ROCK IN JAPAN FES. 2015 day1 @国営ひたち海浜公園 8/1
- 2015/08/03
- 13:18
今年も2週間、計4日での開催となったロッキン。今年で12年連続での参戦。
今年もステージは
GRASS STAGE
LAKE STAGE
SOUND OF FOREST
PARK STAGE
WING TENT
BUZZ STAGE
の6ステージだが、まず会場に入ると、GRASS STAGEのモニターが巨大化していることに驚く。さらに解像度も2倍以上になっているとのことだが、国内フェスではおそらく最大・最高レベルのモニターであろう。
しかしこの日は暑さが尋常ではなかった。それは朝7:30の開場時点で、立っているだけで汗が吹き出てくるほどに。
ハム焼きなど、このフェスならではのフェス飯を堪能しつつ、最初のアーティストへ。
10:30~ the telephones [GRASS STAGE]
今年で活動休止するthe telephones。何度となく出演してきたこのフェスも実は3年ぶりで、初のGRASS STAGEへの出演である。
そんな感傷的になりそうな状況ではあるが、結果的に全くそうはならなかったのは、ロッキンオン社長・渋谷陽一が前説で
「ノブ、結婚おめでとう!」
と言って呼び込んだことからわかるように、前日の夜にノブがモデルのうちだゆうほ(フレデリックの「オドループ」のPVに出演しているショートカットの女性)と結婚したことが発表されたからである。
いつものように「happiness,happines,happines」のSEでメンバーが登場すると、客席からはノブを祝う歓声が飛ぶ。そんな中、
「いきなり猿のように踊ろうぜー!」
と「Monkey Discooooooo」からスタート。石毛はMステでもやったようにブリッジしてギターを弾く。暑さをものともせず、客席は早くもダンスフロアに。この日のメインのラインアップでは最も無名と言っていい存在だが、トップバッターということもあってか、客席はかなり埋まっている。
「太陽をミラーボールにして踊ろうぜー!」
と石毛が叫び「HABANERO」からはリリースされたばかりの最新アルバム「Bye Bye Hello」の曲も披露。この日やった2曲はこれまでのtelephonesのアッパーなディスコパンクというタイプの曲ではなく、同じダンスでも体を揺らしながら楽しむというタイプの曲。基本的にアルバム全体がそういう感じなのだが、これが現在のこの4人がやりたい音楽。
ある意味この日の主役と言えるノブが
「こんなバカみたいな俺でも可愛い女の子をゲットできたぞー!男子は今日ゲットしろー!女子は嫌だったら係員に言ってください(笑)」
と祝福の声に応えると、「Say DISCO」からはスパートへ。「Urban Disco」ではノブが両サイドのスクリーンまでダッシュし、コーラスに間に合わないくらいの距離まで走るのだが、暑さでかなり体力を消耗していたようにも見えた。
最後にはノブが、
「ロッキンは俺たちがまだ事務所に所属してない、4人だけでやってた時に、今はいないけど兵庫さんて人(兵庫慎司。今年ロッキンオンを退社してフリーに)が俺らのライブを見て出してくれて。だからG-mailでギャラのやりとりもしたんだけど(笑)」
とこのフェスへの思いを語ると、
「こういうでかいフェスって、事務所に所属してないと出れないって思ってたんだ。でも音が良ければそういうの関係ないんだよ」
と石毛も思いを語り、ノブがダンス指南する「Don't Stop The Move,Keep On Dancing!!!」から、朝イチから特大の
「ウィーアー!?」「ディスコ!」
のコール&レスポンスが鳴り響いた「Love&DISCO」。ノブだけでなく石毛も涼平もかなり暑さにやられていた感じはしたが、この国のフェス文化の象徴であり、フェスを愛し、フェスに愛されてきたが故にフェスに翻弄されることもあったこのバンドが、最後の最後についにこのフェスのメインステージに立ったというのは実に感慨深かった。
またいつか、このステージに立つ姿が見れることを信じて。
1.Monkey Discooooooo
2.HABANERO
3.Ex-Boyfriend
4.Something Good
5.Last Night
6.Say DISCO
7.I Hate DISCOOOOOOO!!!
8.Urban Disco
9.Don't Stop The Move,Keep On Dancing!!!
10.Love&DISCO
Something Good
http://youtu.be/K4KNS0xuLb0
11:40~ SPECIAL OTHERS [LAKE STAGE]
灼熱のLAKE STAGE。全ステージの中でも最も暑いと言われるこのステージの2番手はSPECIAL OTHERS。
4人がふらりと出てきて音を確かめるようにジャムり始めると、そのまま秋にリリースされるアルバムからの先行配信曲である「Good Luck」へ。芹澤と宮原のコーラスが爽やかな風を吹かせる、野外によく似合う曲。曲中には又吉のベースソロのようなパートも。
芹澤が叩くようにしてエレピを連打しまくる「Random」では宮原の手数の多いドラムソロも披露され、「Laurentech」ではイントロで大歓声の上がった。
今年がメジャーデビュー10周年イヤーであることを告げると、
「10周年で我々も22歳になりました(笑)見えない?いやいや、KANA-BOONの2個下だから!(笑)」
という、あんたら小学生でデビューしたんかいと突っ込まざるを得ない悪ノリ気味なMCもありつつ、その直後に天にも昇るような演奏とコーラスを響かせる「Uncle John」というギャップ。でも毎年のことだし1曲が長いとはいえ、やはり4曲だと物足りなく感じてしまう。かつてはGRASS STAGEに出ただけに入場規制かかるかもと懸念していたが、そこまで超満員というわけでもなかったし。
1.Good Luck
2.Random
3.Laurentech
4.Uncle John
Laurentech
http://youtu.be/mHsmyYPqa1M
12:15~ Galileo Galilei [SOUND OF FOREST]
いきなりタイアップとして再び注目を浴びている「青い栞」でスタートしたGalileo Galilei。サポートギターDAIKIを含めた4人編成は、続く「明日へ」もそうだが、エレクトロ要素の強かった曲をギターロックに生まれ変わらせている。真昼間で陽射しのキツい時間帯だが、SOUND OF FORESTはかなりの人で埋まっているあたりはさすが。
しかしながら「バナナフィッシュの浜辺と黒い虹」の演奏中、サビの1番良いところでサウンドトラブルが発生し、ボンボンボンボンという打ち込みベースのバグのような音しか聞こえなくなるという実にもったいない事態に。続く最新シングル「嵐のあとで」でも同様の事態になってしまい、ライブ初聴きとなるこの曲を集中して聴くことができなかったのは悔やまれる。
「北海道出身だからこんなに暑いと溶けるかもしれない」
と言っていたメンバーも溶けることなく最後のノイジーなギターの音が壁のようになる「星を落とす」まで演奏しきったが、尾崎兄の歌がさらに上手くなり、ライブ自体は非常に良かっただけに、重ね重ねサウンドトラブルがもったいない。これは暑さの影響というのもあったんだろうか。
