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畑 健二郎

Vol.432 /2017/04/05

【567話 On The Sunny Side of the Street】

現在、最終回の執筆中。
残すページも、あと三ページとなりました。
歴代の担当がケーキを差し入れしてくれたり、
元スタッフの森多くんや福井くんが
モブを描いてくれたり、
いよいよ本当に終わるのだなぁということを
実感し始めています。

とりあえず、今の感情を
うまく言葉にできませんが
たぶん、人生の中で
そう何度もない、
貴重な瞬間にいることだけは
間違いないと思います。

この結末を、
どう受けてもらえるのかは
わかりませんが
自分に描ける限界を超えて描いたことだけは確かです。

あと二週。
是非、お付き合いください。
それでは今週の話です。


-------------------ネタバレ----------------------

とりあえず言えることは
一コマ、一コマ本当に悩んで描いていたので
なかなか描き切れず、執筆は相当しんどかったです。
ヒスイとナギの手の触れ方とか
そこにある愛情とか想いが
読者になんとか伝わらないかと思い
自分なりにこだわってはみました。

そして、
わりとあっさり助かったハヤテですが
一応、解説しておくと
ハヤテの助かるパターンは
三種類ありました。
帝が助けるパターン。
残された王玉を使うパターン。
でも結局、一番この漫画らしいと思った
紫子パターンとなりました。
正直なことを言えば
帝が助けるパターンが
この漫画の初期から
作者的にはずっとやりたかったパターンだったので
それがやれなかったのはちょっと残念。
ネタ振りもしてたのに…(笑)

でも実を言えば
半分くらいの確率で
ハヤテが本当に死ぬパターンも考えていました。
いや、半分じゃないな。
アテネ編の頃には
その確率はほぼ100%で
周りからハヤテのラストはどうなるんですか?
とか聞かれた時は
『最後ハヤテは死にます』と答えていました。
若木先生とか、田辺イエロウ先生に
その話をしたら当時、軽くひかれましたが(笑)

つまり、この13年。
死はずっとハヤテのそばにあったのです。
物語を進めながら
その死を回避できるだけの要素を
この主人公は集められるのか?というのが
僕的には裏テーマとしてずっとありました。

そして、どうやらこの主人公は
己の死を回避できるだけの何かを
物語中で得ることができたようです。

そして、もう一人の主人公であるナギですが
彼女のこの決断に関しては
ハヤテとは違い物語を始めた時、
全く想定していませんでした。

ただ、物語の終局を考え始めた時、
ナギの物語は
どこが終着点なのか見えなかったというか
どうもしっくりこなくて…。
そんな中で、ある日ふと
「ああ、これを言わせないと
彼女の物語は終われないのだ」と思い、
こういう形となりました。

ただ、このシーンに関しては
描き終わるまで全く想定してなかったことがあり、
それについては来週の最終回でお話ししようかと
思います。

それではいよいよ次は最終回!!
大増ページ+カラーということで
全ての結末をお楽しみに!

それでは最後の
また次回!!