Twitter で AppEngine の新料金体系が話題になっていますね。一部抜粋。
サービスによって多少の違いがあるけど、大体今の料金の7〜8倍程度に ロジック見直して、どの程度まで下げられるか。このままだと、ほとんどのサービスを停止せざるを得ないレベル #gaeja
appengineの管理コンソールで現料金と新料金がみられるようになっているのでみんな報告しよう。自分のでもアプリはこれまで無料の範囲内だったけど月40$くらいになりそう。これは許容範囲内だけど他の人のを見てると高くなりすぎる #gaeja
この新料金体制のままなら自分ならappengineを使い続けないだろう。二倍以内のコストアップなら許容範囲内だけどTL、ML見てると三倍以上のコストアップがほとんど。Beanstalkと比べても割高感がある。不満がある人はきちんと表明しよう #gaeja
#gaeja 元々課金見込みのアプリの上げは想定の範囲内だだけど、Freeで上手く調整して運用してたアプリがこのままだと$9多発で撤退。Freeと課金の境界辺りアプリ程度なら月500円のVPSに10個以上とか乗せても全然余裕だし。
2011-09-02 14:05:51 via web
誤解のないように補足すると無料運用していた分が有料で4,50$/月になるのは問題ないと思います。これまでが安すぎただけ。そうじゃない数100$/月以上払っていたアプリが2倍以上高くなるのは高すぎだと思うということです #gaeja
適用は9月26日からみたいですが、適用されれば数倍〜十数倍の価格UPという人が非常に多いです。私が公開してるサービス*1も、過疎っているとはいえ、だいぶアップしていました。それでもまだ無料クォーター内ではありますけど。どれだけ過疎ってるんだ…orz
個人的に感じていた AppEngine の魅力は自動スケールと圧倒的な低コストの2つ。コストなんて AWS と比べてケタが違うという話も。
mixiクリスマス2010で証明した、一週間で200万人のユーザーが参加してもびくともしないスケールアウト能力。AWSとApp Engineをどちらも使った人によるコストは一桁下がるという話。
2011年のPaaSはAmazonの独り勝ちか? - ひがやすを blog
今回の新料金体系がそのまま適用されれば、2つの魅力のうち片方が無くなってしまいます。今回の新料金体系による価格アップは、自分のような個人でサービスを開発する人には大打撃。
無料プランは残るから、一応、まだスモールスタートはできます。支払上限もまだ指定できるから、従量課金の PaaS に比べて、クラウド破産の可能性も少ないです。まぁ、無料プランはほんとに「お試し」状態なので、ちょっと注目を浴びてアクセスが集中したら、速効で上限に達してしまうでしょうけど。もし AppEngine でサービスをリリースするなら、様子をみながら支払上限を増やしていくことになりそうです。料金を重視する人向けに、チューニングのための資料も公開されています。
支払の上限をまだ指定できるとはいえ、料金が数倍になるわけだし(今までが安すぎたのは確かですけど)、ロックインされるリスクを背負ってまで、私は AppEngine でスモールスタートしようとは思えないです。Web サービスのリリースは他の PaaS や AWS を使います。Heroku や DotCloud や fluxflex といった、言語やミドルウェアを選択できる PaaS はだいぶ増えてきましたし、これからも増えていきそうですから。
fluxflex なんか、自動スケールもサポートしているという話。
他の PaaS もいずれ追随するんじゃないでしょうか。
また、「AppEngine は自分用アプリをホストする場所」と割り切れば、まだじゅうぶん使えます。アプリ以外にも、ホームページやポートフォリオサイトをホストしたり、とか。
- Google App Engine で動く RSS/Atom フィードアグリゲーターを作った - present
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自分だけが使うのなら、無料クォーター内でじゅうぶん納まりますからね。
*1:そろそろシャットダウンしようと考えているけど