祇園祭

2018.07.28

京都・洛中 祇園祭・後祭2018 宵々々山 ~屏風祭~

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祇園祭の宵山では、民家が屏風など自慢の調度品を飾って通行人に見せる、屏風祭が行われます。山鉾を見て歩くのも良いですが、贅を凝らした屏風祭を見て歩くのも楽しいですよ。

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こちらは藤井紋さんの屏風祭。見事な屏風と共に、とてもリアルなミニチュアの山鉾が飾られています。

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大きく元の店先を明けているのは、無名舎の屏風祭。元は白生地問屋を商っていた商家で、毎年センスの良い飾り付けを見せてくれます。

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この無名舎は、家のずっと奥まで見通す事が出来ます。京の町家がまさしく鰻の寝床だと判る景色ですね。

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そして、野田家の屏風祭。鵯越の戦いと屋島の戦いを描いた屏風が飾られています。ここではヒオウギではなく、なぜか百合が飾られていました。

屏風祭を見て歩くのも、人出の少ない後祭の方が良いかな。前祭だけのところも多いけれど、後祭だけでも結構楽しむ事が出来ますよ。

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2018.07.27

京都・洛中 祇園祭・後祭2018 宵々々山 ~浄妙山・橋弁慶山~

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数ある山の中で、アクロバティックなご神体を持つ山が二つあります。それが浄妙山と橋弁慶山です。

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浄妙山は宇治川の合戦に題材を取った山で、一来法師が三井寺の僧兵・浄妙の頭上を飛び越して先陣をとった故事にちなんでいます。別名、悪しゅう候山とも言い、巡行時には二つの像が上下に重なる事になります。

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もう一つは、謡曲「橋弁慶」に題材を取った山で、言うまでも無く弁慶と義経が五条大橋で戦う姿を現しています。

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この山がアクロバティックなのは、義経が足駄の前歯一つで欄干に乗っている事で、巡行中絶対に外れないとは、500年前の職人の凄みを感じます。

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宵々々山の会所巡りもここまでてです。まだまだ祭りは続きますが、私はここで引き返す事にしました。後祭りは前祭に比べて人出が少ないですが、祭り情緒を楽しむにはちょうど良い感じですね。明日はもう一つの宵山の楽しみ、屏風祭りをお届けします。

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2018.07.26

京都・洛中 祇園祭・後祭2018 宵々々山 ~黒主山~

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八幡山のある新町理通りから一筋東にあるのが室町通り。ここには三つの山があり、真ん中にあたるのが黒主山です。

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謡曲「志賀」のなかで、六歌仙の1人、大友黒主が志賀の桜を眺めるさまをテーマにしており、ご神体が上を向いているのはそのためです。

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これが大友黒主が見上げる桜で、本物と見紛う程よく出来た造花ですよ。この花は、家に悪事を入れないお守になるのだとか。

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黒主山のコスチュームは、黒で統一されていて洒落ていますね。洒落と言えば、食べられるちまきを最初に売り出したのもこの山で、左端の発砲スチロールの中に入っています。1400円と少し高めですけどね。

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黒主山の近くにあるのが誉田屋源兵衛登り鯉。2008年に創業270年を記念して始められたイベントで、270匹から始まって毎年一匹ずつ鯉が増えていくという趣向です。今年は280匹居たはずですが、まだまだ余白はあるので、この先もきっと続くのでしょうね。

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2018.07.25

京都・洛中 祇園祭・後祭2018 宵々々山 ~八幡山~

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北観音山から新町通りをさらに上がると八幡山が現れます。古くから町内に祀られる八幡宮をご神体とする山です。

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これがそのご神体。総金箔貼りの豪華な造りですね。中には応神天皇騎馬像が納められているそうです。また、鳥居は2基あり、宵山で使われるのは古い方で、巡行では新しい方が用いられるのだとか。新しいと言っても天保9年の作ですから、歴史の古さが判るというものですね。