1.青い栞
2.明日へ
3.バナナフィッシュの浜辺と黒い虹
4.嵐のあとで
5.星を落とす
嵐のあとで
http://youtu.be/o0mh1Vt7BQE
12:50~ THE BAWDIES [LAKE STAGE]
the telephones同様に3年ぶりの出演となるTHE BAWDIES。前回はGRASS STAGEのトップバッターだったが、2011年にトリを務めたこのLAKE STAGEに戻ってきた。
ウィルソン・ピケット「ダンス天国」のSEで、この灼熱の状況にもかかわらず、いつものようにスーツ姿のメンバーが登場。見ているだけで暑くなる。すでに客席は超満員。
すると「NO WAY」からスタートし、ドラマ主題歌となった「ROCK ME BABY」ではイントロから大歓声が上がる。
こんなに暑いのになぜか今回の「HOT DOG」の前の小芝居はROYが「寒いよ~」と言って始まる「マッチ売りの少女」バージョン。
そのあとのROYとTAXMANツインボーカルの「KICKS!」、ミドルナンバー「LEMONADE」は実に爽やかな流れ。
3年ぶりということで、忘れられることなくこんなにたくさんの人が見にきてくれたことへの感謝をROYが告げると、
「こういうものを用意しました」
と言って披露されたのは、ツアーでもやっていた過去曲メドレー。フェスのステージで前に立つ3人が中央でネックを合わせるようにして始まる「I BEG YOU」を聴けるのはこういう演出じゃないとなかなかない。ちなみにこのあたりでメンバーはさすがに上着を脱ぎ、黒シャツ姿に。
「IT'S TOO LATE」では曲終わりにROYの1分以上にも及ぶシャウトに大きな拍手が巻き起こり、「SING YOUR SONG」で大きなコール&レスポンスも展開と、この暑さでも全く勢いを落とすことなく、ラストは「JUST BE COOL」。演奏が終わるとTAXMANのわっしょいで締めたのだが、わっしょいし終わるまで全然観客がステージ移動しようとしないのはこのバンドのライブが観客を掴んで離さないことの証明。
しかし春フェスからそうだったが、このバンドは喋りも面白いメンバーたちが揃っているが、短い時間のライブではあまり余計なことを喋ることなく曲を少しでも多くやるというモードに転じてきている気がする。
1.NO WAY
2.ROCK ME BABY
3.HOT DOG
4.KICKS!
5.LEMONADE
6.メドレー ~I BEG YOU~I'M IN LOVE WITH YOU~SHAKE YOUR HIPS~
7.IT'S TOO LATE
8.SING YOUR SONG
9.JUST BE COOL
NO WAY
http://youtu.be/8y00ttLlVKk
そのあとSOUND OF FORESTでZAZEN BOYSを見ようとしていたのだが、あまりの暑さに喉が渇いて飲み物を買おうとしたところ、あまりにも並び過ぎていて、並んでいるうちにライブが終わってしまっていた。
14:00~ BIGMAMA [LAKE STAGE]
昨年はこのLAKE STAGEの大トリを務めたBIGMAMA。今年は金井が言う通り、1番暑い日の1番暑い時間に登場である。
「No.9」をアレンジしたようなSEで登場すると、そのまま「No.9」へ。「ラララ」のコーラスでは客席からも合唱が起こり、この青すぎる空を突き抜けるように響く「Mr. & Mrs. Balloon」はこのシチュエーションに最も似合う曲。
「たった3秒あれば僕たちは未来を変えていける」
という最新アルバムの「神様も言うとおりに」のフレーズでは合唱を煽り、この日唯一にして最大の暴れ曲「荒狂曲 ”シンセカイ”」、安井のゴリゴリのベースがうなる「Swan Song」と暴れる、踊れる曲が続いた中で一転して金井のボーカルとバンドの演奏に聴き入ることになった「A KITE」はフェスでやるのは少し意外だが、むしろこういう曲こそバンドの幅の広さを見せるためになるのかも。この日は東出の声があまり調子良くない部分もあったけど。
そしてLAKE STAGEに集まった観客が色とりどりのタオルを掲げる「until the blouse is buttoned up」から、近年のダンス要素の強い曲の流れの極みとも言える、もはやEDMサウンドと言っていいような新曲「Mu-topia」で締め。
かつてのパンク、メロコアとしてのBIGMAMAを好きな人からしたらこの振り切り具合はあまり喜ばしくないかもしれないが、何年も前から金井が口にしていた、
「もう一個でかいステージへ」
というところまでたどり着くためには、パンクサウンドを続けていては無理だろう。それだけに、自分たちの強みは生かしつつ、さらにいろんな人に聴いてもらえる曲を作るのは決して間違ってはいないが、果たしてGRASS STAGEにたどり着く日は来るだろうか?
1.No.9
2.Mr. & Mrs. Balloon
3.神様も言うとおりに
4.荒狂曲 ”シンセカイ”
5.Swan Song
6.A KITE
7.until the blouse is buttoned up
8.Mu-topia (新曲)
A KITE
http://youtu.be/iEYGuFYrXmM
その直後に始まった、WING TENTのヒステリックパニックがTENTからはみ出すくらいに観客を集めているのを見て、来年以降このバンドはLAKE STAGEまでは来るかもしれない、と思いつつ移動。
15:10~ The Mirraz [PARK STAGE]
サウンドチェックの段階からメンバーが登場し、曲を演奏しながら畠山が
「これヤバくない?絶対今までで1番暑い!」
と猛暑ぶりを口にする。
時間になるとその畠山はサングラス着用で、ハンドマイク状態で観客を煽りまくるEDMを取り入れた新曲からスタート。EDMとはいえダークなサウンドはミイラズの毒を含んだ歌詞と相性が良いだけに、これはしっかり受け入れられている印象。
畠山がギターを手にすると、ギターリフと言葉数の多さを乱射する「プロタゴニストの一日は」から、まさにこんな暑い夏の日のテーマソングというべき「真夏の屯田兵 ~yeah! yeah! yeah!~」、客席でタオルが回りまくってから上に飛ばす「SUSHI A GO! GO! GO!」と続く。
するとここで10月にミニアルバムがリリースされることを発表すると、再び新曲。これもやはりEDM要素が強い曲なだけに、ミニアルバムは大胆にサウンドの方向性が変わるものになるのはまず間違いない。
ラストは「CAN~」から定番曲を連発し、すっかりライブのラストに相応しいくらいの曲になった「僕らは」で終了。
新曲も非常に反応が良かったし、去年のLAKE STAGEより小さいステージとはいえ、客席は満員と言っていいくらいにしっかり埋まっていた。しかし、だからこそなぜ前回のツアーがあんなにガラガラになってしまったのか、という疑問は生じざるを得ない。フェスで見れればいい、っていうようなバンドでは絶対ないと思うんだけど。
リハ1.WAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!!!
