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パンドラの憂鬱

外国メディアの記事などに寄せられた、海外の方々の反応をお伝えします


海外「千年前にこんな小説が…」 『源氏物語』に圧倒される外国人が続出

今回は、紫式部の「源氏物語」に対する外国人の反応です。

源氏物語がいつごろ起筆されたのか、あるいはいつ完成したのか、
それを明らかにする資料はないものの、1008年には冊子作りが行われていたそうです。
約100万文字、22万文節、400字詰め原稿用紙で約2400枚という大作で、
日本においても海外においても、「世界最古の長編小説」と評価される事が多い作品です
(ちなみに物語が書かれた当時の題名が何だったのかは定かではない)。

海外の読書管理サービスGoodreadsには複数の英語訳が登録されているのですが、
豊富な注訳が入れられているロイヤル・タイラー訳には6177人が採点し、
5点満点中3.69とまずまずの評価になっています。

「日本文学史上最高傑作」とする声も少なくないこの作品に対して、
海外の方々から様々な感想が寄せられていました。

taleofgenji.jpg




翻訳元




■ ★★★★★
  
  世界最古の長編小説。本当に素晴らしい芸術作品だった。




■ ★★★☆☆

  驚きに詰まったストーリーがある、11世紀の日本の宮廷文化が詳しく描かれた作品。
  僕が一番興味深かったのは、当時の日本の文明の度合いの高さだ。
  その頃のイングランドは征服王ウィリアム1世に征服されたばかりで、
  文明と呼べるものは実質的には存在していなかったのだから。
  それから、現代とは文化が異なるのにもかかわらず、
  人間の本質はそう変わっていないことも大変興味深かった。




■ ★★★☆☆
  
  個人的には読んでいて本当に退屈だった。
  少なくとも読み終えたっていう達成感はあったけれど。




■ ★★★☆☆

  この作品が1000年前に作られただなんて、本当に信じられない。
  登場人物は、感情の幅が広いとても複雑な心を持っている。
  多くの人間が登場するものの、それでもそれぞれがユニークな性格をしてるの。
  この作品が、今の日本の小説にも影響を与えていることがすぐに分かる。
  性格描写だけじゃなく、登場人物に宿命を持たせることや、実存主義的な作風も。
  シェイクスピアがイギリス文学に与えたのと同じくらいの影響を、
  ゲンジも日本の文学に与えたと言っても過言ではないと思う。




■ ★★★★★

  美しい作品だったよ。文章も内容も素晴らしく詩的だった。




■ ★★★★★

  1000年前にこんな小説が作られていただなんて信じられない……。




■ ちょうど今読んでるところだから評価はまだ出来ないけど、
  900年代に作られた日本の大作を2年かけて読破しようと思ってます。




■ ★☆☆☆☆

  ハッキリ言って、二度と読みたくない。
  世界最古の、しかも女性が書いた作品ってことを考えると、
  歴史的、文学的な価値は本当にとてつもないと思う。
  しかも今僕らが知るヘイアン時代の知識は、この作品によるところが多いわけだから。
  でも、ゲンジほど最低な主人公は存在しないと思う。




■ ★★★☆☆

  読んでて面白かったのは、11世紀の日本人は潔癖ではなかったってこと!




■ ★★★★★

  ヘイアン時代に作られた世界初の小説ってことを考慮すると、
  源氏物語は信じがたいほどの出来だと思う。
  読むに当たってのアドバイス?
  ページ数の多い本や詩が好きなほうがいいね。
  話は変わるが、源氏物語には多くの詩が登場するから、
  読んでる最中はコキンワカシュウも同時に読んでいるような気分になった。




■ ★☆☆☆☆

  物語に入り込むまですごく時間かかる、これ……。
  他に何も読むものがないときに読んだけど、話の展開があまりにも遅い。




■ ★★★★★
    
  こんな物語がはるか昔に作られていたなんて。
  おそらくは世界で初めて書かれた小説だろう。
  ただ、購入する際には誰の訳で読むのかをちゃんと考えたほうがいい。




■ ★☆☆☆☆

  注釈があんな多いと読めたものじゃない! 混乱する!!!




■ ★★★☆☆

  1000年以上前に書かれた小説としては驚くべき完成度でした。
  文も格調高く素晴らしいものだけど、ただちょっと長過ぎますね。




■ ★★★★★

  源氏物語は、1000年前の日本を写したスナップショットなんだ。
  ゲンジを追うことで、当時の日本の宮廷の様子が分かる。
  ムラサキ女史の偉大さは、人に対する洞察力じゃないだろうか。
  この本にヒーローを求めてはいけない。
  すべての人物に欠点があり、弱さから自己破壊行動を取ることもある。
  それはちょうど、僕らの世界にいる人間のように。  
  まったく違う文化の人々にも共感できるんだ。
  そのことを感じながらページを捲るのが正しい読み方だろう。




■ ★★★☆☆

  ちょっと話を伸ばし過ぎに感じた。
  それからゲンジの美しさの描写が誇張しすぎかなと。




■ ★★★★★

  まず、遥か昔に生まれた作品なのにもかかわらず、
  時の試練に耐えて、今でも読み継がれてる事自体が凄い。
  一言で言うと、この小説は沢山の登場人物が登場する、美しい物語。
  読むときは、時間を作って一気に読んだほうがいいですよ。
  そうじゃないと、誰が誰なのか忘れちゃうので。
  いずれにしても、すべての人が一度は読むべき、
  少なくとも、手にとってみるべき作品だと思います。




■ この作品は、おそらく世界最古の小説だ。
  そして、史上最も美しい小説の1つでもある。  




■ ★★★☆☆

  興味深いストーリーが描かれた日本の古典。
  でも、何で登場人物が男も女も全員あんなメソメソしてるの~!




