海未「いただきます」ほのか「それほのかのからあげぇ!!」



1:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/06 (金) 00:37:12.05 ID:16tAd5hup.net


ことり「海未ちゃん!! また穂乃果ちゃんの分の唐揚げ食べたの!?」

ほのか「うわあぁああん!! 海未ちゃんがほのかのからぁげたべたぁああああ!!」ビェェェ

海未「いいじゃないですか。別に。減るものじゃないのですし」モグモグ

ほのか「ほのかの!からあげ...へってるもん! うわぁあああん!!」

ことり「ほら、泣かないで穂乃果ちゃん! ことりの唐揚げあげるから」ひょい

ほのか「ぐす、ぐす、本当...?ありがとうこと」

すっ

ぱくっ

ほのか「!!!」

海未「ことりの唐揚げは美味しくてさいこーですね」もぐもぐ

ほのか「」

ほのか「う、う、...ひっ、ひっく...」

ほのか「うわぁあああん!!ことりちゃぁああああん!!」ビェェェェェン

3:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/06 (金) 00:41:53.52 ID:16tAd5hup.net
ことり「ほら、ほ、ほのかちゃん泣き止んで!? だっこしてあげるから」

ほのか「うわぁあああん」ギュー

海未「おっ、穂乃果、良かったじゃないですか! 普段仕事で忙しいことりにだっこしてもらって!! 」

ことり「海未ちゃん!!」キッ

海未「おおっと」メソラシ

ほのか「ううっ...ええっぐ...ぐすっ...うぇぇん」ギュ-

ことり「うんうん、ほのかちゃんは悪くないからねぇー。泣き止んで偉い子だねぇ。よしよし」ナデナデ

ほのか「...ええっぐ......うん、ほのか...なきやむ...えらいこ...だから...ぐすっ」ギュ-



7:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/06 (金) 00:52:15.34 ID:16tAd5hup.net
ことり「海未ちゃん! どうして毎晩ほのかちゃんのおかず取るの! 海未ちゃんのはちゃんと用意してるよね?」

海未「...ことりの料理は美味しいですから」ズズッ

海未「ふふっ。このチーズケーキ汁も美味しいですよ、ことり!」にこっ

ことり「そ、そういうのは、いきなり言わないでよ、は、反則だよ海未ちゃん////」どきっ

海未「ことり」ぎゅー

ことり「ふわわわ////!? う、海未ちゃんほら、ほのかちゃんの前だからこ、こういうことは、やっ!? 腰に腕...回さないでよ...///」

海未「本当は嬉しいくせに。ことり」

ことり「な、なに?////」ドキドキ

海未「今晩久しぶりにどうですか...? 明日仕事、休みなのでしょう?」

ことり「そ、そうだけど、でも...///」ドキドキ

海未「寝かせないよ?」耳元でボソボソ

ことり「ふぁぁぁぁ//////!?!?!?」キュキュキュキュ-ン

海未「さぁ。ほのかを寝かしつけてさっさと一緒にお風呂にはい」

ことり「やっぱダメー!!!?」ばしっ

海未「へぶっ!?」どさっ

ことり「お仕事してない人とは、エッチなことはしませんからねっ!!/////」

ほのか「...ことりちゃん?」メソメソ

海未「いたたたたっ...腰がっ」

ことり「ほのかちゃん、海未ちゃんは放っておいて一緒にお風呂はいろっ。おいで」



10:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/06 (金) 01:00:58.63 ID:16tAd5hup.net
~~~

次の日

海未「いただきます」ひょいパク

ほのか「ほのかの生ハムぅぅ!!!?」

~~~

また次の日

海未「いただきます」ひょいパクひょいパク

ほのか「ほのかのタコさんウインなぁァアアアアア!!!?」

~~~

そのまた次の日

海未「ほのかに全面的...感謝っ☆」ひょいパクひょいパクひょいパクひょいパク

ほのか「ほのかのーーーー!!!?」

~~~

海未「ふぅ......今日も美味しい晩御飯でしたね、ほのか」

ほのか「うぇぇぇん......ひっく......ぐすっ......ウワァアアアア」

ことり「............」



13:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/06 (金) 01:05:30.73 ID:16tAd5hup.net
------
雰囲気のいいオシャレなカフェ

ことり「......というわけで」

希「海未ちゃん、大人気ないなぁ」ドン引き

ことり「う、うん。ちょっとね」

希(ちょっと!?)

ことり「ほのかちゃんが生まれる前はことりが用意した分だけ食べてたのになぁ......一体どうしたんだろう」

希「いや、海未ちゃんが自分の子どものおかず取るのも驚いてるんやけど、うちはなんというか、海未ちゃんがまだ無職なことに驚いてるわ」

ことり「あはは......」紅茶ごくっ



20:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/06 (金) 01:13:36.72 ID:16tAd5hup.net
希「海未ちゃん、会社辞めて何年やっけ?」ズズッ

ことり「ことりと海未ちゃんが駆け落ちして...勘当されて...海未ちゃんが大学やめて働いてリストラされて...から...ええっーっと...3年に なるのかなぁ......」

希「3年かぁ......」

ことり「い、一応ことりのデザイナーの仕事でなんとか3人暮らしていけるし! ことりが仕事忙しくて家のことできないから、海未ちゃんに頼っていたら! ......こう、ズルズルと......!! だ、だから、一概に海未ちゃんが悪いわけじゃないというか......」

希「まぁ、完全に海未ちゃんが主婦の立場ならいいんやけどさ」

ことり「うん?」

希「海未ちゃんしてくれるの、お風呂掃除だけっていかんやろ......」

ことり「だって海未ちゃんが『毎日ことりの料理を食べたいです』ってとってもかっこよく言うから...つい...えへへ///」

希「照れとる場合やないやろ!?」どんっ!

ことり「ぴぃぃ!?」



21:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/06 (金) 01:27:59.68 ID:16tAd5hup.net
希「あぁもう、のろけ聞きに来たんやないんやからな! うちはことりちゃんが相談あるっていうから!!」

ことり「ご、ごめんね...希ちゃん...の、のろけてるつもりはないんだけど...えへへ」

希「全く......もういいわ。ことりちゃんは海未ちゃんが好きなのはもう呆れるくらい知っとるから」はぁ

ことり「呆れるくらい...」がーん

希「でも、さ、ことりちゃん」

ことり「?」

希「当の海未ちゃんはそう思ってないんやないかなぁ」

ことり「えっ」



33:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/06 (金) 02:00:14.93 ID:16tAd5hup.net
希「いや、だって海未ちゃん、明らかに穂乃果ちゃんにヤキモチ妬いとるやん」

ことり「え...や、ヤキモチ? なんで? 穂乃果ちゃんは海未ちゃんと、ことりの...子どもだよ?」

希「ことりちゃんのことやから、穂乃果ちゃんにかまってばっかりで海未ちゃんになかなかかまってあげてないんやない?」ニヤニヤ

ことり「えぇー、ちゃんと平等に接してるけどなぁ......」

希(その平等感が、きっと海未ちゃんは嫌なんやろうなぁ)

希「とにかく海未ちゃんにたまにはかまってあげてみてもええんやない? 今仕事そこまで切羽詰まってないんやろ?」

ことり「う、うん。最近はお店も落ち着いてきてことりがいなくてもだいぶ回るようになってきたから...」

希「なら、決まりやな! 今日にでもお楽しみすればええと思うよ」ニシシ

ことり「の、希ちゃん////」

希「っと、もうこんな時間か。ごめんなことりちゃん。続きはまた今度!」

ことり「あ、ううん!?ありがとうね、希ちゃん!!」

希「まぁ、海未ちゃんに仕事、うちの方でも探してみるわ!それじゃあまた!」たたたた

ことり「ば、バイバイ!!」



36:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/06 (金) 02:25:28.61 ID:16tAd5hup.net
---


海未「穂乃果。今日は剣道の稽古です。竹刀は持ちましたか?」

ほのか「持ってるよぉ......」ギュッ

海未「ほう。一応は園田の......いえ、私の血をひいているだけあって、構えはサマになってるじゃないですか」

ほのか「ほんと!? ほのかすごい!? すごい!?」ブンブン

海未「かぁぁっっ!!!」ブンっ!!

ばしっ!!

ほのか「お、おわっ!?」どてっ!?

海未「そうやってすぐ調子に乗るのはあなたの悪い癖です。全く誰に似たのやら」ハァ

ほのか「ぐすっ...」じわぁ...

海未「泣いても今はことりはいませんよ?」

ほのか「ぐっ...な、泣かないもん!! ほのか泣いてないもん!!」ゴシゴシ

海未「ほぉ...やっとこらえるということを覚えてきたようですね。まぁ、いいでしょう。ほら、竹刀を拾いなさい」

ほのか「...」スッ

海未「いいですか、穂乃果。これは竹でできているとはいえ、剣なのです」

ほのか「......けん」



38:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/06 (金) 02:48:12.62 ID:16tAd5hup.net
海未「そう。あなたが去年のクリスマスにサンタさん(inことり)にお願いして買ってもらったゲームに出てくるソードと同じものです」

ほのか「そーど!! ほのか、今そーど持ってるの!?」ウァァァア

海未「そうです。たとえ竹刀とはいえ、鍛錬次第ではなんでも切れるしなんでも切れないのです。だから、むやみやたらと振り回してはいけないのです」

ほのか「なんでも...きれるし...きれない...??」

海未「理解力に乏しい子だとは思っていましたが。百聞は一見に如かずです。どれ、そこの木の枝を見ておきなさい」すっ

ほのか「...?」

海未「すぅぅ...」

海未「...はぁぁ」

海未「......」

海未「...はぁぁあああああ」ぶんっ!

スパッ!!!!

ほのか「!!!」

ほのか「すごーーーい!!! 木の枝が真っ二つだぁあああ!!!」

海未「ふふふ(久しぶりにやりましたができてよかったです)」

ほのか「海未ちゃんってすごかったんだねぇ!! ほのかはじめてしったぁ!!すごいすごーい!!」にこっ

海未(うっ////)ドキッ

海未(さすが我が子。...たまに見せる笑顔がことりに似ていますね////)ドキドキ

ほのか「? むねおさえてどうしたの?」

海未「いえ。な、なんでもないです! 竹刀を振り回さないこと、わかりましたか?」

ほのか「うん! わかった!! ほのかふりまわさないよ!!」ブンブン

海未「全くわかってないじゃないですかぁあぁあああ!!!」



51:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/06 (金) 12:42:28.99 ID:16tAd5hup.net
海未「まぁ、いいです。とにかく穂乃果」

ほのか「?」

海未「これからあなたに剣道を教えようと思いますが」

しゃがみ

目線合わせ

海未「...」ジィ-

ほのか「...?」

海未「力は諸刃の剣。私があなたに授けるこの力は、弱きものを助け、強きものを退治するのではなく、正しい道へと導く力であるということを覚えておいてく ださいね」

ほのか「...」ジィ-

海未「...今はまだ意味はわからなくてもいいです。そのうち理解が追いついてきますよ」ふふっ

ほのか「...うん。おぼえるよ、ほのか。わすれない」コクッ

海未「」ふっ

頭ぽんぽん

ほのか「うわわっ」

海未「あと、このことはことりには内緒ですよ? 言ってはダメです」

ほのか「ないしょ? ないしょはダメっていつもことりちゃんが海未ちゃんに言ってるやつ?」

海未「よ、よく聞いてますね......そ、そうです、そのないしょです。約束しましょう、ほのか。ことりには剣道のことはないしょです。」

ほのか「うん! わかった! ほのか約束まもるよ!!」


海未「よしよし。では、今日はまず...」

---
--




52:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/06 (金) 12:52:30.27 ID:16tAd5hup.net
海未「いただきます」すっ

ほのか「ほのかのー!?」ばっ

海未「遅いですよ」ひょい

ほのか「うわぁあああん!! とられたぁぁああああ!!」

ことり「海未ちゃんまた穂乃果ちゃんのおかず取って!!!」

ことり(あれ、今、穂乃果ちゃん、お箸で取られないようにガードした...? そんなこと今まで一度も...)

ほのか「うぐっ...ぐすっ...うわぁああああん!!ほのかのエビフライー!!!」ビェェェェエンン

ことり(そ、そんなわけ、ないよね?)

ことり「ほら、穂乃果ちゃん、泣かないで。抱っこしてあげるから」すっ

ほのか「うぇぇぇん...こと、りちゃぁ...ぐすっ...うわぁあああ!」ギュッ

ことり「よしよし、大丈夫、大丈夫」トントン

ほのか「ぐすっ...ひっく...」ポロポロ

海未「あー、ほのかのエビフライは美味しいなぁー!」もぐもぐ

ほのか「うぁぁあああああーー!! ほのかのー!!! ほのかのエビーーー!!」うぎぁあああ

ことり「海未ちゃん!!!」

海未「」プイッ

ことり「全く......ほら、穂乃果ちゃん、ことりとここで食べようね。はいっ」

ほのか「ひっく...ぐすっ...あーん」もぐもぐ

ことり「美味しい?」

ほのか「うん。...おいしい」もぐもぐ

海未「ことりが作ったのだから美味しくて当たり前です」もぐもぐ

ことり(......そういえば、普段このふたりってどうやって生活してるんだろう)

ほのか「えび......! えび......!!」もぐもぐ

海未「しっかり噛んでことりの味を噛み締めなさい、ほのか」

ほのか「......はぁい」もぐもぐもぐもぐ

ことり(穂乃果ちゃんはいつも海未ちゃんに泣かされてるのに、嫌ってないみたい...だし......)