リハ2.新曲
1.マジかーそうきたか、やっぱそうきますよね。はいはい、ですよね知ってます。 (新曲)
2.プロタゴニストの一日は
3.真夏の屯田兵 ~yeah! yeah! yeah!~
4.SUSHI A GO! GO! GO!
5.つーかっつーか (新曲)
6.CANのジャケットのモンスターみたいのが現れて世界壊しちゃえばいい
7.スーパーフレア
8.僕らは
プロタゴニストの一日は
http://youtu.be/wrfB8wWkWPs
15:50~ 汝、我が民に非ズ (町田康新プロジェクト) [WING TENT]
今年のラインアップの中で最も異色であり意外と言っていいであろう、芥川賞作家にしてパンク歌手、町田康の新プロジェクト、汝、我が民に非ズ。当然初出演であり、町田康がこういう巨大なフェスに出るというのも実に珍しいこと。
ギター、ベース、ドラム、キーボード、サックスを引き連れた6人編成のバンドで、町田康のルーツであるパンクやこのメンバーだからこそなのかと思われるムーディーな曲を演奏していく。手に歌詞が書かれた紙を持ちながら歌い、パンクな曲ではもはや叫んでいるだけみたいな部分もあるのだが、自分はこの人の歌を30年以上前にリリースされたINUの「メシ喰うな!」のCDでしか聴いたことがないのだが、町田康は実に歌が上手い。これは失礼ながらかなり意外だった。ずっと実年齢よりかなり若く見えていた見た目こそは年相応(50代)になりつつあるが。
「たまには少し喋れということで…」
とMCを始めると、次に演奏する曲が「日射病」(この日の状況にタイムリー過ぎて失笑が起こる)であること、歌詞の最初のフレーズから広げていく形で歌詞を書いたことを語ると、実にセクシーに歌いあげていく。
ここまでは全曲で手に歌詞が書かれた紙を持って歌っていた理由を、
「アホだから歌詞が覚えられない(笑)」
と、自虐しつつ
「でも次の曲は35年前から何百回と歌ってきたので、歌詞を見なくても歌えると思います」
と言って披露されたのは、INUの「メシ喰うな!」に収録されていた「つるつるの壺」。
「お前の頭を開いてちょっと気軽になって楽しめ」
という、町田文学に受け継がれているシュールなサビが繰り返されるこの曲も、パンクというよりはこのメンバーでのアレンジによって、オシャレさすら感じるポップソングに聴こえてくる。
演奏が終わると何度も頭を下げてからステージを去って行ったが、かつてエッセイにロッキンオンジャパンのインタビューされた時のことであろうことを揶揄するようなことを書いていただけに、ちょっとこのフェスに出るのが不安なところもあったのだが、歌っている時の町田康の表情が実に楽しそうだった。
客席は1/3埋まってないくらいだっただけに、来年出ることはないだろうけど、このバンドでCDがリリースされるのなら是非聴いてみたい。今月には新刊エッセイも刊行される。
1.305
2.RB
3.日常の五つの光景
4.日射病
5.情熱だけの人生
6.つるつるの壺
つるつるの壺
http://youtu.be/yCfbzdd8QXk
16:20~ ドレスコーズ [PARK STAGE]
JAPAN JAMでの女性バンド、やついフェスでのKING BROTHERSに続いて、この日は後輩OKAMOTO'Sを引き連れての出演となった、ドレスコーズこと志摩遼平。
かなり早い時間からOKAMOTO'Sのメンバーが登場して演奏を開始(OKAMOTO'Sボーカルのオカモトショウはこの日はコンガ&ボンゴ&コーラス)すると、志摩遼平が登場して始まったのは、この日出演する椎名林檎の「丸の内サディスティック」。これが本当にハマりまくりというか、OKAMOTO'Sは本当に演奏が上手すぎるというのが実によくわかる。
ドレスコーズの曲をOKAMOTO'Sのメンバーがアレンジし、もはや志摩のソロ曲と言っていいくらいに打ち込みが導入されていた「ヒッピーズ」もバンドサウンドに。
「ここにいるみんなで新しい国を作ってそこに住もう!新しい国には国家が必要だ!その国の国家!」
という、毛皮のマリーズ時代を彷彿とさせる志摩の言葉のあとに演奏されたのは「コミック・ジェネレイション」。さらに
「私は人生複雑骨折 ドラマ型統合失調症」
と歌いだしたのはもちろん「ビューティフル」。OKAMOTO'Sの演奏によって格段に曲のパワーが増し、ショウのコーラスも彩りを与える。
そして間奏でメンバー紹介をしながら、
「Baby Baby あんたなんか」
のフレーズが大合唱になった「愛に気をつけてね」。
演奏が終わって志摩が先にステージを去ると、ハマ・オカモトは
「明日も来いよ!」
と明日のOKAMOTO'Sのライブをアピールした。
ベストアクトクラスで素晴らしかったが、カリスマ性のあるボーカル+演奏技術に加えてメンバーのグルーヴも素晴らしいバンド+世代間を超えたリスペクトがこのスーパーバンドを生み出した。メンバー脱退時はこれから先が心配されたが、今のところ毎回編成が変わるドレスコーズのライブを見るのは実に面白い。
1.丸の内サディスティック
2.ゴッホ
3.あん・はっぴいえんど
4.ヒッピーズ
5.コミック・ジェネレイション
6.ビューティフル
7.愛に気をつけてね
ビューティフル
http://youtu.be/iXCytb9TvrI
17:30~ サンボマスター [LAKE STAGE]
去年も早々に入場規制になっただけに、メンバーが登場して山口隆が
「お前らミラクル起こせんのか!あ、通路のみなさんもうちょっと前にお越しください。すぐ入場規制かかりますからね」
とついに自分たちすらも入場規制をネタにし始めたサンボマスター。ちなみに木内は髪が伸びまくっている。
「みなさん!無敵のライブができますよね!?無敵!無敵!」
とこの日の合言葉は無敵に決まり、無敵コール&レスポンスも何度も繰り返される。
セトリ自体はおなじみの曲ばかりだが、
「俺はあんたらのことを愛したいわけ。愛してるって言いたいし、愛してほしいわけ。本当は女の子だけに言いたいけど(笑)」
