SWEET LOVE SHOWER 2015 day1 @山中湖交流プラザきらら 8/28
- 2015/08/31
- 14:02
今年も8月の終わりに開催される、音楽専門チャンネルSPACE SHOWER TV、通称スペシャ主催の音楽フェス、SWEET LOVE SHOWER。
去年のスペシャ開局25周年に続き、今年はかつて日比谷野音で開催されていた時から含めると、このフェスが開催20周年記念ということで、3日間開催。
今年もステージは
LAKESIDE STAGE
Mt.FUJI STAGE
FOREST STAGE
WATERFRONT STAGE
の4つ。
天気が心配されたが、この日は雨は降らず、むしろ暑いくらいになった。
9:55~ Mrs. GREEN APPLE [Mt.FUJI STAGE] (OPENING ACT)
今年のオープニングアクトは、今年他の夏フェスにも出まくっているMrs. GREEN APPLE。
勢いよくメンバーが登場して、大森(ボーカル&ギター)が元気よく挨拶すると、メンバーの揃ったアクションが楽しい「愛情と矛先」からスタートし、広いステージなだけに藤澤(キーボード)もいつもよりさらにステージを走り回りながら観客を煽る。
爽やかな風が吹く朝イチのステージなだけに、このバンドの瑞々しいサウンドは実によく似合っている。
それだけに今月のここ2回のライブではやらなかった「我逢人」をここでやったのは大正解と言える。
「我々は昨日の夜からすでに緊張しています!(笑)」
と、このこれまでで最大キャパのステージならではの思いも吐露したが、見ているぶんには全く緊張しているようには感じないのがまたこのバンドが若いながらにすごいところでもある。
オープニングアクトなだけに持ち時間は短めだったが、オープニングアクトにしては客は入っていたほうだと思うし、来年以降、オープニングではない本アクトとしてこのバンドは間違いなくこのステージに帰ってくるはず。
1.愛情と矛先
2.我逢人
3.リスキーゲーム
4.ナニヲナニヲ
5.HeLLo
6.StaRt
10:30~ キュウソネコカミ [LAKESIDE STAGE]
メインステージのトップバッターは、去年のFOREST STAGEから一段飛ばしでのメインステージ抜擢となった、キュウソネコカミ。
メンバー全員でサウンドチェックに登場すると、「良いDJ」、さらには娘に疎まれる父親目線の新曲も披露。この際にセイヤ(ボーカル&ギター)は、
「サークル作るんなら向こうの出っ張ってるとこで作れ!それより前にいる人は俺たちのことを見ろ!」
と注意を促す。
60秒前からカウントダウンをすると、やたらと「男」というフレーズが入りまくっているSEでメンバーが登場し、いきなり最新シングル曲「MEGA SHAKE IT!」からスタート。
すでにサークルがなくとも客席は凄まじい盛り上がりぶりとなり、メンバーそれぞれも広いステージを左右に動き回りながら演奏。カワクボ(ベース)はヨコタ(キーボード)用のお立ち台に座りながら弾いたりする。
すると
「親孝行してるかー!?」
とセイヤが言って、久々に演奏された「キャベツ」では曲間に
「スペシャのレギュラー番組が決まりました!10月から始まります!KANA-BOONの番組より面白いものを目指します!
…ウソだよー!」
という欺きを見せる。前に同じように「ONE PIECEのオープニングテーマに決まったとウソついたら炎上した(笑)」らしいが、今回はどうなるだろうか。
ちなみにMCでは楽屋がステージに1番近い位置に配置されたため、BRAHMANとかが来た時にどんな顔したらいいかわかんないから楽屋を変えます!とのこと。
そしておなじみ「DQN~」では今回はセイヤが客席に突入。しかし少し観客の上を歩いたところですぐ止まってしまい、
「大丈夫かー!左足をおじさんが一人で支えてるぞー!どうなってるんだー!」
と叫ぶ。
ラスト2曲は「ハッピーポンコツ」からの「ビビった」。もはやこのキャパでも全く違和感を感じない存在になった。来年はあらゆるフェスでメインステージに出ているかもしれない。
リハ1.良いDJ
リハ2.新曲
1.MEGA SHAKE IT!
2.ファントムバイブレーション
3.GALAXY
4.キャベツ
5.DQNなりたい、40代で死にたい
6.ハッピーポンコツ
7.ビビった
11:05~ WANIMA [FOREST STAGE]
今年のFOREST STAGEのトップバッターは、PIZZA OF DEATHの新人スリーピースパンクバンド、WANIMA。
すでに今年の様々なフェスで熱狂を巻き起こしているが、この日もスキャットマン・ジョンのSEで登場すると、「Hey Lady」から朝イチとは思えないテンションの高さでダイバーが続出。
「雨降らなくて良かったねー!」
と健太が叫んでから始まった「雨上がり」はこの野外のシチュエーションに実によく似合う。
今月リリースのシングルからは「いいから」と「TRACE」を演奏したのだが、「TRACE」をやる前に健太はこの曲が今月のスペシャのPower Push!に選ばれたことに心からの感謝を告げていた。
さらにはいつものようにKICK THE CAN CREW「マルシェ」、WHITE BERRY「夏祭り」という曲を歌ってコール&レスポンスをすると、ドラム藤原は長渕剛の「とんぼ」を熱唱。2番まで歌い出すのだが、
「ふもとっぱらから来ました!」
と合間に挟まれる健太のタイムリーな長渕剛ネタが実に面白い。
