会話で失敗しないために今まで研究し続けてきたコミュニケーションノウハウを公開する。

少し前に飲み会でウンチクを語るおじさんが話題になりました。



本来楽しいはずの飲み会の場で、望んでもいないウンチクを語られ、偉そうに説教され、辛い思い出を残してしまうのは不幸です。

一方で、年を取ってくると、だんだんと周りが自分に甘くなってきます。
そうすると相手を気遣う気持ちも徐々に薄れてきて、一人で気持ちよく喋ってしまう気持ちもよくわかります。

僕はこれまでの人生でたくさんのウンチクおじさんに出会い、そのたびに

「自分がウンチクおじさんにならないためにはどうしたらいいか」

を研究してきました。

研究の結果見つけたのは、コミュニケーションにはその場に適した3種類のパターンがあるということです。

  • 対話型コミュニケーション
  • 説明型コミュニケーション
  • 司会型コミュニケーション

の3つです。

場面に適したコミュニケーションスタイルを選択し、スタイルに応じた技術を身に付けておけば、ウンチクおじさんに陥る可能性は大幅に小さくなるでしょう。

一つひとつ見ていきましょう。

対話型コミュニケーションとは

対話型コミュニケーションとは、主に1対1で会話をする場合に使います。
対話型のコツは、とにかく一文を短くすること。

僕たちが一生懸命に会話するときに陥りがちな罠は、とにかく話が長くなってしまうことです。
自分の話ばかりしてしまう人、たくさんいますよね。

望んでもいない長い話を聞かされると、たいていの人ががうんざりして飽きてしまいます。
尊敬する人のビジネス本はいくらでも読めても、興味のない人の長文は苦痛なのと一緒です。


できるだけ一文を短くしましょう。


対話型コミュニケーションには様々な会話テクニックがあります。

短い一文でやり取りすることを念頭に置きながら、会話の中にテクニックを散りばめていきましょう。


â– Q&A

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一問一答形式で質問と回答を繰り返すテクニックです。

初対面のような、お互いのことをよく知らない場合に使います。
Q&Aをきっかけに共通の話題、共感できるトピックを探り当てるのが理想です。

どの対話でも使う汎用的なテクニックですが、Q&Aばかりが続いて相手の話を掘り下げられないと、だんだんと白けてきてしまうので注意が必要です。

共感できる話題を見つけたら、次の話題に進む前にじっくり掘り下げましょう。


■ボケ・ツッコミ

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ボケ・ツッコミ型のコミュニケーションが取れる人は貴重です。
特にツッコミ上手な女の子はそれだけでコミュ力上位1%人材なので大切にしましょう。

ボケ・ツッコミの難しいところは、相手がいなければ成り立たないところです。
ツッコミも「なんでやねん!」と言うだけでなく、言い換えたりオトしたり、様々なバリエーションの引き出しを持っておく必要があります。


■想い人

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大好きな彼氏の夢の話を聞いて嫌がる女の人はあまりいないように、聞き手が話し手に好意がある場合のコミュニケーションです。

お互いに信頼関係が築かれた状態で、男女の場合は優勝済みである場合が多いです。

逆に言えば、ここまで信頼関係があって初めて、ウンチクを語ったり自分の話を長々とすることが許されるわけで、
ウンチクおじさんの悲劇はこのコミュニケーションスタイルを、むしろ自分を嫌っている相手にかましてしまうことなのです。


■要約・言い換え

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コミュニケーションに相槌は大切だ、という話はどこでも言われますが、相槌だけでは芸がない。
相手の話を要約して繰り返しましょう。
また、適切な言葉で短く言い換えるのも有効です。

相槌よりも「よく話を聞いている」感が出ますし、頭の回転が速いかのような印象を与えることができます。
あえて要約する内容をズラして「ボケ・ツッコミ」に移行するのもありです。


■共感・展開・共通の話題

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男女の会話において最強のテクニックがこれです。
相手の話に共感して、そこから話を広げましょう。

海外留学経験がある男女が出会ったとき、自然と仲良くなっているように見えますよね?
地元が同じ人とか、同じ部活をやってた人とかもそう。
タバコ部屋で絆が生まれるのも、ゴルフやってる人が仲良くなるのもそう。

「共通の話題がある」ということは、二人の距離を縮めるきっかけとして極めて重要です。

老若男女、全ての相手に使える最強のテクニックです。

ここで裏技を紹介したいのですが、「共通の話題」は偶然とか運命に頼る必要はないんです。
たまたま同じ話題を持っていたら運命かのように感じてしまうかもしれませんが、要は経験しておけばいいので、自分自身が色んな体験を積んでおくことが大切なんです。

