SWEET LOVE SHOWER 2015 day3 @山中湖交流プラザきらら 8/30
- 2015/08/31
- 23:24
いよいよ最終日。だが、朝から雨が降っており、メインステージ後方の、会場入り口からシートエリア後方までは泥沼に。こうなるとかなり厳しい上に、3年前の大雨の時を思い出させる。
9:55~ GLIM SPANKY [Mt.FUJI STAGE] (OPENING ACT)
この日のオープニングアクトは、松尾レミ(ボーカル&ギター)と亀本寛貴(ギター)によるロックンロールユニット、GLIM SPANKY。
リズム隊にサポートメンバーを迎え、リリースしたばかりのフルアルバム「SUNRISE JOURNEY」のタイトル曲「サンライズジャーニー」からスタート。松尾のしゃがれた声はまさにロックンロールをやるために生まれてきたかのような選ばれた感覚すらあるが、その松尾がよく形容される、ジャニス・ジョップリンの「MOVE OVER」のカバーも演奏。CMで流れていた曲なだけに、これは全然知らなくてライブを見た人でも聴いたことあるんじゃないだろうか。
亀本のギターが唸りを上げる「褒めろよ」から、同名映画のイメージソングとして作られた「リアル鬼ごっこ」と現状の代表曲と言えるシングル曲を続けると、
「私は今23歳で、こうやって音楽をやっているんですけど、芸術系の大学に通っていて。そこで画家になった友人もいれば、地元では早く結婚して子供を産むのが幸せだ、って言われてもいて。
そんな中で夢を追うっていう道を選んでいると、大人と言われる人たちに現実を見ろって言われることもあって。
そういう若い人の夢を笑う人や、中学生や高校生の、夢を追っている人に聴いてもらいたい曲です」
と言って最後に演奏されたのは、「大人になったら」。感情を全て乗せたかのような亀本のギターが鳴り響く中、
「こんなロックは知らない 要らない 聴かない君が
上手に世間を渡っていくけど
聴こえているかい この世の全ては
大人になったら解るのかい」
と歌う松尾。
大人になってもわからないことばかりだから、こうしてこんなロックを聴いている。そう思うと、涙が出そうなほどに感動してしまった。
惜しむらくは雨がかなり強かったことによってか、3日間のオープニングアクトでは最も観客が少なかったこと。
でもこれはもっと長いセットでライブを見たくなった。
1.サンライズジャーニー
2.MOVE OVER
3.褒めろよ
4.リアル鬼ごっこ
5.大人になったら
10:30~ クリープハイプ [LAKESIDE STAGE]
最終日のメインのトップバッターはクリープハイプ。雨が降りしきる中、「社会の窓」でスタートし、「最高です!」のフレーズを合唱させ、
「雨が降ってると濡れるよね。ビショビショになるよね…「エロ」っていう曲を」
と尾崎世界観(ボーカル&ギター)が朝イチから下ネタを展開しつつ、
「雨が降ってるのも、夏のせいだ」
という「ラブホテル」では大サビ前のブレイク部分で話し始めようとするも、観客が何か叫んでいることに対し、
「さっきからおっさんうるせーな。変な空気になってますよ」
と苛立ちを隠せないながらも、
「昨日から山中湖に来てるんだけど、昨日コンビニに行ったら、花火大会でもあったのか、浴衣姿のカップルがいて。買い物して店を出ようとしたらそのカップルが前を歩いてたんだけど、下駄みたいなのを履いてたからなかなかうまく歩けなくて、出るのに時間がかかって。…すごい羨ましいな、って思ったんだけど、車に戻ったらメンバーがすごい俯いて座ってて、なんか強制労働者みたいになってた(笑)」
と笑わせてから「夏のせい 夏のせい」と大サビに突入。さらに「憂、燦々」と夏ソングを続けると、来月リリースの新曲「リバーシブルー」を演奏。すでにCMでオンエアされている曲であるが、全貌を聴くと小川(ギター)とカオナシ(ベース)が向き合って演奏するなど、イメージよりもバンドアンサンブルで持っていくという感じの曲であった。
そしてラストは「セックスしよう!」の大合唱が響く、「HE IS MINE」。ロッキンでのスカパラ登場ほどの飛び道具はなかったが、元々の持ち曲が抜群に良いだけに、新曲も演奏し、DEAD POP FESTiVALの時よりも尾崎の声がはるかに出ていたというだけでも満足感が高い。
1.社会の窓
2.エロ
3.オレンジ
4.ラブホテル
5.憂、燦々
6.リバーシブルー (新曲)
7.HE IS MINE
11:25~ KEYTALK [Mt.FUJI STAGE]
2年連続出演で、去年のFOREST STAGEから今年はMt.FUJI STAGEへの出演となった、KEYTALK。
「YURAMEKI SUMMER」でいきなり巨匠(ボーカル&ギター)が瓶ビールを一気飲みするというパフォーマンスを見せるも、いつもの缶ビールよりも量が多かったからか、全部飲みきれてない感じだった。
基本的にセトリ自体はロッキンの時と変わらないが、武正の弾きまくるギターはこの日も目を引きつけ、「ぺーい」のコール&レスポンスももちろん客席全体で参加。
「MABOROSHI SUMMER」「太陽系リフレイン」という夏ソングを連発すると、その頃にはそれまで降っていた雨は曲に合わせてすっかり止んでいた。このバンドはどんな力を持っているのか。
そしてこの日も会場で独特の振り付けが発生したら「MONSTER DANCE」では、武正がギターを弾かない部分で、このあとこのステージに登場する、フレデリックの「オドループ」ダンスをひたすら踊るというパフォーマンスを見せた。
このあとに控えている武道館もソールドアウトするだろうし、このバンドの勢いはまだまだ止まりそうにないし、いずれはメインステージに立つだろう。
