何故自ら、敗北の側に向かうのだろうか。
小倉秀夫弁護士もそうなのだが、相手のロジックを理解しないまま話を進めているパターンが多い。
聞く耳持たずに押し通す、というのがひとつの作戦として成り立つことは理解できるのだが、今回の例はどうもその策を使用しているようにも見えない。
カナダde日本語 9条変えても徴兵制度にならないって本当?
ハイテクで、先鋭部隊が必要でしょうが、前線へは貧困層や無職の若者を言葉巧みに誘って行かせるでしょう。ミサイルのスイッチを押すだけの上官は、死ぬことはありません。まして指導者、首相が死ぬことなんてありえません。でも、関口宏が言っていたように、「殺されることを恐れるより、殺すことを恐れる気持ちを大切に」に賛成です。
そして、いくら自分が戦争に加担することは無いといっても、軍事国家になり一旦戦争がはじまれば、戦争に関係のない職業など無いと思います。どの産業、その製品も戦争という名の殺人とつながってしまうことを恐れます。IT、ロボット、原発、宇宙開発、広告、情報、医療、薬学、化学、自動車、飛行機、衣料、,,,,全て無関係でなくなります。それが恐ろしいです。
一生懸命働いて作るものが、兵器の一部かもしれません。
確かに本当に非戦さんがおっしゃる通りで、全ての兵士がハイテクを扱うわけではなく、戦争では、機関銃さえ操作できれば、身体一つで誰でも戦えるのである。又、戦争が長期化すれば、兵隊が足りなくなり、戦争に関係ない職業だから、ウチの息子は安心だなんて言ってられないだろう。少子化も進んでいることだし、いくらハイテクと言ったって、健康な若者は男女問わず、片っ端から徴兵されるようになるだろう。カナダでは男性兵士だけでは足りなくて、女性兵士の数もけっこう増えているようだ。平和な日本で徴兵制度のことなんて今は想像もできない人が確かに多いだろうけど、戦争が始まったら、何が起こるか全く予期できないのだ。
【一生懸命働いて作るものが、兵器の一部かもしれません】ってちっとも徴兵されていないじゃないか。
そもそも、こんなことをいってしまうのならば、国家が戦争を行う以上、納税者はすべて戦争関係者である。私も貴方も殺戮資金源☆
という的確な突っ込みはさておいて。
どこが的確な反論なのだろうか。
【機関銃さえ操作できれば、身体一つで誰でも戦える】などと言っているが、それを石破茂氏は要らないと述べているのである。
お玉氏が心配しているのは
「徴兵制なんて、絶対にあり得ません、なぜならこれだけの理由があります」
↓
理由1.機関銃撃つだけの素人は要らない。
↓
だから徴兵制になりません。
↓
よかった安心、安心。
と思われてしまうということなのだ。
警鐘を発しているお玉氏の反論にまったくなっていない。
もしも理解できないようならば、こうしてみよう。
石破茂氏あたりに「徴兵制はあり得ない」を「機関銃撃つだけの素人は要らない」と言い換えてもらえれば美爾依氏の反論は終わりなのである。
仮に行うなら、「機関銃撃つだけの素人」を日本が確実に必要とするという根拠を述べることだろう。
だというのに、出した根拠が【何が起こるか全く予期できない】では駄目だ。
予期できないことなど心配にもならない。
徴兵制の復活が「予期できる」からこそ、護憲派の根拠になるはずだ。
徴兵制の復活が予期できないことなら心配する必要が微塵もない。
「あるかどうかもわからないことを心配しました!」等といっても一笑に付されるだけだ。
ということをすでにあそこが述べていた。
徴兵制 復活?-1時間目 序章・歴史編
「そう、当たり前の事だ。しかしいつか、~でしょうとは、実に便利な言葉だとは思わないかね?
いつか人間は死にますと言うのと、さほど差があるとは思えない。
例え0.1%の可能性でもあるならば、百年掛かるか千年掛かるか知らないが“いつか”はその事象が発生するかもしれない・・・それは確率論的には正しい。
だが、“いつか”というのであれば一万年後でも十万年後でもそう言えてしまう。その程度の予言~、予言にすらなってないが・・・誰でも言えるではないか、そんな事は」
おそらく、歴史に学ぶということを履き違えて、第二次大戦末期の日本を想像しているのだろうが、どう見ても比較対象が間違っている。
もはやあんな無謀な戦争を起こせるような政治環境ではないのだ。
美爾依氏はコメント欄でこう述べている。
あと、私達が話している徴兵制は、自衛隊だけでは足りなくなったときのことを話しているのです。
ああ、やはり彼女は争点が見えていない。
「つまり、何がどうなると自衛隊だけでは足りないのですか?」
彼らはすでに「自衛隊だけで足りなくなることはありえない」と述べているのだ。
お玉氏は、「自衛隊だけで足りなくなることはありえないと言われた時にピンチになるからもっと頭を使おう」と述べているのだ。
「自衛隊だけで足りない」という根拠があるのなら、「徴兵制はあり得ない」等と彼らは言えない。すでに美爾依氏の争点など過ぎ去ってしまっているのだ。
これぞまさしく【「徴兵制」という言葉の響きのみに脅かされていると、他が見えなくなってしまう】の状態である。
何故こうも本質から外れた言葉しか出てこないのか、非常に疑問である。
『改憲、改憲、改憲としていった先に「徴兵制」の危険を見た』というわけでもない。今それが見えないのに、「見える」と言う美爾依氏のあり方をお玉氏は恐れているというのに。
これではお玉氏が発した警告を受け止めて、逆にその「危険」に頭から突っ込んでいる状態だ。
何のための警告なんだかさっぱりわからない。出した本人も甲斐がないことだろう。
お玉氏の警告を無効化するなら、お玉説を否定してくれるならまだしも、危険を拡大する方向で無意味にされたのだからたまったものじゃないだろう。
すでに答えが出ていることを、反論として使うような冷静さの欠如は、論争においてあってはならない。
相手の意見をよく読んでいない証拠である。
文面だけさらりとなでで、感情的になって反論を始める人間の意見など何の意味もないということに気がつかなければならない。
この手の人間がいるから真面目な反対派が苦労するのだな……。
がんばれ真面目な護憲派。
しかし狙撃ライフルは訓練された兵士でないと目標に当てることができません。そこで、短機関銃を与えました。これならば狙って撃つ必要が無い(弾をバラ撒けばよい)ので訓練しなくてもなんとか戦力になります。
短機関銃とはピストルの弾を連射する機関銃です。反動が小さく扱いやすいのですが、薬莢が小さいので有効射程はかなり短いものです。
結果、ドイツ軍の機関銃の前にアウトレンジされ、死体の山を築くことになりました。しかしそれでも「敵の弾数よりこっちの兵士の数が多ければ勝てるじゃないか」というコンセプトで突撃は繰り返されました。
これが後の世に言う「人海戦術」です。敵兵一人を倒すのに自軍兵士100人の犠牲を要します。
「そうならないために」というロジックならまだしも、「そうなるかもしれないから」という理論構成ではどう見ても足を引っ張っているとしか。
改憲派一人倒すために、護憲派100人の犠牲を要しようとしているのかもしれませんネ。
本当に去年一年間をネタで通しましたね。
11月過ぎたあたりで「もしや」とは思いましたけど。
詳細は小倉さんヲチスレ参照のこと。