ことり「...?」



61:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/06 (金) 22:35:11.51 ID:16tAd5hup.net
----
居間

がちゃ

海未「ふぅ。気持ちいいお風呂でした」ホカホカ

海未「1日の終わりにことりの浸かった湯に浸かる。最高の贅沢ですね」フフフ

ことり「......」

海未「うえ!? こ、ことり、今日は起きてたんですか? め、珍しいですね!?」

ことり「そんな驚かなくても」クスクス

ことり「穂乃果ちゃん寝かしつけたんだけど、なんだか眠れなくて」

海未「ほ、ほう。ことりももう寝てしまいますか?」すたすた

隣すわり

ことり「ううん。今日はまだ寝ないよ」

海未「そうですか。...あの」

ことり「ん? 」

海未「久しぶりに抱きしめてもいいですか?」

ことり「ふふっ。おいで」

海未「失礼します」ぎゅ

ことり「どうしたの? 急に。穂乃果ちゃんみたいに甘えんぼうになって」クスクス

海未「なんだか久しぶりにふたりきりの時間だなと思ったので」

ことり「言われてみれば、そうだねぇ。いつもは穂乃果ちゃん寝かしつけてたら、ことりもそのまま寝ちゃうからなぁ」ナデナデ

海未「仕事、忙しいですか?」

ことり「最近はそうでもないよ。でも来週からまたちょっといそがしくなりそうかな」

海未「そうなんですね......」

ことり「ことりがいないからって穂乃果ちゃんいじめないでね?」ナデナデ

海未「いじめるだなんて人聞きが悪い」

ことり「どの口がいいますかっ。いつも穂乃果ちゃんのおかず取っちゃうくせに」デコピン



62:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/06 (金) 22:49:18.62 ID:16tAd5hup.net
海未「それはほのかが悪いんですよ。私の大好きな人の手料理を味わいもせずにパクパクと。あんな勿体無い食べ方をされるくらいなら私が食べたほうがマシで す」

ことり「大人気ないですよ?」

海未「たとえ我が子だとしても、そこは譲れません。ほのかには悪いですが、私が生涯で1番大切なのはことりですから」キリッ

ことり「そんなかっこいいこと言われてもなぁー。自分の子どもにヤキモチ妬かないでよぉ」ニヤニヤ

海未「ふふっ。ヤキモチですか......そうですねぇ、まぁ、そういうことにしておきましょう。ことりがほのかばかりを構うので私はヤキモチを妬いてる のです」フフフ

ことり「そんな開き直られてもなぁ。海未ちゃん、いつか穂乃果ちゃんに嫌われちゃうよ? 今まで嫌われなかったのが奇跡だよ」

海未「それはそれで、まぁ、......クるものがありますけど」

ことり「ねぇ、ふたりはことりが仕事に行っている間はどんな風にすごしてるの?」

海未「別に普通ですが。こないだまでは絵本の音読をして。最近はひらがなの練習をさせていますね。今日は『ほのか』と書く練習をしました」

ことり「え! 海未ちゃんが穂乃果ちゃんに!? 教えながら叩いたりとかしてないよね!?」

海未「何を言ってるのですか。心外です。体罰などするわけないでしょう......」ハァ

ことり(うわー。そうなんだぁ。海未ちゃんのことだからずっと穂乃果ちゃんにはテレビを見させ続けてるものだとばかり思ってたけど。結構、教育熱心なん だ......)



63:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/06 (金) 22:57:33.94 ID:16tAd5hup.net
ぐいっ

ズルッ

ぎゅー

ことり「う、海未ちゃん?」

海未「さて、ほのかの話はここまでにして」ヌガシヌガシ

海未「日頃の分、私にもことりに甘えさせてくださいね」

ことり「ちょ!...っと、きゅ、急すぎませんか...////」

海未「嫌ですか? 嫌ならやめますけど」

ことり「...それを言わせるのは...ずるいです...////」

ことり「海未ちゃん......」

海未「......ことり」


-----
---
--



66:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/06 (金) 23:07:52.47 ID:16tAd5hup.net
数年前

海未「ふぅ。ことり、ただいま帰りましたー!」

ことり「おかえりなさい、海未ちゃん! お仕事お疲れ様!」

海未「ことりもお疲れ様です」

ことり「海未ちゃん、実はね今日、病院に行ってきたの」

海未「え、......どどどどどこか悪いんですか!? 大丈夫ですか!? 最近たしかに身体が調子悪いって言ってましたけど!!? 」肩がしっ

ことり「ふわぁ!? う!海未ちゃん落ち着いて!! 違うの!! できてたの!!」

海未「できてた......?」

ことり「」にこにこ

海未「......」

海未「......え、も、も、もしかして」あわわわわわわわ

ことり「うん、家族が増えるよ! やったね、海未ちゃん!!」

海未「...家族が...増える」

海未「......」

海未「......」ホロリ

海未「こ、ことりぃぃぃいいいい!!!」がしっ

ことり「ふわぁっ!? う、海未ちゃん!?!?」

海未「あ、あ、赤ちゃんができたんですね!!......よかった......よかったですぅぅぅ!!!」ポロポロ

ことり「海未ちゃん......」うるっ

海未「大切に可愛がります!! 溺愛します!! あぁ、今から楽しみです!! 早く、早く産まれてきてください!! あぁ、絶対かわいいです!!!うわぁあああああああん!!!」

ことり「ふふっ、そんなに喜んでくれて......よかった......」ヨシヨシ

海未「うぅ、、、ぐすっ......もっと、もっと、幸せになりましょうね!!ことり!!!」ウワァァァァァァァァァァン



67:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/06 (金) 23:22:27.77 ID:16tAd5hup.net
---
--
-

プルルルル

海未「はい、こちらホワイト会社です」

海未「......はい? 園田は私ですが?」

海未「......えっ!? こ、ことりがっ!?」がたっ

----

病院

ピピッピピッピピッピピッ

ことり「......」

海未「ことり......どうしてこんなことに......」ギュ--

医者「園田さんのご家族の方ですか?」

海未「先生!! ことりは!! ことりは一体どうしたんですか!? お腹の赤ちゃんは!?」肩がしっ

医者「母子ともに、危険な状態です......現代医療では。おそらく、今夜が」

海未「そんな...どうして...どうしてこんなことに......」うるうる

医者「......あの、実は園田さんを救える方が一人だけいらっしゃるんです」

海未「!!!」

海未「そそそそそその人を教えてください!?!? なんでもします!お願いします!!ことりと赤ちゃんを助けて......助けてください!!!」

医者「......気分屋な方なので私からはなんともいえませんが、とりあえず連絡だけはとってみます。が、覚悟だけはしておいてください」

海未「かくご......」チラッ

ことり「............」

海未「そんな...かくごだなんて......何を......嫌です......ことり...ぐすっ...死なないでください......こと り......ことりぃ......うわぁああぁん」ポロポロ



72:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/07 (土) 00:47:51.08 ID:AFTmm+iAp.net
真夜中

ピピッピピッピピッピピッ

ことり「......」

海未「......」ボ-

海未「昨日まであんなに元気だったのに......ことり......誰か、嘘だと言ってください......誰か......」ぐすっ

コンコン

海未「!」

海未「こんな時間に......看護師でしょうか......」ゴシゴシ

ガラッ

「あなたが園田さん?」

海未「は、はい。......あなたは一体......」

「私はDr.マッキー。助けてほしい患者いるって聞いてきたんだけど」

海未「あぁ...! あなたが!! た、助けてください!! 私の妻と子どもが!!」

マッキー「いいわよ」

海未「ほ、本当ですか!?」

マッキー「たーだーしー」

マッキー「1人10億、母子2人で合計20億いただくわ」

海未「に、20億!? そ、そんなお金払えるわけないでしょう!?」

マッキー「えぇ。私だってあなたが今ここで20億すんなり払えるだなんて思ってるわけないデッシヨー。 何年かかってもいいから助けたいなら払いなさい、20億」

海未「そ、そんな......20億だなんて......インチキです......!! 弱い立場の者の足元を見て......卑怯です!!」



73:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/07 (土) 00:49:19.41 ID:AFTmm+iAp.net
マッキー「ふん。なんとでもいいなさい。別に私は頼まれたから来たわけであって、払う払わないはあなたに任せるわ」

マッキー「ただ、それくらいこっちは支払いしてもらわないとワリに合わないレベルの手術になるってことは理解しなさい」カミノケクルクル

海未「......」ごくっ

マッキー「断言しましょう。今すぐ手術をしないと2人は朝までに死ぬ」

海未「......死ぬ......ことりが......死ぬ......」

マッキー「そして、その手術ができるのはおそらく日本では私だけよ」

マッキー「さぁ、どうする?」

海未「......」

ピピッピピッピピッピピッ

ことり「......」

海未「......」

海未「......くっ」

マッキー「......」

海未「は、......払います」ぐっ

マッキー「いいのね? 私は本当に20億取り立てるわよ?」

海未「はい......ことりと赤ちゃんの命が助かるのなら......!! 先生、お願いします! ことりを......赤ちゃんを助けてくださいっ!」土下座っ!

マッキー「ふふん。わかったわ。あなたの命への誠意。しかと受け止めたわ。あとはこの真姫ちゃんに任せなさいっ!!」

海未「先生、お願いがあります...」

マッキー「?」

海未「このことは、私の借金のことは、私と先生の間だけの内緒にしておいてください......」土下座っ

マッキー「......」

マッキー「患者に払わせることもできるのよ?」

海未「お願い、します!」頭ごつん

マッキー「......わかったわ」

海未「......ありがとう......ございます......!」



86:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/07 (土) 19:41:14.97 ID:AFTmm+iAp.net
---
--
-

海未「ことり...ことり...」ギュ-

がちゃ

マッキー「......ふぅ」スタスタ

海未「!! ......先生!! ことりは......!! 赤ちゃんは......!!?」がしぃ

マッキー「安心しなさい。手術は成功よ」フフッ

海未「...よかった...よかった......。ありがとう...ぐすっ......ありがとうございます......」

がらがら

ことり「......」

海未「ことりっ!!」だっ

マッキー「今はまだ麻酔で眠っているけど、じきに目をさますわ。赤ちゃんは保育器だけど2,3日もしたら抱けるようになるわよ」

海未「......本当に...なんとお礼を言ったらよいのか......」うるうる

マッキー「ただ、ね」

海未「?」



87:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/07 (土) 19:58:58.32 ID:AFTmm+iAp.net
マッキー『今回の原因は、実はね、お腹の中の赤ちゃんなの』

マッキー『生まれつき、人の身体が持てるエネルギー量を超える量のエネルギーを体内に溜め込んでしまう病気なんだけど、この病気と一生あの子は付き合って いくことになるわ』

マッキー『唯一の治療法は、定期に体内に溜め込んでしまうエネルギーを泣くなり怒るなり笑うなり運動するなりして身体から発散させること』

マッキー『それができないと、そうね。体内エネルギーの爆発的な消費によって、心臓発作を起こして......最悪の場合、死に至るわ』

マッキー『まぁ、私は主治医じゃないから。今回はここまで。奥さんに、それを伝えるのかどうかはあなたが決めなさい。それじゃあ、20億、忘れるんじゃな いわよ』

ーーー
ーー


海未「......」

ピッピッピッピッ

ことり「......」

ことり「......うっ......」

海未「......こ、ことり。......目が、覚めましたか!?」がたっ

ことり「ここは......うみちゃ......? あれ? 仕事はどうしたの?」ボケェ-

海未「よかった......本当によかった......ううっ......」ポロポロ

ことり「どうして泣いてるの......? なにか悲しいことでもあった......?」スッ

海未「悲しいことなんて......あるわけないですよ......ことり、私とあなたの子どもが生まれたんです......よかった......お疲れ 様でした......ことり......」ポロポロ

ことり「......そっか......生まれたんだね......よかった......」ウトウト

海未「えぇ。...ほら、少し寝ていてください。疲れたでしょう。...目が覚めたらふたりで赤ちゃんを見に行きましょうね」ナデナデ

ことり「うん......ちょっと......寝るね......海未ちゃん......」スャァ...

海未「......」ナデナデ



90:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/07 (土) 21:24:33.95 ID:AFTmm+iAp.net
海未(ただでさえ、私と一緒になったことで、ことりも私も身寄りのない身分...)

海未(ことりは今は育児休暇をとっていますが、才能を認められているプロのデザイナー)

海未(甲斐性のない話ですが、ことりが外で働いてくれれば、家族3人は食べていけるでしょう)

海未(ことりの才能を潰さない為にも、やはり私が育児を担当するべきですね)

海未(...問題は、20億と、子どもの病気でしょうか)

海未(20億...今の私のあの会社での給料では一生かかっても無理ですね。かと言って、私はことりに借金のことを話す気はない)

海未(子どもの病気も......私が隠し通せば、ことりはなんの精神的負担もなく、仕事に専念できるでしょう)

海未(......子どもとことりのスキンシップの機会を多くしてあげたいものですね)

海未(病気......赤子の仕事は泣くことですから、おそらく当分は大丈夫でしょう。しかし、成長し、情緒が安定して来た時のエネルギーの消費方法が問 題ですね)

海未(......)

