韓国料理の人気で、ラーメンや鍋料理にも激辛味が目に付くが、受験生には注意が必要だ。少量なら体を温めるのに効果的な唐辛子も、とりすぎると汗をかいてあとから体を冷やす。胃も荒らす。油脂の多いメニューは消化もしにくいので夜遅い時間に食べるのはすすめられない。

 「夜食のせいで、翌朝の食欲がなくなっては本末転倒。午前中に脳を動かすためには朝食は欠かせません」(構成・長沢美津子)

かしこい夜食

チンゲンサイと卵炒めのせラーメン
●材料
 チンゲンサイ 1株
 卵 1個
 クルミ 大さじ1
 インスタントラーメン 1袋
 油、塩、コショウ 各少々
●つくり方
 (1)チンゲンサイは長さを3~4等分に切り、茎の部分は縦に食べやすく切る。クルミは粗く刻む。卵は溶いておく。
 (2)インスタントラーメンを作り方通りに準備する。
 (3)フライパンに油少々を温め、チンゲンサイとクルミを炒める。葉がしんなりしてきたら軽く塩、コショウを加えて下味をつけ、溶き卵を流し入れる。全体をふんわり混ぜる。
 (4)どんぶりにラーメンを盛り(3)をのせる。(監修:管理栄養士・清水加奈子)