など、山口の言葉によって、何度となく聴いた曲も、今このライブで見るべき、聴くべき曲に変わっていく。
映画タイアップとなった最新アルバム収録の「可能性」も披露され、もはや山口が煽らなくても自然発生的に
「無敵!無敵!」
というコールが客席から発生するという、信じられないようなグルーヴがステージと客席に発生し、「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」ではそれに加えて
「愛と平和!」
の大合唱まで起こる。そしてロックンロールができるということを証明する「できっこないを やらなくちゃ」で終了かと思いきや、
「もう1曲やってもいいですか!?俺はあんたら1人1人に生きて欲しいって言いたいわけ。
もうお前は完全に茨城の顔してるよ、お前は板橋区から来たような顔してるよ、俺もあんたらもブルーハーツにもビートルズにも忌野清志郎にもなれねえよ。でもこんなロックンロールが好きなあんたらをロックンロールって呼んでもいいんじゃねぇか。そんなロックンロールなあんたらに生きてて欲しい、死なないで欲しいって曲やってもいいか?また来年まで生きてここでこうやって会おうな。
ありがとうございました!サンボマスター、最後の曲は、ロックンロール イズ ノットデッド!」
と、ここにいる全ての人の生を肯定するために慣らされた「ロックンロールイズノットデッド」。曲が終わると再び自然発生的に「無敵!無敵!」のコールが起こり、
「ボブ・ディラン、ジョン・レノン、今日だけはあんたらよりこの人たちのことを好きだって言わせてくれ!」
と山口は叫んだ。また来年まで絶対に生きて、ここでサンボマスターとロックンロールをやってやる。そうして生きていくための力をこのバンドはくれる。だからどんなにセトリが同じでも、このバンドのライブを見るのはやめられないんだ。
1.ミラクルをキミとおこしたいんです
2.世界をかえさせておくれよ
3.愛してる愛して欲しい
4.可能性
5.世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
6.できっこないやらなくちゃ
7.ロックンロール イズ ノットデッド
可能性
http://youtu.be/VwtkceEaShU
18:30~ [Alexandros] [GRASS STAGE]
デビューして、初めて出演した時から川上洋平が口にしていたメインステージのトリ。ついにその舞台までたどり着いた[Alexandros]。
「Burger Queen」のSEで登場したメンバーのうち、川上とサトヤスはサングラス着用。両サイドの2人はいつもと全く変わらないように見える。
川上がギターを構えずにハンドマイクでステージの端から端までを歩きながら歌う「ワタリドリ」からスタートすると、早くも川上は
「楽しいー!」
と叫ぶ。ギターを持つと「Waitress,Waitress!」「city」というキラーチューンが続き、最新アルバムからの獰猛なロックンロール「Dog3」も続く。
あたりは徐々に暗くなってくる中、普段は川上とともに自信満々なビッグマウスっぷりを見せる磯部も客席の光景を見ると、
「俺も人間ですから。これは本当に素晴らしい景色ですね」
と実に素直な感想を口にする。
すると川上が再びハンドマイクになって飛び跳ねながら「Kick&Spin」を演奏すると、このフェスに刻んできた自分たちの足跡を初出演の時から振り返る。これはこの機会ならではだろう。
「ロッキンオンジャパン、次の号で我々はついに表紙になります。そうやって僕らを推してくれてるおっさんが聴きたいとリクエストしてきた曲をやります。失恋ソングだけど(笑)」
と川上が言って演奏されたのは最新アルバム「ALXD」収録の極上の失恋ソング「Leaving Grapefruits」。川上のハイトーンボイスが切なさをさらに助長している。
そんな少ししんみりした雰囲気の中、川上が社長渋谷陽一、総合編集長山崎洋一郎、編集長小柳大輔(「Leaving Grapefruits」をリクエストした本人)、最初にバンドのインタビューを担当した小松香里と、これまでにバンドが関わってきたロッキンオンの社員へ感謝を告げる。川上も言っていたが、これは実に珍しいことだし、おそらく今後こういうことを口にすることはないはずだが、それでも口に出したというのは、本当にバンドがこのステージのトリをやるのが夢だったということである。
ラスト3曲はノンストップで、と言うと「ALXD」のリードトラック「Famous Day」、いつもより長めになりOasis「Wonderwall」を彷彿とさせるアレンジがなされた「Run Away」、そしてラストは川上がハンドマイクで歌い、曲終わりでコーラスを大合唱させる「Adventure」。最後にバンドが演奏を止め、川上がマイクを向けると、客席からの大合唱のみがこの広いGRASS STAGEを包み、
「愛してるぜロッキン!」
と言ってステージを去って行った。
「Adventure」のコーラス部分の合唱が客席から発生して待っていたアンコールでは川上がジャケットの下にフェスのオフィシャルTシャツを着て登場すると、弾き語りで
「ワタリドリの様に いつか舞い戻るよ
ありもしないストーリーを いつかまた会う日まで」
と、この場所に立てたことであり、来年以降への決意表明とも取れる「ワタリドリ」のフレーズを歌うと、
「この夜空に!」
と言って演奏されたのは「Starrrrrr」。白井、磯部も全てを出し切るような激しい動きを見せ、川上もやりきったような清々しい表情を見せると、ステージ前にメンバー4人が並ぶ。このバンドはこれまでこういうことを全くしなかった(武道館の時も終わったメンバーから去って行った)だけに、こうして並んでじっくりと客席を見渡すメンバーの光景は実に珍しい。そして川上がマイクを通さずに、
「ありがとうございました!」
と叫んだ。客席真ん中くらいまでしっかり聞こえるくらいの声量だったが、一体どこまで届いていたんだろうか。
1.ワタリドリ
2.Waitress,Waitress!