一瞬で終わるダンスナンバー「昨日の歌」、バンドが掲げるワンチャンのテーマソングと言える「BIG UP」と続けると、健太はいつにもまして全く整理されていないままにしゃべりまくりながら、ラストは激しいのに心から泣ける「1106」。ダイバーも出るし、聴き入っている人もいる。この両面を持ち合わせているということが、このバンドがさらにでかいところまで行くことを予感させる。
ロッキンオンジャパンのインタビューで、山崎洋一郎が、「西田君が笑顔の時は良いライブ」と言っていたが、そういう意味ではこの日の弾けるような笑顔は間違いなく良いライブだったことの証。
1.Hey Lady
2.雨上がり
3.いいから
4.TRACE
5.昨日の歌
6.BIG UP
7.1106
そのあと、Mt.FUJI STAGEでSHISHAMOを少しだけ見る。去年よりライブ慣れし、はるかにバンドがパワーアップしていたが、去年はまだベースが松岡でなく松本だったことを思い出し、1年という月日の早さと、バンドの成長ぶりに驚いた。
12:10~ SiM [LAKESIDE STAGE]
4年連続出演のSiM。過去の出演ではいずれもこのバンドでしか見せられない景色を客席に生み出してきたが、この日もいきなりSHOW-HATE(ギター)とSIN(ベース)が楽器をブンブン振り回しながら演奏し、真昼間のメインステージで早くもモッシュとダイブの応酬。「GUNSHOTS」では客席一面に、両手を交互に上下させるモンキーダンスを発生させる。
そしてMAH(ボーカル)が「今年もやりますか!」と言うと、「Faster Than The Clock」が始まるや否や、去年に続いてPAテントの周りを走る超巨大な左回りが出現。SiMは様々なライブハウスやフェスでライブを行っているが、これはこの会場くらいでないとなかなか見ることはできない。
さらに「KiLLiNG ME」ではMAHがステージを降りて客席に突入してもみくちゃにされながら歌い、曲終わりでステージに戻ると、
「初めてこのステージに出た時、FOREST STAGEで、いつかメインステージに出るって言いました。これまでに口に出してきたことは全て実現させてきた。だから次はいつかこのフェスのこのステージで大トリをやりたい。来年じゃなくて、何年か後に」
と頼もしい宣言。この大きなフェスで、SiMのような好き嫌いがはっきりと分かれるであろうバンドがメインステージの大トリをやる日が来たら、ラウドシーンどころか日本のロックシーンにとってもエポックメイキングな出来事になると思う。
そしてラストはこのフェスでは毎年おなじみの「f.a.i.t.h」で客席にウォールオブデスを発生させ、今年もこのバンドのライブでしか見ることができないシーンの連続となった。
1.GET UP,GET UP
2.Blah Blah Blah
3.Fall In Love With You
4.GUNSHOTS
5.Amy
6.Faster Than The Clock
7.KiLLiNG ME
8.f.a.i.t.h
13:05~ THE ORAL CIGARETTES [Mt.FUJI STAGE]
2年前にオープニングアクトとしてこのステージに立った、THE ORAL CIGARETTESが去年のFOREST STAGE出演を経て、このステージに帰還。
「mist…」でスタートし、鈴木のギターはうなりまくり、あきらかにあきらはいつものように独特な奏法でステージを左右に動きながらベースを弾く。Zepp DiverCityのワンマンでは声が出ずに話題となってしまった山中もこの日はまずまずといった感じだろうか。
続けざまに押しまくる「STARGET」を演奏すると、山中がライブ会場限定シングルのことを説明し、そのシングル曲「カンタンナコト」を演奏。やや長く感じてしまうくらいの説明だったが、その考え全てを伝えようとする様が実にこのバンドらしい。
するとそこからはキラーチューン祭りで客席からも大合唱が発生。そして
「2年前、右も左もわからん状態でオープニングアクトで出させてもらって。あの時は自分たちがどんなライブをやってるのか、人が入ってるのか入ってないのかもわからなかったけど、今こうしてみんなの姿を見ると、あの時は人入ってなかったんだな、ってわかります(笑)」
と山中が話し始めると、
「そんな、自分たちにとって大事なこのフェスのステージだからこそ発表したいことがあります。去年の12月、僕の喉にポリープが見つかりました。それから8ヶ月、ポリープと向かい合ってライブやってきましたが、9月のライブを全て終えたら、10月に手術をすることにしました」
と、喉の手術を決断したことを明かす。前述のワンマンや、SiMとの北海道のツアーなど、山中が声が出なくて辛い思いをしていたのには、ちゃんと理由があった。
そして自分の喉を切るのが本当に怖いこと、ライブができない間に忘れられてしまうんじゃないかと思っていることすらも素直に打ち明けながら、それでもこうして目の前にいるファンの姿を見たら安心して手術に臨めること、手術を終えてさらにパワーアップした姿をみんなに見せたいこと、いつかLAKESIDE STAGEに立ちたいことをありのままに話し、年明けのDiverCityリベンジワンマンまでライブを休止することを発表し、山中だけではなくメンバー全員で観客に深く頭を下げた。山中はどことなく目が潤んでいるようにも見えた。
その発表のあとに最後に演奏されたのは大切な人たちに向けた歌「エイミー」。この日、バンドにとっての大切な人たちは紛れもなく客席にいたファンたちだった。
1.mist...
