男性型脱毛症の原因とみられる物質をアメリカのペンシルバニア大学などが発見し、その作用や仕組も解明、医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシンに発表しました。
脱毛症の患者の頭皮ではプロスタグランジンD2という物質を遺伝子の働きが脱毛部では活発で、毛のある部分の約3倍に上るとのことです。
また、皮膚内の「GPR44」というたんぱく質と結合して脱毛症を引き起こすことをマウスの実験で分かりました。
元々、 プロスタグランジンD2は脳内ホルモンのうち、睡眠を誘発の調節をする内因性の物質ですが、脱毛にも影響を及ぼしているということが分かりました。
男性型脱毛症は男性ホルモンの影響で頭髪が脱毛する脱毛症の一つですが、遺伝や体質など様々な要因が原因とされています。。これまで明らかにされていたのが、男性型脱毛症のリスクの一つがテストステロンが5αリダクターゼ(5-alpha-reductase)によってDHT(ジヒドロテストステロン , dihydrotestosterone)に変換された男性ホルモンとされていました。
昨年9月にはアメリカのエール大学が「発毛にスイッチ入れる物質」を発見しており、日本では再生医療により髪の毛を生えさせる技術が成功しています。
【米エール大学「発毛にスイッチ入れる物質」発見。発毛医療また一つ進展 | CUTPLAZA DIARY】
【東京理科大チーム、毛の生える幹細胞移植で無毛マウスが発毛 何度も生え変わる | CUTPLAZA DIARY】
脱毛症も病気として治療によって髪の毛を生えさせる医療が確立されたり、髪の毛が失われないような予防の技術が近い将来できるかもしれませんね。
【脱毛症【CUTPLAZA】】
【男性型脱毛症「犯人」を見つけた…新薬に期待も : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)】
男性型脱毛症の原因とみられる物質を、米ペンシルベニア大などが発見し、その作用の仕組みも解明した。
この作用を妨げる新薬の開発につながると期待される。米医学誌サイエンス・トランスレーショナル・メディシンに発表した。
男性型脱毛症は思春期以降に発症、前頭部や後頭部の毛髪が徐々に細く短くなり、最終的にはなくなる。症状に悩む男性は国内に約800万人いるとされる。
研究チームは、患者5人の頭皮を分析。「プロスタグランジンD2」という物質をつくる遺伝子の働きが、脱毛部では活発で、毛のある部分の約3倍に上ることを突き止めた。健康な頭皮を培養し、この物質を加えると、毛髪の成長が妨げられた。
また、プロスタグランジンD2は、皮膚内の「GPR44」というたんぱく質と結合して脱毛症を引き起こすことも、マウス実験でわかった。
プロスタグランジンD2 ・・・ 脳内ホルモンのうち、睡眠を誘発の調節をする内因性の物質。肥満細胞やTh2細胞でも産生され、DP1受容体とDP2受容体を介してアレルギーや炎症のメディエーターとしてはたらく。
【京都リサーチパーク株式会社】
【プロスタグランジンD合 成酵素の 構造と機能】
【Prostaglandin D2 Inhibits Hair Growth and Is Elevated in Bald Scalp of Men with Androgenetic Alopecia】
【GPR44は – goo Wikipedia(ウィキペディア)】