月に寄りそう乙女の作法 まとめ

シナリオ

女子校潜入系女装ゲー。

その学校が服飾専門学校で、ヒロインたちはみんなファッションデザイナーを目指している。
この設定はかなり特徴的だ。
着るならともかく、服を作ることにはまったく興味のなかった私には、かなり新鮮な世界観だった。
きっとシナリオライター自身、実際にこういう道を志したことがあったに違いないよ。

ただ、エロゲー好きとファッション好きはかなり対極的な嗜好なのではないかと思うわけで。
ひょっとして、業界の目指している「女性ファンの獲得」とかいう方向性に沿ったものだったりするのだろうか。

個別シナリオ別評価
  ルナ > ユルシュール >> 湊 ≧ 瑞穂

ストーリーの完成度は、ルートによってややムラがある。
ルナルートは、やはりメインヒロインだけあって、かなり手がかかっていた。
ツンデレな恋愛模様も、ギャルゲーとして楽しかったし。
クライマックスもきちんと盛り上がる演出が凝らされていた。

ユルシュールルートも、評価できる点はルナルートと似たような点になるかな。
クライマックスが盛り上がるかどうかって、やっぱり大事だよ。

大して、湊と瑞穂のルートはいまいち盛り上がりに欠ける。
朝日がCGに出てこないのは、湊・瑞穂と朝日の原画家が別だかららしい。なるほど……。

オススメ攻略順
  (湊 or 瑞穂) → ユルシュール → ルナ

メインヒロインのルナさえ最後に回してくれば、他は気になったヒロイン順でいいかも。
ユーシェは後回し気味のほうが、読後感はよくなりそう。

テキスト

ギャグ的な意味では、さほど評価できない。
滑ってるな~と思うのも多かったし。

独白もちょっとこってり気味で、私はかなり斜め読みで済ませてしまっていた。
セリフの言い回しもあんまり好きじゃなかったり。

キャラクター

キャラは立ってはいるけれど、それが作品の魅力になるかと言われたら、やや微妙。
湊とかかなり不憫なキャラなはずなのに、ちょっと存在感薄かったし。
そういう意味で評価できるのは、ユーシェかなぁ。
普段は強気で見栄っ張りなのに、実はコンプレックスの塊という設定はとてもよかった。

登場人物がみんなハイスペックなのは、ある種の爽快感はある。
しかし、主人公にエロゲ主人公としての自覚が薄かった。
性的にものすごく淡泊なんだよなぁ。
もっと下半身でモノを考えてもよかったと思うんだよ? ドMに目覚めるとかさ。
18禁じゃなければこれでもいいと思うけど、やっぱりエロゲーだしなぁ。

そして、りそながとてもカワイイ。
りそなルートはよ!!!

CG

CGは109枚、うちHCGは35枚程度。
日常シーンでの一枚絵が多い。贅沢に感じるレベル。

HCGでは、デッサン狂ってる絵が散見されたのは残念。
たぶん原画家の片方の人が、あまり絵が上手じゃなかったのではないかと思う。

ファッションを扱っている作品だけあって、女の子の服装はなかなか可愛かったんじゃないかな。
ショーでのドレスはキレイだったしね!
ルナの私服は白よりも黒のほうがよかったよーな気もしないでもない。

Hシーン

薄い。実用性はほとんどない。
ピー音の入るセリフもなし、テキスト的な興奮度もなし。
女装ゲーだとHシーンにけっこう期待してる部分があったから、かなり悔しいかも。
この不完全燃焼感は、女装系抜きゲーを探したくなってしまうレベル。

そして、Hシーンを入れる場所がないからって、分岐で回数稼ぐのはズルい。
回数を重ねて、Hが好きになっていってしまう女の子を見るのも、楽しみのひとつじゃないか。
そのワクワク感を奪おうというのか? 何を考えてるんだ

ただ、ルナに攻略されてしまう展開があったのだけは評価。

声優

気になるくらい下手な人も、お気に入りになってしまう人もいない。ふつう。
強いて言えば、ルナの声優卯衣だけは、他の作品に出てたら意識してしまうかもしれない。

音楽

オープニングムービーは、曲も合わせてふつう。
ただ、湊に男バレしてオープニングが流れる展開はとてもよかった。

他のBGM・ボーカル曲も、特に気になるものはなかったかな。

システム

アイキャッチの勢いが異常。
どうしたのあれ。面白かったけど!

それ以外、特にコメントすることはありません。

総評

「Navel」10周年記念作品とのことだけれど、良作には一歩及ばず。
エロゲーとしてのアクが薄いのが残念だった。
ハイスペックなヒロインに身も心も奉仕したい!という願望がある人にはオススメできる。
私の評価は、凡作★2個です。
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コメント

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なぜ批評空間で釣り乙は60点台なのよ!
てか乙りろFDが80点台‥

つり乙ファンの方には不快な思いをさせたでしょうか。申し訳ありません。
批評空間を見る限り、ルナ様ファンがこのゲームを高く評価しているようです。
私はりそなファンでしたので、その点で既に音楽性の違いがあるかもしれませんね。

ご質問についての答えは以下にまとめさせていただきました。

「つり乙、低評価の理由」
 1. 攻略可能ヒロインが私のタイプではなかった
 2. 魅力的な攻略不可ヒロイン
 3. 湊・瑞穂シナリオがつまらない
 4. 女装ゲーとして、期待外れのHシーン

「乙りろ2、高評価の理由」
 1. エッテリベンジシナリオが面白い
 2. りそな以上にエッテがかわいい
 3. 魅力的な男性キャラ
 4. 開き直ったHシーン

乙りろは、Hシーンを含めて「期待せずに始めたら、意外とよかった」という印象が、高評価に繋がっているように思います。
逆に、つり乙は、女装ゲーに持っていた期待を裏切られたという印象が強く残っています。

またなにかあればお気軽にコメントいただければと思います。ありがとうございました。