1.YURAMEKI SUMMER
2.パラレル
3.FLAVOR FLAVOR
4.桜花爛漫
5.MABOROSHI SUMMER
6.太陽系リフレイン
7.MONSTER DANCE
12:10~ NICO Touches the Walls [LAKESIDE STAGE]
もはやこのフェスの最多出演クラスでおなじみとなっている、NICO Touches the Walls。サウンドチェックでメンバーが登場すると、
「普段この曲で使う半音下げたギターを今日は持ってないので、半音上げてやります」
と言って、半音上げバージョンで「ニワカ雨ニモ負ケズ」を披露。確かに半音上がると全然違う。当たり前だけど。
全員が白シャツにジーンズという出で立ちで登場すると、
「山中湖に捧げます!」
と光村(ボーカル&ギター)が言って、「まっすぐな歌」からスタート。やはり演奏も、光村の歌も安定感抜群。というかライブを重ねまくっているだけに、年々、日に日に上手くなっている。
「手をたたけ」では全員でパーカッションを叩く、「THE BUNGY」では光村がアコースティックギターという、最近おなじみのアレンジで演奏すると、これは晴れた日に聴きたかったと思う「バイシクル」。
「みんな楽しんでますか?あいにくの天気ですけど、何回もこのフェス出てる中で一番楽しいです。でも楽しければ楽しいほど、帰った時に寂しい。みんなもそうでしょ?帰ったら学校とか、仕事とかあるんでしょ?でもそういう時に今日の日のことを思い出して欲しい」
と言って演奏されたのは、いよいよリリースが迫ってきた「渦と渦」。この曲もライブで演奏しはじめてから1ヶ月くらい経つが、リリース前からすでにライブでは欠かせない曲に成長している。
そしてラストは、
「今日はあいにくの天気だったけど、来年またみんなでリベンジしようぜ!」
と言って演奏されたリベンジソング、「天地ガエシ」。去年のように巨大サークルモッシュができるようなことはなかった(去年は光村が煽った)が、アウトロのどんどんテンポを上げていく演奏はやはり圧巻。
the telephones同様に、このバンドもこのフェスでいち早くメインステージに出るようになっただけに、他のどのフェスよりもホーム感がある。特にレギュラー番組をやっているわけでもないが、これからも最多出演を狙うくらいに出続けて欲しい。
リハ.ニワカ雨ニモ負ケズ (半音上げver.)
1.まっすぐな歌
2.手をたたけ
3.THE BUNGY
4.バイシクル
5.渦と渦
6.天地ガエシ
12:45~ 04 Limited Sazabys [FOREST STAGE]
いきなり「monolith」であいにくの天気の中にもかかわらずダイバーが続出し、キッズ達が続々と泥だらけになっていくというオープニングになった、フォーリミこと04 Limited Sazabys。
このフェス初出演ではあるが、普段から曲作りの合宿を山中湖でやっている(CDの付属のDVDでもその模様は見ることができる)ということで、山中湖で生んだ曲を山中湖で鳴らせるということが本当に嬉しいとGEN(ボーカル&ベース)は語っていた。
踊れる「Chicken race」など、短い時間ではあるがひたすらに曲を連発。天気が良くないけど、と前置きした「midnight cruising」は星が見える夜にこの会場で聴いたらこの上なく気持ちいいだろうなぁと思える曲。
そして最新アルバム「CAVE YOU」のリードトラックであり、ようやくライブで聴けたキラーチューン「Terminal」から、ラストはまさに観客が観客の上を泳いでいく「swim」。
すでに初出演でこのキャパは完全にオーバーしている。今年の時点でMt.FUJIでも全然良かったと思うだけに、GENが来年の出演を熱望していたが、来年はどっちのステージに出ているだろうか。
1.monolith
2.days
3.fiction
4.Chicken race
5.labyrinth
6.midnight cruising
7.Terminal
8.swim
そのあと、Mt.FUJI STAGEに行くと、フレデリックがすでにライブ中。バンド最大規模のステージでもしっかり踊らせまくると、ラストの「オドループ」では巨大なバルーンアートも登場(風で揺れまくっていたけど)する中、客席では一糸乱れぬダンスが展開。
思えば1年前のこのフェスで新曲として「オドループ」を演奏した瞬間から、このバンドの状況は一変した。1年でここまで来ただけに、来年はどうなっているだろうか。
14:25~ androp [FOREST STAGE]
他のフェスではメインステージに立つこともあるだけに、このステージへの出演は実に以外だったandrop。
ちょっと前までは最後に演奏されていた「Voice」でいきなり大合唱を巻き起こすと、観客が飛び跳ねまくる「MirrorDance」以降は疾走感のあるギターロック曲を続ける。
「初出演なんですけど、実はandrop結成した年に、メンバー全員で遊びに来て。いろんな出演者のライブを見ながら、自分たちがこのステージに立ったらどんなライブをするか、ってメンバーと話したりして」
と、内澤(ボーカル&ギター)はこのステージが目標の一つだったことを語ると、最後にはCMソングとしておなじみの爽やかな「Yeah! Yeah! Yeah!」で最後に再び大きな合唱を巻き起こした。
初期の頃、こんなにみんなで歌えるようなバンドになるとは全く思っていなかったが、結成してこのフェスを見に来た時、自分たちがこれだけ大きな合唱を巻き起こすバンドになるとはメンバー自身は想像していただろうか。
1.Voice
2.MirrorDance
3.Bell
4.Run
5.One
6.Yeah! Yeah! Yeah!