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町会所に飾られた懸装品の数々。鉾に比べれば小さな山ですが、 実に様々な部品から成り立っているものですね。一つ一つが豪華なのは、各町内で競い合ってきた事を物語っています。

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こちらは巡行時に鳥居の上に飾られる鳩の彫り物です。古い方が左甚五郎作と伝わるもので、平成23年まで実際に使われていました。新しい方が平成24年に新調されたもので、現在はこちらが使われています。雌雄一対だそうですが、とてもリアルに作られていますよ。

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その鳩にちなんだ授かり物が鳩笛です。大小、雌雄一対、色違いなど様々なバリエーションがありますね。この鳩笛は子供の夜泣きにご利益があるのだそうです。

そのお授け物を売るのは子供たち。ここでも童歌は歌われているのですが、残念ながら撮影している間は聞くことが出来ませんでした。結構忙しそうだったから、仕方がないのかな。売り子と兼ねていると難しいのでしょうね。

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2018.07.24

京都・洛中 祇園祭・後祭2018 宵々々山 ~北観音山~ 

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南観音山と兄弟の様な関係にあるのが北観音山。距離も近いし、どちらも観音様をご神体としています。一説には、南観音山のご神体が北観音山のご神体に恋をされているのだとか、いないとか。暴れ観音なんていうイベントもありますね。

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ただ、宵山における佇まいは随分と違います。まず、北観音山はそもそも拝観が出来ないのですね。そして、他の山鉾の様にちまきなどのグッズを売る事をしていません。祇園祭の中でもここぐらいじゃないのかしらん。

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でも、祇園囃子の演奏は盛んで、ほとんど一晩中演奏しているんじゃないかと思うほどです。

その祇園囃子を暫しお聞きください。宵山情緒を少しでも感じて頂けたのなら幸いです。

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2018.07.23

京都・洛中 祇園祭・後祭2018 宵々々山 ~南観音山~

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祇園祭が前祭と後祭に分かれてから、もう5年になるのですね。最初はとまどいもありましたが、今ではすっかり定着した観があります。

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ただ、予想どおりというか、後祭の人出は少ないですね。実数は判りませんが、体感としては半分にも満たないんじゃないかしらん。

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でも、そのぶんゆっくりと見て回れるというメリットは大きいですね。混雑して困るのは大船鉾くらいかな。

毎年楽しみなのが南観音山の童歌。練習が行き届いているのか、良く揃っていますね。

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そして、こちらが売られているグッズの数々。可愛い歌声のおかげか売れ行きも上々の様でした。我が家も今年の粽は南観音山です。

ただ、残念なのが拝観時間が午後6時までで、昼間に行かないと上がれないのですね。夜の方が人出が多いのになぜんでしょう。あまりに多すぎるのを警戒しているのかな。来年は時間を早めて行ってみる事にしようかと思っているところです。

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2018.07.21

京都・洛中 祇園祭・前祭2018 宵々々山 ~月鉾・函谷鉾~

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南の鉾町から四条通りへと出ました。宵々々山では、まだ歩行者天国ではありませんから、車がどんどん走ってきて結構危ないです。警官も声を張り上げて歩道を歩くように警告していましたね。

その中で一段と目立つのが月鉾です。数ある山鉾野中でも最大級を誇り、懸装品も一段と豪華な事で知られます。ただ、不思議に思ったのは真木の頂上にあるはずの月が見えなかった事で、帰ってから写真を拡大してみてもありませんでした。これってどういう事なのでしょうね。

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月鉾も以前に上った事があるのでパスしました。もっとも、この時間帯になるとグッズもほとんど売り切れており、月鉾の人気の程が伺い知れます。

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月鉾の斜め向かいにあるのが函谷鉾です。ここはまだ上った事が無い鉾の一つで、今年はと狙っていたのですが、肝心の私の体力の方が限界に来てしまっており、通りを渡ってまで行く元気が無かったです。

