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福田康夫首相は自民党のクローザーになれるか?
Category: 政治・社会
自民党総裁選は大方の予想通り、福田康夫元官房長官が麻生太郎幹事長を抑えて新総裁となった。自民党総裁選が終わっても首班指名選挙があるが、今の国会の勢力分布からして自民党総裁が指名されるのは間違いない状況で福田康夫首相が誕生することになる。
しかし、今回の自民党総裁選、阿部首相の突然の辞任を受け混迷の度を深めるかと思いきや、亀田三兄弟の試合以上の茶番劇もとい筋書きのあるノンフィクションで興ざめだった。どちらの候補にも思い入れはないし、自民党総裁選の感想を気ままに書かせていただく。
しかし、今回の自民党総裁選、阿部首相の突然の辞任を受け混迷の度を深めるかと思いきや、亀田三兄弟の試合以上の
序盤から圧倒的劣勢に立たされた麻生候補がどのような選挙戦をするのか見ものだったが、元気がなかったというかもっと掻き回して欲しかったと思う。各派閥が福田支持に傾いたショックはありありだったし、負けを覚悟して総裁選後の自身の処遇を考えたのかも知れないが、もう少し麻生氏らしさが見られると思っていたが。
確かに、街頭演説では当たり障りのない話が多くビジョンに欠けた福田候補に比べれば、麻生候補の方が話も面白いし考えは伝わってきたように思える。しかし、テレビで二人並んで個々の政策について聞かれると、福田候補との違いが殆ど見えてこなかった。麻生候補はフリートークは得意でも面接は苦手なタイプで、逆に福田候補はフリートークは苦手で面接は得意な印象だ。
”キャラ”で勝負する麻生候補としては、フリートークだろうが面接だろうがいかに自分らしさを出せるかが重要だろう。今回は明らかな負け戦だったにしても今後のことを考えればもっと思い切って”キャラ”を売り込んだ方が良かったと思うが、何か中途半端な印象だった。
”筋書きのあるノンフィクション”になる要因となった党内の派閥が一斉に福田支持に流れた理由としては、党内の混乱に乗じて民主党が攻勢に出てくるのを避けたいという考えが強く出た結果だろう。激しい選挙戦で党内に凝りを残したくないと考えた各派閥のドンだちが、早めに支持を表明した格好だろう。麻生支持に流れなかった理由としては、麻生候補のフライング気味の総裁選への動きに対する不快感、麻生派は小派閥で挙党態勢を築くには難しいと考えたこと、リーダーシップを取りたがるタイプよりは党内の調整に長けたタイプの方が適任と考えたことなどがあろうか。
野球で言えば、失点を重ねたまでもまだ逆転の目が多少はある状況で、先発の安倍投手がランナー(特措法etc.)を残したままアクシデントで急遽降板した。バッターボックスには相手の強打者イチロー(小沢一郎)が打ち気満々で待っている。更なる失点は避けたいところだが、急遽ブルペンで肩を作っている投手は二人、球威があって三振を取れるがコントロールに難がある麻生投手、球威はないがコントロールが良く打たせて取るタイプの福田投手、さて次のピッチャーはどちらがいいのだろうか?
筆者が監督であれば、マウンドに送り出すのは福田投手だろう。福田投手の方が肩ができるのが早そうだし、ランナーがいる場面でのワイルドピッチ(暴言)は非常に怖い。相手打者が打ち気に逸っている状態なら、速球勝負で三振よりは変化球を引っ掛けさせて内野ゴロの方が確率が高いだろう。麻生投手が駄目という訳ではないが、福田投手がユーティリティタイプなら、麻生投手は先発タイプで、こういった場面に出すのであれば福田投手の方が適任であると思う。
しかし、福田投手が自民党のクローザーになれるか、セットアッパーにしてもレッドソックスの岡島秀樹投手のように活躍できるかと言えば、残念ながら期待薄だろう。選挙戦を見ている限り福田首相の確固たる考えは全く見えてこないし、政策実行力にも期待できそうも無い。重要な政策決定を全て党内の調整に委ねるのは無理だ。党内の調整がうまくいかない場合もあるだろうし、年金や医療の問題などは党内の結論が出ないからといって先送りにはできないだろう。福田首相自身の決断が必要となる場面は絶対ある筈だが、その時にきちんと決断しそれを実行できるかといえば正直疑問だ。
福田首相は組閣について派閥の推薦は受けないと言っているが、組閣にそれほど時間はとれないし安倍改造内閣の顔触れから大きく変えるのは難しいだろう。しかし、安倍内閣が相次ぐ閣僚のスキャンダルで崩壊したことを考えれば疑惑のある議員は大臣から外しておきたいだろうし、それがこの発言の意図であろう。また、福田首相は選挙戦の中で解散の可能性について示唆していたが、自民党の中にも解散総選挙は止むなしとの考えもあるのだろう。ただ、今のタイミングで解散総選挙に踏み切れる訳がなく、(挙党)体制作りのための時間稼ぎは必要になってくる。失点をできるだけ抑えて選挙まで持ちこたえることが福田内閣のタスクであって、政策実行力については自民党内でも期待していないように思える。
本当に解散するかどうかは分からないが、もし解散するのであればそんなに先のことではないと思われる。遅くとも来年春までには踏み切るのではないか。民主党が決め手を欠く感があり過半数は維持する可能性は高いだろうが、小泉チルドレンの多くをはじめ大幅に議席を減らすことになるだろう。