15:30~ Perfume [LAKESIDE STAGE]
白の中にオレンジが混ざる爽やかな衣装で登場した、Perfumeの3人。
SE的に使われた「Pick Me Up」で始まると、強くて重いキック音が響く中、「ワンルーム・ディスコ」へ。3台のお立ち台も駆使して、相変わらずキレの良いダンスを見せてくれる。
エゴラッピンの中納良恵が「1人だけどPerfumeです」と言ってくれたのを受けて、「3人だけどエゴラッピンです」ともはや意味不明な自己紹介をすると、
「でもあんなにオシャレにはなれん!だって第一声が、ご機嫌いかが~?だよ!?」
とあ~ちゃんが主に話しながら、久しぶりにやるという「ナチュラルに恋して」、さらにはさらに昔の「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」までも披露。
おなじみPTAのコーナーでは、海外でライブをやることが多かったから、日本が恋しくなったという理由で、「ジャパン!」ってみんなで叫びたい、とのことで、郷ひろみの「2億4千万の瞳」に合わせて、「ジャパーン!」と叫ぶ。若い人がこのネタを知っているのだろうかという感じはするが。
さらにおなじみのTRFやB'zというネタを織り込みながらPTAのコーナーを終えると、バキバキの「Party Maker」から最後は前日のthe telephonesに続いて山中湖に「ディスコ!」が響き渡る「チョコレイト・ディスコ」で終了。
しかしメインステージで6曲というのはやや物足りなく感じてしまう。ましてやMCが長いだけになおさら。MCもうちょっと削ってもう1曲増やす、というわけにはいかないのだろうか。
1.Pick Me Up
2.ワンルーム・ディスコ
3.ナチュラルに恋して
4.パーフェクトスター・パーフェクトスタイル
5.Party Maker
6.チョコレイト・ディスコ
16:25~ 降谷建志 [FOREST STAGE]
これまではDragon Ashとして何度もこのフェスに出演したきたkjがソロプロジェクトとしてはこのフェスに初出演。
PABLO(Pay money To my Pain)、武史(山嵐)、渡辺シュンスケ(Schroeder-Headz)、そして桜井誠(Dragon Ash)という盟友達とともに、自身の中の最もストレートな部分のロックを鳴らす。
すると、始まる前は曇天だった空が徐々に明るくなり、途中からは完全に明るくなって、太陽が出てきた。3年前にDragon Ashが出演した時も、ずっと天気が悪かったのに、当時新曲だった「Run to the Sun」を演奏した時に急に晴れた。一体、この男はどんな特殊能力を持っているのだろうか。いや、やはり選ばれた男だということなんだろうか。
実際、本人も「晴れたぞー!」と叫ぶと、Schroeder-Headzの「Sleepin' Bird」を演奏しながら、
「今年こうやってこのメンバーでいろんなフェスでライブやって。まだアルバム1枚しか出してないペーペーだけど、早くまた曲いっぱい作ってライブやりたいなって。
みんながそうやって楽しんでる顔が俺たちの音楽になっていくんだよ」
と言うと、最後にはTシャツを脱いで上半身裸になりながら、その体に太陽の光を浴びて「One Voice」を演奏。渡辺シュンスケはキーボードの上に立って両手を上に伸ばしていた。
これからDragon Ashとどう平行させて活動していくのかわからないが、この日のkjの表情と言葉からは、この編成での確かな手応えを感じた。もっと趣味性の強いものになりそうな予感がしていたソロが、予想よりはるかにバンドになったのは、やはりこのメンバーになったことが大きい。
1.Swallow Dive
2.P Board
3.Sleepin’ Bird
4.Stairway
5.For a Little While
6.One Voice
17:35~ MONOEYES [LAKESIDE STAGE]
kjと同じく、the HIATUSとしては何度も出演してきた細美武士が今年はMONOEYESとして登場。「When I Was A King」でスタートすると、いきなりダイバーが続出。このあたりはさすがのパンクサウンドっぷり。戸高はART-SCHOOLからは想像できないような激しいアクションでギターを掻き鳴らし、スコットはクルクルとその場を回りながらベースを弾き、サウンドチェックでドラムが壊れたと言っていた一瀬は全くその影響を感じさせない。
「初出演でいきなりこんなでかいステージに出れたのは、俺がスペシャのお偉いさんを抱いたからです(笑)めっちゃク○ニとか頑張ったし…あんま俺らがへんなこと言うと、また天気悪くなりそうだな(笑)せっかくkjが晴らせてくれたからな」
と、いきなりの下ネタを挟みながらのMC。
「金を出しても買えない、写真にも映らない、そんな思い出をかき集めていきたいと思います。そんな曲」
と今年の夏を総括しつつ、「My Instant Song」から、「久しぶりに日本語で書いた曲」という「グラニート」と続くと、
「ラブシャ、何回も出てるんだけど、あんなにポスターに富士山見えまっせ、みたいな絵を載せてるのに一回も見えたことないんだよなぁ。もう富士山見えなかったらチケット代半額返金にすればいいのに(笑)」
と笑わせると、スコットが
「まぁ富士山見えなくてもステージが、僕らが見えればね」
と相変わらず流暢な日本語ですかさずフォロー。