2.STARGET
3.カンタンナコト
4.Mr.ファントム
5.起死回生STORY
6.エイミー
13:50~ チャットモンチー [LAKESIDE STAGE]
ロッキンなどでは男陣と乙女団を両方ともなってのライブであったが、この日は世武裕子(キーボード)と北野愛子(ドラム)の乙女団のみでの登場となった、チャットモンチー。
「乙女団ならではの曲をたくさん演奏したいと思います」
という福岡晃子(ベース)の言葉通りに、チャットモンチーの中でもラブソングと言える曲が多く並んだセットリスト。客席最前ブロックからは熱狂的な歓声が早くも飛び、
「フェスなのにホーム感がすごい(笑)」
いきなりの夏を感じさせる「とび魚のバタフライ」、橋本絵莉子の伸びやかなボーカルに他の3人のカラフルなコーラスが乗っかる「女子たちに明日はない」、実に久々にライブで聴いた徳島弁による徳島ソング「青春の一番札所」にこの編成ではおなじみの「ツマサキ」と3人時代の名曲たちを4人編成でアレンジされた形で演奏し、そこにこの編成で作られたラブソング「ときめき」も。
久しぶりの武道館ワンマンや、来年の地元徳島で開催される自身主催フェスの告知、スペシャではかつて「チャットフード」という料理コーナーに出演していたことについても話したが、10年やっててここまでMCが全く上手くならないというのもすごい気がする。
そしてラストはやはりこの編成で聴くとかつての3人編成時とは全く違う演奏になる「恋の煙」から「Last Love Letter」というロックなラブソング2曲で終了。
こうして過去の名曲をガンガン演奏しているのを見ると、武道館ワンマンでの選曲も実に楽しみになる。
1.とび魚のバタフライ
2.女子たちに明日はない
3.青春の一番札所
4.ツマサキ
5.ときめき
6.恋の煙
7.Last Love Letter
14:45~ Fear,and Loathing in Las Vegas [Mt.FUJI STAGE]
2年連続出演、去年はFOREST STAGEだった、Fear,and Loathing in Las Vegas。メンバーが登場してサウンドを鳴らし始めると、So(ボーカル)とMinami(シンセ&スクリーム)が抜群のフォーメーションを見せ、「Rave-up Tonight」からド派手なディスクパンクを鳴らし始める。Minamiはシンセを弾くのもほどほどにステージを走り回ったり、踊りまくったりという自由ぶり。
夏がよく似合う爽やかなサウンドの「Swing It!!」では客席で様々なタオルが色鮮やかにグルグル回り、来月リリースされるニューアルバムからの新曲「Cast Your Shell」も披露。
打ち込みも導入しまくりかつツインギターの圧倒的な音圧で会場を支配していくと、終盤にはSoとMinamiが交互に客席に突入していく。この辺りのフォーメーションも実に巧みで、好き勝手にやっているように見えて、事前にしっかりとタイミングなどを決めているように感じる。
アルバムリリース後には武道館ワンマンも控えているが、これだけメンバーも観客も暴れまくっているだけに、指定席の会場ではどんなライブになるんだろうか。
1.Rave-up Tonight
2.Swing It!!
3.Cast Your Shell
4.Virtue and Vice
5.Let Me Hear
6.Just Awake
7.Love at First Sight
15:30~ BRAHMAN [LAKESIDE STAGE]
4年ぶりの出演となるBRAHMAN。今年20周年を迎え、おなじみとなっているオープニング映像が流れてメンバーが登場すると、「THE ONLY WAY」からダイバーが飛びまくる。
「ここに立つ」というフレーズで終わる「賽の河原」と、「其処に立つ」というフレーズで始まる「BASIS」をつなげるという流れからひたすらに曲を連発しまくり、映画「ブラフマン」主題歌の「其限」、この日は映像はなかった「鼎の問」を終えると、やはり「警醒」でTOSHI-LOWが客席に飛び込み、ダイバーもTOSHI-LOW目掛けて人の上を転げ回っていく。
曲が終わると人に支えられながら、
「この前、山口のWILD BUNCHっていうフェスに出て。その時もこうやってわちゃわちゃになりながら飛んできたタオルを掴んで、バッと広げたら、書いてあったのがKANA-BOON。(客席爆笑)
あの手触りの良さと、吸水性が忘れられなくて、今日物販でタオルを買いました(笑)」
とTOSHI-LOWが口を開き、
「前に出た時も木村カエラの次、今日もチャットモンチーの次っていう変な順番。
前に出た時も富士山が爆発するかもしれない、って話したら、ポカーンとされて。でもいつ起こるかわかんねえぞ。
その時に災害が起きても、逃げんなよ。ボランティアの人を偽善だって言って高みの見物してんなよ。友達と一緒に来たやつは友達のこと守れよ。俺たちはそのために身体も心も鍛えてる」
という、富士山の麓ならではの話をすると、最後に演奏されたのは「ANSWER FOR…」。TOSHI-LOWは
「立ち上がれ!立ち上がれ!」
と叫びながら観客の上を転がりながらダイバーを受け流しつつ、曲が終わるとすぐさま去っていき、最後にKOHKI(ギター)が客席に頭を下げてからステージを去っていった。
やはりあまりにも圧倒的なライブをするバンド。11月には盟友たちを迎えて幕張メッセでライブをするが、錚々たる出演者が揃っても、このバンドが最後には全て持っていくような気がする。
1.THE ONLY WAY
2.賽の河原
3.BASIS
4.CHERRIES WERE MADE FOR EATING
5.BEYOND THE MOUNTAIN
6.露命
7.其限
8.鼎の問
9.警醒
10.ANSWER FOR...
16:25~ 米津玄師 [FOREST STAGE]
BRAHMANが終わってから行くと、やはりすでに超満員状態。初出演であるが、やはりこのステージでは現状収まりきらないことが開演前からわかる。
髭が伸びた感のある中島宏(ギター)、須藤優(ベース)、堀正輝(ドラム)の3人が先に登場すると、ロッキン同様に白い衣装に身を包んだ米津玄師が登場し、「ゴーゴー幽霊船」からスタート。
「駄菓子屋商売」ではギターを置いてハンドマイクで歌唱するが、かなり慣れてきた印象。
「涼しいですね。今日でフェスも最後なんで、楽しい思い出を作りにきました」