ネットで見聞きした情報ではなく、自分の目で見て自分が感じたことを、自分の言葉で語りましょう。
一次体験にこそ、魂が宿るのです。

説明型コミュニケーション

次に紹介したいコミュニケーションスタイルは「説明型」です。
「説明型」というのは、面接でよくあるように、自分のことを説明し、わかってもらうためのコミュニケーションです。
このようなコミュニケーションの場合は、多少長くなっても問題ありません。
というのも、相手に「聞く準備」ができているからです。

ただ、一文はできるだけ短く、読点(、)が3つ以上続くような話をしてはいけません。
というのも、人間は聞いた内容が長すぎると脳内で整理できなくなってしまうからです。

「~で、~で、~だから、~だけど、~だし...」

というように、文をダラダラ続けるのは控えて、できるだけ文を短く区切りましょう。

ビジネスでは結論から。
普段の会話では起承転結のように、オチをつけるのがいいと思います。

  • 報告
  • 説明
  • 紹介
  • 物語
  • 教育
などの場面で説明型のコミュニケーションが取られます。

それ以外の場面で説明型を使うと、うんちくおじさんになってしまうわけです。

相手が聞く準備ができているかどうか?

が鍵になります。

コミュニケーションの引き出しを持っておき、相手が望むスタイルを提供できるようにしてきましょう。

司会型コミュニケーション

最後に、司会型コミュニケーションについてです。
合コンの幹事、飲み会で最も立場が上の人は司会型コミュニケーションを駆使する必要があるでしょう。
仕事で大人数の会議でもこのようなコミュニケーションスタイルが求められます。

司会に求められるのは、場の空気を適切に掴んで話を振り、話題を作り、盛り上げ、ツッコミ、ボケを拾い、話をオチをつける能力です。
あまり脚光を浴びることはありませんが、実は極めて高度なスキルで、司会を上手にこなせる人材はなかなかいません。

司会型コミュニケーションのテクニックは以下のようなものがあります。

■話題提起
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話を広げるきっかけとなる話題を提供する役割です。
ただ、意味不明な話題を作って、周りにいる人に順番に答えを聞いていってもだいたい白けます。

というのも、答える人は芸人ではなく一般人で、全ての人が面白い話ができるとは限らないからです。
自分が盛り上げていかないといけません。

あと、「最後にデートしたのはいつ?」みたいな性的な話題に寄せすぎると引かれる可能性もあるので、できるだけリスクを避けつつ、振るならあくまで軽いノリで話しましょう。


■ファシリテーション
話を前に進めるテクニックです。
話題を進めるだけではなく、たとえば2次会の店に行く空気を作ったり、大学生だったらゲームを始めたりするのも一種のファシリテーションです。


■イジりイジられ
身内でお互いの関係性が確立している時に使います。
基本的にイジられる方は「おいしい」のですが、プライドの高い人をいじるとたまにキレられるのでよくよく注意が必要です。
あと、合コンとかで身内ネタで盛り上がりすぎるとだいたい引かれるので、「ほどほどにする」か「同じ空気を完璧に共有する」ことを目指しましょう。


司会型コミュニケーションのテクニックは他に以下のようなものがあります。

  • 盛り上げ
  • ピエロ
  • タイムキープ
  • 要約・まとめ
いずれにしても大事なのは、周りを盛り上げ、「参加者に楽しんでもらいたい」という奉仕の心だと僕は思います。

みんなに飲み会を楽しんでもらいたい。
そのために自分は何ができるか、という心が幹事の基本的な心構えです。


最後に、全てのテクニックの土台となる「心」の部分を紹介します。
スポーツと同じで、コミュニケーションも心・技・体が大切なのです。

明鏡止水の心
合コンで予想以上に可愛い子が現れたとき、全然話せなかったことがありませんか?
僕はあります。

憧れていた先輩が不意に現れたとき、全く口が回らなくなったことがありませんか?
僕はあります。

「明鏡止水」とは、曇りの無い鏡と澄んだ水面のように、安らかに落ち着いた心境を言います。
誰が来ても、どんな場面でも、心を真ん中に置いて、いつも通りの自分を出しましょう。

ちなみに僕はこれができずに、いつも可愛い子がいる合コンではほとんど話ができません。


ガイジン化
「ガイジン化」というのは、とにかくテンション高く接していくことです。
ガイジン化はスーパーサイヤ人状態とも呼ばれることがあります。

この状態の素晴らしいところは、言葉が次々と出てくることです。

ガイジン化するのに一番いい方法は、街で何人か知らない人に挨拶をしてみることです。
ガイジン化を妨げる最大の要因は「恥ずかしい」という気持ちですので、逆に自分から恥ずかしいことをしてみれば、開き直って殻を破ることができます。


さて、ここまで僕が研究してきたコミュニケーションスタイルの多くを書いてきました。
文章の良いところは、他人が積み重ねた思考をごく短時間にトレースできることです。

この記事が誰かの役に立ち、どこかで幸せな飲み会につながれば嬉しいです。