WordPressで「ささっと作る」で請けれなくなってる現状。
- 2014-11-25 Tue 15:07:59
- wordpress
WordPress案件、前からいろいろ請けさせてもらっているんですが
だんだん「簡単にー」っていう範囲から外れてきていて
どんどん予算もかさばっている現状があります。私なりの把握していることを書いてみます。
ロリポップでのアクセス制限
WordPressが広まりだした頃から、アタックを受けやすくなっているWordPress。
WordPressが動いて安くて便利なロリポップでのアクセス制限のハードルが高いです。
一時期特にロリポップがやっていた「簡単インストール」でやっていたロリポップ加工版のやつに穴があった(?)か何かで、ファイルアップロードしているものにも影響が出てくるように。
ログインのアドレスを変えてみたり、サーバーに関係なくアタックへの対処法っていろいろあったんですが、どんどん.htaccess制限されちゃって。
個別IPアドレスを通す設定にしてるものだから、「IPアドレスって何?」って人にはすごいハードルが高いことになっているのです。
納品前まではいいんですが、納品後3ヶ月以降にお問い合わせがくるようになったりとか。サポートしきれないことも多々。
WordPress自身の自動アップデート
これも、ここ1年とかのお話ですが、WordPressが自動でアップデートされるようになりました。
ここのサイトなどで説明されているように、自動更新は止めれるんですけど。
「簡単」と銘打っているのにwp-config触らなきゃいけないとかこちらもお客様自身で更新・変更するにはハードルが。。
WordPressのプラグインを利用している場合、
用途によってあまり更新対応されないようなものもあるわけで。
(そういうのを探してきて「コレ使って下さい」とお願いされることもあるわけで。)
昔から「アップデートしたらプラグインが動かなくなった!」という状態が多くあるWordPressではすごく怖いお話。そして、「アップデートしましたんで!(事後報告)」と管理メールアドレスへ届くので、お客様からびっくりしてメールが来たりします。
もう、作りきりできないんじゃないかと。
本来、「あとはそちらで更新可能です=>だからCMSにしましょう(管理更新費いらないです)」の流れだった気がするのに。
管理画面がとっつきにくいのは今も昔も変わらず。(未だ浸透してない)
「WordPressは簡単!無料!」みたいなのが先に行きすぎて、セミナーや勉強会やイベントがたくさん行われていて、はじめての人も訪れるほどなのに、未だに「記事の投稿」画面さえ分かってもらえていない気がします。
ブログを書いたことがある人は増えたけれど、アメーバブログとか、FC2とか、スマホ用のブログとか、日本向けにも頑張ってる記事投稿画面に比べたら「難しい」と感じている方がおおいような気がします。
もともと英語のUIを翻訳しているものですから、当たり前といえば当たり前だし、
翻訳も無茶がないし、無料でこれだけの機能が使えたら、すごくありがたいと作り側は思うけれど、使う側からすればハードルが高いということ。
プラグインの多様化と、実現可能範囲の拡大が起こしていること
WordPressで作れるサイトは多種多様です。
単純にブログとして使うこともできます。CMSとして利用することもできます。データベースのように検索が必要なくらい膨大なコンテンツでも頑張って処理できます。
さらに、プラグインを作ってしまえばもっともっと広いことができますね。
請ける側として困ってしまうのは、「WordPressで作って下さい」の意味がこれのどこに当たるのかがわからないこと。そして、「どこまでですか。」と聞いたところで、依頼側としても困ってしまうということ。
うけやすいのは、以下のように依頼をもらうケース。(1〜5まで。6は予算計算が非常に難しいです。)
1 )ブログとして使う
・コンテンツ部分(TOPページなどを含む)を静的HTMLで
・ブログをWordPressで別ディレクトリへ。(http://◯◯◯.com/wp)
2 )ブログとして使う:簡易版
・フリーのテンプレートを持込、プラグイン不要でヘッダーやサイドメニューの調整のみでデザイン合わせ
3 )CMSとして使う
・コンテンツ部分(TOPページなどを含む)をWordPressのページ機能で
・ブログは既に持っているので、WPのブログ機能を使わず外部リンク
4 )一部をCMSにする
・コンテンツ部分(TOPページなどを含む)を静的HTMLで
・事例紹介をWordPressで別ディレクトリへ。追加更新できるように。(http://◯◯◯.com/wp)
・ブログは既に持っているので、WPのブログ機能を使わず外部リンク
5 )ブログ+CMSとして使う:フル自動化・ヘッダー・フッター共通ファイル
・コンテンツ部分(TOPページなどを含む)をWordPressのページ機能で
・ブログ部分をWordPressのブログ機能で
・事例紹介をWordPressのカスタム投稿タイプ機能で
6 )ブログ+CMSとして使う:フル自動化・ヘッダー・フッター共通ファイルに、さらに機能を追加したりデザインを切り分けたりログイン機能をつけたり、特盛り仕様
5のようにフルカスタムした上に、
・高度な検索プラグインを付ける
・カテゴリーによってデザインを切り分ける
・表示ページやタグによって一部パーツを表示/非表示
・会員ログイン機能
などをプラグインなどを利用して付加していくもの。
この場合、いくらプラグインを利用するとはいえ、デザインビューの中身はフルカスタムになり、作業時間、予算ともに普通にプログラムを発注するのと同じくらいの価格になっちゃいます。
機能の戻りも多く、整合性の都合上排除が必要なものも出てきます。
6のような付加機能を「ちょっとだけ足して下さい」の怖さ
「この機能だけ追加できますか」の依頼は、受けたくても受けにくいです。
依頼者が発注後にいろいろ検索したら、また「違う動きのが出てきてこっちにしてください」とかが普通にあります。
折角お客様の要望に対応できるようになっているプラグインや機能が、足かせになっちゃっているという・・。
☆
だいたいの方が機能的に1〜4ぐらいのものを期待されているんだと思うんですが。
「どこまで」がはっきりしないまま請けると泣きますので、最初の仕様決定の際にきちんとボーダーを敷いておく必要があります。
「このプラグインぐらいなら・・」という優しさは、結局ボーダーをぼかしてしまうことになります。やりたいんですけど。
いまや「簡単に」というWordPressは存在していないように思うんです。
ヘッダーとフッター、タイトルまわりを変えてサクッとみたいな
他のブログシステムのような簡易さはありません。
デザインをフルで反映する場合、
・ヘッダー
・フッター
・記事一覧
・検索結果
・記事本文テンプレ
と、最低5ビュー必要で
さらにいろいろできる分、「もっともっと」ってなっちゃう。
便利だけど、なんだか便利でなくなっていて。説明もどんどん難しくなってきて。
管理も難しくなってきている。
普通にHTMLをいじったほうが簡単な場合も多くある。
これからの対処法は、考え中です。またまとまったら記事にするかも。
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