「でも前にスカパラの谷中さんが、富士山の方を見ながら、綺麗な山だな~あれはなんて山だ?って言ってたのが忘れられない(笑)」
と次々とネタを投下しながら、ロッキンではやらなかった「明日公園で」、そしてラストの「Remember Me」では最後に細美、スコット、戸高の3人がドラムのほうに向かって揃って大ジャンプ。フェス終了後の映像でもこの場面が使われていたが、本当にめちゃくちゃカッコ良かった。
1.When I Was A King
2.Run Run
3.Like We've Never Lost
4.My Instant Song
5.What I Left Today
6.グラニート
7.End Of The Story
8.明日公園で
9.Remember Me
18:35~ 電気グルーヴ [Mt.FUJI STAGE]
すっかり暗くなり、今年のMt.FUJI STAGEも最後のアクトに。今年のこのステージのトリは電気グルーヴ。
先にagraphこと牛尾憲輔が登場し、ビートを刻み出すと、ピエール瀧と石野卓球も登場。瀧はシルクハット着用で、卓球が
「イエーイ!めっちゃホリデー!」
と、今の若者に伝わるのかわからないような第一声を発すると、「ポケット カウボーイ」からスタートし、ノンストップのダンスタイムに。派手な照明がフルに活かされるのはこの時間ならでは。
中盤までは近年の曲が中心で、瀧が体型の割にキレのあるダンスを披露すると、卓球は度々DJ卓から出てきてはボーカルも務め、「Baby's on Fire」では瀧と息のあったフォーメーションでのツインボーカルも見せる。
なぜか急に
「おめでとー!なんとなくおめでとう!今日誕生日の人おめでとう!」
とお祝いムードに突入すると、名曲「N.O.」へ。もちろんかつてのアレンジのままではなく、現在ならではの最新アレンジに進化させている。
すると卓球と牛尾が青色の三角コーンをかぶると、瀧も両腕に同じ三角コーンを装着し、
「あいにく富士山は見えませんが、富士山が見たいですかー!」
と瀧が叫ぶと、まさに瀧が富士山になっての「富士山」で締め。「富士山ー!富士山ー!」と、出落ちではなく、ピークを最後に持ってきたあたりは計算だっただろうか。「Shangri-La」を聴きたかった人も多かっただろうけど。
1.ポケット カウボーイ
2.Fallin’ Down
3.Missing Beatz
4.SHAMEFUL
5.FLASHBACK DISCO
6.Baby’s on Fire
7.N.O.
8.富士山
19:35~ エレファントカシマシ [LAKESIDE STAGE]
そして長いようであっという間だった、3日間を締めくくるのは、5年ぶりの大トリとなるエレカシ。
ヒラマミキオ(ギター)と蔦谷好位置(キーボード)を含めた、近年おなじみの6人編成で登場すると、「地元のダンナ」から始まり、宮本(ボーカル&ギター)の弾き語りのような歌い出しから大歓声が起きた「今宵の月のように」、
「みんなに捧げます」
という「悲しみの果て」と名曲を連打。
すると最新曲「愛すべき今日」も披露し、「デーデ」「星の砂」では宮本がハンドマイクで好き勝手にステージを歩き回りながら歌い、石森(ギター)の帽子を勝手に客席に投げ入れてしまう。その時にいきなり、
「髪伸びたな!」
という素のリアクション。
すると「みんなに聴かせたい」という名曲「ハナウタ ~遠い昔からの物語~」から、圧倒的なバンドサウンドと宮本の眼光が鋭く光る「ガストロンジャー」、ステージから銀テープが放たれた初期の「ファイティングマン」で終了。
どの曲も音源よりははるかにテンポが上がっているだけに、曲数の割には時間はそんなに経っておらず、アンコールで再びメンバーが登場。アンコールをやるのは決まっていたが、曲は決めておらず、
「「待つ男」と「風に吹かれて」どっちが聴きたい?」
と観客に聞くと、当然「風に吹かれて」。
「霧が深くなってきて、幻想的な感じになってきたぜ、エビバディ!」
と宮本が言う通りに視界が悪くなってきているようにすら感じる濃い霧の中、今年のラブシャで最後に「風に吹かれて」が鳴らされた。宮本はあまりギターの調子が良くなかったのか、途中でギターを置いて歌唱に専念し、今年のラブシャを見事に締めくくった。
30年以上活動しているロックバンドが、こんなに現役感しかない、生命力にあふれたライブをしている。そんなバンドが「さぁ頑張ろうぜ」と歌うことの説得力。本当に明日から頑張ろうと思った。エレカシがトリで本当に良かった。
1.地元のダンナ
2.今宵の月のように
3.悲しみの果て
4.愛すべき今日
5.デーデ
6.星の砂
7.俺たちの明日
8.ハナウタ ~遠い昔からの物語~
9.ガストロンジャー
10.ファイティングマン
encore
11.風に吹かれて
終演後、モニターにはこの日の出演者のライブ写真が映し出され、ステージに「See you next year!」の文字が。こうして、このフェスが終わると、今年も夏が終わっていく。
もちろん、また来年必ず来る。ここは自分にとって本当に特別な場所の一つ。今年も3日間ありがとう、山中湖。来年は富士山を見せてくれ。
Next→ 9/5 BAYCAMP @川崎市東扇島東公園
9:55~ GLIM SPANKY [Mt.FUJI STAGE] (OPENING ACT)
この日のオープニングアクトは、松尾レミ(ボーカル&ギター)と亀本寛貴(ギター)によるロックンロールユニット、GLIM SPANKY。