海未「......生きていてくれるなら、我が子の為に、鬼になる、覚悟をしましょう」



104:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/08(日) 12:21:37.60 ID:UgwytC3Fp.net
ことり「うわぁ......かわいい......」

あかご「zzz」プワプワ-オ

海未「ふふっ。目元がことりにそっくりですね」

ことり「口元は海未ちゃんに似てるね」ふふっ

あかご「zzz」プワプワ-オ

ことり「生まれてきてくれて、ありがとう」ギュ-

海未「ことり...」うるっ

海未(よかった......あの時諦めていたら、この光景を私は見ることができなかった...)うるうる

ことり「名前ね、考えたんだ」

海未「...名前」

ことり「うん。この子の名前は穂乃果ちゃん」

海未「ほのか......」

ことり「稲穂のように、まっすぐ、自分の人生を歩んでいけるように、って意味を込めたよ」

海未「......とても、いい名前ですね。ほのか」

ことり「穂乃果ちゃーん。海未ちゃんだよぉ。ほら、海未ちゃんもだっこしてあげて?」

海未「おっと......。意外と重たいのですね」ズシッ

ほのか「......」プワプワ-オ

海未(神様。どうかこの子が名前の通りの人生を、明るく楽しく健やかに過ごせますように)ギュッ



105:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/08(日) 12:22:48.10 ID:UgwytC3Fp.net
ーーー
ーー


ホワイト会社

海未「すみません、部長。これを」すっ

早期退社志願

部長「園田くぅん!?」

海未「私事ですが、早期退社に志願させてください」

部長「一体どうして......至高の墨汁を作ると、あれほど私に熱く夢を語ってくれていたじゃないか」

海未「くっ......申し訳、ありません」ぺこり

部長「どうしてもか?」

海未「......はい」

部長「君のことだ何かわけがあるのだろう? 私では力になれないか?」

海未「......」ウツムキ

部長「わかった。......残念だよ。君の刷る墨汁は奇跡の墨汁と言われ、我が会社に莫大な利益をもたらしたというのに。私も一目置いていたのだ が。......決意は固いみたいだね。これは受け取ろう」

海未「......いままで、ありがとう、ございました」オジギ



会社前

海未(早期退社で、とりあえず退職金3000万円ゲットです)

くるっ

海未「さようなら、私の墨汁...」うるっ



113:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/08(日) 21:16:18.59 ID:UgwytC3Fp.net


ことり「穂乃果ちゃーん♪ 」ふふっ

ほのか「......」ウトウト

ガチャ

海未「ただいま帰りましたー」

ことり「あ、海未ちゃんおかえりなさいーい!」トタトタ

海未「はい。ただいまです。ほのかもただいま」ナデナデ

ほのか「......」ウトウト

ことり「お腹すいたよね? 今準備するから」

海未「はい......。あの、今日もほのかは元気でしたか?」

ことり「今日はね、ずっと寝てて大人しかったかなぁ」

海未「そうですか」

海未(今日は夜に連れ出して河原ででも夜泣きさせましょうかね......うまく泣いてくれるといいのですが)

海未「あの......ことり、伝えたいことがありまして」

ことり「うん? どうしたの? あ、今日はハンバーグだよ」

海未「実は、会社をリストラされてしまいました」

ことり「えっ?」

海未「」ドキドキ

ことり「本当に?」

海未「えぇ。本当です。貯蓄もありますし、退職金が1000万円ほどでるので、しばらくの生活には苦労しないと思うのですが。この際、もしよろしければこ とりには仕事に復帰してもらいたいと思うんです」ドキドキ

ことり「......」ジ-

ことり「穂乃果ちゃんは?」

海未「ことりが仕事に出てくれるなら、次の仕事が見つかるまで私が育児を担当しようと思います。どうでしょうか」ドキドキ

海未(嘘ばれてませんよね?これ)ドキドキ



114:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/08(日) 21:17:08.24 ID:UgwytC3Fp.net
ことり「そっか。わかった」にこっ

海未「」ほっ

ことり「ちょうど、落ち着いたらでいいから手伝ってほしい、って言われてる仕事があるから。それ受けてみることにするね」

海未「ありがとうございます、ことり」

ことり「......」ジ-

海未「......」ビクビク

ことり「......海未ちゃん」ギュ

海未「えっ」

ことり「お仕事お疲れさまでした」

海未「ことり...」

ことり「海未ちゃん、墨汁楽しそうにすってたのに。ひどい会社だね。......そっかぁ。リストラかぁ......辛くない?」

海未「......大丈夫ですよ。辛いことなど。とても良くしてくれていい会社でした」

ことり「ことりが今の仕事につけてるのは、デザイナーになりたいっていうことりにみんなが反対した中で海未ちゃんだけがそれを応援してくれて。駆け落ちし て......海未ちゃんが大学を辞めてことりとの生活のために働いてくれたからだから」

海未「......」

ことり「次はことりが頑張る番だね......お家と穂乃果ちゃんのことよろしくね、海未ちゃん」

海未「......はい。がんばります」



121:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/08(日) 23:24:26.75 ID:UgwytC3Fp.net
---

夕食後

海未「」ウトウト

ことり「海未ちゃん、眠い?」

海未「いえ、...だい、じょうぶ...です」ウトウト

海未(いけません。ここ数日ほのかのことを観察しててわかりましたが、ほのか、赤ん坊にしては泣かない子です)ウトウト

ことり「毎日夜に穂乃果ちゃんとお散歩行ってくれるもんね......眠たいよね」トントン

海未「夜くらいことりにしっかり寝てもらいたいですから。気にしないでください」ウトウト

ことり「......ありがと。でも、海未ちゃんが無理しててもことりは嬉しくないよ?」トントン

海未(いけない......今夜もほのかを泣かせてエネルギーを発散させに行かなければいけないのに......ことりのとんとんが......ここ ち......よくて......)スヤスヤ



122:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/08(日) 23:51:36.42 ID:UgwytC3Fp.net
海未「zzz」スヤスヤ

ことり「海未ちゃん、疲れてたんだねぇ。今のうちに穂乃果ちゃんにご飯あげちゃおうかなぁ~」

ほのか「あー?」

ことり「よいしょ、っと。あれ? 穂乃果ちゃん少し熱い? 」

ほのか「んー、まー」

ことり「元気そうだし、気のせいだよね! さっ、穂乃果ちゃん、ご飯だよー」

ほのか「んー! んー!」チュ-チュ-

ことり「たくさん飲んでねぇ」

海未(ん..いつの間に寝て......あぁ、ことりがほのかにおっぱいをあげてるんですね)ウトウト

ほのか「あー! うー!」チュ-チュ-

海未(ほのか...心なしか...顔が赤く...手足に赤みが...いけない...早く...泣かせないと...ほのかの身体が...うぅ、眠くて身体が 動きません)ウトウト

ことり「穂乃果ちゃん美味しい?......母乳って美味しいのかな?」

海未(おっぱい......おいしい.....ほのか......そうだ。もしかしたら、ほのかからおっぱいを奪えば泣いてくれるかもしれません)ウトウ ト

海未「......ことり」ウトウト

ことり「あ、海未ちゃん起こしちゃった? ごめんね? 今穂乃果ちゃんにご飯あげてて」

ほのか「んー!んー!」チュ-チュ-

海未「ほのか......」ウトウト

ぐいっ

ことり「う、海未ちゃん!? 穂乃果ちゃんまだ飲んでるよ!?」

ほのか「んー!? あぁー!?」

海未「......ことりは私のですから、ことりのおっぱいはあなたのではなく私のです」ウトウト

ほのか「んー! まー!?」ジタバタ

ことり「な、何言ってるの海未ちゃん////」

海未「......そこで見てなさい、ほのか」ウトウト

ことり「だから海未ちゃ」

かぷっ

ことり「ひやぁ!?////」



125:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/09(月) 00:08:23.17 ID:9tg+mXIIp.net
海未「」ちゅうちゅう

ことり「ちょ、ちょ、っと、海未ちゃぁん////!?」

海未(すごい、なんですかこれ......味しませんが......って味わっている場合じゃなくて)チラッ

ほのか「んー!!? まーー!!?」ジタバタバタ

海未(あぁ、すごい暴れてます。やっぱりこの子、ことりのおっぱいは自分のものだって自覚があるみたいですね)ちゅうちゅう

ほのか「ほー!!? やーーー!?!?」ジタバタ

ことり「海未ちゃ、はっ、やぁぁん/////!?」

ほのか「ん、ふっ、ぐすっ......うぇぇ」うるっ

海未(おっ!あと少しって感じですかね)ちゅうちゅう

ほのか「ひっく、......うわぁぁああああああああああん!!!」

海未「よ、よし!! 泣きまし」

バシッ

海未「うぐぇぇ!?」どたっ

ことり「海未ちゃんのハレンチーーーー!?/////」

海未「こ、ことり...いたた...これには深い事情が」ヒリヒリ

ことり「穂乃果ちゃんのご飯奪って何してるのさっ//// 穂乃果ちゃん泣いてるでしょう!? かわいそうに!! 深い事情って何!?////」

海未(はっ! いけません! 思わず言ってしまいそうになってました)ヒリヒリ

海未「いや、その、私、急にことりのおっぱいが飲みたくてたまらなくなってしまったんですよね! ほのかにはもったいない味でした!! また飲んでもいいですか!?」

ことり「い、いいわけないでしょ!////」

ほのか「うわぁあああああああん!!!」オギャ-

海未(ほのか...顔色がもとに。よかった)ほっ

ことり「穂乃果ちゃんほら、泣き止んで。今日は海未ちゃんはリビングで寝てください!! 行こう穂乃果ちゃん」

扉ピシャッ

海未「......まぁ、こうなりますよね」ハハハ

海未(でもまぁ、ほのかが食べ物を奪われたら泣くことはわかりましたから。これは使えそうですね)ふむ



139:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/10(火) 19:24:26.50 ID:97tglrz/p.net
---
--


海未「さて、ことりの仕事の方も順調みたいですからね。私も主婦しているのも良いことなのでしょうが、そろそろ20億の借金の方をどうにかしなければ」

海未「とりあえず、ことりに偽った退職金の3000万円中の2000万円をどのように使うのかを考えないといけませんよね......」

海未「計算したところ、あのままホワイト会社で真面目に働いて返していたら支払いを終えるころには私は200歳近くになっていましたので。あえなく辞めて しまいましたけど」

海未「......いい会社でしたね。墨汁の匂いが懐かしいです」うるっ

海未「おおっと! ぐすっ。いけません!私はことりとほのかの命を守っていただいたのですから。そのためにはやむ負えなかったのですし」ゴシゴシ

海未「とは言ったものの、どのように返せば良いのやら......」

海未「............」ポクポク チ-ン





海未「......うむ」



140:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/10(火) 19:37:54.30 ID:97tglrz/p.net
---
競馬場

『優勝はーーーコッドックッノッセッツッナッサッ!! ッドックッノッセッツッナッサッ!!!!! 優勝候補のリンガルベー!!雨でまさかの失速ー!!!』

観客『うぉおおおおおおおおおお!!!』

海未「......リンガルベー。雨に弱かったのですね。ま、負けました。つ、次いきましょう!!」

---
競艇場

『さぁどっちだ!! 攻める攻めるぞ!!にこにこにー!!さぁ、逃げ切れるかー期待の新人KKE!!! そのうなじの髪の毛は一体なんなんだぁぁああああああ!!』

海未「うぁぁあああ!! KKE!!
勝ってくださぃいいいい!!! 私は私の心の純愛レンズを信じてまぁぁあああああああああああ」

『あぁーっと!!KKEどうしたー!? マシントラブルかー!? 素人にしか見えないコーナーリング!!これは賢くないぞー!!』

海未「何してるんですかぁああああ!! そこはあなたのWONDERZONEなんじゃないんですかぁああああ!!!?」

『その隙をついてきたぁああああ!!1位にこにこにー!!!怒涛の追い上げで今シーズン見事優勝に輝いたのはにこにこにーーだぁああああ!!!』

観客『うぉぉおおおおおおおおお!!!』

海未「......また、負けました」


海未「こ、今度こそ...!!!」

---
パチンコ









海未「.........すごいです。10分で10万円が消えました」



141:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/10(火) 19:44:17.28 ID:97tglrz/p.net
海未「うぐぐぐ......業界の策略に見事にハマっているような。私、ただのカモネギじゃないですか」

海未「......違うんです。私は別にお金を溶かしたいわけではないんです、ただ、お金を稼いで、20億の借金を返さないといけないんです」

海未「2000万のうち、1000万、消えました。残りの1000万をどうにかして生かさないと私は......」

マッキー『20億、取り立てるわよ』

海未「......」ゴクリ

海未「もう後がないです。......私に合った稼ぎ方を探してみましょう」



143:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/10(火) 19:59:08.26 ID:97tglrz/p.net
---

家・パソコン前

海未「これだけはやるものか、と思っていましたが......」ポチポチ

海未「......やるしかありませんね」カタカタッタ-ン

えふーえっくす

海未「......図書館で本読みましたからね......勉強しましたし......大丈夫でしょう......」ブルブル


海未「すーはー......手が震えます......ふふっ......こんな感覚......昔、父に稽古をつけられていた時以来ですね......」 ブルブル

海未「......」

海未「」両手でほっぺばしっ!

海未「...危ない。弱気になってました」ジ-ンジ-ン

海未「......さて。いざ、尋常に......」スゥゥ

海未「勝負ですっ!」ぽちっ



144:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/10(火) 20:12:32.05 ID:97tglrz/p.net
1時間後

海未「......打ってはもどる真ん中へ」ポチッ

海未「......打ってはもどる真ん中へ」ポチッ

海未「......打ってはもどる真ん中へ」ポチッ

海未「......打ってはもどる真ん中へ」ポチッ

海未「......打ってはもど......いけません」アタマカカエ

海未(うぐぐ......たしかに負けては勝ち負けては勝ち、稼げることは稼げるのですが、ラチがあきません!!)

