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2009.08.31

MITOUJTAG Lightの販売終了まであと12時間

8月半ばにリリースしたMITOUJTAG Lightですが、これまで非常にたくさんの方からのご注文をいただいてまいりました。
お買い上げいただいた皆様、本当に、本当にありがとうございました。

あと12時間ほどでで8月が終わります。夏の終わりとともにMITOUJTAG Lightは販売を終了させていただきます。
MITOUJTAG Lightは今後しばらくの間リリースする予定はございませんので、悩んでいる方もそうでない方も、どうかお見逃しなく。

9月にはサービスパックをリリースします。ALTERAの各種FPGAの書き込みにも対応させるべく、開発を行っています。9月はMITOUJTAGがさらにグレードアップする月にしたいので、どうぞ皆様、応援よろしくお願いします。

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Spartan-6ボード設計中

Spartan-6ボードの設計を本格的にスタートしました。
基板に部品を配置した段階で放置していたのですが、
急ピッチで作業を再開し、およそ一晩でここまできました。
Sp6brd_0831

DDR2 SDRAMまわりの配線は、昔設計したPCI Express評価ボードのパターンを参考にして引いています。電源、USB、DDR2という一番難しいところが済んだので、このペースなら、あと2日くらいで出図までいけるでしょうか。

9/2出図、9/9基板到着、9/14実装完了、9/15 FPGAカンファレンスでデモ・・というスケジュールでいけるでしょうか。

P.S.
今日、デバイスが届きました。海外の代理店からです。
これがその噂のSpartan-6デバイスです。

Sp6omote_2

裏面はこんな感じです。現時点で入手可能なものは、このCSG324パッケージのものしかありませんでした。
Sp6ura

0.8mmピッチのBGAで、FT256よりも狭いピッチです。
さあて作るぞ

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2009.08.29

Spartan-6の入手

先週、海外に注文したSpartan-6が、来週の月曜日には手元に届きそうだ。早い。
どうした!日本の代理店!

別件で注文したSpartan-6評価ボード「SP601」は、出荷されたものの、シンガポールの税関で止まっているらしい。End User Letterを送れと来た。これを送ればすぐに手に入るのかもしれない。

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2009.08.27

Spartan-6のデバイスを発注しました

2つの代理店にSpartan-6を10個づつ、計20個発注しました。ひとつは国内、もうひとつは海外です。
8月に出荷開始とアナウンスされたようですが、やはり一般の人が入手できるようになるのは9月なのでしょう。9月にわずかな量が出回って、その後、徐々に流通していくという感じだと思うのですが、どうなることでしょう。

中断していたSpartan-6オリジナル評価ボードの設計も、明日から再開しようと思います。8月中に設計を終わらせられれば、9月の頭に部品が届くと同時に実装し、FPGAカンファレンスでデモできればよいなと思います。

懸案だった、EZ-USB FX2LP(QFNパッケージ品)の入手ルートにも目処が立ちましたし。とりあえず140個確保。

草の根レベルですが、9月中には日本中の誰もがSpartan-6を試してみることができるような製品を出していきたいと思います。

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BRC-14VGが少し安定しました

昨日書いたBRC-14VGの件ですが、少し安定しました。

2台のBRC-14VGをつないだとき、PPTPクライアントの設定で、PPTP接続のMTUを1400くらいにするとうまくいくようになりました。

今までは片方のBRC-14VGでPPTPサーバとPPTPクライアントを両方動かし、パソコンから1台目のBRC-14VGへはPPTPでつなぎ、2台のBRC-14VG間をインターネット越しにPPTPでつないでいました。このときは、1週間程度ならうまくうごいていました。(1週間くらい動かすとリブートを繰り返して落ちる)
しかし、一昨日あたりから、パソコンとBRC-14VG間を普通にLANで直結するようにしたところ、1400バイトくらいのPingを打つと、すぐにModem hangupと表示されて接続が切れてしまい、まったく使い物にならなくなっていました。