■ ★★★★☆

  そう、ストーリーは素晴らしいんだけど、泣いてる時間が多すぎる。




■ ★★★☆☆

  人類史上初めて書かれた小説という評価を私も何度か耳にしていた。
  そして日本文化に多大な影響を与えた作品であり、
  しかも女性によって書かれているということを。
  これだけの歴史を持つ傑作の古典は他に多くは存在しないでしょうね。
  ヨーロッパなんか暗黒時代からようやく抜けだしたような頃だし。




■ 個人的には大嫌いな作品。混乱するし、焦点が分からないし、
  世界から送られている賞賛に値するような作品とは思えない。 




■ ★☆☆☆☆
 
  600ページまで読んだところでギブアップ。
  私は今まで途中で読むのをやめた事がなかった人間なんだけど、
  それでも途中で諦めざるを得ないくらい、精神的に辛くなっちゃうくらい退屈だった。




■ ★★★★★

  正直全部読める気がしない。
  世界初の、そして最高傑作と呼ばれる作品だから読破したいけど……。




■ ★★☆☆☆

  人類史上初の小説であり、ヘイアンの宮廷が描かれた興味深い作品とされてる。
  だけど登場人物に深みがないし、人間としての面白みがない。
  ゲンジは気持ち悪いのに、なぜか多くの美女に愛されてて意味が分からない。
  一番心のつながりが深い女性は、誘拐して育て上げた人だし。
  文章からも「ページをめくるのももどかしい」というような興奮が得られない。
  おそらくは翻訳にも問題があるんだろうとも思うが。
  この小説のベストパートは、天皇とゲンジの母親との関係性が描かれた序盤。
  その2人のことだけを描いた作品を読みたかった。
  そっちのほうがもっと面白い作品になったと思うから。




■ ★☆☆☆☆

  「世界で一番古い小説」。
  読破するまで私を支えてくれたのは、その称号だけだった。




■ ★★★★☆

  1000年前の世界に連れて行ってくれる魅力的な作品。
  当時の人たちと現代人の違いと共通点も大変興味深い。




■ ★★★★★

  世界最古、そして女性が著した初の恋愛小説と言われている作品だ。
  登場人物の心理をこれでもかというくらいに描き、
  50年以上に渡るドラマに登場する人物たちに、個性を与えている。
  ヤスナリ・カワバタはノーベル文学賞授賞式で、この小説をこう評してる。
 「日本の最高の長編小説であり、この作品に及ぶ小説はいまだ日本にはない」と。 
  



■ ★★☆☆☆  

  この作品は、基本的には11世紀の昼メロなんだと思う。
  だから笑ってしまうようなシーンもありつつ、
  同時にかなり退屈に感じてしまうようなシーンもある。
  好きなパートもあるけど、普段読んでる小説とはかなり違いがありましたね。
 



■ ★★★★☆

  作品を楽しむためには、この作品が1000年以上も前に、
  違う文化を持つ国で誕生した小説ってことを認識しないといけない。
  そして登場人物の性格は、当時の価値観から形成されてるということも。
  ゲンジはヒーローだけど、現在の価値観で言えばそうではない。
  特に女性を騙したりしている点は受け入れられないだろう。
  精神科医から温かくも激しい叱責を受けるべき人間なんだ!
  それから、ライザ・ダルビーの「紫式部物語」も事前に読んだほうがいい。
  ゲンジの考え方とかを理解するのに役立つから。
  



■ ★★★☆☆

  私にとっては、必ず読まなくてはいけない作品だった。
  全員にお薦めできる作品でもある。単純に、世界初の長編小説だから。
  ストーリーは、当時の日本の宮廷について語られている。
  文化的な功績としては、ムラサキ・シキブが抱いていた、
  理想的な宮廷の姿を垣間見ることが出来る、ということかしら。
  実際は作品で描かれているような物ではなかったと思うの。
  思い出を書き綴ると言うよりは、彼女の理想を描いていたように思います。




■ ★★★★★

  ゲンジモノガタリに対する評価は言い尽くされているように思う。
  「世界初の小説」、「最高傑作」、「ヘイアン時代を知るための情報の宝庫」、
  「風刺作品」、「偉大な恋愛小説」…………。どれも正しい評価なんだろう。
  きっとそれぞれの見方によって異なるんだろうね。
  僕からするとこの作品は、素晴らしい完成度を誇る「自叙伝」だ。
  本当の名前すら分からないムラサキという著者。 
  彼女自身がこの物語の本当のヒロインなんじゃないだろうか。




  

「世界最古の小説」というワードが非常に目立ちました。
そしてそのワードに惹かれて手にとって見た、という方もとても多かったです。



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[ 2015/07/02 23:00 ] 社会 | TB(0) | CM(1)


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