海未「なんてことはない単純作業ですが気が狂ってしまいそうですっ!!」ああっ

海未「そしてこれ、パソコンの前に張り付いていないといけないので、家事ができないのですが!!!」ウァァ

海未「おおっと目を離してるうちに...!!?」ばっ

海未「......打ってはもどる真ん中へ」ポチッ

ぐいぐいっ

海未「ん?」チラッ

ほのか「うーちゃ!」

海未「ほのか......お昼寝していたのでは? ほら、変なところを押されては困りますからあちらへいきましょうね」ダキッ

ほのか「うーちゃ! かもー!」ベチベチ

海未「いたたた!?ほのか、や、やめっ!? わ、私はカモじゃありませんよ!?」

ほのか「かもー! のかも!!!」ジタバタ

海未「ん? もしかして、ほのかもしたいと言ってるんですか? ダメです、これは大人の神聖な神々の遊びなのですから。ほら、あちらでモグラ叩きでもしていましょうね!」

ほのか「んんー!! かもーー!!」ジタバタ



145:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/10(火) 20:47:35.52 ID:97tglrz/p.net
もぐらたたき

海未「ほら、これでこーやってもぐらを叩くんですよー。私には何が面白いのかわかりませんが、子供的には面白いのでしょう?」

ほのか「かもー!かもー!」ばしばし

海未「いたいいたい。やめてください、ほのか。その攻撃は私に効きます!!」

ばっ

だっ

ほのか「ほー! かもー!!」

海未「あ、こらっ!? ほのかっ!!? ってあなた走れたんですかー!!?えっ!!いい、いつから!? こ、こここここことりに知らせないと!!!?」あわわわ

だっ

ほのか「かもー!!かもー!!」ばしっばしっ

海未「ほのか...待って......ほのか......ほのうわぁあああああああパソコンがぁあああああああ!!!」ばっ

海未「あわわわわわわわわわわ、これはやたらめったら叩いてはいけないんです!!もぐら叩きじゃないんですよ!!?」

ほのか「」びくっ

海未「なんてことを......ううっ......それはたしかに弱者叩きではあるかもしれませんが......あわわわわわ」

ほのか「うーちゃ......?」オロオロ

海未「終わりました....絶対終わりました.....あんなにやたらめったら叩いてはもうわけのわからないことになってるはずです。......こ、怖 くてが、画面が見られません......」ガクガク

ほのか「うーちゃ、うーちゃ......」ぐいぐい

海未「......あぁ、どうしましょう....きっどこかの外国に私は売られてしまうんですね......ことり......すみません」うるうる

ほのか「うー......ちゃ......ひくっ......ぐすっ.....」うるうる

ほのか「ひくっ...ううっ......うわぁあああん」

海未(ほのかの鳴き声が私の断末魔のように部屋に響いてます......)

海未(さっき、頭ごなしに怒鳴ってしまいましたものね。私としたことが......)

ほのか「ビェェェェエンン!!うわぁああああああん!!」

海未(思えば......私はほのかの親なのに、ほのかを泣かせてばかりですね)



147:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-t1ei):2015/11/10(火) 21:02:19.15 ID:97tglrz/p.net
だきっ

海未「ほら、ほのか泣き止んでください」トントン

ほのか「うわぁあああぁあああん!」ジタバタ

海未「いててっ。すみません。私がパソコンばかりいじっていたから、ほのかは寂しかったんですよね。私の真似をして、キーボードでモグラ叩きしただけです もんね」トントン

ほのか「うわぁあああ...ひっぐ......うぇぇぇん」ギュ-

海未「ふふっ。ほら、ほのか。泣き止んで? ごめんなさい。私はほのかが泣いてると、嬉しくて。けれどとても胸が痛いのです」ゴシゴシ

ほのか「うーちゃ...ひっぐ......ぐすっ......うぇぇぇ」ポロポロ

海未「泣くのは......疲れますよね」トントン

ほのか「うーちゃ......かの......ぐすっ」ウトウト

海未「......ほのか」ギュ-

ほのか「......zzz」

海未「......泣き疲れて寝てしまいましたね」トントン


海未「はぁ。おっとっと.....ほのかも重たくなってきましたね」ずっしり

海未「......えふーえっくすはやめましょうか。ほのかと遊べませんから」タハハ

海未「はぁ...さっきほのかが叩いたのですごいことになってるでしょうね。どれ、怖いですが確認してみますか...」ポチッポチッ

海未「......」

海未「......ん?」ポチッ



海未「こ、これは......」



167:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/12(木) 21:33:21.27 ID:Lbkbxev+p.net
海未「あ、よかった。......とくに何も起こってないですね」カチッカチッ

海未「どうやら、ほのかが叩いていたのはスペースキーだけだったみたいですね」ホッ

海未「さて、どうしましょう。......なんだかホッといても大丈夫みたいですし。ほのかの相手をしながらできる程度でほどよくえふーえっくすは続けて みますか」

ピロリン♪

海未「......ん?」

海未「メール......ホワイト会社からですね」ポチポチ

海未「今頃一体なんのようなんでしょうか......」カチッカチッ

海未「......」








海未「え!? 特許料!!?」



168:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/12(木) 21:48:15.97 ID:Lbkbxev+p.net
---
--


ことり「ただいまー!」

海未「ことり、おかえりなさい」ルンルン

ことり「あれ? 海未ちゃんなにかいいことあった?」

海未「えっ!? な、なんでですか!?」ギクッ

ことり「ふふっ。なんだかすっごい笑顔だから」ホッペツンツン

海未「そそそそ、そうですかね!? あ、そ、そうです! ことり!! 」

ほのか「ことーちゃー! ことーちゃー!」トタトタ

ことり「んー?穂乃果ちゃーん!! ただいまー!」ダキアゲ

ほのか「ただーまー! ことーちゃー!」

ことり「ふふっ。穂乃果ちゃん、おかえりって言ってほしーなー?」

海未「じ、実はほのかが今日走ったんですよ!!」

ことり「えっ...!? 走れるの!?穂乃果ちゃん!?すごーい!!」

ほのか「?」カミモグモグ

海未「あはは......こら、ほのか、ことりの髪を食べてはいけませんよ? 」

ことり「ことりも走るの見たかったなぁー。さーて、ふたりともお腹すいてるよね? 今から作るから少し待っててねー?」

海未(な、なんとか誤魔化せました。......が、私、そんなに浮かれてるんでしょうか)ほっぺばしばし

海未(まさか、ホワイト会社で開発した私の墨汁が特許を取得するとは。しかも部長の粋な計らいで、特許を私の名義で出しているとは思いませんでした)

海未(特許料......いくらになるのかわかりませんが、あの商品は売れ行きが良いですからね)

海未(20億、なんとかなるのかわかりませんが、少しだけ希望が見えてきました......!!)



171:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/12(木) 22:09:09.02 ID:Lbkbxev+p.net
ーーー
ーー


海未「あれから2年......。えふーえっくすと特許料でDr.マッキーには2億4000万円の借金を返すことができました」ポチポチ

海未「2年で2億4000万円......。多く返せた月もあれば、えふーえっくすの利益がほぼ0円の時もあり」ポチポチ

海未「一時期から墨汁の売り上げが減少し、これまでか、と思っていましたが、何やらどういう経緯かわかりませんがアマゾンのとある民族の間で私の墨汁が爆 発的に売れているらしく。また収入が安定してきましたので」ポチポチ

海未「見かけ上はほのかをいじめつつニート生活を送っています」ポチポチ

ほのか「海未ちゃーん」だっ

海未「なんですか? ほのか。ひらがなの書き取りは終わったんですか?」

ほのか「どーだ!」ぺらっ

海未「どれ。......ふむ。相変わらず『ほ』の棒が3本のままですね」かきかき

ほのか「海未ちゃーん! ほのか飽きたよー!! けんどーやりたーーい!!」ジタバタ

海未「まぁ待ちなさい。......ほら、お手本をかきましたから『ほ』をもう10回だけ練習し直しです。それが終わったら、剣道の練習をしますよ」

ほのか「はぁーい!」カキカキ



172:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/12(木) 22:58:18.31 ID:Lbkbxev+p.net
ほのか「どぉおおおおお!! やぁああああああ!!」ぶぅん...ぶぅん...

海未「威勢はいいですが、全く振れていませんよ!!! こうです!!」ぶんっ!! ぶんっ!!

ほのか「......だぁああああ!!」ぶぅん......

海未(竹刀を振る速さは全く出ていないですが、やっぱり剣道をやらせて正解ですね)ウンウン

海未(もうほのかも3歳。流石にいつまでも夕飯のおかずを取り合って泣かせるわけにもいきませんから。こうやって剣道で大声を出し、身体を動かすことでエ ネルギー消費を促す。剣道、最高じゃないですか!)

ほのか「......」

海未「ん?どうしたんですか、ほのか。ほら、もう一度やってみなさい」

ほのか「もぉやだぁー!むずかしーよーぉ」シャガミ

海未「こら、剣道やりたいと言ったのはあなたの方からでしょう? もう飽きるとは何事ですか!!」

ほのか「......だって。大きなこえ出さないと海未ちゃんこわいし.....しないは海未ちゃんみたいにふれないし......ぐすっ」

海未「上手くできないからと言ってすぐそうやって飽きるのはあなたの悪い癖ですよ? ほら、立って竹刀を振ってみなさい」

ほのか「海未ちゃんは......」

海未「ん?」

ほのか「ほのかのこときらい?」



173:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/12(木) 23:08:08.33 ID:Lbkbxev+p.net
海未「え......」

ほのか「......すき?」

海未「もちろん。わが子がきらいな親はいませんからね」

ほのか「ほんとに?」

海未「本当ですよ?」

ほのか「ほんとにほんとに?」

海未「こんなこと嘘ついてどうするんて、すか? ほら、そろそろ竹刀を振」

ほのか「じゃあ、どーして、ほのかのきらいなことばっかするの?」

海未「...」

ほのか「...どーして、ほのか、ぐすっ、......ばんごはんばっか、とるの...?」

海未「......」拳ギュゥ

ほのか「ほんとーは、海未ちゃんは、ほのかのこと、きらいなんだ......ぐすっ」

海未(そうですよね。......私の心理などほのかがわかるわけないのですから、ほのかはおそらくずっと)


海未(親の私に、嫌われていると思っているのでしょうね)

ほのか「ぐすっ......ひっく......」



174:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/12(木) 23:26:53.52 ID:Lbkbxev+p.net
海未「......ほのか」

ほのか「?」グスグス

海未「今はまだ、こんなことしか言えませんが。私はあなたが大切です」

ほのか「ほんとに?」

海未「えぇ、本当です。ですが、別に私はあなたに嫌われても仕方がないと思っているし、理解されたいとも思っていません」

ほのか「?」グスグス

海未「ただ、これだけは覚えておいてください。私は私が必要であると判断すれば、どんなに他人に卑下されようと見下されようとも、いつだってどこだってあ なたのことを最優先に泣かせます」

ほのか「なかせるの? ほのかを?なんで?」グスグス

海未「......それしか、あなたのためにできることを私は知らないから」ニコッ

ほのか「?」グスグス

海未「私に泣かされるのが嫌ですか? おかずを取られるのが嫌ですか?」

ほのか「うん。......ほのか、それ、やだ。でも、ちょっとだけ、すき。ことりちゃんが、だっこしてくれるから」グスグス

海未「ふふっ。ほのかはことりが大好きですからね」

ほのか「うん、ほのか、ことりちゃん......すき」メソメソ

海未「ほのか。泣きたくないなら、強くなりなさい。おかずを取られたくないなら、自分のおかずは自分で守りなさい」

ほのか「......まもる?」

海未「やられっぱなしが悔しいと思えるなら、可能性を高めるための努力をしなさい」

ほのか「かのうせい......どりょく......」

海未「そのための筋道として、私はあなたへ剣道を教えています」

ほのか「......」

海未「......」

海未(目に光が戻りましたね......)

ほのか「......ほのか、けんどー、する」ギュッ

海未「......その粋ですよ、ほのか」


ほのか「やぁあああ! だぁああああ!!」ぶぅん...! ぶぅん...!