どうやら、前はパソコンと1台目のBRC-14VGにつなぐときに自然にMTUが1372バイトくらいに制限されていたので、うまくうごいていたっぽいです。普通にLANで接続するようにしたら、1424バイトくらいのパケットが流れて、BRC-14VG間のPPTPがハングアップしてしまっていたようです。

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2009.08.25

ブロードバンドルータBRC-14VGをバウンダリスキャン

私はPLANEXのブロードバンドルータを2台使ってPPTPを張っているのですが、どうも調子が良くないのです。あまりにも頻繁にハングアップするし、接続もすぐに切れてしまうのです。

あまりにも調子が悪いので、分解してみました。
中身はこんな感じでした。

Brc14vg_1

CPUはIntelのIXPというやつで、XScaleをコアとして暗号化回路などが組み込んだものです。なるほど、「VPNをハードウェアで処理」という謳い文句はこのことを言っているのですね。専用の暗号用ASICを積んでいるというわけではなく、暗号エンジンが組み込まれたCPUを使っているというわけなのですね。どうりで部品点数が少ないわけです。

はて、そういえば、IXPっていう名前をBSDLファイルを整備していたときに見たような・・
ということで、MITOUJTAGをつないでみました。

基板上にはJ8という、いかにも20ピンのARM用JTAGっぽいコネクタがありました。
ピン配置を参照しながらここにピンヘッダを立て、JTAGケーブルをつなぎました。
Brc14vg_jtag

MITOUJTAGで自動認識ボタンを押すと、嬉しいことに一発で自動認識してくれました。

Brc14vg_detect

やっぱりARM互換のピン配置でしたか。
バウンダリスキャンでIXP422のピン配置も正しく表示できているようですし、ピンの入出力状態も観ることができているようでした。未知の基板が解析できたこの瞬間は、MITOUJTAGを操作していて一番嬉しいものです。

それから、CPUのリセット信号(J8の15番ピンに出ている)をみつけてGNDに落とし、CPUをリセットした後のバスの動作などをロジアナで観察してみました。

Brc14vg_kidou1

EX_ADDRとかいうアドレスバスが計3回動いています。これは、きっとROMからの読み出し動作でしょう。つまりROMから読み出してSDRAM上に展開していると思われます。

起動してから40秒ほどでPCIバスが動き出します。
90秒目付近でPCIの動きに変化があります。きっと、このあたりで起動完了なのでしょう。

Brc14vg_kidou2

また、BRC-14VGの背面にあるリセットボタンは、GPIO(2)というただのI/Oポートにつながっているだけであることがわかりました。これはハードウェアリセットではなく、ただのI/Oポートで、起動時にこのスイッチが押されていれば設定を初期化するというものでした。

おそらく、フラッシュROMはEX_DATAとEX_ADDRというバスにつながっていて、EX_CS0空間につながっていて、EX_RDとEX_WRで制御できます。今度、暇があったらフラッシュROMの読み出しにも挑戦してみたいと思います。

ついでに、CPUのAA22番ピン(TXDATA1)というピンがあって、シリアルコンソールらしき動きをしているようです。暇になったら、この信号も追っかけてみたいと思います。

おまけ
蓋を開けたとき、CPUにはこんな札が貼られていました。
Idsakugo

「原因 ID錯誤」と書かれていて作業者っぽい人の名前が書かれています。私が掴んだ品は、製造工程で何らかの不具合があった物なのでしょうか・・

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2009.08.21

Spartan-6とVirtex-6のパッケージ

Spartan-6とVirtex-6のBSDLファイルを入手することができたので、読み込んでみました。

Virtex-6のほうは、こんな感じです。(クリックで拡大)
Pkg_v6
真ん中に電源ピンがいっぱいあって、左側にトランシーバが並んでいます。1760ピンのパッケージのものはトランシーバはないようです。

電源の端子が
●○●○●○●○
○●○●○●○●
●○●○●○●○
○●○●○●○●
●○●○●○●○
○●○●○●○●
●○●○●○●○
という感じで並んでいるのが面白いです。電源をこのように並べると、隣り合う端子で電流が逆向きに流れるので、相互インダクタンスが減って周波数特性が良くなるそうです。