と言うと、幾何学的な不協和音が絡みまくる「パンダヒーロー」からはボカロ時代の曲を連発。「ドーナツホール」ではモッシュやサークルが発生するほどの盛り上がりとなり、ライブを重ねたことにより、「マトリョシカ」のアウトロの高速化もさらに力強さを増している。
一転して「アイネクライネ」で息を飲むような空気に包まれ、それまでの喧騒が嘘のように歌声と演奏に聴き入ると、
「お知らせがあります。10月にアルバムが出ます。Bremenというタイトルです。最後にその中にも入る、来月出るシングルの曲を。楽しかったです、ありがとうございました」
と、ついにアルバムがリリースされることを発表し、驚きに包まれると、最後に演奏されたのはいよいよ発売の迫ってきた「アンビリーバーズ」。
ギターレスのシンセ2台での蔦谷好位置とのタッグによる狂騒的なEDMサウンドのイントロ、米津玄師のフロアタム連打してのスティック放り投げからの一気に解放されるようなサビと、
「僕は愛してるよ 君の全てを」
というタイトルとは逆説的な直接的過ぎるフレーズ。賛否両論あるだろうが、これは間違いなく米津玄師の新境地と言える曲。
毎年、年間300枚くらいCDを聴いているが、「diorama」も「YANKEE」もその年の年間ベストディスクに挙げた。それだけにアルバムのハードルは実に高いが、こうして「アンビリーバーズ」をライブで聴くと、そのハードルは実に軽々と飛び越えられそうな予感がする。
ライブ自体も本数を重ねたことによりロッキンの時よりもはるかに良かったが、ロッキン、ライジングサン、MONSTER BASH、そしてこのラブシャとフェスを渡り歩いてきて手に入れたのは、ライブの本数だけではない。
この日もTHE ORAL CIGARETTESからSiMに至るまで、様々な出演者とバックステージで言葉を交わしたらしいが、これまで米津玄師がずっと聴いてきた先輩、同じような年月を生きてきた同世代、彼の音楽を聴いてきた後輩ら、いろんなミュージシャンとの出会いが、フェスでの1番大きな収穫であることは間違いない。その出会いが対バンライブや、新たな創作意欲に繋がっていくはず。
米津玄師の、おそらくこれまでの人生で最も濃厚かつ実り多かったであろう夏が終わった。次は来年のツアーになるのか、それとも年末のフェスにも出たりするのだろうか。
1.ゴーゴー幽霊船
2.駄菓子屋商売
3.パンダヒーロー
4.ドーナツホール
5.マトリョシカ
6.アイネクライネ
7.アンビリーバーズ
そのあと、Mt.FUJI STAGEに行くと、サンボマスターが熱狂のライブを展開中。
この日のライブを「夏休みの宿題」とし、宿題を終わらるかのように曲を畳み掛けていくも、「できっこないを やらなくちゃ」、「ロックンロールイズノットデッド」とラスト2曲を終えると、
「宿題、残ってしまいましたね…。みなさん、必ず生きてまた会うのが宿題です!我々も宿題やります!」
と山口は叫んだ。あまりにもカッコよすぎるだろう。
18:10~ GRAPEVINE [FOREST STAGE]
久しぶりの出演は初日FOREST STAGEのトリとなった、GRAPEVINE。
「Glare」「光について」というバンドのメロディーの良さを前面に出した名曲を続けると、
「1977年のヒットソング(笑)」
と嘯いた「1977」。田中のボーカルは艶を増し、いい意味で円熟を感じさせるようになり、鉄壁の演奏陣も安定感抜群。
最新アルバム「Burning Tree」収録の「IPA」では亀井(ドラム)が立ち上がってシェイカーを振り、「無心の歌」から、ラストは前回出演した時にも演奏した、壮大な「Everymen,Everywhere」。
ライブ自体はやはり安定感抜群だし、過去のシングル曲と最新曲を織り交ぜるようになったあたりもかつてとは違うが、この時間だとやはり物足りなさを感じてしまう。
そして前回はメインステージの出演だったとは思えないくらいに客席は空いていた。KANA-BOONと被り気味だったことを考えると仕方ないところではあるといえど。
ちなみに田中、ライブ中にするべき告知を全て忘れたことにより、ライブ後に慌ててツアーと野音ワンマンの告知をすることに(笑)
1.Glare
2.光について
3.1977
4.IPA
5.無心の歌
6.Everyman,Everywhere
そのKANA-BOON、トリとはいえ、メインステージではなくまさかのMt.FUJI STAGEということで、やはり超満員。
「なんでもねだり」「ないものねだり」というコンボからの「クラクション」では谷口鮪が歌詞が飛び、「へーい!」と叫ぶという場面もありつつ、
「こっちが楽しいとみんなも楽しくなる。みんなが楽しいのを見ると、こっちも楽しくなる」
というMCは、いつにも増してステージも客席も激しかったこの日のライブそのものを表している。それだけに最後に演奏された「シルエット」は感動的だった。
19:25~ ゲスの極み乙女。 [LAKESIDE STAGE]
この日のLAKESIDE STAGEのトリはゲスの極み乙女。。昨年のMt.FUJI STAGEでのライブで、「来年はメインのトリをやる」と言った川谷の発言を実現させた形になった。
「キラーボールで踊れますか!?」
といきなりの「キラーボール」でスタートすると、流麗なちゃんMARIのピアノ、ゴリゴリの休日課長のベースと、メンバーそれぞれの卓越した演奏を見せつけつつ、ほな・いこかのドラムソロからのセッションでは川谷と課長が向き合って体を突き合わせながら演奏し、ちゃんMARIのピアノソロ時にはその後ろで他の3人がEXILEダンスを踊るなど、演奏力だけではないエンターテインメント性も発揮。
公開されたばかりの新曲も含め、キラーチューン連発の本編はコール&レスポンスもあった「ドレスを脱げ」で終了。
アンコールでは「キラーボール」のニューバージョンを演奏。ちゃんMARIドラム川谷と課長が3人でシンセを弾く場面もある、オリジナルよりもジャズ要素の強い、大人のダンスナンバー化したアレンジを見せて終了。
キラーチューンとエンタメ性を両立させた、文句なしのトリ。何より去年から1年で、メインのトリをやってもおかしくないくらいの人気と動員をしっかり獲得したのが本当にすごい。
1.キラーボール
2.星降る夜に花束を
3.デジタルモグラ
4.私以外私じゃないの
5.ロマンスがありあまる
6.無垢な季節
7.ドレスを脱げ
encore
8.キラーボール last dance ver.