海未(これからはおかずを取るのも、難しくなりそうですね)フフッ



191:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/15(日) 10:09:09.37 ID:iEKcvv9lp.net
ーーー
ーー

オシャレな喫茶店

ことり「えっ、お仕事本当に探してくれたの!?」

希「探したっていうか、ちょうど知り合いが探してて『いい人いない?』って言うもんやから。一応、事務職的なものになると思うんやけど海未ちゃんにどうか なーって」

希「ずいぶん長いこと勤めてた助手さんが今度ちょっとアイドルデビューするから、飽きができたんやって」

ことり「アイドルデビュー......それはそれで助手さん?す、凄いね......」

希「うん。その人は本当はアイドルデビューせずに助手続けて欲しかったみたいなんやけど、助手さんの長年の夢やったらしいからやむおえずって感じでね」

ことり「どんなお仕事されてる方なの?」

希「大声では言えんけど、まぁ、一応お医者さんで」

ことり「お医者さん!!」

希「うん。でも、なかなか難しい事情のある人でな。あんまりオススメはせんけど、やってることは本当に人のためなんやけど、ただ、やり方が少々不器用な 子っていうか」アハハ

ことり「?」

希「ともかく、海未ちゃんにうちから直でその人の連絡先教えてみるから」

ことり「うん、わかった。希ちゃん、ありがとう!」

希「ええよ、ええよ。困った時はお互い様やろ」フフッ



192:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/15(日) 10:19:50.15 ID:iEKcvv9lp.net
ーーー
ーー


海未「事務職、ですか?」もぐもぐ

ことり「うん。希ちゃんから詳しくは連絡が来ると思うんだけど」モグモグ

海未「うーん。まぁ、確かにほのかもだいぶ手がかからなくなってきましたが」もぐもぐ

ほのか「かれー、かれー!」もぐもぐ

海未「ほのか、にんじんもちゃんと食べなさい!」

ほのか「にんじん、やー...!! 海未ちゃんあげる!!」ひょい

海未「お返しします。代わりにお肉もらいますね」ひょいぱく

ほのか「!? ほのかのおにくぅぅぅ!!!?」

海未「デリシャスです」もぐもぐ

ことり「海未ちゃん、また穂乃果ちゃんのとっちゃダメだよ」

ほのか「んんー!! いいもん!! ほのかも海未ちゃんのもらうもん!!!」ひょいぱく

ことり「えっ(泣かない!?)」

ことり(泣くどころか穂乃果ちゃんが海未ちゃんのお肉を代わりに取った!?)

ほのか「おいしーー!!!」ドャァ

海未「......では、私は代わりにほのかのスープでも」ゴクゴクゴクゴク

ほのか「あーー!? ほのかのぉおー!!?」

海未「ぷはー! ぁあー! 美味しかったです!!」ドヤァ

ほのか「......ふ、ひっく、うわぁあああああん!!ほのかのぉー!!」

海未「油断は命取りですよ、ほのか」

ことり(あ、やっぱり泣いちゃった)

ことり「ほら、穂乃果ちゃん、お代わりまだあるから、ねっ? 」

海未「とりあえず、一応その人と連絡とってみますね、ことり」

ことり「あ、うん。頑張って海未ちゃん!!」



193:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/15(日) 10:33:35.74 ID:iEKcvv9lp.net
ーーー
ーー

なんかすっごいくたびれたお店

海未「待ち合わせ......ここでいいんでしょうか」キョロキョロ

海未(世紀末感漂ってますけど......本当にここで事務職の面接を?)キョロキョロ

海未(まぁ、私はほのかのお世話と借金の返済最優先なので、どっちみち今回のお話はお断りするつもりなんですけどね)

海未(しかし、こんな話をもってくるあたりことりはやはり私に外で働いて欲しいのでしょうねぇ)

海未「......」

海未「ことりにはやはり知らず知らずのうちに色々と負担をかけてしまっているんでしょうが、こればかりはどうにも......」

海未「と! そろそろ時間ですね。希の紹介とはいえ、一体どんな方が......っ」

カランコローン


コツコツコツコツ

海未(ーーーき、きたっ?)ドキドキ

「あなたが希の紹介の、新しい助手希望?」

海未「は、はいっ!? わ、わたくし、園田海未役の園田海未と申しーーー」

海未「ってあなたは!?」

「んっ? ああ、なんだ、あなただったのね」





海未「ど、......Dr.マッキー......!!」



200:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/16(月) 10:57:15.35 ID:kRBtH9g2p.net
真姫「奥さんとお子さんは元気?」

海未「お、おかげさまで......」

海未(あの時は藁にもすがる思いでしたから、全く目に入っていませんが、この方ことりとは違ったベクトルでかなりの美人さんですね)ドキドキ

海未(す、少し緊してしまいます)ドキドキ

真姫「医療費の返済、てっきり途中で諦めちゃうのかと思ってたけど」すっ

海未「お、おタバコ吸われるんですか...」

真姫「ん? あぁ、まぁ、ね。煙たくてもガマンしてね?私は私の身体がストレス状態にオチイル方がイヤだから」カチッ カチッ

ふぅー

海未「けほっ。こ、ことりとほのかを助けていただいたのですから支払うのは私の義務だと思ってます」

真姫「ふーん。私の患者、大抵は途中で支払いやめちゃうし、金額が金額だから払えないとなると『違法だ』とか『訴える』だとか、わけのわからないことを喚 き出す人が大半だから」ニヤニヤ

海未「そういう方は......どうなるんですか?」

真姫「ふふっ」

海未「......」

真姫「知りたい?」

海未「......で、できれば参考として」ドキドキ

真姫「ナイショ♪」ニタァ

海未「」ぞくっ

真姫「参考?とやらのために知りたいなら、支払いヤめてみたら? まぁ、家族には2度と会えなくなるでしょうけどね」フー

海未「こほっこほっ、......ち、ちゃんと、は、払います、よ」

真姫「ねぇ......気になってたんだけどあなた、どうやってお金作ってるの?」



203:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/16(月) 11:42:41.27 ID:kRBtH9g2p.net
(>>200-まで真姫→マッキーで脳内変換おなしゃす)

ーーー
ーー


海未(......ことりに一体なんと言えば)

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

海未「ん? これはほのかの声...?」




ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

海未「ただいま帰りました......」

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

ことり「あっ、海未ちゃんおかえりー!」ギュウ

海未「ふぁっ! た、ただいまです、ことり」

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

ことり「どうだった? 面接!」クンクン

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

ことり「あれ、なんだかタバコの臭いがするね?」

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

海未「あ、その、向こうがとてもタバコを吸われる方でしたので......」アハハ

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

海未「って、会話してる間にもほのかがすっごい泣いてるんですが!?」

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

ことり「あはは......ちょっと押入れの中に拗ねて隠れちゃって」

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

海未「拗ねて......?」

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

ことり「お昼寝するまでは良かったんだけど」

ことり「起きてから海未ちゃんがいないって家中海未ちゃん探して泣いちゃって」

海未「......ほのかが、私を探して」



201:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/16(月) 11:12:47.99 ID:kRBtH9g2p.net
海未「お金? ですか?」

真姫「そう。あなた、冴えないタダのヘイボンなサラリーマンでしょう?そんな人が2年で2億も返済してくるなんて、ちょっと気になってたのよね」

海未「......こ、これは正直に答えた方がいいんですか?」

真姫「別に。私が気になるだけだから、嘘を織り交ぜてもいいわよ? 会社の金を横領しただとか、風俗で働いてますだとか」ケラケラ

海未「」ムッ

海未「か、会社は早期退職でやめました」

真姫「あらっ。オキノドクサマ♪」

海未「......とても素晴らしい会社だったので、多めに頂けた退職金をどうにかしようとしましたが、うまくいきませんで、お金がドンドン無くなってい きました」

真姫「あなたみたいな真面目一徹みたいな人がギャンブルなんて勝てるわけないデッショー?」クスクス

海未「くっ、そ、それでどうしたものかと思っていた矢先に、勤めていた会社のよくしていただいた上司の方からメールが入りまして」むかむか

海未「私が勤めていた時に開発した『黒いようで黒くない、それでいて鮮やかな墨汁』が特許を取得したらしくて」

真姫「あれ、あなたが開発したの!」

海未「......知ってるんですか?」

真姫「こないだジャカルタのある民族に頼まれて健康診断に出向いたんだけど」

海未「活動範囲がすごいですね」

真姫「まぁね。希がどうしてもって言うから言ったの。で、ジャカルタのその民族は日本でいうところの墨汁を日常生活のあらゆるものに使ってるんだけど」

海未「まさか......!」

真姫「そこで行くところ行くところで見たわ。その墨汁。日本語のパッケージが物珍しくて覚えていたけど」

真姫「その民族に感謝しなさいよ。あの民族が存在する限りあなたには特許料が振り込まれ続けるでしょうね」

海未「なんと......。私は私の知らないところで、全くわけのわからない民族の習わしに助けられていたのですね......」



202:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/16(月) 11:29:28.22 ID:kRBtH9g2p.net
真姫「助手なんていらないから断ろうと思って来てみたけど、気が変わったわ」ジロジロ

海未「な、なんですか...そ、そんな急にじろじろと見てこないでください」ドキドキ

真姫「あなたは今日から私の助手よ!」

海未「えっ!? ちょ、お、お断りします!?」

真姫「はっ!? なんでよ!? あなた今日面接に来たんでショー!? どうして断るのよ!?」ふっー

海未「こほっ!?こほっ!? いえ、私は希とことりが持ってきてくれたお話だったので、一応お会いするだけして、断ろうと思って今日は来たんです!!」

真姫「......はっ?」

海未「わ、私にはほのかのお世話があります。家を空けられません!」

真姫「子どもの親はあなただけじゃないでしょう? 奥さんに任せなさいよ」

海未「こ、ことりは才能あふれるプロのデザイナーで、その才能は私とほのかが潰していいものではないんです! ほのかのお世話をことりに任せてことりを家に閉じ込めるだなんて私には考えられない!」

真姫「あっそ」

海未「『あっそ』とはなんですか!?」

真姫「ノロケ話はどーでもいいのよ。まぁ、私の誘いを断るならそれでいいけれど、それならそうね。残りの借金全部明日までに返しなさい」

海未「明日!? そんな無茶な!? あなたはあの時はどんなにかかってもいいと言っていたじゃないですか!?」

真姫「っるさいわね。気が変わったのよ。明日までに返せる?返せないでしょう?」

海未「......不可能です」

真姫「明日までに返すか、私の元で働くか。どっちか選びなさい」

海未「ですが、それだとことりが......」

真姫「だーかーら。あなたの奥さんの才能と私があなたを雇うことは、私の中で無関係なんだってば、わからない?」

海未「そ、そんな......」

真姫「返事は明日までに連絡してくれたらいいから」がたっ

海未「......」

真姫「よぉーく考えなさい。自分と家族にとって、どちらがいい選択なのかを」クスクス

海未「......」

真姫「じゃあね」

コツコツコツ

キィー

バタン

海未「......」



203:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/16(月) 11:42:41.27 ID:kRBtH9g2p.net
>>202まで真姫→マッキーで脳内変換おなしゃす)

ーーー
ーー


海未(......ことりに一体なんと言えば)

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

海未「ん? これはほのかの声...?」




ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

海未「ただいま帰りました......」

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

ことり「あっ、海未ちゃんおかえりー!」ギュウ

海未「ふぁっ! た、ただいまです、ことり」

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

ことり「どうだった? 面接!」クンクン

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

ことり「あれ、なんだかタバコの臭いがするね?」

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

海未「あ、その、向こうがとてもタバコを吸われる方でしたので......」アハハ

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

海未「って、会話してる間にもほのかがすっごい泣いてるんですが!?」

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

ことり「あはは......ちょっと押入れの中に拗ねて隠れちゃって」

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

海未「拗ねて......?」

ウワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアア

ことり「お昼寝するまでは良かったんだけど」

ことり「起きてから海未ちゃんがいないって家中海未ちゃん探して泣いちゃって」

海未「......ほのかが、私を探して」



204:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/16(月) 11:55:15.68 ID:kRBtH9g2p.net
押入れ

ほのか「うぇぇん、うぁぁああん!」

海未「ほのか、ここ開けてください」

ほのか「!」

シーン

海未「......」

ガラッ

ほのか「うみちゃーー!!」がばっ

海未「おっと!?」ぎゅ

ほのか「うぇぇん!どこいってたのぉぉ!! ほのかのこときらいになっちゃったのぉぉ!!」メソメソ

海未「そんなことあるわけないでしょう?」ナデナデ

ほのか「ほのか、ひっく、ちゃんと、ひらがなの、れんしゅ、したよぉぉ」メソメソ

海未「えぇ」ナデナデ

ほのか「しないも、ぐすっ、ちゃん、と、ふった、よぉ」メソメソ

海未「......ほのかは偉いですね」だきあげ

海未「ほら、こんなに目を腫らして。泣き止んでください、ほのか」ゴシゴシ

ほのか「ひっぐ、だって、うみちゃ、ん、が、いなかった、から」グスグス

海未「ちゃんと帰ってきましたから。ほら、ほのか」

ほのか「......うん、おかえり海未ちゃん」グスグス

海未「ただいまです、ほのか。ほら、目を冷やしましょうか」

ほのか「うん......」



205:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/16(月) 13:09:01.90 ID:kRBtH9g2p.net
ーーー
ーー


ほのか「zzz」

海未「......」あたまナデナデ

海未(まさか、ほのかが私が居ないからと言って泣くとは......)ナデナデ

海未(......予想外のことに感動して言葉が出てきません)ジ--ン

ことり「海未ちゃん」

海未「...ことり。ほのか、泣き疲れて寝てしまいましたので、布団に連れて行ってあげてください」

ことり「うん、わかったよ。預かるね」すっ

ぎゅー

海未「っと、......服を掴まれて」

ことり「ふふ、穂乃果ちゃん寝てても海未ちゃんの服掴んでるね。よっぽど海未ちゃんのことが好きなんだねぇ」よいしょっ

海未「ほのかが......私を好き......」

ことり「あー、重たくなったねぇ、穂乃果とゃーん」だきあげっ

ほのか「zzz」

ことり「ことりが居なくても泣かないのになぁ。海未ちゃんが居なくなったら泣くんだもん。少し妬いちゃうなぁー」ホッペッンッン

ことり「なかなか一緒にいる時間なかったもんなぁ、ことりと穂乃果ちゃん」

海未「......そんな、たまたまほのかの虫の居心地が悪かっただけですよ。気にすることじゃありません」

ことり「海未ちゃん」

海未「なんです?」



234:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/18(水) 20:55:51.46 ID:sdF6Ffa3p.net
ことり「今日の面接どうだった?」