リズム隊にサポートメンバーを迎え、リリースしたばかりのフルアルバム「SUNRISE JOURNEY」のタイトル曲「サンライズジャーニー」からスタート。松尾のしゃがれた声はまさにロックンロールをやるために生まれてきたかのような選ばれた感覚すらあるが、その松尾がよく形容される、ジャニス・ジョップリンの「MOVE OVER」のカバーも演奏。CMで流れていた曲なだけに、これは全然知らなくてライブを見た人でも聴いたことあるんじゃないだろうか。
亀本のギターが唸りを上げる「褒めろよ」から、同名映画のイメージソングとして作られた「リアル鬼ごっこ」と現状の代表曲と言えるシングル曲を続けると、
「私は今23歳で、こうやって音楽をやっているんですけど、芸術系の大学に通っていて。そこで画家になった友人もいれば、地元では早く結婚して子供を産むのが幸せだ、って言われてもいて。
そんな中で夢を追うっていう道を選んでいると、大人と言われる人たちに現実を見ろって言われることもあって。
そういう若い人の夢を笑う人や、中学生や高校生の、夢を追っている人に聴いてもらいたい曲です」
と言って最後に演奏されたのは、「大人になったら」。感情を全て乗せたかのような亀本のギターが鳴り響く中、
「こんなロックは知らない 要らない 聴かない君が
上手に世間を渡っていくけど
聴こえているかい この世の全ては
大人になったら解るのかい」
と歌う松尾。
大人になってもわからないことばかりだから、こうしてこんなロックを聴いている。そう思うと、涙が出そうなほどに感動してしまった。
惜しむらくは雨がかなり強かったことによってか、3日間のオープニングアクトでは最も観客が少なかったこと。
でもこれはもっと長いセットでライブを見たくなった。
1.サンライズジャーニー
2.MOVE OVER
3.褒めろよ
4.リアル鬼ごっこ
5.大人になったら
10:30~ クリープハイプ [LAKESIDE STAGE]
最終日のメインのトップバッターはクリープハイプ。雨が降りしきる中、「社会の窓」でスタートし、「最高です!」のフレーズを合唱させ、
「雨が降ってると濡れるよね。ビショビショになるよね…「エロ」っていう曲を」
と尾崎世界観(ボーカル&ギター)が朝イチから下ネタを展開しつつ、
「雨が降ってるのも、夏のせいだ」
という「ラブホテル」では大サビ前のブレイク部分で話し始めようとするも、観客が何か叫んでいることに対し、
「さっきからおっさんうるせーな。変な空気になってますよ」
と苛立ちを隠せないながらも、
「昨日から山中湖に来てるんだけど、昨日コンビニに行ったら、花火大会でもあったのか、浴衣姿のカップルがいて。買い物して店を出ようとしたらそのカップルが前を歩いてたんだけど、下駄みたいなのを履いてたからなかなかうまく歩けなくて、出るのに時間がかかって。…すごい羨ましいな、って思ったんだけど、車に戻ったらメンバーがすごい俯いて座ってて、なんか強制労働者みたいになってた(笑)」
と笑わせてから「夏のせい 夏のせい」と大サビに突入。さらに「憂、燦々」と夏ソングを続けると、来月リリースの新曲「リバーシブルー」を演奏。すでにCMでオンエアされている曲であるが、全貌を聴くと小川(ギター)とカオナシ(ベース)が向き合って演奏するなど、イメージよりもバンドアンサンブルで持っていくという感じの曲であった。
そしてラストは「セックスしよう!」の大合唱が響く、「HE IS MINE」。ロッキンでのスカパラ登場ほどの飛び道具はなかったが、元々の持ち曲が抜群に良いだけに、新曲も演奏し、DEAD POP FESTiVALの時よりも尾崎の声がはるかに出ていたというだけでも満足感が高い。
1.社会の窓
2.エロ
3.オレンジ
4.ラブホテル
5.憂、燦々
6.リバーシブルー (新曲)
7.HE IS MINE
11:25~ KEYTALK [Mt.FUJI STAGE]
2年連続出演で、去年のFOREST STAGEから今年はMt.FUJI STAGEへの出演となった、KEYTALK。
「YURAMEKI SUMMER」でいきなり巨匠(ボーカル&ギター)が瓶ビールを一気飲みするというパフォーマンスを見せるも、いつもの缶ビールよりも量が多かったからか、全部飲みきれてない感じだった。
基本的にセトリ自体はロッキンの時と変わらないが、武正の弾きまくるギターはこの日も目を引きつけ、「ぺーい」のコール&レスポンスももちろん客席全体で参加。
「MABOROSHI SUMMER」「太陽系リフレイン」という夏ソングを連発すると、その頃にはそれまで降っていた雨は曲に合わせてすっかり止んでいた。このバンドはどんな力を持っているのか。
そしてこの日も会場で独特の振り付けが発生したら「MONSTER DANCE」では、武正がギターを弾かない部分で、このあとこのステージに登場する、フレデリックの「オドループ」ダンスをひたすら踊るというパフォーマンスを見せた。
このあとに控えている武道館もソールドアウトするだろうし、このバンドの勢いはまだまだ止まりそうにないし、いずれはメインステージに立つだろう。
1.YURAMEKI SUMMER
2.パラレル
3.FLAVOR FLAVOR
4.桜花爛漫
5.MABOROSHI SUMMER
6.太陽系リフレイン
7.MONSTER DANCE
12:10~ NICO Touches the Walls [LAKESIDE STAGE]