逆に、電源を
●●●●○○○○
●●●●○○○○
●●●●○○○○
●●●●○○○○
のように並べると、1本1本の電源ライン間の相互インダクタンスが増えて、高周波電流が流れにくくなるそうです。一昔前のデバイスや比較的遅いデバイスはこういう電源配置のものが多いです。デバイスが高性能になるほど、同種の電源が隣合わないように並べられているのが感じられます。

Spartan-6のほうは、こんな感じです。(クリックで拡大)
Pkg_sp6

入手できたBSDLファイルは、BGA225、324、484、676ピンのものでした。これ以外のもの、たとえばQFPパッケージのBSDLファイルはなかったので、おそらく市場に出るのはまだ先なのでしょう。トランシーバ付きのSpartan-6LXTはBSDLファイルはありましたが、デバイスが入手できるのは来年とのことでしょう。

入手したBSDLファイルには、データシートに載っていないパッケージのもあって、今後のラインナップ拡充を匂わせていました。

特電は今、Spartan-6の評価基板を作ろうとしています。基板を設計するにあたって、MITOUJTAGでBSDLファイルを読み込んでおけば、パソコンの画面上で電源ピン配置や信号ピン名の確認ができるので、結構便利かもしれないと思っています。
来月早々にはSpartan-6デバイスのES品が入手できそうなので、どこよりも早く、バウンダリスキャンを使って動かしてみたいと思います。

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2009.08.19

どんなパッケージ形状でも大丈夫

今までのMITOUJTAGでは、パッケージ形状が不明のデバイスでは、小さな灰色の四角で表示していました。

「パッケージ形状が不明」というのは、部品名からもBSDLファイル中に書かれたパッケージ名からも、具体的にどのような形状かを推測することができなかったデバイスのことです。
たとえば、部品名が、XC3S1200E FT256ならば、BGAパッケージの256ピンだろうと推測できるのですが、そうはいかないデバイスも多くあります。

MITOUJTAGでそういうデバイスを表示させるには、ユーザの操作によってパッケージ形状ファイルを読み込むことで何とか表示させていました。(下の図)
Pkg_x

しかし、この操作は最初に使う人にとって戸惑うでしょうし、うまく形状がぴったり合わないこともあります。上のSH7780の例では、口の字状に白く囲った部分は本当はピンがありません。無理やりbga25x25というファイルを読み込ませているため、こういう表示になりました。BGAは、だいたいのものは正方形ですが、抜けているピンがあったりするので、すべてのデバイスのパッケージ形状ファイルを用意するのは不可能です。
そこで、どのようなパッケージの形状であっても、BGAであれば自動的に推測させるようにMITOUJTAGを改良しました。

まず、XILINXデバイスをいろいろ読み込んで、面白いものをいくつかピックアップしてみました。
左にある大きなのは、Virtex5のFF1738ピンのものです。図の左側がGTPトランシーバのある場所なので、抜けている(存在しない)ピンがたくさんあります。このデバイスの電源ピンは魚のように見えます。
XCCACM16なんかは、抜けピンがたくさんあります。実物を見てみたいものです。
左下のはコンフィグROMで、長方形のBGAです。これも正常に表示されました。
右側のXCV1000というのはかなり古いデバイスで、真ん中にはピンがありません。
Pkg_xil

ルネサスのマイコンも、抜けピンを考慮してちゃんと表示されました。
Pkg_ren

フリースケールのマイコンなんか、すごいピン配置をしています。
Pkg_frsc

インテルのCPUの形状が表示できたときは、ちょっと嬉しかったです。たしかにこんな感じですよね。PentiumIII XEONとか、Itaniumとかは、なぜかBSDLファイルが入手できたので表示できました。電源が凄い数です。
Pkg_intel

TexasInstrumentsのDSPはMITOUJTAGで使いたいというお客様も多いのですが、このように表示できるなら満足していただけるかと思います。
Pkg_ti