海未「......えっ、どうって」

ことり「......海未ちゃんがもしいいと思ったなら、そこで働いてもらいたいな」

海未「......」

ことり「あ、別に、今日のところが嫌だったなら無理にじゃなくていいんだけど! えっと、その、違くて、うまく言えてないな......その、ね」

ことり「今度から、ことりが家で穂乃果ちゃんの面倒見ようかなぁって思ってて」

海未「えっ......仕事の方は?こないだ新しい仕事がやれそうって喜んでましたよね?」

ことり「うん。実はね、次にやるお仕事があるアイドルの衣装製作なんだけど、ちょっと1年くらいは家でもできそうなやつだから」

海未「在宅......」

ことり「それに、ね」

海未「?」

ことり「今日穂乃果ちゃんと一緒に居て少し反省したんだ。穂乃果ちゃんが生まれてからずっと外に働きに出てたから、ことり、穂乃果ちゃんのことわかってた 気がしてただけで、全然わからないの」アハハ

ことり「だから、今度は穂乃果ちゃんとことりが一緒にいたいなって。そのお仕事を受けたのもそれなら家でもできるっていうのが強かったからなの」

海未「......」

ことり「どうかな? 海未ちゃんはどう思う?」



236:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/18(水) 21:11:03.81 ID:sdF6Ffa3p.net
海未(ものすごいタイミングですね。まさかことりが在宅ワークを考えていたなんて)

海未(これはもう神様が私にDr.マッキーのところで働けと申しているのでしょうか)

海未「......」

海未「ことり」ぎゅー

ことり「う......海未ちゃん?」

海未「わかりました。実は、今日の話、私はお受けしようと思ってたんです」フフッ

ことり「本当?言わせちゃってない?」

海未「言わせているだなんてそんな。ほのかが生まれてからことりにはずっとおんぶにだっこでしたから。今度は私が頑張るばんです。今までありがとうござい ました。ほのかの成長、私ばかりが独り占めしてしまってすみません」

ことり「ううん......そんなことないよ」ぎゅー

ことり「海未ちゃんも。穂乃果ちゃんのことしっかりみててくれてたんだなぁって、今日、わかったよ。ちょっと誤解してた」エヘヘ

海未「誤解だなんて。私が一番大好きなのはことりですからね?」

ことり「そういうことじゃなくて」

海未「ふふっ。......ねぇ、ことり、ほのかも寝てることですし、私もまた明日から忙しくなるでしょうから今夜、どうですか?」

ことり「もう、......海未ちゃんはー。学生の頃の真面目さはどこに行ったんですか?////」

海未「だって、もう私とことりは夫婦なのですから。私はいつだってあなたにふれていたいんです」サワサワ

ことり「海未ちゃんが破廉恥さんだー////」

海未「ね、いいでしょう? こと」サワサ

がしっ

海未「えっ」

ことり「その前に海未ちゃん」

海未「な、なんでしょうか、ことり。......笑ってるのにとても怖いんですが」

ことり「穂乃果ちゃんが剣道始めたのことり知らないんだけどなぁー」

海未「」あっ

ことり「隠し事はなしだよって約束だったよね?」にこっ



240:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-DE97):2015/11/18(水) 21:48:51.47 ID:sdF6Ffa3p.net
海未「あっ、えっと、落ち着いてくださいことり、別に隠そうとしてたわけでは!?」

ことり「隠そうとしてなかったら何なの?」

海未「ことりはほのかが剣道をするのは嫌なのかな、と思いまして」キョドキョド

ことり「どうして?」

海未「その、なんと言いますか、あー、えーっと」

ことり「海未ちゃんの実家に挨拶に行った時にことりが海未ちゃんのお父さんに竹刀で叩かれたから?」

海未「いえ、あの......その......あはは」

ことり「もう。何年前のことだとおもってるの?もう気にしてないよ?そんなこと......」

海未「ほ、本当に? あの時、ことりは打撲で背中が凄い色になって腫れてしまったじゃないですか」

ことり「それでも。海未ちゃんをここまで大きく優しくしてくれたものの一つはきっと剣道でしょう?」ぎゅ

海未「......」

ことり「それを1回くらい叩かれたからって、否定なんてできるわけがないよ」



251:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (HappyBirthday! Sp8d-1Uzl):2015/11/20(金) 11:09:19.19 ID:+FEMp/utpHAPPY.net
海未「ことり......」ウルッ

海未「父が本当に申し訳ないことをしたと、私は今でも心の中でずっとあなたに思っているんです」

ことり「そんなこと、もういいのに。あの時は海未ちゃんがずーっと背中に湿布貼ってくれたり、ご飯作ってくれたりして、ことりの看病してくれたねぇ」ホッ ペナデナデ

海未「あなたが受けた仕打ちに比べたらそんなこと、うすっぺらくて......。私はとても自分が恥ずかしいです」

ことり「海未ちゃんとのいろんなこと、いろんな人に無理だって反対されたけど、今こうしてちゃんと生活してるし、穂乃果ちゃんだっている。ことりはそれで 満足だよ」

ことり「だから、穂乃果ちゃんが剣道してるのはちょっと驚いたけど、嫌なわけじゃないから。今日だって、どこ行ったのかな、って思ってたら庭で一生懸命竹 刀振ってるんだから」

海未「す、すみません。なかなか言い出せなくて...」

ことり「海未ちゃん。もう内緒はイヤだよ?」オデココツン

海未「......ことり」



253:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (HappyBirthday! Sp8d-1Uzl):2015/11/20(金) 11:20:07.48 ID:+FEMp/utpHAPPY.net
ことり「海未ちゃんがことりに何かを隠して、独りで苦しんでるだけで、ことりは悲しくなります。だから、隠し事はだめ。わかった?」

海未「......はい。わかりました。でも、これだけはわかってください。私はあなたとの幸せに対して誠実であろうと、心がけています」

海未「いつだってどこだって、それは変わらない」

ことり「......うん。わかった。信じてるよ、海未ちゃん」

海未「大丈夫です、私はあなたが今でもとても可愛らしくて大好きですから」

ことり「いきなりそういうの、ズルい...」ギュゥ

海未「ことりは私を今でも慕ってくれていますか?」

ことり「......てるに決まってます」

海未「......もっと、恥ずかしがらずにちゃんと言葉にしてくださいよ」フフフ

ことり「......えー」

海未「ほらっ」

ことり「......大好き」

海未「誰が好きなんですか?」

ことり「なんか、楽しんでるでしょー?」

海未「そんなことはないですよ。私はことりが誰を好きなのかなぁーって気になるだけです」

ことり「......海未ちゃんです、よ」

海未「ふふふっ」

ことり「笑わないでよぉ~。改めて言うって恥ずかしいんだからぁ////」

海未「そんな風に真面目な雰囲気になると照れてしまうことりも私は好きですよ」

ことり「うう......海未ちゃんが今日はいじわるです」

海未(本当......)

海未(ことりにはまだ隠していることはたくさんあって、なかなかけわしい道のりですが)

海未(この人がそばにいてくれるだけで、強くなれますね)ギュウ

ことり「......海未ちゃん?」

海未「そろそろベッド行きません?」

ことり「......ストレートですね////」

海未「今日はもうことりを離したくない気分なんです」

海未(明日から、気を新たに頑張らないと)



254:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (HappyBirthday! Sp8d-1Uzl):2015/11/20(金) 11:42:12.45 ID:+FEMp/utpHAPPY.net
ーーー

ほのか「海未ちゃんどこかおでかけ?」どーん

海未「ぐえっ!? ほ、ほのかっ! 昨日説明はしましたがあなたの頭では理解できませんよね。えーっと、今日から私はお外に働きにいきます」

ほのか「ほのかもおしごといきたい!」

海未「ほのかはことりとおうちです」

ほのか「ことりちゃん? ことりちゃんいるの?」イミワカンナイ

ことり「...やっぱりそういう反応になるよね」アハハ

海未「こ、ことり、まだ初日ですから。大丈夫ですよ」

ことり「うん! 穂乃果ちゃんのママらしく、今までの分頑張るよ!!」

海未「その調子です」

海未「あぁ、そうだ、ほのか」

ほのか「んー?」

海未「今日もちゃんと剣道の練習をするのですよ? ことりに頼みましたからさぼりはすぐにわかりますからね」

ほのか「さぼらないよー! ほのかやるときはやるんだからー!」

海未「期待していますよ」

海未「では、そろそろ行ってきますね」

ほのか「かえってくる?」

海未「帰ってきますから、ほらそろそろ離れてください」

ことり「ほら、穂乃果ちゃん。おいでー」

ほのか「んー......やだぁ」ブスッ

海未「ほのか。今日はことりがチーズケーキを作るからほのかに手伝って欲しいらしいですよ?」

ほのか「......んー」

ことり「手伝ってほしいなー」

海未「ことりのお手伝い、ほのかがしてくれたら私は嬉しいんですが」



255:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (HappyBirthday! Sp8d-1Uzl):2015/11/20(金) 11:44:05.03 ID:+FEMp/utpHAPPY.net
ほのか「......やる」

ことり「よーし! じゃあ、海未ちゃんにいってらっしゃーいしようか」

ほのか「海未ちゃん......」

海未「はい」

ほのか「...いって、」ウル

ことり「がんばって」

ほのか「いっ、て」ゴシゴシ

ほのか「いってらっしゃいっ!!!」ばっ

だーーー

海未「走って逃げていってしまいましたね」タハハ

ことり「海未ちゃんと離れるのが悲しいんだよ」

海未「だと嬉しいのですが。......では、留守を頼みます」がちゃ

ことり「あ、待って忘れ物」

海未「?」くるっ



267:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/22(日) 15:10:11.25 ID:PpeSEAx1p.net
ーーー
ーー

マッキー「......で、毎月の返済額をここに記入して、こっちの判子をその横に押す...っと」トントン

海未「は、はいっ///」ニヤニヤ

マッキー「ねぇ、あなた、真面目に聞いてる? 来てからずっとニヤニヤして顔も赤いし」

海未「うぇっ!? そ、そんな!? しっかり聞いてましたよ!? ///」ニヤニヤ

マッキー「......まぁ、いーけど。じゃあ、次はこっちの部屋に来て」スタスタスタ

海未(い、いけませんっ!?まさか、不意のいってらっしゃいのチューでここまで浮かれるなんて///)ニヤニヤ

海未(し、仕方ないですよ。だって、仕事しないとなかなかことりからいってらっしゃいって言われながら肩に両手を置かれてそのまま...ってシチュエー ションないんですから///)ニヤニヤ

マッキー「はやく!!」

海未「は、はいっ!?」ビクッ



268:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/22(日) 15:12:11.23 ID:PpeSEAx1p.net
ーーー

マッキー「とまぁ、こんなもんね。覚えた?」

海未「は、はい。一応は......」メモメモ

マッキー(ふぅーん。意外と仕事は出来るタイプなのかしら。イジワルで2週間ぐらいで憶えさせてくこと、一気に教えたけど)マジマジ

マッキー「つまんないわ」ボソッ

海未「?......あの、質問なんですが」

マッキー「なによ?」

海未「私、医療関係の資格も、事務の資格すら持ってないんですが、大丈夫なんですか? さっき、手術室みたいなところ、普通に入らされて道具の説明とか受けましたけど」

マッキー「あぁ、大丈夫よ。私もドクターの資格持ってないし」

海未「あぁ、よかった。それなら安心ですね」ホッ

マッキー「......」

海未「......」

海未「って持ってないんですか!?」

マッキー「反応が遅いわよ。何よ? 持ってないとダメなワケ?」

海未「当たり前じゃないですか!? えっ、医者のことよくわからないですが、免許持ってないとダメな職業ですよね!?」

マッキー「昔はちゃんと持ってたからいーじゃない。うるさいわねぇ」

海未「そ、そんな...わ、わたし...法に触れるようなことを...そんな人の元で働こうとしているんですか...!?」ワナワナ

マッキー「......まぁ、人にはイロイロと他人が知る必要のないサイドストーリーがあるってこと。あなたが隠し持っているように、私にもね」

海未「......」

マッキー「もちろん、私のそれをあなたが知ったからって借金が減ることはないけどね。教えるつもり、ないけど」

海未「別にそんなこと、思ってなんか」

マッキー「......少し、おしゃべりが過ぎたわ。チッ。今日は午後から行くところがあるから、もう帰っていいわ」シッシッ

海未「......は、はい。...わかりました」

海未「では、......また明日」ペコッ


マッキー「ええ、ごきげんよう」


バタン




マッキー「......」



269:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/22(日) 15:38:10.40 ID:PpeSEAx1p.net
数年前 SKN総合病院

救急隊「交通事故、60代男性!意識レベルⅢの3!!」

真姫「血圧は!?」

職員「脈触れません!!」

真姫「くっ......内臓が!! オペ室はやく...!! K先生は!?」

職員「西木野先生! 今、K先生はほかの手術で手が離せないらしくて」

真姫「あのうすのろが......ちっ。いいわ、待ってる猶予はない! 私がやるっ!急いで準備!! 麻酔呼んで!」

職員「は、はいっ!」

ーーー
ーー


職員「研修医の西木野先生、あのオペ8時間で終わったらしいぜ」

職員「マジかよ......内臓破裂だろ?スゲェな」

職員「でも、担当のK先生の指示を待たなかったから、かなり険悪らしい。元から仲悪かったけど」

職員「どうせまたK先生が途中で現れて『あとは私が変わろう』って横取りしたんだろ?」

職員「らしい......っと!?」

真姫「......」ギロッ

職員「あ、あははは!ほら、行くぞっ!?」だっ

職員「おっ、おう!!」だっ

真姫「......全く。口を動かす前に手を動かしなさいよ」フン





コンコン


はーい!



