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科学な本のご紹介: 20世紀まで『同性愛のカルチャー研究』

科学に佇む書斎



ギリシャの壁画Wikimedia男と男 📖 
西欧における性愛の規範が、いかにローカルで逸脱的なのかを確認するために、世界各国古今東西の性愛文化規範を並べてみた、いまや古典的な一冊。

科学の本去勢の習慣はヨーロッパではカストラートとして近代まで生き長らえ、19世紀に非人道的だという理由から廃止されるまでは、名高いウィーンの合唱団やシスティナ礼拝堂で活躍していた。

科学の本オーストラリアのアボリジニ族、マリンド・アニム族、サンビア族、その他多数のメラネシア文化をはじめとする少年に精液を与える儀礼が存在する文化では、男性/女性の関係も年齢とヒエラルキーによって支配されている。

科学の本ナヴァホ・インディアンは、男-女の存在を吉兆と見なし、二つの魂を持つ者は大地と民の双方に豊穣の恵みをもたらすと信じられていた。

科学の本排外主義とは、自分自身の文化や生活様式はあらゆる他者より本質的に優れているという信念を指す。排外主義者は自らの姿勢を内省的に振り返ることはまれであり、概して自分たちの認識や態度について考えることなく、振る舞っている。

科学の本キンゼイの調査では、アメリカ人男性の37%が人生のある時期、同性との性的接触を経験したことがあるという結果が得られた。生涯にわたり同性との性的関係を持っている成人男女の割合は、5%に満たなかったものの、調査の実施以来、その数字は政治的に「常に議論の対象となる」問題になった。
 やがて10%という数字が登場したが、それはキンゼイの説には含まれてない。おそらくそれは、のちのゲイの評論やゲイの政治的活動から生じた数字だろう。キンゼイ自身はこの考え方を支持しなかったが、10という数字は文化的イマジネーションに「マジックナンバー」として定着した。
 のちに、完全な男性同性愛者はわずか3%、女性は2%以下であることがある適切な科学的調査から明らかになったため、ゲイやレズビアンだという自己認識を少しでも抱いているアメリカ人の割合は、実際には10%より低いと考えられる。


この数値について、2015年に日本のオンラインでは「性的少数者」が10%に近づいています

2015/04 朝日新聞
「性的少数者は7.6% 前回5.2%より増加 電通がネット調査 」
 2012年に行った同様の調査では5・2%

この数値は「レズビアンやゲイ、性同一性障害者など」を含めたものです




2015/05 NHKニュース 性的マイノリティーに該当 13人に1人
 ┗ 電通がネットで調査:全国の20〜50代7万人対象

その後、もっと数字は変化してる気配 ↓




科学の本幼児期における男女双方との性的遊戯及び性的な試行を認める社会は、結婚し親となるという条件を満たす限り、成人にとっても開放的な社会であることが多く、懲罰が科せられることは少ない。

科学の本南アフリカ共和国では、過酷なアパルトヘイト政策を追放した新政府の自由主義の下、アフリカ初のゲイとレズビアンによる社会運動の萌芽が芽生え、それらの活動はアフリカ全土の注目を集めている。


「南アフリカ共和国はゲイやレズビアンに最も寛容な国である。
 権利も法的に保証されており同性結婚も合法になっている。」
〜 リンクアフリカにおけるLGBTの権利 - Wikipedia 2015/02

 
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同性愛のカルチャー研究


『同性愛のカルチャー研究』
 ギルバート・ハート
 現代書館 


性愛行動の中で、特に西欧では同性関係に過敏に反応しがちなわけで、「そうじゃない」文化規範を安直に「異常」としてしまうご当地感覚を省みるためにも、ヒト文化はいろいろと広く再考しておきたいところ。


→『ミニ特集:ジェンダー・性科学の本 海外 その2』
→『ミニ特集:ジェンダー・性科学の本 海外 その1』
→『ミニ特集:日本の性習俗、男色文化』
→『ミニ特集:LGBTとクィアな本 国内その4』
→『ミニ特集:LGBTとクィアな本 国内その3』
→『ミニ特集:LGBTとクィアな本 国内その2』
→『ミニ特集:LGBTとクィアな本 国内その1』
→『ミニ特集:親が同性愛だったら不幸だと思いますか?』
→『ミニ特集:クィアな海外本』
 



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 No.2002,0325
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