ここまでくると、電源の配置に芸術性を見出すことができるかもしれません。
それに、画面上で端子にマウスカーソルを合わせればピン名とピン番号がわかるので、MITOUJTAGがインストールされたパソコンがあれば、データシートを持ち歩かなくてもピン配置がわかるようになります。

このパッケージ表示機能の機能強化は、Light版のサービスパックや、次期BASIC版で盛り込みます。
お楽しみに。

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信号ウォッチ・ウィンドウ

MITOUJTAG BASIC V2.1のバージョンアップに向けて開発を進めています。

今日実装した機能は、信号ウォッチ・ウィンドウです。
Mjb_beta1

現在扱っているJTAGチェーン上にあるすべての端子の信号を列挙し、「Hを出力」とか「Lを出力」といった具合に、表形式で表示してくれるウィンドウです。
信号名はピン番号や、BSDLファイル中の信号名、ユーザが定義した信号名等でソートすることができます。

今は見たくない信号を隠したり(>や>>のボタン)、隠してある信号を戻したり(<や<<のボタン)もできるようになって、それっぽくなってきました。

このウィンドウは単に信号のHやLを表示するだけではありません。見たい信号の行にカーソルを合わせると、バウンダリスキャン可視化ウィンドウで当該端子に赤丸がつき、さらに、ダブルクリックするとその信号にジャンプして拡大表示してくれます。
Mjb_beta2

たとえば、XTAL_IPという名前をつけた信号はどこかな・・と探したい場合、ウォッチ・ウィンドウをユーザ名でソートして、XTAL_IPを探し、そこをダブルクリックすればすぐに見つけられるというわけです。
同様に、A1番ピンがどこかな・・とか、DONEピンはどこかな・・といったものがすぐに見つけられるようになりました。

まぁ、なんというか、デバッグ中に回路図を見なくてもよくしたい、という邪道な目的のためです。

当然マルチウィンドウなので、ロジアナやバウンダリスキャン可視化と同時に動きます。
実は、こういった機能はMITOUJTAG BASIC Version1.2xのころからあったのですが、BASIC v1.2xやv1.5のは使いにくかったです。マルチウィンドウになってようやく使いやすくなりました。

BASIC版も近いうちにバージョンアップしますので、どうぞお楽しみに。

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2009.08.14

MITOUJTAGライト版を出荷開始

本日、MITOUJTAGライト版の出荷を開始しました。

MITOUJTAGライト版は、趣味でもFPGAを極めたいというハイレベルなエンジニアの方に向けた、個人用バージョンです。自宅にオシロがないという方や、FPGAに埋め込むIPコアタイプのロジアナじゃ満足できない本格的な技術者にお勧めです。

じっくり悩みたい という皆様には大変申し訳ございませんが、
ライト版は今年の夏限定のバージョンとさせていただきます。
販売するのは8月31日までとさせていただく予定です。
(ちゃんとした製品なので、試用期限などはありません。いつまでもお使いいただけます。)

今なら先着20名様に、さらにお得な価格でお求めいただけるキャンペーン価格でご提供しております。この機会にぜひとも、バウンダリスキャンによるFPGAデバッグの世界をはじめてみませんか?

個人向けということで、ちょっとした便利な機能があります。
メインビュー画面でCTRL+Cを押すと、画面がクリップボードにコピーできます。
ブログなどに貼り付けるのに便利です。

Mjlcapture

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2009.08.12

まもなく発売 MITOUJTAGライト版

MITOUJTAGライト版のデバッグも佳境に入ってきました。

バウンダリスキャン実行中にJTAGケーブルひっこぬいたり、ロジアナ動作中にプロジェクトファイルを開いたり・・
普通は行わない操作を行ってみて、変な状態にならないかとか、調べています。