真姫「入るわよ?」



270:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/22(日) 15:48:38.98 ID:PpeSEAx1p.net
「真姫ちゃん元気ー?」

真姫「病人よりは元気よ。調子はどう?」

「んー、まぁ、今日はいい方かなぁー。真姫ちゃんの病院での印象よりは!」

真姫「......はぁ。この病院の守秘義務は一体どうなってるのかしら」

「くふふ。患者の間ではヒーローなんだけどなぁ。真姫ちゃんは裏と表を使い分けるってのができないみたいだからダメなんよ」

真姫「ヒーローねぇ......裏と表が使い分けられないなんて、すぐに正体がバレてしまう、どうしようもないヒーローじゃないの」

「まぁ、そう膨れんと。患者に漏れるレベルの噂っていうんは、もはや真実なんやし。患者からしてみたら裏も表もないお医者さんってのは信じられる価値があ るんやで? うちは真姫ちゃんが患者に対しては真摯的なの、わかっとるから」クスクス

真姫「......患者に対してはって。そんなに、笑わないでよね、あなたに笑われると少し凹むわ。希」ズ-ン

希「ふふっ。天下のK先生に刃向かう真姫ちゃんを落ち込ませられるなんて、うちなんか、誇らしいわ」クスクス



271:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/22(日) 16:03:23.49 ID:PpeSEAx1p.net
真姫「......病院の中でここが一番落ち着くわ。皮肉よね、あなたと私、患者と医者だなんていう立場でないと出会えなかったなんて」フフッ

希「ど、どどどどどどどしたんいきなり!?///そんなこと言われたら照れるやん!!」

真姫「ふふっ。はい、照れた。今日は私の勝ちね」

希「く!?ま、真姫ちゃんのアホォ!?///」プイッ

真姫「はいはい。アホで結構。ほら、診るからこっち向いて?」

希「料金1万円になりまーす」

真姫「そういうのいいから、早く」

希「真姫ちゃんジョーダン通じんからつまらんなぁ」ヨイショ

真姫「......」

希「どんな感じー?」

真姫「......(かなり悪くなってる......きっと身体もだるくてこうして私と喋ってるのもやっとのはず......痛みでうなされてもおかしく ないのに)」チラッ

希「」ニコニコ

真姫「......大丈夫みたい。でもとりあえず、今日も点滴入れとくから。こないだみたいに抜くんじゃないわよ?」

希「あれは点滴の針が痛くてしかたがなかったんやもん。真姫ちゃんがしてー?」

真姫「......わかったわ。じゃあ、あとでまた来るから。それじゃあ」

希「はーい!またなー真姫ちゃん!頑張れ!」ヘラヘラ





真姫「......」

真姫「......希」



272:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/22(日) 16:37:59.69 ID:PpeSEAx1p.net
ーーー
ーー

真姫「......どこかに希を助ける治療法はないの?」ペラペラペラペラ

真姫「......希...希......」ペラペラペラペラペラ

ペラッ

真姫「......」

真姫「これは......!」

ーー
コンコン

入りなさい

がチャッ

真姫「パパ」

パパ「真姫か。どうした? 仕事の噂は聞いてるよ。随分悪目立ちしてるらしいじゃないか」

真姫「......悪目立ちってそんな。周りがうすっぺらいだけよ」

パパ「まぁ、そう言わないでくれ。Kは私の同期だからね。歳を重ねていくと素直に認められないものもあるんだよ。たとえば、同期が病院長だったり、その同 期の娘が部下で、自分よりも腕がいい医者だとなおさら。くくくっ」

真姫「パパってK先生キライよね。ほんっとう悪趣味だわ、そういうの」

パパ「悪趣味ね、どう思われようと構わないけれど。さて、私のところにきたということは何かあるんだろう? まさかまたあの患者のことではないだろうね?」

真姫「......そのまさかよ」

パパ「真姫。前にも説明したが、あの患者はもうダメだ。国の難病指定の病気を罹って、もう長く持たない。今生きてるだけでも奇跡だよ」

真姫「だったらもう入院させてる意味はないじゃない。退院させるなり終末ケアに回すべきなんじゃない? あんな個室の特別対応なんてして」

パパ「言っただろう?難病患者なんだ。特別に扱い、他者や社会からのストレスをシャットアウトして適切な環境を与えるのも病院の務めだ」

真姫「病院の務め? ただ金を毟りとってるだけじゃない!そんなの命への冒涜よ!!」

パパ「なんとでも言いなさい。真姫はまだ若い。賢くなれ。世の中の仕組みが分かっていないクズではないだろう?」

すっ

パパ「なんだ、それは」



273:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/22(日) 16:38:26.73 ID:PpeSEAx1p.net
真姫「......希にこの手術をするわ」

パパ「これは......まだ日本では認められてない手法じゃないか......認められないな」バサッ

真姫「でも、やるの」

パパ「あの患者はあのままあの部屋でのたれ死ぬしかないんだよ、真姫。馬鹿なことはやめなさい」

真姫「......それでもやるの」

パパ「医者免許の剥奪どころでは済まない!! この手術を行うということはこの病院の!! 今いる全ての職員!! 患者の生活を奪うということを理解しているのか!!?」

パパ「お前は優秀だよ真姫! 優秀なパパの血をひく跡取りだ! いずれはこの病院の病院長が約束されてる! 1人の命と引き換えにその先の栄光を捨てるなんて馬鹿な考えは捨てなさい!」

真姫「......」

パパ「......」

真姫「......そうね。わかったわ」

パパ「真姫......!」

真姫「......栄光も、名誉も、金も、医者免許も、私が救いたいと思う患者1人の命と比べたら、うすっぺらすぎる」

パパ「真姫......お前」ギリッ

真姫「私は私のやり方で患者を救うわ」

真姫「たとえ、ほかの全てを犠牲にしても」

パパ「......後悔することになるぞ」

真姫「希を救えないくらいなら、こんな人生、後悔する意味もないわ」フフッ

パパ「......」

真姫「じゃあね、パパ。お元気で。安心して?私とあなたの繋がりなんて、血だけなのよ?それ以上のものはありはしない」

パパ「......もぐる気か」

真姫「さぁ。それすら、あなたにはもう関係のないことよ」

コツコツコツ

バタン

パパ「......」

パパ「......」



トゥルルルルル

ガチャ

パパ「私だが......頼みたいことがある」

パパ「......そうだ。あの病室の患者を始末しろ」



291:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/23(月) 22:13:45.78 ID:5UDh3NDHp.net
ーーー
ーー

廊下

真姫(どうすればいい......希は手術する......)

真姫(お金はある......だけど、希をここから連れ出したら手術する場所がない...私にはそんなツテはないし、あったとしてもパパと繋がっている関 係者じゃ簡単に見つかってしまう)クッ

「......」ソロォ

真姫(......どうすれば......私は希を......くっ......一体どうしたら)

「......」ポトッ

カーン

真姫「えっ、何か......落としたかしら?」クルッ

「......」ふっ

真姫「えっ」




ーーーゴンッ!



294:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/23(月) 22:29:06.15 ID:5UDh3NDHp.net
ーーー
ーー

手術室

カチャカチャ
グチッ カチャ

真姫「くっ......ここは......」

真姫「......いっっ」ズキッ

「気がついたか? 西木野先生」グチッ

希「......」

真姫「希......?希!? どうしたの!?希!? 希に何をしてるのよォ!?」

「君がそんなに叫んでいる所なんて初めて見たかもしれないなぁ。そんなにこの患者が大事か、西木野先生」グチュ

真姫「希...?」

希「......」

「君の父上から直々に命を受けたよ。この患者を始末しろとね」グチッグチッ

真姫「......そんな」

「使える部分を選別しろだなんて、あいつも人使いが荒いことをする」スパッ ズズズズズ

真姫「あぁ......あぁ......そんな......やめて......どうしてあなたが......」

「目の前に部長をちらつかされたら、いくら憎くて堪らないかつての同期の頼みであっても、可愛い部下のためにこんなこともしたくなるもんだよ」

真姫「......やめて......お願いだから......」

「いまさらそんなおべっかなんど使われても、君ら親子の評価が僕の中で変わることはないのだけれどね、なぁ、西木野先生?」グチュグチュ

真姫「......K先生」



297:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/23(月) 22:39:43.80 ID:5UDh3NDHp.net
K「......ここに来て君も見てみなさい。この患者の悲惨さを。薬漬けにされて、使える臓器なんて全くない」

真姫「......あなた何をしているのか分かっているの?」

K「わかっているさ......自分がしていることは、一番自分がよくわかっている」グチャ グチュ

真姫「父の命令はその患者を始末することなんでしょう?」

K「こんなよくもわからない人間に、愛しい一人娘を取られたことが気にくわない親の気持ちを踏みにじっているだけさ」コリコリ スパッ

真姫「......K先生......あなたがしている.....それは......私が希にしようと思っていた術そのものじゃない......」

K「.......」グチュグチュ

真姫「今すぐやめて!!父に歯向かえば......あなたの立場が.......!!」

K「.......」スパッ

K「.......私はこの患者を助けたい」

真姫「えっ」



301:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/23(月) 22:55:24.65 ID:5UDh3NDHp.net
K「私は医者だ。名誉も金もいらない。人を救える力だけが欲しかった。だが、君も知っている通り、手術の腕は君に劣る」スパッ ズルズル

真姫「......」

K「この患者を助けたいか?助けたいなら手術着に着替えてここに立て」

真姫「......」

K「大丈夫。この手術は成功する。君が見つけたあの論文は昔、私が妻に施したものだ」

真姫「......えっ。それじゃあ......」

ピピッピピッピピッ

真姫「血圧が...!?」

K「ちっ、......長いこと薬漬けにされて心臓が弱ってるな。早く着替えて来い!!」

真姫「はっ......はいっ!?」だっ

希「......」ピピッピピッ

K「......不安か? なぁに安心しなさい。君を助けるのは僕じゃない」

希「......」ピピッピピッ

K「救いのヒーローはいつだって遅れてくるもんさ」




真姫「準備できましたっ!!」

K「遅いぞ、西木野先生!! メスを取れ!!」

真姫「はいっ!!」



302:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/23(月) 23:03:16.65 ID:5UDh3NDHp.net
ーーー
ーー


希「......ここは......どこ......」ウッラウツラ

希「......」キョロキョロ

希「え"......ほんまに......どこ?」

希「なんや、めっちゃ質素な感じな部屋や......あれ? うちついに病院で一番安い部屋に入れてもらえたんかな?」キョロキョロ

ガチャ

マッキー「......えーっと、あの薬どこにやったっけ?」スタスタ

希「......真姫ちゃん?」

マッキー「......希? 」

マッキー「のぞみぃ!!」ぎゅーー

希「わわわわ!? なになに!?いきなりそんな抱きつかれたら身体が痛い......んん? あれ?痛くない......?あれ? 真姫ちゃんめっちゃ髪伸びたやん? あれ?うちもやん? んん? 何? どゆこと?」

マッキー「よかった......ぐすっ......目が覚めてくれて本当によかった......ううっ......ひっく......」

希「えー!? 真姫ちゃん泣いとるん!? ど、どしたん? 」アワアワ

マッキー「よかった......本当によかった......ううっひっく......うぇぇぇ」

希「......あらら、本泣き......まぁ、泣いたらいいよ、泣きたい時は、ターンとね」ヨシヨシ

マッキー「うぇぇぇ......うわぁぁあん......」ボロボロ



305:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/24(火) 00:59:42.66 ID:kpBUZeVFp.net
マッキー「ずずっ......」

希「落ち着いた?」ナデナデ

マッキー「......うん、落ち着いた。ごめん、希。重かったわね、すぐどくから」スッ

グイッ

マッキー「うわっ!?の、希!?」

希「ふふっ~! うちから逃れられると思うなよぉ~!」ぎゅー

マッキー「もう、......そういうところ、希は変わらずに希ね」

希「何言っとるんよ?真姫ちゃんやって、相変わらず真姫ちゃんやん?」クスクス

マッキー「......そうね」ウツムキ

希「......真姫ちゃん?」

マッキー「希。私、あなたに伝えなければいけないこと、ううん。......あなたには謝らないといけないことがあるの、あなたの身体のことで」

希「なにかな?」

マッキー「手術を、したわ」

希「うん」

マッキー「あなたの元々の臓器はほとんどがもうダメになっていて......本当にかろうじて生きている状態だった。あんな身体で私の相手をしてくれてい たあなたのことを思うと、私はあの頃の自分が恥ずかしくなる」

マッキー「それくらい、あなたは生きていることが奇跡だった。私の横で笑っていてくれていたことが、奇跡だった」

希「......」

マッキー「......全部、取り替えた」

希「ぜんぶ?」



306:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/24(火) 01:03:28.96 ID:kpBUZeVFp.net
マッキー「人工臓器。この点滴は前のと色が違うでしょ?」

