デザインを依頼される時「期待」されるのはとてもうれしい事です。
「ともかく、カッコよくしてくださいヨ。おまかせします!」なんていうオーダーもたまにありますが(笑)デザインの
「エッジ」を効かせるためにとても大切な事はその
「ベースづくり」にあったりします。また、これをやっておく事で、原稿の
「好感度」があがったり、
「信頼度」が増したりします。
「え、デザインで?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。
今日は、デザインで「不信と不快の壁を取り除く」がテーマ。是非、あなたの会社のツールづくりやサイトデザインに応用していただければ幸いです。
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日本人はかわら版DNA、欧米人はグリッドデザインDNA?
デザイン受注時にワード等の原稿を受け取る事の多い今日この頃ですが、ネットワークやコミュケーション方法はすっかり
インターネット社会型であるにもかかわらず、日本人のDNAには密着人間関係がベースだった頃の「かわら版型レイアウト」がまだ根強く残っているのでは?という疑問によくぶつかります。
グリッドレイアウトはデザインを学ぶ人なら誰でもが知っているごくオーソドックスなレイアウト方法ですが、よく考えてみると日本の小中学校の義務教育課程や会社の社員研修でも「グリッドデザイン」なんていう言葉は一言もでてきません。
もちろん、かわら版型レイアウトでも、社内報やファンクラブの会報、サークルのお知らせだったら、まったく問題はないでしょう。配るものにたいして、
見る人がもともと興味を持ってくれている人たちであれば、これでも全く問題はないのです。
見やすいレイアウトは好感度をあげる
問題は、
「見る人」の気持ちよりも
「見せたい人」の気持ちの方が大きい時にあります。でも、よくよく考えてみると、企業販促のほとんどは、
「どちらでもよい」あるいは
「もし良かったら見てみてもよい」という人たちに、どうやって
「本気で見てもらうか」というところにあります。
サンプルは、ある素敵な女性社長が率いる主に翻訳コ−ディネートと社員教育事業をやっている規模の小さい企業の会社案内パンフレットです。
最初に読んで欲しいコンセプトの部分は
ホワイトスペースを大きく取り
文字数もおさえて読みやすくしてあり、事業説明、エピソードと階層が深くなるにつれて紙面の密度を上げていく、というテクニックを使っています。
まず手にとって好感を持って頂き、最初のコンセプトに何かしら引っ掛かるところがあれば、人はその存在自体をぞんざいに扱うといった事はあまりしません。
「とりあえず」はとっておいて、何か気になったり、時間にちょっと余裕がある時に読んでみようかな、という気も起こしてもらいやすくなってきます。
あ、でもこちらの原稿については、ベテランのコピーライターさんが本文を書いてくれた事もあって、どうもコンセプトを読んでくれた人のほとんどが、最後の「お客様の声」まで一気読み、という感じだったらしいですけれどね(笑)。
安定感のあるレイアウトは、信頼感を増す
こちらは先程の会社とは違い、資本金、従業員数ともに桁外れに大きい、いわゆる大手中の大手の海外向け企業レポートになります。コンテンツの量もぼう大で、何しろ掲載する情報の種類が全く揃っていないため、かなりがんばらないとただのグチャグチャに見えてしまいます。
2コラムと3コラムの併用も、本来なら避けて然るべきところですが、原稿の内容や意味、伝わりやすさ重視と言った
原稿優先主義※レイアウトで、やむにやまれず、ともかくデザイナー二人掛かりでがんばったところは
「揃えられるだけ揃える」です。
(※世の中にはデザイン至上主義、デザインがエライから原稿内容を整理せよ、という考えもあります。)
で、揃える事で何をやっているかと言うと、
レイアウトの安定感を出す。
やはりこれができれば、パーツはかなりシンプルでも、原稿の印象としては信頼感のあるものになります。
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実は
「不信と不快の壁を取り除く」ことができた質の高いコンテンツから
「エッジを立てて」いく事は比較的たやすい事です。鋭くも、ユニークにも、それは非常に引き立てられていくので、もちろん効果のほどは言うまでもありません。
業界のTOPランナーだったり、他に競合のない特別なアイデンティテイを持っている、と言う場合を除いて、より短期間により多くのユーザーをせめて
「嫌いじゃないゾーン」に巻き込みたいと思うのであれば、デザインで「不信と不快の壁を取り除く」ということは、とても大切な事だと思います。
レベルの問題は関係ありません。とりあえず「意識」のレベルでも全く構わないので、今この瞬間からでもはじめられてみてはいかがでしょう。
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で、この記事を書きながら思っていた事は、これは人間関係やその他いろいろあてはまるなぁ、、、ということです。
誰かに見てもらいたい、認めてもらいたい、と言う時はひとはすぐエッジをたてよう、たてようとしてしまいがちですよね。まずは信頼と好感からはじめないと☆
こちらについては、はたと自分を振り返り、まだまだ反省の余地がありそうです。。。
おかしいなぁ、デザインでは、できるんだけどなぁ・・・(笑)