20:15~ 石毛 & ノブ (the telephones) [CLOSING DJ]
夜空に花火が上がる中、DJブースに登場したのは、翌日にバンドで出演するthe telephonesの石毛とノブ。
前半は洋楽からの選曲を続け、石毛が曲をつなぐ傍ら、ノブはスペシャのタオルを使って踊りまくる。
しかしORANGE RANGE「SUSHI食べたい」では2人で寿司を握っては食べるというアクションを繰り返すと、サカナクション「さよならはエモーション」、
「去年、俺たちは出番じゃない日に、あるバンドを見に来た。あるバンドをね」
と石毛が言って、andymori「sunrise&sunset」、そしてラストは「Keep Your DISCO!!!」で「ディスコ!」の大合唱、そして「Love&DISCO」を最後にかけるも、時間切れとなり、
「続きは明日のライブで!」
とDJを終えると、「結婚おめでとう!」という客席の声にノブがフレデリック「オドループ」ダンスで応えてDJブースを去って行った。
これにて初日は終了。天気が心配されたが、時折暑くすら感じるような気候だった。しかしながら富士山は見えず。翌日の2日目に続く。
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去年のスペシャ開局25周年に続き、今年はかつて日比谷野音で開催されていた時から含めると、このフェスが開催20周年記念ということで、3日間開催。
今年もステージは
LAKESIDE STAGE
Mt.FUJI STAGE
FOREST STAGE
WATERFRONT STAGE
の4つ。
天気が心配されたが、この日は雨は降らず、むしろ暑いくらいになった。
9:55~ Mrs. GREEN APPLE [Mt.FUJI STAGE] (OPENING ACT)
今年のオープニングアクトは、今年他の夏フェスにも出まくっているMrs. GREEN APPLE。
勢いよくメンバーが登場して、大森(ボーカル&ギター)が元気よく挨拶すると、メンバーの揃ったアクションが楽しい「愛情と矛先」からスタートし、広いステージなだけに藤澤(キーボード)もいつもよりさらにステージを走り回りながら観客を煽る。
爽やかな風が吹く朝イチのステージなだけに、このバンドの瑞々しいサウンドは実によく似合っている。
それだけに今月のここ2回のライブではやらなかった「我逢人」をここでやったのは大正解と言える。
「我々は昨日の夜からすでに緊張しています!(笑)」
と、このこれまでで最大キャパのステージならではの思いも吐露したが、見ているぶんには全く緊張しているようには感じないのがまたこのバンドが若いながらにすごいところでもある。
オープニングアクトなだけに持ち時間は短めだったが、オープニングアクトにしては客は入っていたほうだと思うし、来年以降、オープニングではない本アクトとしてこのバンドは間違いなくこのステージに帰ってくるはず。
1.愛情と矛先
2.我逢人
3.リスキーゲーム
4.ナニヲナニヲ
5.HeLLo
6.StaRt
10:30~ キュウソネコカミ [LAKESIDE STAGE]
メインステージのトップバッターは、去年のFOREST STAGEから一段飛ばしでのメインステージ抜擢となった、キュウソネコカミ。
メンバー全員でサウンドチェックに登場すると、「良いDJ」、さらには娘に疎まれる父親目線の新曲も披露。この際にセイヤ(ボーカル&ギター)は、
「サークル作るんなら向こうの出っ張ってるとこで作れ!それより前にいる人は俺たちのことを見ろ!」
と注意を促す。
60秒前からカウントダウンをすると、やたらと「男」というフレーズが入りまくっているSEでメンバーが登場し、いきなり最新シングル曲「MEGA SHAKE IT!」からスタート。
すでにサークルがなくとも客席は凄まじい盛り上がりぶりとなり、メンバーそれぞれも広いステージを左右に動き回りながら演奏。カワクボ(ベース)はヨコタ(キーボード)用のお立ち台に座りながら弾いたりする。
すると
「親孝行してるかー!?」
とセイヤが言って、久々に演奏された「キャベツ」では曲間に
「スペシャのレギュラー番組が決まりました!10月から始まります!KANA-BOONの番組より面白いものを目指します!
…ウソだよー!」
という欺きを見せる。前に同じように「ONE PIECEのオープニングテーマに決まったとウソついたら炎上した(笑)」らしいが、今回はどうなるだろうか。
ちなみにMCでは楽屋がステージに1番近い位置に配置されたため、BRAHMANとかが来た時にどんな顔したらいいかわかんないから楽屋を変えます!とのこと。
そしておなじみ「DQN~」では今回はセイヤが客席に突入。しかし少し観客の上を歩いたところですぐ止まってしまい、
「大丈夫かー!左足をおじさんが一人で支えてるぞー!どうなってるんだー!」
と叫ぶ。
ラスト2曲は「ハッピーポンコツ」からの「ビビった」。もはやこのキャパでも全く違和感を感じない存在になった。来年はあらゆるフェスでメインステージに出ているかもしれない。
リハ1.良いDJ
リハ2.新曲
1.MEGA SHAKE IT!
2.ファントムバイブレーション
3.GALAXY
4.キャベツ
5.DQNなりたい、40代で死にたい
6.ハッピーポンコツ
7.ビビった
11:05~ WANIMA [FOREST STAGE]
今年のFOREST STAGEのトップバッターは、PIZZA OF DEATHの新人スリーピースパンクバンド、WANIMA。
すでに今年の様々なフェスで熱狂を巻き起こしているが、この日もスキャットマン・ジョンのSEで登場すると、「Hey Lady」から朝イチとは思えないテンションの高さでダイバーが続出。
「雨降らなくて良かったねー!」
と健太が叫んでから始まった「雨上がり」はこの野外のシチュエーションに実によく似合う。
今月リリースのシングルからは「いいから」と「TRACE」を演奏したのだが、「TRACE」をやる前に健太はこの曲が今月のスペシャのPower Push!に選ばれたことに心からの感謝を告げていた。
さらにはいつものようにKICK THE CAN CREW「マルシェ」、WHITE BERRY「夏祭り」という曲を歌ってコール&レスポンスをすると、ドラム藤原は長渕剛の「とんぼ」を熱唱。2番まで歌い出すのだが、
「ふもとっぱらから来ました!」
と合間に挟まれる健太のタイムリーな長渕剛ネタが実に面白い。
一瞬で終わるダンスナンバー「昨日の歌」、バンドが掲げるワンチャンのテーマソングと言える「BIG UP」と続けると、健太はいつにもまして全く整理されていないままにしゃべりまくりながら、ラストは激しいのに心から泣ける「1106」。ダイバーも出るし、聴き入っている人もいる。この両面を持ち合わせているということが、このバンドがさらにでかいところまで行くことを予感させる。
ロッキンオンジャパンのインタビューで、山崎洋一郎が、「西田君が笑顔の時は良いライブ」と言っていたが、そういう意味ではこの日の弾けるような笑顔は間違いなく良いライブだったことの証。
1.Hey Lady
2.雨上がり
3.いいから
4.TRACE
5.昨日の歌
6.BIG UP
7.1106
そのあと、Mt.FUJI STAGEでSHISHAMOを少しだけ見る。去年よりライブ慣れし、はるかにバンドがパワーアップしていたが、去年はまだベースが松岡でなく松本だったことを思い出し、1年という月日の早さと、バンドの成長ぶりに驚いた。
12:10~ SiM [LAKESIDE STAGE]