もはやこのフェスの最多出演クラスでおなじみとなっている、NICO Touches the Walls。サウンドチェックでメンバーが登場すると、
「普段この曲で使う半音下げたギターを今日は持ってないので、半音上げてやります」
と言って、半音上げバージョンで「ニワカ雨ニモ負ケズ」を披露。確かに半音上がると全然違う。当たり前だけど。
全員が白シャツにジーンズという出で立ちで登場すると、
「山中湖に捧げます!」
と光村(ボーカル&ギター)が言って、「まっすぐな歌」からスタート。やはり演奏も、光村の歌も安定感抜群。というかライブを重ねまくっているだけに、年々、日に日に上手くなっている。
「手をたたけ」では全員でパーカッションを叩く、「THE BUNGY」では光村がアコースティックギターという、最近おなじみのアレンジで演奏すると、これは晴れた日に聴きたかったと思う「バイシクル」。
「みんな楽しんでますか?あいにくの天気ですけど、何回もこのフェス出てる中で一番楽しいです。でも楽しければ楽しいほど、帰った時に寂しい。みんなもそうでしょ?帰ったら学校とか、仕事とかあるんでしょ?でもそういう時に今日の日のことを思い出して欲しい」
と言って演奏されたのは、いよいよリリースが迫ってきた「渦と渦」。この曲もライブで演奏しはじめてから1ヶ月くらい経つが、リリース前からすでにライブでは欠かせない曲に成長している。
そしてラストは、
「今日はあいにくの天気だったけど、来年またみんなでリベンジしようぜ!」
と言って演奏されたリベンジソング、「天地ガエシ」。去年のように巨大サークルモッシュができるようなことはなかった(去年は光村が煽った)が、アウトロのどんどんテンポを上げていく演奏はやはり圧巻。
the telephones同様に、このバンドもこのフェスでいち早くメインステージに出るようになっただけに、他のどのフェスよりもホーム感がある。特にレギュラー番組をやっているわけでもないが、これからも最多出演を狙うくらいに出続けて欲しい。
リハ.ニワカ雨ニモ負ケズ (半音上げver.)
1.まっすぐな歌
2.手をたたけ
3.THE BUNGY
4.バイシクル
5.渦と渦
6.天地ガエシ
12:45~ 04 Limited Sazabys [FOREST STAGE]
いきなり「monolith」であいにくの天気の中にもかかわらずダイバーが続出し、キッズ達が続々と泥だらけになっていくというオープニングになった、フォーリミこと04 Limited Sazabys。
このフェス初出演ではあるが、普段から曲作りの合宿を山中湖でやっている(CDの付属のDVDでもその模様は見ることができる)ということで、山中湖で生んだ曲を山中湖で鳴らせるということが本当に嬉しいとGEN(ボーカル&ベース)は語っていた。
踊れる「Chicken race」など、短い時間ではあるがひたすらに曲を連発。天気が良くないけど、と前置きした「midnight cruising」は星が見える夜にこの会場で聴いたらこの上なく気持ちいいだろうなぁと思える曲。
そして最新アルバム「CAVE YOU」のリードトラックであり、ようやくライブで聴けたキラーチューン「Terminal」から、ラストはまさに観客が観客の上を泳いでいく「swim」。
すでに初出演でこのキャパは完全にオーバーしている。今年の時点でMt.FUJIでも全然良かったと思うだけに、GENが来年の出演を熱望していたが、来年はどっちのステージに出ているだろうか。
1.monolith
2.days
3.fiction
4.Chicken race
5.labyrinth
6.midnight cruising
7.Terminal
8.swim
そのあと、Mt.FUJI STAGEに行くと、フレデリックがすでにライブ中。バンド最大規模のステージでもしっかり踊らせまくると、ラストの「オドループ」では巨大なバルーンアートも登場(風で揺れまくっていたけど)する中、客席では一糸乱れぬダンスが展開。
思えば1年前のこのフェスで新曲として「オドループ」を演奏した瞬間から、このバンドの状況は一変した。1年でここまで来ただけに、来年はどうなっているだろうか。
14:25~ androp [FOREST STAGE]
他のフェスではメインステージに立つこともあるだけに、このステージへの出演は実に以外だったandrop。
ちょっと前までは最後に演奏されていた「Voice」でいきなり大合唱を巻き起こすと、観客が飛び跳ねまくる「MirrorDance」以降は疾走感のあるギターロック曲を続ける。
「初出演なんですけど、実はandrop結成した年に、メンバー全員で遊びに来て。いろんな出演者のライブを見ながら、自分たちがこのステージに立ったらどんなライブをするか、ってメンバーと話したりして」
と、内澤(ボーカル&ギター)はこのステージが目標の一つだったことを語ると、最後にはCMソングとしておなじみの爽やかな「Yeah! Yeah! Yeah!」で最後に再び大きな合唱を巻き起こした。
初期の頃、こんなにみんなで歌えるようなバンドになるとは全く思っていなかったが、結成してこのフェスを見に来た時、自分たちがこれだけ大きな合唱を巻き起こすバンドになるとはメンバー自身は想像していただろうか。
1.Voice
2.MirrorDance
3.Bell
4.Run
5.One
6.Yeah! Yeah! Yeah!