3.city
4.Dog3
5.Kick&Spin
6.Leaving Grapefruits
7.Famous Day
8.Run Away
9.Adventure
encore
10.Starrrrrr
ワタリドリ
http://youtu.be/O_DLtVuiqhI
終演後、夜空に花火が打ち上がり、初日は終了。実に暑い一日だったが、暑さよりも人の多さで移動が手こずり、なかなか予定通りにいかなかった。
でも前年までより終演時間が早くなったことにより、本当にあっという間に終わった印象だった。それは翌日もそうだし。翌週もきっとそう。
Next→ 8/2 ROCK IN JAPAN FES. 2015 day2 @国営ひたち海浜公園
今年もステージは
GRASS STAGE
LAKE STAGE
SOUND OF FOREST
PARK STAGE
WING TENT
BUZZ STAGE
の6ステージだが、まず会場に入ると、GRASS STAGEのモニターが巨大化していることに驚く。さらに解像度も2倍以上になっているとのことだが、国内フェスではおそらく最大・最高レベルのモニターであろう。
しかしこの日は暑さが尋常ではなかった。それは朝7:30の開場時点で、立っているだけで汗が吹き出てくるほどに。
ハム焼きなど、このフェスならではのフェス飯を堪能しつつ、最初のアーティストへ。
10:30~ the telephones [GRASS STAGE]
今年で活動休止するthe telephones。何度となく出演してきたこのフェスも実は3年ぶりで、初のGRASS STAGEへの出演である。
そんな感傷的になりそうな状況ではあるが、結果的に全くそうはならなかったのは、ロッキンオン社長・渋谷陽一が前説で
「ノブ、結婚おめでとう!」
と言って呼び込んだことからわかるように、前日の夜にノブがモデルのうちだゆうほ(フレデリックの「オドループ」のPVに出演しているショートカットの女性)と結婚したことが発表されたからである。
いつものように「happiness,happines,happines」のSEでメンバーが登場すると、客席からはノブを祝う歓声が飛ぶ。そんな中、
「いきなり猿のように踊ろうぜー!」
と「Monkey Discooooooo」からスタート。石毛はMステでもやったようにブリッジしてギターを弾く。暑さをものともせず、客席は早くもダンスフロアに。この日のメインのラインアップでは最も無名と言っていい存在だが、トップバッターということもあってか、客席はかなり埋まっている。
「太陽をミラーボールにして踊ろうぜー!」
と石毛が叫び「HABANERO」からはリリースされたばかりの最新アルバム「Bye Bye Hello」の曲も披露。この日やった2曲はこれまでのtelephonesのアッパーなディスコパンクというタイプの曲ではなく、同じダンスでも体を揺らしながら楽しむというタイプの曲。基本的にアルバム全体がそういう感じなのだが、これが現在のこの4人がやりたい音楽。
ある意味この日の主役と言えるノブが
「こんなバカみたいな俺でも可愛い女の子をゲットできたぞー!男子は今日ゲットしろー!女子は嫌だったら係員に言ってください(笑)」
と祝福の声に応えると、「Say DISCO」からはスパートへ。「Urban Disco」ではノブが両サイドのスクリーンまでダッシュし、コーラスに間に合わないくらいの距離まで走るのだが、暑さでかなり体力を消耗していたようにも見えた。
最後にはノブが、
「ロッキンは俺たちがまだ事務所に所属してない、4人だけでやってた時に、今はいないけど兵庫さんて人(兵庫慎司。今年ロッキンオンを退社してフリーに)が俺らのライブを見て出してくれて。だからG-mailでギャラのやりとりもしたんだけど(笑)」
とこのフェスへの思いを語ると、
「こういうでかいフェスって、事務所に所属してないと出れないって思ってたんだ。でも音が良ければそういうの関係ないんだよ」
と石毛も思いを語り、ノブがダンス指南する「Don't Stop The Move,Keep On Dancing!!!」から、朝イチから特大の
「ウィーアー!?」「ディスコ!」
のコール&レスポンスが鳴り響いた「Love&DISCO」。ノブだけでなく石毛も涼平もかなり暑さにやられていた感じはしたが、この国のフェス文化の象徴であり、フェスを愛し、フェスに愛されてきたが故にフェスに翻弄されることもあったこのバンドが、最後の最後についにこのフェスのメインステージに立ったというのは実に感慨深かった。
またいつか、このステージに立つ姿が見れることを信じて。
1.Monkey Discooooooo
2.HABANERO
3.Ex-Boyfriend
4.Something Good
5.Last Night
6.Say DISCO
7.I Hate DISCOOOOOOO!!!
8.Urban Disco
9.Don't Stop The Move,Keep On Dancing!!!
10.Love&DISCO
Something Good
http://youtu.be/K4KNS0xuLb0
11:40~ SPECIAL OTHERS [LAKE STAGE]
灼熱のLAKE STAGE。全ステージの中でも最も暑いと言われるこのステージの2番手はSPECIAL OTHERS。
4人がふらりと出てきて音を確かめるようにジャムり始めると、そのまま秋にリリースされるアルバムからの先行配信曲である「Good Luck」へ。芹澤と宮原のコーラスが爽やかな風を吹かせる、野外によく似合う曲。曲中には又吉のベースソロのようなパートも。
芹澤が叩くようにしてエレピを連打しまくる「Random」では宮原の手数の多いドラムソロも披露され、「Laurentech」ではイントロで大歓声の上がった。
今年がメジャーデビュー10周年イヤーであることを告げると、
「10周年で我々も22歳になりました(笑)見えない?いやいや、KANA-BOONの2個下だから!(笑)」
という、あんたら小学生でデビューしたんかいと突っ込まざるを得ない悪ノリ気味なMCもありつつ、その直後に天にも昇るような演奏とコーラスを響かせる「Uncle John」というギャップ。でも毎年のことだし1曲が長いとはいえ、やはり4曲だと物足りなく感じてしまう。かつてはGRASS STAGEに出ただけに入場規制かかるかもと懸念していたが、そこまで超満員というわけでもなかったし。
1.Good Luck
2.Random
3.Laurentech
4.Uncle John
Laurentech
http://youtu.be/mHsmyYPqa1M
12:15~ Galileo Galilei [SOUND OF FOREST]
いきなりタイアップとして再び注目を浴びている「青い栞」でスタートしたGalileo Galilei。サポートギターDAIKIを含めた4人編成は、続く「明日へ」もそうだが、エレクトロ要素の強かった曲をギターロックに生まれ変わらせている。真昼間で陽射しのキツい時間帯だが、SOUND OF FORESTはかなりの人で埋まっているあたりはさすが。
しかしながら「バナナフィッシュの浜辺と黒い虹」の演奏中、サビの1番良いところでサウンドトラブルが発生し、ボンボンボンボンという打ち込みベースのバグのような音しか聞こえなくなるという実にもったいない事態に。続く最新シングル「嵐のあとで」でも同様の事態になってしまい、ライブ初聴きとなるこの曲を集中して聴くことができなかったのは悔やまれる。