4年連続出演のSiM。過去の出演ではいずれもこのバンドでしか見せられない景色を客席に生み出してきたが、この日もいきなりSHOW-HATE(ギター)とSIN(ベース)が楽器をブンブン振り回しながら演奏し、真昼間のメインステージで早くもモッシュとダイブの応酬。「GUNSHOTS」では客席一面に、両手を交互に上下させるモンキーダンスを発生させる。
そしてMAH(ボーカル)が「今年もやりますか!」と言うと、「Faster Than The Clock」が始まるや否や、去年に続いてPAテントの周りを走る超巨大な左回りが出現。SiMは様々なライブハウスやフェスでライブを行っているが、これはこの会場くらいでないとなかなか見ることはできない。
さらに「KiLLiNG ME」ではMAHがステージを降りて客席に突入してもみくちゃにされながら歌い、曲終わりでステージに戻ると、
「初めてこのステージに出た時、FOREST STAGEで、いつかメインステージに出るって言いました。これまでに口に出してきたことは全て実現させてきた。だから次はいつかこのフェスのこのステージで大トリをやりたい。来年じゃなくて、何年か後に」
と頼もしい宣言。この大きなフェスで、SiMのような好き嫌いがはっきりと分かれるであろうバンドがメインステージの大トリをやる日が来たら、ラウドシーンどころか日本のロックシーンにとってもエポックメイキングな出来事になると思う。
そしてラストはこのフェスでは毎年おなじみの「f.a.i.t.h」で客席にウォールオブデスを発生させ、今年もこのバンドのライブでしか見ることができないシーンの連続となった。
1.GET UP,GET UP
2.Blah Blah Blah
3.Fall In Love With You
4.GUNSHOTS
5.Amy
6.Faster Than The Clock
7.KiLLiNG ME
8.f.a.i.t.h
13:05~ THE ORAL CIGARETTES [Mt.FUJI STAGE]
2年前にオープニングアクトとしてこのステージに立った、THE ORAL CIGARETTESが去年のFOREST STAGE出演を経て、このステージに帰還。
「mist…」でスタートし、鈴木のギターはうなりまくり、あきらかにあきらはいつものように独特な奏法でステージを左右に動きながらベースを弾く。Zepp DiverCityのワンマンでは声が出ずに話題となってしまった山中もこの日はまずまずといった感じだろうか。
続けざまに押しまくる「STARGET」を演奏すると、山中がライブ会場限定シングルのことを説明し、そのシングル曲「カンタンナコト」を演奏。やや長く感じてしまうくらいの説明だったが、その考え全てを伝えようとする様が実にこのバンドらしい。
するとそこからはキラーチューン祭りで客席からも大合唱が発生。そして
「2年前、右も左もわからん状態でオープニングアクトで出させてもらって。あの時は自分たちがどんなライブをやってるのか、人が入ってるのか入ってないのかもわからなかったけど、今こうしてみんなの姿を見ると、あの時は人入ってなかったんだな、ってわかります(笑)」
と山中が話し始めると、
「そんな、自分たちにとって大事なこのフェスのステージだからこそ発表したいことがあります。去年の12月、僕の喉にポリープが見つかりました。それから8ヶ月、ポリープと向かい合ってライブやってきましたが、9月のライブを全て終えたら、10月に手術をすることにしました」
と、喉の手術を決断したことを明かす。前述のワンマンや、SiMとの北海道のツアーなど、山中が声が出なくて辛い思いをしていたのには、ちゃんと理由があった。
そして自分の喉を切るのが本当に怖いこと、ライブができない間に忘れられてしまうんじゃないかと思っていることすらも素直に打ち明けながら、それでもこうして目の前にいるファンの姿を見たら安心して手術に臨めること、手術を終えてさらにパワーアップした姿をみんなに見せたいこと、いつかLAKESIDE STAGEに立ちたいことをありのままに話し、年明けのDiverCityリベンジワンマンまでライブを休止することを発表し、山中だけではなくメンバー全員で観客に深く頭を下げた。山中はどことなく目が潤んでいるようにも見えた。
その発表のあとに最後に演奏されたのは大切な人たちに向けた歌「エイミー」。この日、バンドにとっての大切な人たちは紛れもなく客席にいたファンたちだった。
1.mist...
2.STARGET
3.カンタンナコト
4.Mr.ファントム
5.起死回生STORY
6.エイミー
13:50~ チャットモンチー [LAKESIDE STAGE]
ロッキンなどでは男陣と乙女団を両方ともなってのライブであったが、この日は世武裕子(キーボード)と北野愛子(ドラム)の乙女団のみでの登場となった、チャットモンチー。
「乙女団ならではの曲をたくさん演奏したいと思います」
という福岡晃子(ベース)の言葉通りに、チャットモンチーの中でもラブソングと言える曲が多く並んだセットリスト。客席最前ブロックからは熱狂的な歓声が早くも飛び、
「フェスなのにホーム感がすごい(笑)」
いきなりの夏を感じさせる「とび魚のバタフライ」、橋本絵莉子の伸びやかなボーカルに他の3人のカラフルなコーラスが乗っかる「女子たちに明日はない」、実に久々にライブで聴いた徳島弁による徳島ソング「青春の一番札所」にこの編成ではおなじみの「ツマサキ」と3人時代の名曲たちを4人編成でアレンジされた形で演奏し、そこにこの編成で作られたラブソング「ときめき」も。
久しぶりの武道館ワンマンや、来年の地元徳島で開催される自身主催フェスの告知、スペシャではかつて「チャットフード」という料理コーナーに出演していたことについても話したが、10年やっててここまでMCが全く上手くならないというのもすごい気がする。
そしてラストはやはりこの編成で聴くとかつての3人編成時とは全く違う演奏になる「恋の煙」から「Last Love Letter」というロックなラブソング2曲で終了。
こうして過去の名曲をガンガン演奏しているのを見ると、武道館ワンマンでの選曲も実に楽しみになる。
1.とび魚のバタフライ
2.女子たちに明日はない
3.青春の一番札所
4.ツマサキ
5.ときめき
6.恋の煙
7.Last Love Letter
14:45~ Fear,and Loathing in Las Vegas [Mt.FUJI STAGE]
2年連続出演、去年はFOREST STAGEだった、Fear,and Loathing in Las Vegas。メンバーが登場してサウンドを鳴らし始めると、So(ボーカル)とMinami(シンセ&スクリーム)が抜群のフォーメーションを見せ、「Rave-up Tonight」からド派手なディスクパンクを鳴らし始める。Minamiはシンセを弾くのもほどほどにステージを走り回ったり、踊りまくったりという自由ぶり。
夏がよく似合う爽やかなサウンドの「Swing It!!」では客席で様々なタオルが色鮮やかにグルグル回り、来月リリースされるニューアルバムからの新曲「Cast Your Shell」も披露。
打ち込みも導入しまくりかつツインギターの圧倒的な音圧で会場を支配していくと、終盤にはSoとMinamiが交互に客席に突入していく。この辺りのフォーメーションも実に巧みで、好き勝手にやっているように見えて、事前にしっかりとタイミングなどを決めているように感じる。
アルバムリリース後には武道館ワンマンも控えているが、これだけメンバーも観客も暴れまくっているだけに、指定席の会場ではどんなライブになるんだろうか。
1.Rave-up Tonight
2.Swing It!!