15:30~ Perfume [LAKESIDE STAGE]
白の中にオレンジが混ざる爽やかな衣装で登場した、Perfumeの3人。
SE的に使われた「Pick Me Up」で始まると、強くて重いキック音が響く中、「ワンルーム・ディスコ」へ。3台のお立ち台も駆使して、相変わらずキレの良いダンスを見せてくれる。
エゴラッピンの中納良恵が「1人だけどPerfumeです」と言ってくれたのを受けて、「3人だけどエゴラッピンです」ともはや意味不明な自己紹介をすると、
「でもあんなにオシャレにはなれん!だって第一声が、ご機嫌いかが~?だよ!?」
とあ~ちゃんが主に話しながら、久しぶりにやるという「ナチュラルに恋して」、さらにはさらに昔の「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」までも披露。
おなじみPTAのコーナーでは、海外でライブをやることが多かったから、日本が恋しくなったという理由で、「ジャパン!」ってみんなで叫びたい、とのことで、郷ひろみの「2億4千万の瞳」に合わせて、「ジャパーン!」と叫ぶ。若い人がこのネタを知っているのだろうかという感じはするが。
さらにおなじみのTRFやB'zというネタを織り込みながらPTAのコーナーを終えると、バキバキの「Party Maker」から最後は前日のthe telephonesに続いて山中湖に「ディスコ!」が響き渡る「チョコレイト・ディスコ」で終了。
しかしメインステージで6曲というのはやや物足りなく感じてしまう。ましてやMCが長いだけになおさら。MCもうちょっと削ってもう1曲増やす、というわけにはいかないのだろうか。
1.Pick Me Up
2.ワンルーム・ディスコ
3.ナチュラルに恋して
4.パーフェクトスター・パーフェクトスタイル
5.Party Maker
6.チョコレイト・ディスコ
16:25~ 降谷建志 [FOREST STAGE]
これまではDragon Ashとして何度もこのフェスに出演したきたkjがソロプロジェクトとしてはこのフェスに初出演。
PABLO(Pay money To my Pain)、武史(山嵐)、渡辺シュンスケ(Schroeder-Headz)、そして桜井誠(Dragon Ash)という盟友達とともに、自身の中の最もストレートな部分のロックを鳴らす。
すると、始まる前は曇天だった空が徐々に明るくなり、途中からは完全に明るくなって、太陽が出てきた。3年前にDragon Ashが出演した時も、ずっと天気が悪かったのに、当時新曲だった「Run to the Sun」を演奏した時に急に晴れた。一体、この男はどんな特殊能力を持っているのだろうか。いや、やはり選ばれた男だということなんだろうか。
実際、本人も「晴れたぞー!」と叫ぶと、Schroeder-Headzの「Sleepin' Bird」を演奏しながら、
「今年こうやってこのメンバーでいろんなフェスでライブやって。まだアルバム1枚しか出してないペーペーだけど、早くまた曲いっぱい作ってライブやりたいなって。
みんながそうやって楽しんでる顔が俺たちの音楽になっていくんだよ」
と言うと、最後にはTシャツを脱いで上半身裸になりながら、その体に太陽の光を浴びて「One Voice」を演奏。渡辺シュンスケはキーボードの上に立って両手を上に伸ばしていた。
これからDragon Ashとどう平行させて活動していくのかわからないが、この日のkjの表情と言葉からは、この編成での確かな手応えを感じた。もっと趣味性の強いものになりそうな予感がしていたソロが、予想よりはるかにバンドになったのは、やはりこのメンバーになったことが大きい。
1.Swallow Dive
2.P Board
3.Sleepin’ Bird
4.Stairway
5.For a Little While
6.One Voice
17:35~ MONOEYES [LAKESIDE STAGE]
kjと同じく、the HIATUSとしては何度も出演してきた細美武士が今年はMONOEYESとして登場。「When I Was A King」でスタートすると、いきなりダイバーが続出。このあたりはさすがのパンクサウンドっぷり。戸高はART-SCHOOLからは想像できないような激しいアクションでギターを掻き鳴らし、スコットはクルクルとその場を回りながらベースを弾き、サウンドチェックでドラムが壊れたと言っていた一瀬は全くその影響を感じさせない。
「初出演でいきなりこんなでかいステージに出れたのは、俺がスペシャのお偉いさんを抱いたからです(笑)めっちゃク○ニとか頑張ったし…あんま俺らがへんなこと言うと、また天気悪くなりそうだな(笑)せっかくkjが晴らせてくれたからな」
と、いきなりの下ネタを挟みながらのMC。
「金を出しても買えない、写真にも映らない、そんな思い出をかき集めていきたいと思います。そんな曲」
と今年の夏を総括しつつ、「My Instant Song」から、「久しぶりに日本語で書いた曲」という「グラニート」と続くと、
「ラブシャ、何回も出てるんだけど、あんなにポスターに富士山見えまっせ、みたいな絵を載せてるのに一回も見えたことないんだよなぁ。もう富士山見えなかったらチケット代半額返金にすればいいのに(笑)」
と笑わせると、スコットが