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この鉾の前掛けは重要文化財に指定されている貴重なもので、巡行時には複製品が取り付けられています。オリジナルは宵山のときにしか見られないので、来年はぜひ行ってみたいですね。

最後はその函谷鉾の祇園囃子で閉める事にします。予定では今日は後祭の宵々々山に行っているはずなので、来週はその様子をお届けしますね。

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2018.07.20

京都・洛中 祇園祭・前祭2018 宵々々山 ~油天神山~

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太子山の北側にあるのが油天神山。古くから風早町に祀られていた菅原道真公を勧請して作られた山で、霰天神山と区別するためでしょう、通り名の油小路から取って油天神山と呼ばれます。

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ここの駒形提灯は、他の山鉾とは色合いが違いますね。もしかしたら、以前の白熱電球を使っているのかしらん。それとも、白熱球色のLEDなのかな。どちらにしても、今となっては独特ですね。

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ここは懸装品が近代日本画家の手に依るのが特徴で、見送りが梅原龍三郎画伯の朝陽図、胴掛けを前田青邨画伯の原画を元に作成されています。歴史は浅いかも知れませんが、何とも豪華なものですね。

油天神山では、わらべ歌というものはなく、ひたすら可愛い声で連呼しています。このあたり、各山鉾ごとの特徴が出ており、面白いところですね。ここも太子山と同じく休憩所があり、疲れた足を休めるには有り難い場所でした。

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2018.07.19

京都・洛中 祇園祭・前祭2018 宵々々山 ~太子山~

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保昌山と対極に、西の外れにあるのが太子山。ここも意外と言うと失礼にあたるけれども、人出の多い山の一つです。一つには椅子が沢山あっって、休憩所の様になっている事も関係しているのかな。

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今年のもう一つの目的は、この太子山にありました。この新調された胴掛けを見ておきたかったのです。太子山のオリジナルの胴掛けは、インド刺繍の見事なものなのですが、いかんせん老朽化で対策を迫られていました。しかし、インド刺繍で復元するとなると途方も無い金額が掛かるというので、より安価なベトナム刺繍で新調する事にしたのだそうです。安価と言ってもそれは緻密な出来映えで、うっとりと見とれる様な鮮やかな刺繍でした。これでまた、祇園祭の見所が増えた事になりますね。

このわらべ歌にあるように、太子山の御利益は智恵を授かる事にあります。人気の秘密はここにもあるのかな。受験を控えたご家族は、ここに来てお守りを貰うと良いかも知れませんね。

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ここに掛かっている胴掛けは宵山の飾り用です。巡行時には、ベトナム刺繍の胴掛けが飾られた事でしょうね。その姿はまた来年以降の楽しみに取っておく事とします。

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2018.07.18

京都・洛中 祇園祭・前祭2018 宵々々山 ~船鉾~

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鶏鉾から一筋超えた新町通りには船鉾があります。今は後祭の大船鉾がありますが、少し前までは唯一の船型のユニークな姿をした鉾でした。

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ここも宵山となれば大混雑する道で、確か一方通行になるんじゃなかったっけ。でも、この日はまだ比較的余裕があり、立ち止まっての撮影も楽に出来ました。

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ここは以前にじっくり見たことがあるので、今回はパス。祇園囃子を聞きながら、外を見て歩くだけにしました。

祇園囃子は一つの鉾に何曲もあり、宵山用の曲もあるそうですね。それをいちいち覚えていかなくてはならないのですが、囃子方の人たちも大変でしょう。ちなみに鶏鉾では、真ん中に楽譜らしきものが置かれており、初心者はそれを見ながら演奏している様でした。

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宵山と言えば駒形提灯。今はLEDが中心ですが、かつてはロウソクの明かりでした。いちいち火を点けるだけでも大変だったでしょうね。色合いも明るさも随分と違っていたのかな。そんな昔の宵山も見てみたい様な気がします。

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