3.Cast Your Shell
4.Virtue and Vice
5.Let Me Hear
6.Just Awake
7.Love at First Sight
15:30~ BRAHMAN [LAKESIDE STAGE]
4年ぶりの出演となるBRAHMAN。今年20周年を迎え、おなじみとなっているオープニング映像が流れてメンバーが登場すると、「THE ONLY WAY」からダイバーが飛びまくる。
「ここに立つ」というフレーズで終わる「賽の河原」と、「其処に立つ」というフレーズで始まる「BASIS」をつなげるという流れからひたすらに曲を連発しまくり、映画「ブラフマン」主題歌の「其限」、この日は映像はなかった「鼎の問」を終えると、やはり「警醒」でTOSHI-LOWが客席に飛び込み、ダイバーもTOSHI-LOW目掛けて人の上を転げ回っていく。
曲が終わると人に支えられながら、
「この前、山口のWILD BUNCHっていうフェスに出て。その時もこうやってわちゃわちゃになりながら飛んできたタオルを掴んで、バッと広げたら、書いてあったのがKANA-BOON。(客席爆笑)
あの手触りの良さと、吸水性が忘れられなくて、今日物販でタオルを買いました(笑)」
とTOSHI-LOWが口を開き、
「前に出た時も木村カエラの次、今日もチャットモンチーの次っていう変な順番。
前に出た時も富士山が爆発するかもしれない、って話したら、ポカーンとされて。でもいつ起こるかわかんねえぞ。
その時に災害が起きても、逃げんなよ。ボランティアの人を偽善だって言って高みの見物してんなよ。友達と一緒に来たやつは友達のこと守れよ。俺たちはそのために身体も心も鍛えてる」
という、富士山の麓ならではの話をすると、最後に演奏されたのは「ANSWER FOR…」。TOSHI-LOWは
「立ち上がれ!立ち上がれ!」
と叫びながら観客の上を転がりながらダイバーを受け流しつつ、曲が終わるとすぐさま去っていき、最後にKOHKI(ギター)が客席に頭を下げてからステージを去っていった。
やはりあまりにも圧倒的なライブをするバンド。11月には盟友たちを迎えて幕張メッセでライブをするが、錚々たる出演者が揃っても、このバンドが最後には全て持っていくような気がする。
1.THE ONLY WAY
2.賽の河原
3.BASIS
4.CHERRIES WERE MADE FOR EATING
5.BEYOND THE MOUNTAIN
6.露命
7.其限
8.鼎の問
9.警醒
10.ANSWER FOR...
16:25~ 米津玄師 [FOREST STAGE]
BRAHMANが終わってから行くと、やはりすでに超満員状態。初出演であるが、やはりこのステージでは現状収まりきらないことが開演前からわかる。
髭が伸びた感のある中島宏(ギター)、須藤優(ベース)、堀正輝(ドラム)の3人が先に登場すると、ロッキン同様に白い衣装に身を包んだ米津玄師が登場し、「ゴーゴー幽霊船」からスタート。
「駄菓子屋商売」ではギターを置いてハンドマイクで歌唱するが、かなり慣れてきた印象。
「涼しいですね。今日でフェスも最後なんで、楽しい思い出を作りにきました」
と言うと、幾何学的な不協和音が絡みまくる「パンダヒーロー」からはボカロ時代の曲を連発。「ドーナツホール」ではモッシュやサークルが発生するほどの盛り上がりとなり、ライブを重ねたことにより、「マトリョシカ」のアウトロの高速化もさらに力強さを増している。
一転して「アイネクライネ」で息を飲むような空気に包まれ、それまでの喧騒が嘘のように歌声と演奏に聴き入ると、
「お知らせがあります。10月にアルバムが出ます。Bremenというタイトルです。最後にその中にも入る、来月出るシングルの曲を。楽しかったです、ありがとうございました」
と、ついにアルバムがリリースされることを発表し、驚きに包まれると、最後に演奏されたのはいよいよ発売の迫ってきた「アンビリーバーズ」。
ギターレスのシンセ2台での蔦谷好位置とのタッグによる狂騒的なEDMサウンドのイントロ、米津玄師のフロアタム連打してのスティック放り投げからの一気に解放されるようなサビと、
「僕は愛してるよ 君の全てを」
というタイトルとは逆説的な直接的過ぎるフレーズ。賛否両論あるだろうが、これは間違いなく米津玄師の新境地と言える曲。
毎年、年間300枚くらいCDを聴いているが、「diorama」も「YANKEE」もその年の年間ベストディスクに挙げた。それだけにアルバムのハードルは実に高いが、こうして「アンビリーバーズ」をライブで聴くと、そのハードルは実に軽々と飛び越えられそうな予感がする。
ライブ自体も本数を重ねたことによりロッキンの時よりもはるかに良かったが、ロッキン、ライジングサン、MONSTER BASH、そしてこのラブシャとフェスを渡り歩いてきて手に入れたのは、ライブの本数だけではない。
この日もTHE ORAL CIGARETTESからSiMに至るまで、様々な出演者とバックステージで言葉を交わしたらしいが、これまで米津玄師がずっと聴いてきた先輩、同じような年月を生きてきた同世代、彼の音楽を聴いてきた後輩ら、いろんなミュージシャンとの出会いが、フェスでの1番大きな収穫であることは間違いない。その出会いが対バンライブや、新たな創作意欲に繋がっていくはず。
米津玄師の、おそらくこれまでの人生で最も濃厚かつ実り多かったであろう夏が終わった。次は来年のツアーになるのか、それとも年末のフェスにも出たりするのだろうか。