選挙で大勝すれば福田首相留任の可能性もあろうが、その可能性は限りなく低い。麻生氏としては福田首相の次を狙っているだろうが、どうだろうか。今回の総裁選では、福田330票、麻生197票となり善戦したとは言えるだろうが、麻生氏への積極的支持というよりは茶番劇に対する反発が大きいと思われ、麻生氏が強いインパクトを残したようには思えない。選挙で苦戦すれば思い切った人事を求める声が強くなるだろうし、そうなれば舛添要一厚生労働相や小池百合子元国防相なりの名前も出てきて、麻生氏を望む機運になるとは思えない。麻生氏は首相にはなれないキャラ(運命)のような気がしてならない。
確かに、街頭演説では当たり障りのない話が多くビジョンに欠けた福田候補に比べれば、麻生候補の方が話も面白いし考えは伝わってきたように思える。しかし、テレビで二人並んで個々の政策について聞かれると、福田候補との違いが殆ど見えてこなかった。麻生候補はフリートークは得意でも面接は苦手なタイプで、逆に福田候補はフリートークは苦手で面接は得意な印象だ。
”キャラ”で勝負する麻生候補としては、フリートークだろうが面接だろうがいかに自分らしさを出せるかが重要だろう。今回は明らかな負け戦だったにしても今後のことを考えればもっと思い切って”キャラ”を売り込んだ方が良かったと思うが、何か中途半端な印象だった。
”筋書きのあるノンフィクション”になる要因となった党内の派閥が一斉に福田支持に流れた理由としては、党内の混乱に乗じて民主党が攻勢に出てくるのを避けたいという考えが強く出た結果だろう。激しい選挙戦で党内に凝りを残したくないと考えた各派閥のドンだちが、早めに支持を表明した格好だろう。麻生支持に流れなかった理由としては、麻生候補のフライング気味の総裁選への動きに対する不快感、麻生派は小派閥で挙党態勢を築くには難しいと考えたこと、リーダーシップを取りたがるタイプよりは党内の調整に長けたタイプの方が適任と考えたことなどがあろうか。
野球で言えば、失点を重ねたまでもまだ逆転の目が多少はある状況で、先発の安倍投手がランナー(特措法etc.)を残したままアクシデントで急遽降板した。バッターボックスには相手の強打者イチロー(小沢一郎)が打ち気満々で待っている。更なる失点は避けたいところだが、急遽ブルペンで肩を作っている投手は二人、球威があって三振を取れるがコントロールに難がある麻生投手、球威はないがコントロールが良く打たせて取るタイプの福田投手、さて次のピッチャーはどちらがいいのだろうか?
筆者が監督であれば、マウンドに送り出すのは福田投手だろう。福田投手の方が肩ができるのが早そうだし、ランナーがいる場面でのワイルドピッチ(暴言)は非常に怖い。相手打者が打ち気に逸っている状態なら、速球勝負で三振よりは変化球を引っ掛けさせて内野ゴロの方が確率が高いだろう。麻生投手が駄目という訳ではないが、福田投手がユーティリティタイプなら、麻生投手は先発タイプで、こういった場面に出すのであれば福田投手の方が適任であると思う。
しかし、福田投手が自民党のクローザーになれるか、セットアッパーにしてもレッドソックスの岡島秀樹投手のように活躍できるかと言えば、残念ながら期待薄だろう。選挙戦を見ている限り福田首相の確固たる考えは全く見えてこないし、政策実行力にも期待できそうも無い。重要な政策決定を全て党内の調整に委ねるのは無理だ。党内の調整がうまくいかない場合もあるだろうし、年金や医療の問題などは党内の結論が出ないからといって先送りにはできないだろう。福田首相自身の決断が必要となる場面は絶対ある筈だが、その時にきちんと決断しそれを実行できるかといえば正直疑問だ。
福田首相は組閣について派閥の推薦は受けないと言っているが、組閣にそれほど時間はとれないし安倍改造内閣の顔触れから大きく変えるのは難しいだろう。しかし、安倍内閣が相次ぐ閣僚のスキャンダルで崩壊したことを考えれば疑惑のある議員は大臣から外しておきたいだろうし、それがこの発言の意図であろう。また、福田首相は選挙戦の中で解散の可能性について示唆していたが、自民党の中にも解散総選挙は止むなしとの考えもあるのだろう。ただ、今のタイミングで解散総選挙に踏み切れる訳がなく、(挙党)体制作りのための時間稼ぎは必要になってくる。失点をできるだけ抑えて選挙まで持ちこたえることが福田内閣のタスクであって、政策実行力については自民党内でも期待していないように思える。
本当に解散するかどうかは分からないが、もし解散するのであればそんなに先のことではないと思われる。遅くとも来年春までには踏み切るのではないか。民主党が決め手を欠く感があり過半数は維持する可能性は高いだろうが、小泉チルドレンの多くをはじめ大幅に議席を減らすことになるだろう。
選挙で大勝すれば福田首相留任の可能性もあろうが、その可能性は限りなく低い。麻生氏としては福田首相の次を狙っているだろうが、どうだろうか。今回の総裁選では、福田330票、麻生197票となり善戦したとは言えるだろうが、麻生氏への積極的支持というよりは茶番劇に対する反発が大きいと思われ、麻生氏が強いインパクトを残したようには思えない。選挙で苦戦すれば思い切った人事を求める声が強くなるだろうし、そうなれば舛添要一厚生労働相や小池百合子元国防相なりの名前も出てきて、麻生氏を望む機運になるとは思えない。麻生氏は首相にはなれないキャラ(運命)のような気がしてならない。
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