希「うん。うちが打たれてたのはずっと白いやつやったね」

マッキー「これは拒絶反応を防ぐ点滴なの......これを打たないと身体中の至る所で拒絶反応が起きてあなたは......死んでしまう」

希「......」

マッキー「薬漬けの日々から希を自由にしてあげたかった。荒んでいた私に安心をあたえてくれたあなたに......普通の生活を送ってもらいたかった。外 で普通の人と同じように生活をして、医者の私となんて縁の無いほど遠い場所で笑顔で生きてもらいたかったのに」

希「......」

マッキー「ごめんなさい、本当はあなたの意見を聞いてからではないとしてはいけない手術だったのに。でも、状況がそれを、私に許してくれなかった」

希「......」

マッキー「だから、償わせて」

希「償う?」

マッキー「あなたを自由にする、あなたを普通の人間にする。私はそのためならなんだってするつもりだから。もう、覚悟は出来てるから」

希「......真姫ちゃん」

マッキー「希、お願い。あなたの臓器を全て本物に取り替えるまで、私の傍にいて。何年かかるかわからないけど、でも、私は絶対やり遂げるから...! だから...!! だから......!!」

バシッ



307:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/24(火) 01:42:05.61 ID:kpBUZeVFp.net
希「真姫ちゃんのアホっ!バカッ!ナスっ!トンチンカンっ!」ポカポカポカ

マッキー「いっ、痛っ!?の、希!?」

希「なんで頭ええのにそんな的外れなことばっかり言うんやっ!!」

マッキー「的外れ......?」

希「う、うちは......患者やから医者の真姫ちゃんと仲良くなったわけやないもん」

希「自分が助からんことぐらい...長く生きれないことぐらいわかっとったよ......ぐすっ......」

マッキー「希...」

希「あんなところに独りで閉じ込められて、親は病院にうちを入れたっきりやったし......誰も部屋に来てくれる人なんかおらんで、ひっく、でも、真姫 ちゃんが、真姫ちゃんだけがうちを頼ってくれたから、うちのところに来てくれたから......ぐすっ」

希「真姫ちゃん、普通って何? 病院におったうちの普通は、真姫ちゃんのおる日常のことやったよ?」グスグス

マッキー「のぞみ......」うるっ

希「真姫ちゃんがおらんなら、そんな普通いらない......ずっと病気のままでええ......うちのこと、勝手に決めつけて、勝手に償うとか、言わん でよ......ひっく」グスグス

マッキー「......ごめんなさい」

希「ごめんと思っとるなら、もっと言うことあるやろ?こんなところまで連れてきておいて!!」プイッ

マッキー「ううっ...希、こっち向いて?」

希「いやや!! 料金3万円!!」グスグス

ぎゅー

マッキー「希が居ないと嫌なの......私がダメなの......お願い、そばにいて、一緒に生きて。あなたに私の人生を懸けるから......あなた の人生を私に賭けて」

希「......真姫ちゃん」グスッ

マッキー「希......」

希「......なんか人魚姫になった気分」クスクス

マッキー「人魚姫?」

希「陸に恋憧れる人魚のうちを、真姫ちゃんが人間にしてくれるん」フフッ

マッキー「......」

希「差し出せるもの、他に何もないけど、うちでよければ、いくらでも真姫ちゃんにあげるよ」ぎゅー

マッキー「......あなたのこと、絶対に人間に戻すから。私は絶対やり遂げるから」

希「ふふっ。......いいよ、いくらでも一緒にいような、真姫ちゃん」



319:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/25(水) 09:55:22.36 ID:oQc2U2zlp.net
ーーー
ーー


海未「......」カキカキ

ガチャ

マッキー「ふぅ......」スタスタ

海未「お疲れ様です」カキカキ

マッキー「だいぶ馴れた?」カチャカチャ

海未「えぇ、事務の仕事は初めてですが、勝手がわかればなんとか」カキカチ

マッキー「器用ね。今日はそれが終わったら帰っていいから。ちょっと出かけるから戸締りよろしく」

海未「わかりました」カキカキ

マッキー「......じゃあ、お疲れさま」

バタン

海未「......」

海未(ここに勤めてはや3ヶ月。ドクターはたまに用事だと言って出て行きます。患者がいる時は私を連れて行くから、個人的な何かなのでしょう か......)カキカチ

海未「......しかしいくら雇用関係であるとはいえ、事務所の鍵を預けるとは、あの方の他人の信頼とはどうなっているのでしょうか」カキカキ

海未「......まぁ、不粋な詮索ですかね。さて、終わりましたし、帰りましょうか」トントン



320:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/25(水) 10:24:27.52 ID:oQc2U2zlp.net
海未「......まだ昼の2時ですか。ほのかとことりは今頃どうしているのでしょう」テクテク

チャ-ン

海未「最近はほのかもすっかりことりに懐いてますからねぇ。あの2人が普段どうしているのか、私、気になります!」

ミチャ-ン

海未「ん? なにかさっきから聞こえるような......」クルッ

ほのか「うみちゃーーー!!」どーーん!

海未「ぐえっ!?」

どさっ

ほのか「海未ちゃんだー!!海未ちゃんだー!!ホンモノだったーー!!ホンモノの海未ちゃんだったーー!!」キャッキャッキャッキャッ

海未「ちょ、ほのか、ごっ!? 人の上で跳ねないでくださっ!?ぐぎぎっ !? 」ドスッドスッ

ひょい

ことり「穂乃果ちゃん!?い、いきなり走り出したと思ったら......こらっ!人様の上で跳ねちゃダメでしょ!?」メッ

ほのか「ことりちゃーん!! だって、海未ちゃんがいたんだよーー!!」キャイノキャイノ

ことり「えっ......ほ、本当だ......ヤムチャみたいに倒れてるけど、海未ちゃんだぁ!!」ダイジョウブ!?

海未「いたたっ......なんとか大丈夫です......」



322:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/25(水) 10:38:24.66 ID:oQc2U2zlp.net
ことり「どうしたの? こんな時間にこんなところで......もしかしてお仕事行ってるフリして街を徘徊してただけだったの?」

海未「ちっ、違います!! 今日は早く上がれたので早々に帰ってきたんです!!」

ことり「そ、そうだったんだ......よ、よかった」ホッ

ほのか「海未ちゃんかえってきたのー!? ほのかと公園であそぼーあそぼーあそぼーー!!」グイグイ

海未「わわわっ!?ちょっとほのか引っ張らないでください!?」

ことり「ちょうど穂乃果ちゃんと公園に遊びに行こうとしてたんだよ。海未ちゃんも一緒に行こうよ」グイッ

海未「ちょっと、ことりまで!?」

ほのか「あーん!! ことりちゃんずるいー!!ほのかも海未ちゃんとてーつなぐぅー!!」ギュー

ほのか「きょうそうだー!」ダッ

ことり「競争だー!」ダッ



海未「あああもう2人とも私スーツなんですからねっ!?」ダッ



327:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/25(水) 19:29:34.59 ID:oQc2U2zlp.net
ほのか「海未ちゃんとことりちゃんいるからシーソーやりたい!!」グイグイ

海未「シーソーですか? でも3人だと1人と2人に分かれてしまいますが」ゼ-ハ-ゼ-ハ-

ことり「んー。じゃあ、グーパーでわかれよっか」

海未「グーパー......」

海未(思えば小さい時からことりと2人、ずっと一緒でしたから、グーパーで分かれるってなんだか不思議な感じかもしれません)

ほのか「ことりちゃん! ことりちゃん!みみかして!みみ!」グイグイ

ことり「何かな?」

ほのか「ほのかグーだすからことりちゃんもグーだして!」ヒソヒソ

ことり「ふふっ。わかったよ」ヒソヒソ

海未「そこ、何ひそひそ話をしてるんですか?」

ことり「なんでもないよー!」ニヤニヤ

ほのか「なんでもなーいよー!」ニヤニヤ

海未「明らかにニヤついてるじゃないですか......まったくもう。ほら、グーパーしますよ?」すっ

海未「グーとパーで♪」

ことり「わかれま♪」

ほのか「しょ♪」


ーーー
ーー




328:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/25(水) 20:06:13.45 ID:oQc2U2zlp.net
ギッコンバッタンギッコンバッタンギッコンバッタンギッコンバッタン

海未「ちょっと!?速くないですか2人とも!!お尻が痛いんですがぁ!?」アワワ

ほのか「これぐらいがたのしーんだよー!!」キャッキャッキャッ

ことり「うわわ、穂乃果ちゃん落ちないでね!?」




マッキー「...聞き覚えのある声がすると思ったら。何してるのよ、あの一家は」ハァ

希「賑やかでええなぁ。仲良しな家族やん?」

マッキー「まぁ、......やかましいとも言うけどね」

希「えへへ」

マッキー「何笑ってんのよ」

希「あの3人がああして楽しそうにしてる光景があるのは真姫ちゃんのおかげなんやなぁーって思うと、なんだか誇らしいなぁーって」

マッキー「別に私はただ手助けをしただけであって。あの3人がああして3人でいられているのは、スーツ姿でシーソー乗って、私に借金払い続けてる、馬鹿正 直な誰かさんのおかげよ」

希「その誰かさんに借金の金額の本当の理由、未だに言えてないのはどこの誰かさんでしょーか?」ホッペタツンツン

マッキー「......し、仕方ないじゃない。あなたの子どもはいずれ全身の臓器を取り替える手術が必要になって、そのために莫大な手術費用が必要にな る、って重ね重ね言うよりは最初から取り立てたほうが効率がいいでしょ?」ツンツンヤメテ

希「またそうやって誤解を招くような言い方をする。繋がりがあったほうが、いざって時に自分がすぐに駆けつけられるからって言えばええのに」

マッキー「はぁ......わかってるならいいでしょ。ほら、もうこの話は終わり」

希「素直やないなぁー、真姫ちゃんはもー。まぁ、そういうところが好きなんやけどね」

マッキー「くっ/// ほらもう行くわよ?」

希「はい!うちの勝ちー!照れたから今日は真姫ちゃんの奢りやね」ニシシ

マッキー「......」 スタスタスタスタスタ

希「ちょっ!? 置いてかんで!? 歩くの速いよ!?」マキチャ-ン!?



333:名無しで叶える物語(SB-iPhone)@\(^o^)/ (ササクッテロ Sp8d-1Uzl):2015/11/25(水) 20:53:37.66 ID:oQc2U2zlp.net
ーーー
ーー


ことり「晩ごはんできたよー!」

穂乃果「はーい。あ!唐揚げだぁー!」ワ-イ

海未「おっ。唐揚げですか。いただきます」スッ

穂乃果「っと!」ヒョイ

ことり「こら、2人ともまだそんなことして! お行儀悪いよ!?」もぐもぐ

穂乃果「ふふふっ。高校生になってまで唐揚げを奪われる穂乃果じゃありませんよー!」もぐもぐ

穂乃果「んんっ~!!おいしーっ!!」

海未「穂乃果、先日の剣道の試合はどうだったんですか?」もぐもぐ

穂乃果「もちろん優勝したよっ!」ブイッ

ことり「撮ってあるから後で見たらいいよ、海未ちゃん」

海未「ありがとうございます、ことり。後で見ますね。まぁ、穂乃果のことだからまた無駄な動きが多いのでしょうけど」もぐもぐ

穂乃果「無駄な動きとは失礼な。ダイナミックな身のこなしって言ってほしいな!!ダイナミックな身のこなし!!」

海未「はぁー。そんなことを言っているからあなたは大切なことを見逃して未だにこうやって私に唐揚げを食べられることになるのです」スキアリッ

海未「いただきます」

穂乃果「あぁーー!? それ穂乃果の唐揚げぇ!!?」





おわり



334:名無しで叶える物語(庭)@\(^o^)/ (アウアウ Sa05-gQUw):2015/11/25 (水) 20:56:13.54 ID:a7cO63cja.net
やったぜ!



335:名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ (ワッチョイ 9474-cMdW):2015/11/25 (水) 21:09:01.57 ID:iGxrgiIh0.net
ハッピーエンドね!
面白かった、おつ~



361:名無しで叶える物語(家)@\(^o^)/ (ワッチョイ 5474-VeSj):2015/11/26 (木) 23:58:32.07 ID:b/NlR6ZA0.net
おもしろかったよ
小学校とか中学校ぐらいのときのもちょっと見たかったな

転載元:http: //nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1446737832/







こんな記事も読んでみませんか?面白い記事がたくさん☆


ゆりプラス+ 最新記事リスト

このカテゴリの関連記事

-->

Pagination

コメントを投稿

コメント:登録フォーム



オススメまとめブログRSS


ゆりプラス+ 人気ページランキング(2週間集計中)


Utility

ゆりプラス+について。


Twitterやってます。ふぉろーみー
このサイトについて


色々壊れてる所を修理しました。

TOP絵募集中!
↑のリンクから募集ページへ!


|
お気に入りに追加できます。

TOP絵募集中!2015

ついったー

妄想中・・・

にほんブログ村 アニメブログ 萌えアニメ(ノンアダルト)へ
にほんブログ村 アニメブログへ

人気ブログランキングへ
ブログランキング【くつろぐ】

BS blog Ranking
track feed +
フィードメーター - ゆりプラス+
ブログパーツ ブログパーツ
ブログパーツ

\アッカリーン/ 特徴がないのが特徴


アクセスランキング(運営者様用)

検索フォーム(仮)

Loading

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
アニメ・コミック
225位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
アニメ
112位
アクセスランキングを見る>>

FX会社レバレッジ