大海原の小さな光

『プリパラ』

素晴らしい謎解きであった。プリパラの内外で姿がまるで違うから気付かなかったとか、お互い動いていたから擦れ違ってしまったとか、一つ一つはとてもくだらなく見える。しかし、くだらないネタも重ねられれば話は別だ。不可解な状況だったのは確かであり、その不可解は単純なネタが何重にもなっていたから、というのは逆に想像出来なかった。幾重にもなった仕掛けは単純なだけで決して突飛ではなく、実際納得が行くものばかり。見たときにはよく分からず、答えを聞いてみればなんてことないと思える。素晴らしい謎解きと言うしかあるまい。しかし、過去の真実が明らかになり考えを変えた校長が取り上げていたチケットを返すのは良いのだが、あんなふうにばら撒いて良かったのだろうか。それに一連の事態を知らない生徒から校長の豹変振りはどう見えているのだろう。


『レディ　ジュエルペット』

これと言って事件があるわけでもなく、皆さんが和やかにクリスマスを過ごすだけの話。だが、それが良い。本当にこの作品のカップル描写は私の趣味に合っていて、癒される。手袋にちょっと不手際があったのでハンドウォーマーにした、というくだりなんか素敵。物語の登場人物は皆、ミスをするのであってもこういう方向性でミスをして欲しいものである。食えない料理を作ったり、使えないゴミ作ったりしないで。それにしても、クリスマスイブにプレゼント交換をすると必ず破局するって、そりゃそんなジンクスの情報がもしあったら、嫌がらせだと思うべきだろうな。クリスマスに雪が降っていたら永遠の愛、の方はいかにもらしい。