「北海道出身だからこんなに暑いと溶けるかもしれない」
と言っていたメンバーも溶けることなく最後のノイジーなギターの音が壁のようになる「星を落とす」まで演奏しきったが、尾崎兄の歌がさらに上手くなり、ライブ自体は非常に良かっただけに、重ね重ねサウンドトラブルがもったいない。これは暑さの影響というのもあったんだろうか。
1.青い栞
2.明日へ
3.バナナフィッシュの浜辺と黒い虹
4.嵐のあとで
5.星を落とす
嵐のあとで
http://youtu.be/o0mh1Vt7BQE
12:50~ THE BAWDIES [LAKE STAGE]
the telephones同様に3年ぶりの出演となるTHE BAWDIES。前回はGRASS STAGEのトップバッターだったが、2011年にトリを務めたこのLAKE STAGEに戻ってきた。
ウィルソン・ピケット「ダンス天国」のSEで、この灼熱の状況にもかかわらず、いつものようにスーツ姿のメンバーが登場。見ているだけで暑くなる。すでに客席は超満員。
すると「NO WAY」からスタートし、ドラマ主題歌となった「ROCK ME BABY」ではイントロから大歓声が上がる。
こんなに暑いのになぜか今回の「HOT DOG」の前の小芝居はROYが「寒いよ~」と言って始まる「マッチ売りの少女」バージョン。
そのあとのROYとTAXMANツインボーカルの「KICKS!」、ミドルナンバー「LEMONADE」は実に爽やかな流れ。
3年ぶりということで、忘れられることなくこんなにたくさんの人が見にきてくれたことへの感謝をROYが告げると、
「こういうものを用意しました」
と言って披露されたのは、ツアーでもやっていた過去曲メドレー。フェスのステージで前に立つ3人が中央でネックを合わせるようにして始まる「I BEG YOU」を聴けるのはこういう演出じゃないとなかなかない。ちなみにこのあたりでメンバーはさすがに上着を脱ぎ、黒シャツ姿に。
「IT'S TOO LATE」では曲終わりにROYの1分以上にも及ぶシャウトに大きな拍手が巻き起こり、「SING YOUR SONG」で大きなコール&レスポンスも展開と、この暑さでも全く勢いを落とすことなく、ラストは「JUST BE COOL」。演奏が終わるとTAXMANのわっしょいで締めたのだが、わっしょいし終わるまで全然観客がステージ移動しようとしないのはこのバンドのライブが観客を掴んで離さないことの証明。
しかし春フェスからそうだったが、このバンドは喋りも面白いメンバーたちが揃っているが、短い時間のライブではあまり余計なことを喋ることなく曲を少しでも多くやるというモードに転じてきている気がする。
1.NO WAY
2.ROCK ME BABY
3.HOT DOG
4.KICKS!
5.LEMONADE
6.メドレー ~I BEG YOU~I'M IN LOVE WITH YOU~SHAKE YOUR HIPS~
7.IT'S TOO LATE
8.SING YOUR SONG
9.JUST BE COOL
NO WAY
http://youtu.be/8y00ttLlVKk
そのあとSOUND OF FORESTでZAZEN BOYSを見ようとしていたのだが、あまりの暑さに喉が渇いて飲み物を買おうとしたところ、あまりにも並び過ぎていて、並んでいるうちにライブが終わってしまっていた。
14:00~ BIGMAMA [LAKE STAGE]
昨年はこのLAKE STAGEの大トリを務めたBIGMAMA。今年は金井が言う通り、1番暑い日の1番暑い時間に登場である。
「No.9」をアレンジしたようなSEで登場すると、そのまま「No.9」へ。「ラララ」のコーラスでは客席からも合唱が起こり、この青すぎる空を突き抜けるように響く「Mr. & Mrs. Balloon」はこのシチュエーションに最も似合う曲。
「たった3秒あれば僕たちは未来を変えていける」
という最新アルバムの「神様も言うとおりに」のフレーズでは合唱を煽り、この日唯一にして最大の暴れ曲「荒狂曲 ”シンセカイ”」、安井のゴリゴリのベースがうなる「Swan Song」と暴れる、踊れる曲が続いた中で一転して金井のボーカルとバンドの演奏に聴き入ることになった「A KITE」はフェスでやるのは少し意外だが、むしろこういう曲こそバンドの幅の広さを見せるためになるのかも。この日は東出の声があまり調子良くない部分もあったけど。
そしてLAKE STAGEに集まった観客が色とりどりのタオルを掲げる「until the blouse is buttoned up」から、近年のダンス要素の強い曲の流れの極みとも言える、もはやEDMサウンドと言っていいような新曲「Mu-topia」で締め。
かつてのパンク、メロコアとしてのBIGMAMAを好きな人からしたらこの振り切り具合はあまり喜ばしくないかもしれないが、何年も前から金井が口にしていた、
「もう一個でかいステージへ」
というところまでたどり着くためには、パンクサウンドを続けていては無理だろう。それだけに、自分たちの強みは生かしつつ、さらにいろんな人に聴いてもらえる曲を作るのは決して間違ってはいないが、果たしてGRASS STAGEにたどり着く日は来るだろうか?
1.No.9
2.Mr. & Mrs. Balloon
3.神様も言うとおりに
4.荒狂曲 ”シンセカイ”
5.Swan Song
6.A KITE
7.until the blouse is buttoned up
8.Mu-topia (新曲)
A KITE
http://youtu.be/iEYGuFYrXmM
その直後に始まった、WING TENTのヒステリックパニックがTENTからはみ出すくらいに観客を集めているのを見て、来年以降このバンドはLAKE STAGEまでは来るかもしれない、と思いつつ移動。
15:10~ The Mirraz [PARK STAGE]
サウンドチェックの段階からメンバーが登場し、曲を演奏しながら畠山が
「これヤバくない?絶対今までで1番暑い!」
と猛暑ぶりを口にする。
時間になるとその畠山はサングラス着用で、ハンドマイク状態で観客を煽りまくるEDMを取り入れた新曲からスタート。EDMとはいえダークなサウンドはミイラズの毒を含んだ歌詞と相性が良いだけに、これはしっかり受け入れられている印象。
畠山がギターを手にすると、ギターリフと言葉数の多さを乱射する「プロタゴニストの一日は」から、まさにこんな暑い夏の日のテーマソングというべき「真夏の屯田兵 ~yeah! yeah! yeah!~」、客席でタオルが回りまくってから上に飛ばす「SUSHI A GO! GO! GO!」と続く。
するとここで10月にミニアルバムがリリースされることを発表すると、再び新曲。これもやはりEDM要素が強い曲なだけに、ミニアルバムは大胆にサウンドの方向性が変わるものになるのはまず間違いない。
ラストは「CAN~」から定番曲を連発し、すっかりライブのラストに相応しいくらいの曲になった「僕らは」で終了。
新曲も非常に反応が良かったし、去年のLAKE STAGEより小さいステージとはいえ、客席は満員と言っていいくらいにしっかり埋まっていた。しかし、だからこそなぜ前回のツアーがあんなにガラガラになってしまったのか、という疑問は生じざるを得ない。フェスで見れればいい、っていうようなバンドでは絶対ないと思うんだけど。
リハ1.WAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!!!!!!!
