みなさん、こんにちは。いまは週刊アスキーの吉田でございます。さて昨日7月29日に東京・恵比寿にあるEBiS 303 イベントホールにて、Windows Insider Program参加者を対象にしたファンイベントが開催されましたよ。編集部はあいにくスケジュールが空いているのがワタクシだけ?だったので、Insider PreviewをParallels DesktopにインストールしたぐらいしかWindows 10に触っていない、マカー編集者のワタクシが参加してきました。ちなみにMacユーザーは、自分のことをマカーとは言いませんけどね。
まずは会場前ではウェルカムドリンクとして配られていました。もちろんドリンクの色はブルーです。
会場入口にあるWindows 10の大きなボードの下には、これまたWIndows 10をイメージしたケーキも置かれていました。
会場に入るとWindows 10搭載パソコンが数多く展示されていました。
(株)東芝の「dynabook T95」。4K解像度ノートです。 |
NECパーソナルコンピュータ(株)の「LAVIE Hybrid Zero HZ750/BAB」。13.3インチで世界最軽量となる926gを実現しています。 |
日本ヒューレット・パッカード(株)の「HP Elitebook Folio 1020」。Felica対応のNFCカードリーダーをトラックパッド部に搭載されています。ボディーはマグネシウム合金で剛性が高いです。 |
(株)サードウェーブデジノスの「Diginnos DG-D09W」。WUXGA(1920×1200ドット)のフルHD仕様の8.9インチタブレット。 |
デル(株)の「XPS 13」。ベゼル幅が5.2mmの世界最小の13インチノートPC。 |
(株)マウスコンピューターの「MS-NH1-W10」。左に見える白いスティック用デバイスが本体です。 |
もちろん、Surface 3なども展示されていました。 |
画面上に手書き入力が可能なマイクロソフトの新ウェブブラウザー「Microsoft Edge」を体験できるブースもありました。
「Microsoft Edge」のデモコーナーは別途設けられていました。 |
ファンイベントには日本マイクロソフト(株)の平野社長が登壇。
日本マイクロソフト(株)の平野社長は、Windows 10のTシャツで登壇。 |
Windowsは、1つのUI/UX体験を、1つのプラットフォーム、1つのストアで提供できることを強調していました。パソコンでのWindowsのシェアは圧倒的なのと、Surface 3のヒットなどでタブレット端末でのWindowsの存在感も出てきていますが、モバイルの分野ではiPhoneやAndroidに比べるとグッとマイナーになってしまうのが残念なところです。法人向けを考えるなら、BYODでAndroid端末を使わせるのはちょっと危険すぎるので、iPhoneやiPadの導入となってしまうケースが多いですが、SurfaceとともにWindows Phoneがここに食い込めるとかなり面白い展開になるでしょうね。
「Upgrade Your World」というキャンペーンについても触れられました。これは、教育機関育や保健機関などの計110の非営利組織に対して、マイクロソフトが1000万ドル(10ミリオンドル)を投資して、アップグレードの手助けをするというものです。
「Upgrade Your World」キャンペーンを実施中。 |
平野社長の挨拶のあとは、マイクロソフトのエキスパートによるパネルディスカッションが開催されました。
まずは、Windows 10の画面が紹介されました。やはり、Windows 7と似たスタートメニューがあるのがいいですね。Mac(OS X)ならアップルマーク、iPhoneならホームボタン、Apple Watchならデジタルクラウンというように、やはり操作の拠り所、起点となるUIは重要です。Windows 8が登場したとき、ワタクシは世紀の改悪だと思いました。PCもタブレットも同じ操作感を提供するためとはいえ、PCユーザーにとってはいびつなインターフェースだったので、結局自宅のiMacのBoot Camp環境はWindows 7からアップグレードしませんでした。Windows 7から10には29日の夜にリリースされた正式版のISOイメージファイルを使って速攻でアップグレードしましたよ。
また、Windows 8では全画面表示されていたストアアプリは、ウィンドウ表示になりました。タブレットならまだしも、マルチウィンドウが基本のPCでは至極当たり前の挙動に戻ったと思います。
その次にWindows 10の注目ポイントとして挙げられたのは、新設計のウェブブラウザー「Microsoft Edge」。Edgeはマルチチャンネルのドルビーサラウンドを再生できるそうです。実際に、イベント会場には7.1チャンネルのサラウンドシステムが構築されており、Edgeから出力された音声だけで臨場感を味わえました。ウェブブラウザーとしてはGoogle Chromeに一騎打ちかと思いますが、Internet Explorer上で動く業務システムも多数あるのでスムーズにEdgeに移行が進むかは疑問です。とはいえ、過去のしがらみを切り捨てた点はすごいと思います。
3つ目の注目ポイントして挙げられたのが、3D描画APIであるDirectX 12。DirectX 12により、Windows 8.1などからアップグレードすると最大2倍の描画性能を得られるそうです。PCゲームといえばDirectXを利用したものが大半のため、これはうれしいポイントです。実際に2倍にはならないと思いますが、通常はアップグレードするとパフォーマンスが落ちるのが普通ですから、上がるだけでもスゴイことです。そのあとに、(株)スクウェア・エニックスが制作したDirectX 12準拠のデモが紹介されました。なめらかに動くムービーのように見えますが、これはすべて3Dのリアルタイムレンダリングで描画されていることにビックリです。
実際に太陽光が当たる方向やカメラの位置をリアルタイムで変えても描画の遅延などは発生しません。旧OSの最大2倍の性能という発言があったあとなので、てっきり非力なマシンでデモしているのか思ったのですが実際はCore i7-5980XとGeForce GTX TITAN X×4枚を搭載した超抜マシンだったので「なんだよ!」と心の中で突っ込んでしまいました。とはいえMacでは、iMacのGPUはモバイル向けですし、フラッグシップ機のMac ProでさえGPUはミドルレンジで2枚差しであることを考えると、到底実現できない画像なのでうらやましい限りです。
なお、Windows 10がインストールできるハード要件は、クロック周波数1GHz以上のプロセッサーを搭載する機種となっており、かなり幅広いマシンをサポートします。ちなみにMacでも、今秋に登場予定のOS X El Capitanは、Core 2 Duo搭載マシン以上、つまり2006年後半にリリースされたマシンから対応します。Macユーザーに比べるとWindowsユーザーはメジャーアップグレードするユーザー比率が少なく、最新OSを搭載したマシンに買い替える傾向が強いという印象ですが、Windows 10の無償提供により、今後は変わっていくかもしませんね。
最後に紹介されたのが、音声アシスタント機能の「コルタナ」。iPhoneでいうところのSiriですね。現在は、日本語版は提供されていませんが、今後のアップデートで実装されるようなので期待したいところです。Siriでは、基本的にサードパーティーのアプリから制御できない仕様ですが、Windows 10ではサードパーティーアプリにコルタナを組み込めるそうです。個人的には、音声アシスタントはスマホなどのモバイルデバイスではなく、自宅にあるテレビやデスクトップPCなどの据え置き機器のほうが相性がいいと思うので、AppleもOS XにSiriをぜひ導入してほしいところですね。自宅にいても、スマホの小さい画面でニュースとかチェックしたくないですし。
このあとは、Windows 10へのカウントアップイベントに突入。解禁日時でもないのになぜカウントアップするのかは謎でしたが、数回のリハが功を奏したのか会場は大盛り上がりでした。
5,6、7、8,9とカウントしていき、最後はWindows 10と叫んで終了!
そのあと、平野社長はステージから会場に降りて、ファンとハイタッチで喜びを分かち合っていました。
■関連サイト
Windows 10公式サイト
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