1.ゴーゴー幽霊船
2.駄菓子屋商売
3.パンダヒーロー
4.ドーナツホール
5.マトリョシカ
6.アイネクライネ
7.アンビリーバーズ
そのあと、Mt.FUJI STAGEに行くと、サンボマスターが熱狂のライブを展開中。
この日のライブを「夏休みの宿題」とし、宿題を終わらるかのように曲を畳み掛けていくも、「できっこないを やらなくちゃ」、「ロックンロールイズノットデッド」とラスト2曲を終えると、
「宿題、残ってしまいましたね…。みなさん、必ず生きてまた会うのが宿題です!我々も宿題やります!」
と山口は叫んだ。あまりにもカッコよすぎるだろう。
18:10~ GRAPEVINE [FOREST STAGE]
久しぶりの出演は初日FOREST STAGEのトリとなった、GRAPEVINE。
「Glare」「光について」というバンドのメロディーの良さを前面に出した名曲を続けると、
「1977年のヒットソング(笑)」
と嘯いた「1977」。田中のボーカルは艶を増し、いい意味で円熟を感じさせるようになり、鉄壁の演奏陣も安定感抜群。
最新アルバム「Burning Tree」収録の「IPA」では亀井(ドラム)が立ち上がってシェイカーを振り、「無心の歌」から、ラストは前回出演した時にも演奏した、壮大な「Everymen,Everywhere」。
ライブ自体はやはり安定感抜群だし、過去のシングル曲と最新曲を織り交ぜるようになったあたりもかつてとは違うが、この時間だとやはり物足りなさを感じてしまう。
そして前回はメインステージの出演だったとは思えないくらいに客席は空いていた。KANA-BOONと被り気味だったことを考えると仕方ないところではあるといえど。
ちなみに田中、ライブ中にするべき告知を全て忘れたことにより、ライブ後に慌ててツアーと野音ワンマンの告知をすることに(笑)
1.Glare
2.光について
3.1977
4.IPA
5.無心の歌
6.Everyman,Everywhere
そのKANA-BOON、トリとはいえ、メインステージではなくまさかのMt.FUJI STAGEということで、やはり超満員。
「なんでもねだり」「ないものねだり」というコンボからの「クラクション」では谷口鮪が歌詞が飛び、「へーい!」と叫ぶという場面もありつつ、
「こっちが楽しいとみんなも楽しくなる。みんなが楽しいのを見ると、こっちも楽しくなる」
というMCは、いつにも増してステージも客席も激しかったこの日のライブそのものを表している。それだけに最後に演奏された「シルエット」は感動的だった。
19:25~ ゲスの極み乙女。 [LAKESIDE STAGE]
この日のLAKESIDE STAGEのトリはゲスの極み乙女。。昨年のMt.FUJI STAGEでのライブで、「来年はメインのトリをやる」と言った川谷の発言を実現させた形になった。
「キラーボールで踊れますか!?」
といきなりの「キラーボール」でスタートすると、流麗なちゃんMARIのピアノ、ゴリゴリの休日課長のベースと、メンバーそれぞれの卓越した演奏を見せつけつつ、ほな・いこかのドラムソロからのセッションでは川谷と課長が向き合って体を突き合わせながら演奏し、ちゃんMARIのピアノソロ時にはその後ろで他の3人がEXILEダンスを踊るなど、演奏力だけではないエンターテインメント性も発揮。
公開されたばかりの新曲も含め、キラーチューン連発の本編はコール&レスポンスもあった「ドレスを脱げ」で終了。
アンコールでは「キラーボール」のニューバージョンを演奏。ちゃんMARIドラム川谷と課長が3人でシンセを弾く場面もある、オリジナルよりもジャズ要素の強い、大人のダンスナンバー化したアレンジを見せて終了。
キラーチューンとエンタメ性を両立させた、文句なしのトリ。何より去年から1年で、メインのトリをやってもおかしくないくらいの人気と動員をしっかり獲得したのが本当にすごい。
1.キラーボール
2.星降る夜に花束を
3.デジタルモグラ
4.私以外私じゃないの
5.ロマンスがありあまる
6.無垢な季節
7.ドレスを脱げ
encore
8.キラーボール last dance ver.
20:15~ 石毛 & ノブ (the telephones) [CLOSING DJ]
夜空に花火が上がる中、DJブースに登場したのは、翌日にバンドで出演するthe telephonesの石毛とノブ。
前半は洋楽からの選曲を続け、石毛が曲をつなぐ傍ら、ノブはスペシャのタオルを使って踊りまくる。
しかしORANGE RANGE「SUSHI食べたい」では2人で寿司を握っては食べるというアクションを繰り返すと、サカナクション「さよならはエモーション」、
「去年、俺たちは出番じゃない日に、あるバンドを見に来た。あるバンドをね」
と石毛が言って、andymori「sunrise&sunset」、そしてラストは「Keep Your DISCO!!!」で「ディスコ!」の大合唱、そして「Love&DISCO」を最後にかけるも、時間切れとなり、
「続きは明日のライブで!」
とDJを終えると、「結婚おめでとう!」という客席の声にノブがフレデリック「オドループ」ダンスで応えてDJブースを去って行った。
これにて初日は終了。天気が心配されたが、時折暑くすら感じるような気候だった。しかしながら富士山は見えず。翌日の2日目に続く。
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