リハ2.新曲
1.マジかーそうきたか、やっぱそうきますよね。はいはい、ですよね知ってます。 (新曲)
2.プロタゴニストの一日は
3.真夏の屯田兵 ~yeah! yeah! yeah!~
4.SUSHI A GO! GO! GO!
5.つーかっつーか (新曲)
6.CANのジャケットのモンスターみたいのが現れて世界壊しちゃえばいい
7.スーパーフレア
8.僕らは
プロタゴニストの一日は
http://youtu.be/wrfB8wWkWPs
15:50~ 汝、我が民に非ズ (町田康新プロジェクト) [WING TENT]
今年のラインアップの中で最も異色であり意外と言っていいであろう、芥川賞作家にしてパンク歌手、町田康の新プロジェクト、汝、我が民に非ズ。当然初出演であり、町田康がこういう巨大なフェスに出るというのも実に珍しいこと。
ギター、ベース、ドラム、キーボード、サックスを引き連れた6人編成のバンドで、町田康のルーツであるパンクやこのメンバーだからこそなのかと思われるムーディーな曲を演奏していく。手に歌詞が書かれた紙を持ちながら歌い、パンクな曲ではもはや叫んでいるだけみたいな部分もあるのだが、自分はこの人の歌を30年以上前にリリースされたINUの「メシ喰うな!」のCDでしか聴いたことがないのだが、町田康は実に歌が上手い。これは失礼ながらかなり意外だった。ずっと実年齢よりかなり若く見えていた見た目こそは年相応(50代)になりつつあるが。
「たまには少し喋れということで…」
とMCを始めると、次に演奏する曲が「日射病」(この日の状況にタイムリー過ぎて失笑が起こる)であること、歌詞の最初のフレーズから広げていく形で歌詞を書いたことを語ると、実にセクシーに歌いあげていく。
ここまでは全曲で手に歌詞が書かれた紙を持って歌っていた理由を、
「アホだから歌詞が覚えられない(笑)」
と、自虐しつつ
「でも次の曲は35年前から何百回と歌ってきたので、歌詞を見なくても歌えると思います」
と言って披露されたのは、INUの「メシ喰うな!」に収録されていた「つるつるの壺」。
「お前の頭を開いてちょっと気軽になって楽しめ」
という、町田文学に受け継がれているシュールなサビが繰り返されるこの曲も、パンクというよりはこのメンバーでのアレンジによって、オシャレさすら感じるポップソングに聴こえてくる。
演奏が終わると何度も頭を下げてからステージを去って行ったが、かつてエッセイにロッキンオンジャパンのインタビューされた時のことであろうことを揶揄するようなことを書いていただけに、ちょっとこのフェスに出るのが不安なところもあったのだが、歌っている時の町田康の表情が実に楽しそうだった。
客席は1/3埋まってないくらいだっただけに、来年出ることはないだろうけど、このバンドでCDがリリースされるのなら是非聴いてみたい。今月には新刊エッセイも刊行される。
1.305
2.RB
3.日常の五つの光景
4.日射病
5.情熱だけの人生
6.つるつるの壺
つるつるの壺
http://youtu.be/yCfbzdd8QXk
16:20~ ドレスコーズ [PARK STAGE]
JAPAN JAMでの女性バンド、やついフェスでのKING BROTHERSに続いて、この日は後輩OKAMOTO'Sを引き連れての出演となった、ドレスコーズこと志摩遼平。
かなり早い時間からOKAMOTO'Sのメンバーが登場して演奏を開始(OKAMOTO'Sボーカルのオカモトショウはこの日はコンガ&ボンゴ&コーラス)すると、志摩遼平が登場して始まったのは、この日出演する椎名林檎の「丸の内サディスティック」。これが本当にハマりまくりというか、OKAMOTO'Sは本当に演奏が上手すぎるというのが実によくわかる。
ドレスコーズの曲をOKAMOTO'Sのメンバーがアレンジし、もはや志摩のソロ曲と言っていいくらいに打ち込みが導入されていた「ヒッピーズ」もバンドサウンドに。
「ここにいるみんなで新しい国を作ってそこに住もう!新しい国には国家が必要だ!その国の国家!」
という、毛皮のマリーズ時代を彷彿とさせる志摩の言葉のあとに演奏されたのは「コミック・ジェネレイション」。さらに
「私は人生複雑骨折 ドラマ型統合失調症」
と歌いだしたのはもちろん「ビューティフル」。OKAMOTO'Sの演奏によって格段に曲のパワーが増し、ショウのコーラスも彩りを与える。
そして間奏でメンバー紹介をしながら、
「Baby Baby あんたなんか」
のフレーズが大合唱になった「愛に気をつけてね」。
演奏が終わって志摩が先にステージを去ると、ハマ・オカモトは
「明日も来いよ!」
と明日のOKAMOTO'Sのライブをアピールした。
ベストアクトクラスで素晴らしかったが、カリスマ性のあるボーカル+演奏技術に加えてメンバーのグルーヴも素晴らしいバンド+世代間を超えたリスペクトがこのスーパーバンドを生み出した。メンバー脱退時はこれから先が心配されたが、今のところ毎回編成が変わるドレスコーズのライブを見るのは実に面白い。
1.丸の内サディスティック
2.ゴッホ
3.あん・はっぴいえんど
4.ヒッピーズ
5.コミック・ジェネレイション
6.ビューティフル
7.愛に気をつけてね
ビューティフル
http://youtu.be/iXCytb9TvrI
17:30~ サンボマスター [LAKE STAGE]
去年も早々に入場規制になっただけに、メンバーが登場して山口隆が
「お前らミラクル起こせんのか!あ、通路のみなさんもうちょっと前にお越しください。すぐ入場規制かかりますからね」
とついに自分たちすらも入場規制をネタにし始めたサンボマスター。ちなみに木内は髪が伸びまくっている。
「みなさん!無敵のライブができますよね!?無敵!無敵!」
とこの日の合言葉は無敵に決まり、無敵コール&レスポンスも何度も繰り返される。
セトリ自体はおなじみの曲ばかりだが、
「俺はあんたらのことを愛したいわけ。愛してるって言いたいし、愛してほしいわけ。本当は女の子だけに言いたいけど(笑)」
など、山口の言葉によって、何度となく聴いた曲も、今このライブで見るべき、聴くべき曲に変わっていく。
映画タイアップとなった最新アルバム収録の「可能性」も披露され、もはや山口が煽らなくても自然発生的に
「無敵!無敵!」
