ハイエンドスマートフォンは20万円前後が当たり前になってしまったが、一方で低価格ゾーンでは、3万円台からFeliCaを含めた一通りの機能が入った機種があり、安く実用的なスマホが欲しいという人にとって困らない状況になっている。そこで、現時点で1万円台~5万円くらいまでで買えるスマートフォンをまとめた。
まずは以下が、市場に出回っている単体価格で5万円以下のスマートフォンだ。
低価格機こそ用途を踏まえてしっかり選ぶことが必要
低価格なスマホを求める人の声としてよく聞くのが、「メールとWebしかしないから安いのでいい」というもの。ところが、実際に性能が必要だったり、表示の遅さを感じるのは、広告が増える一方のWebサイトの表示やメールでの画面遷移といったことが多く、メールとWebサイトを見る人ほどパフォーマンスを重視しなければならないことになる。
また、現在のOSのシェアから言えば、初心者ほどiPhoneを選んだほうが安心だ。しかし、iPhoneは極端に安く買う方法はほとんどなくなってしまった。強いて言えば、キャリア乗り換え時に1~2世代前のモデルを毎月1円の分割払いで、2年後に返却する方法くらい。
実際にiPhone 15では、2年後返却前提で毎月1円払いといった販売方法が店頭で実施されており、オトク度と機種の新しさを考慮するとこれ一択だろう。
しかし、分割払いや実質レンタルでなく、安価でもいいから自分の物として“購入”したいとなるとエントリーからミドルクラスのAndroidスマートフォンになってくる。また、メイン機として特に不自由なく使いたい場合、重い3Dゲームをしないことを前提にしても、4万円台くらいから実用になると考えたほうがいいだろう。
それ以下となると、パフォーマンス的に我慢を強いられることが多くなる。3万円台では少し不便もありつつで、それ以下では、一般の人には勧めにくく、よくわかったひとがわかった上で使う製品となる。
1万円台のモデルもあるが、機能的には必要最小限すぎる
とにかく低価格というのであれば、モトローラ「moto g24」とシャオミ「Redmi 14C」が1万円台。どちらも5G非対応で4Gまでとなるが、実際のところ5G対応が必要な理由は現時点ではあまりない。
搭載しているSoCは、Helio G85とHelio G81-Ultraで必要最小限の性能だろう。特定の動画やWebサイトを見るだけなら気にならないかもしれないが、検索機能を使い、動画を見るといったアプリを渡り歩くような使い方ではストレスを感じる。
救いなのはどちらも8GBメモリーのモデルがあること。メインメモリーは多いほうがサクサク動くはずだが、元々の処理能力は変わらないため過大な期待はできない。
このクラスは予備機として置いておいたり、故障や紛失などでとにかく安くスマートフォンが必要という場合に限られると思った方がいいだろう。
実用なら3万円程度からがオススメ、丸洗い対応機種もあり
ここからが十分に実用になるというゾーン。モトローラ「moto g64 5G」、シャオミ「Redmi 12 5G」、OPPO「OPPO A79 5G」といった機種が挙げられる。どれも似たような性能で、かつFeliCa/NFC対応。マイナンバーを活用しなければならない時代、NFCをサポートするモデルを選んでおきたい。
また、メインメモリーが大きいほうがよく、特にRedmi 12 5Gでは4GBモデルより8GBモデルのほうが使い勝手がいい。また、ZTE「nubia Ivy」も6GBメモリーを搭載しながら、少し安価なことからこちらを検討してみてもいいだろう。
OPPO A79 5Gは4GBモデルしかない点が残念なところ。12月発売予定の後継機、「OPPO A3 5G」では画面解像度がさらに低くなっている。OPPO A3 5Gは頑丈さをアピールしているが、スペックが低い点は注意が必要だ。
OPPOの2機種は単体購入ではスペックの割にやや価格は高めだが、回線契約セットで安くなっているのなら検討の価値あり。そのあたりを考慮するといいだろう。
もう少し金額が上がって、3万円台後半だとシャープ「AQUOS wish4」やFCNT「arrows We2」も視野に入ってくる。この2機種はどちらもハンドソープやアルコールシートでの洗浄に対応。清潔好きの人なら選ぶ価値がある。ただし、画面の解像度が若干低いのがやや気になる点だ。一方で国内メーカー製らしく、対応バンドの多さなどでは安心感がある。
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