「まぁ富士山見えなくてもステージが、僕らが見えればね」
と相変わらず流暢な日本語ですかさずフォロー。
「でも前にスカパラの谷中さんが、富士山の方を見ながら、綺麗な山だな~あれはなんて山だ?って言ってたのが忘れられない(笑)」
と次々とネタを投下しながら、ロッキンではやらなかった「明日公園で」、そしてラストの「Remember Me」では最後に細美、スコット、戸高の3人がドラムのほうに向かって揃って大ジャンプ。フェス終了後の映像でもこの場面が使われていたが、本当にめちゃくちゃカッコ良かった。
1.When I Was A King
2.Run Run
3.Like We've Never Lost
4.My Instant Song
5.What I Left Today
6.グラニート
7.End Of The Story
8.明日公園で
9.Remember Me
18:35~ 電気グルーヴ [Mt.FUJI STAGE]
すっかり暗くなり、今年のMt.FUJI STAGEも最後のアクトに。今年のこのステージのトリは電気グルーヴ。
先にagraphこと牛尾憲輔が登場し、ビートを刻み出すと、ピエール瀧と石野卓球も登場。瀧はシルクハット着用で、卓球が
「イエーイ!めっちゃホリデー!」
と、今の若者に伝わるのかわからないような第一声を発すると、「ポケット カウボーイ」からスタートし、ノンストップのダンスタイムに。派手な照明がフルに活かされるのはこの時間ならでは。
中盤までは近年の曲が中心で、瀧が体型の割にキレのあるダンスを披露すると、卓球は度々DJ卓から出てきてはボーカルも務め、「Baby's on Fire」では瀧と息のあったフォーメーションでのツインボーカルも見せる。
なぜか急に
「おめでとー!なんとなくおめでとう!今日誕生日の人おめでとう!」
とお祝いムードに突入すると、名曲「N.O.」へ。もちろんかつてのアレンジのままではなく、現在ならではの最新アレンジに進化させている。
すると卓球と牛尾が青色の三角コーンをかぶると、瀧も両腕に同じ三角コーンを装着し、
「あいにく富士山は見えませんが、富士山が見たいですかー!」
と瀧が叫ぶと、まさに瀧が富士山になっての「富士山」で締め。「富士山ー!富士山ー!」と、出落ちではなく、ピークを最後に持ってきたあたりは計算だっただろうか。「Shangri-La」を聴きたかった人も多かっただろうけど。
1.ポケット カウボーイ
2.Fallin’ Down
3.Missing Beatz
4.SHAMEFUL
5.FLASHBACK DISCO
6.Baby’s on Fire
7.N.O.
8.富士山
19:35~ エレファントカシマシ [LAKESIDE STAGE]
そして長いようであっという間だった、3日間を締めくくるのは、5年ぶりの大トリとなるエレカシ。
ヒラマミキオ(ギター)と蔦谷好位置(キーボード)を含めた、近年おなじみの6人編成で登場すると、「地元のダンナ」から始まり、宮本(ボーカル&ギター)の弾き語りのような歌い出しから大歓声が起きた「今宵の月のように」、
「みんなに捧げます」
という「悲しみの果て」と名曲を連打。
すると最新曲「愛すべき今日」も披露し、「デーデ」「星の砂」では宮本がハンドマイクで好き勝手にステージを歩き回りながら歌い、石森(ギター)の帽子を勝手に客席に投げ入れてしまう。その時にいきなり、
「髪伸びたな!」
という素のリアクション。
すると「みんなに聴かせたい」という名曲「ハナウタ ~遠い昔からの物語~」から、圧倒的なバンドサウンドと宮本の眼光が鋭く光る「ガストロンジャー」、ステージから銀テープが放たれた初期の「ファイティングマン」で終了。
どの曲も音源よりははるかにテンポが上がっているだけに、曲数の割には時間はそんなに経っておらず、アンコールで再びメンバーが登場。アンコールをやるのは決まっていたが、曲は決めておらず、
「「待つ男」と「風に吹かれて」どっちが聴きたい?」
と観客に聞くと、当然「風に吹かれて」。
「霧が深くなってきて、幻想的な感じになってきたぜ、エビバディ!」
と宮本が言う通りに視界が悪くなってきているようにすら感じる濃い霧の中、今年のラブシャで最後に「風に吹かれて」が鳴らされた。宮本はあまりギターの調子が良くなかったのか、途中でギターを置いて歌唱に専念し、今年のラブシャを見事に締めくくった。
30年以上活動しているロックバンドが、こんなに現役感しかない、生命力にあふれたライブをしている。そんなバンドが「さぁ頑張ろうぜ」と歌うことの説得力。本当に明日から頑張ろうと思った。エレカシがトリで本当に良かった。
1.地元のダンナ
2.今宵の月のように
3.悲しみの果て
4.愛すべき今日
5.デーデ
6.星の砂
7.俺たちの明日
8.ハナウタ ~遠い昔からの物語~
9.ガストロンジャー
10.ファイティングマン
encore
11.風に吹かれて
終演後、モニターにはこの日の出演者のライブ写真が映し出され、ステージに「See you next year!」の文字が。こうして、このフェスが終わると、今年も夏が終わっていく。
もちろん、また来年必ず来る。ここは自分にとって本当に特別な場所の一つ。今年も3日間ありがとう、山中湖。来年は富士山を見せてくれ。
Next→ 9/5 BAYCAMP @川崎市東扇島東公園