というコールが客席から発生するという、信じられないようなグルーヴがステージと客席に発生し、「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」ではそれに加えて
「愛と平和!」
の大合唱まで起こる。そしてロックンロールができるということを証明する「できっこないを やらなくちゃ」で終了かと思いきや、
「もう1曲やってもいいですか!?俺はあんたら1人1人に生きて欲しいって言いたいわけ。
もうお前は完全に茨城の顔してるよ、お前は板橋区から来たような顔してるよ、俺もあんたらもブルーハーツにもビートルズにも忌野清志郎にもなれねえよ。でもこんなロックンロールが好きなあんたらをロックンロールって呼んでもいいんじゃねぇか。そんなロックンロールなあんたらに生きてて欲しい、死なないで欲しいって曲やってもいいか?また来年まで生きてここでこうやって会おうな。
ありがとうございました!サンボマスター、最後の曲は、ロックンロール イズ ノットデッド!」
と、ここにいる全ての人の生を肯定するために慣らされた「ロックンロールイズノットデッド」。曲が終わると再び自然発生的に「無敵!無敵!」のコールが起こり、
「ボブ・ディラン、ジョン・レノン、今日だけはあんたらよりこの人たちのことを好きだって言わせてくれ!」
と山口は叫んだ。また来年まで絶対に生きて、ここでサンボマスターとロックンロールをやってやる。そうして生きていくための力をこのバンドはくれる。だからどんなにセトリが同じでも、このバンドのライブを見るのはやめられないんだ。
1.ミラクルをキミとおこしたいんです
2.世界をかえさせておくれよ
3.愛してる愛して欲しい
4.可能性
5.世界はそれを愛と呼ぶんだぜ
6.できっこないやらなくちゃ
7.ロックンロール イズ ノットデッド
可能性
http://youtu.be/VwtkceEaShU
18:30~ [Alexandros] [GRASS STAGE]
デビューして、初めて出演した時から川上洋平が口にしていたメインステージのトリ。ついにその舞台までたどり着いた[Alexandros]。
「Burger Queen」のSEで登場したメンバーのうち、川上とサトヤスはサングラス着用。両サイドの2人はいつもと全く変わらないように見える。
川上がギターを構えずにハンドマイクでステージの端から端までを歩きながら歌う「ワタリドリ」からスタートすると、早くも川上は
「楽しいー!」
と叫ぶ。ギターを持つと「Waitress,Waitress!」「city」というキラーチューンが続き、最新アルバムからの獰猛なロックンロール「Dog3」も続く。
あたりは徐々に暗くなってくる中、普段は川上とともに自信満々なビッグマウスっぷりを見せる磯部も客席の光景を見ると、
「俺も人間ですから。これは本当に素晴らしい景色ですね」
と実に素直な感想を口にする。
すると川上が再びハンドマイクになって飛び跳ねながら「Kick&Spin」を演奏すると、このフェスに刻んできた自分たちの足跡を初出演の時から振り返る。これはこの機会ならではだろう。
「ロッキンオンジャパン、次の号で我々はついに表紙になります。そうやって僕らを推してくれてるおっさんが聴きたいとリクエストしてきた曲をやります。失恋ソングだけど(笑)」
と川上が言って演奏されたのは最新アルバム「ALXD」収録の極上の失恋ソング「Leaving Grapefruits」。川上のハイトーンボイスが切なさをさらに助長している。
そんな少ししんみりした雰囲気の中、川上が社長渋谷陽一、総合編集長山崎洋一郎、編集長小柳大輔(「Leaving Grapefruits」をリクエストした本人)、最初にバンドのインタビューを担当した小松香里と、これまでにバンドが関わってきたロッキンオンの社員へ感謝を告げる。川上も言っていたが、これは実に珍しいことだし、おそらく今後こういうことを口にすることはないはずだが、それでも口に出したというのは、本当にバンドがこのステージのトリをやるのが夢だったということである。
ラスト3曲はノンストップで、と言うと「ALXD」のリードトラック「Famous Day」、いつもより長めになりOasis「Wonderwall」を彷彿とさせるアレンジがなされた「Run Away」、そしてラストは川上がハンドマイクで歌い、曲終わりでコーラスを大合唱させる「Adventure」。最後にバンドが演奏を止め、川上がマイクを向けると、客席からの大合唱のみがこの広いGRASS STAGEを包み、
「愛してるぜロッキン!」
と言ってステージを去って行った。
「Adventure」のコーラス部分の合唱が客席から発生して待っていたアンコールでは川上がジャケットの下にフェスのオフィシャルTシャツを着て登場すると、弾き語りで
「ワタリドリの様に いつか舞い戻るよ
ありもしないストーリーを いつかまた会う日まで」
と、この場所に立てたことであり、来年以降への決意表明とも取れる「ワタリドリ」のフレーズを歌うと、
「この夜空に!」
と言って演奏されたのは「Starrrrrr」。白井、磯部も全てを出し切るような激しい動きを見せ、川上もやりきったような清々しい表情を見せると、ステージ前にメンバー4人が並ぶ。このバンドはこれまでこういうことを全くしなかった(武道館の時も終わったメンバーから去って行った)だけに、こうして並んでじっくりと客席を見渡すメンバーの光景は実に珍しい。そして川上がマイクを通さずに、
「ありがとうございました!」
と叫んだ。客席真ん中くらいまでしっかり聞こえるくらいの声量だったが、一体どこまで届いていたんだろうか。
1.ワタリドリ
2.Waitress,Waitress!
3.city
4.Dog3
5.Kick&Spin
6.Leaving Grapefruits
7.Famous Day
8.Run Away
9.Adventure
encore
10.Starrrrrr
ワタリドリ
http://youtu.be/O_DLtVuiqhI
終演後、夜空に花火が打ち上がり、初日は終了。実に暑い一日だったが、暑さよりも人の多さで移動が手こずり、なかなか予定通りにいかなかった。
でも前年までより終演時間が早くなったことにより、本当にあっという間に終わった印象だった。それは翌日もそうだし。翌週もきっとそう。
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