後はインストールマニュアルとオンラインヘルプが仕上がったら、出荷可能になると思います。

ライト版の最大の特徴は、BSDLファイルの内包と、MITOUJTAG Pro2.0をベースにした洗練されたGUI、そして動作の高速化です。

BSDLファイルの内包とは、3986種類のBSDLファイルの中の情報を抽出したデータベースをMITOUJTAG自体に持たせたことです。もう、BSDLファイルを探す必要はありません。デバイスデータベースを構築する必要もありません。他のPCにプロジェクトファイルを持っていったらBSDLを忘れた、なんていうことももうありません。
MITOUJTAGをインストールした直後から、すぐに使えるようになりました。
Mjl_device

登録されたデバイスの一覧はこちらにあります。

メーカー名とファミリを指定することで、デバイスを簡単にJTAGチェーンに追加することができます。今まで使ったことのないデバイスを並べてみてピン配置を観るのもまた一興です。
Mjl_many_2

高速化は、Pocket JTAG Cableの動作が約3倍に速くしました。1000ピン以上ある巨大なFPGAを描画しても、遅くならないように工夫しました。我ながら、本当に使いやすくなったと感じます。

本日からオンラインショップでの注文受付を開始いたしました。
今週の週末には皆様のお手元に届けられるように、最終的な詰めの作業を頑張りたいと思います。

発売記念の特別キャンペーンもいろいろ考えていますので、お楽しみに。

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2009.08.07

夏限定!MITOUJTAG Light版を発売します

今年のお盆休みは、新しいスタイルでFPGAの開発をはじめてみませんか?

まもなく、この夏限定の「MITOUJTAG Light(ライト)版」を発売します。
MITOUJTAGを使うと、BGAの裏側が見え、FPGAが論理合成しなくても動くデバッグができるようになります。
オシロや埋め込みロジアナだけでは決してできなかった「見える・楽しいデバッグ」が待っています。

Mjl_banner

MITOUJTAG Light版は、非営利・非商用目的に限ってご利用いただけるMITOUJTAGの個人向けバージョンで、MITOUJTAG2.0 Proのプラットフォームをベースに構築されています。
ユーザインタフェースは、従来のMITOUJTAG BASIC1.5から格段に進化しており、ロジアナとバウンダリスキャン可視化の同時動作が可能となっています。

Mjl_image

このバージョンは、仕事だけではなく個人でもFPGAの技術を身につけたいというパワフルな方や、先進の回路を趣味で研究する方、展示会や学園際のためにFPGAのデバッグに本腰を入れたいという方を対象にしています。

よって、個人のお客様でもご購入いただけるよう3万円台の価格を目指しました。
具体的にいうと、34,800円です。
Light版は、廉価なBASIC版というわけでは決してありません。MITOUJTAG BASICの中から必要な機能に的をしぼって抽出し、その機能を強化したものです。たとえば、Pocket JTAG Cableの動作速度が2~3倍速くなっていたり、J-WriterをJTAGケーブルとして使うことができたり、目的のデバイスのBSDLファイルを探してくる必要がなかったり、といった感じです。最新のパッチやアルゴリズムも自動アップデート機能で、楽々アップデートしていただけます。

ただし、このバージョンは見ていただいたイメージのとおり、
夏限定です。
燦々と太陽が照り注ぐ夏の間だけの限定バージョンです。

Mjl_cdrom

したがって、秋になったら販売終了します。少なくとも8月いっぱいは発売していますが、9月上旬には販売終了して、従来のBASIC版とPro版の2種類のラインナップに戻ります。
その後の秋や冬、来年春のLight版を作る予定はありません。来年の夏は・・・たぶんないでしょう。

夏限定と言っても、入手可能時期が今年の夏だけということです。もちろん、秋や冬になってもそのままお使いいただけます。試用期限はございませんので、末永くお使いいただけます。

来週にはリリース開始したいと思います。
Light版の詳しい情報についてはこれから書いていきたいと思います。
約1ヶ月間しかリリースしない限定バージョンですが、どうぞよろしくお願いします。

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2009.08.04

コンフィグROMのCFピンをバウンダリスキャンで操作すると・・

XILINXのコンフィグROM、「XCF**P」や「XCF**S」シリーズにはCFというピンがあって、普通はFPGAのPROGとつなぐことになっています。この端子をLレベルにすると、FPGAのPROGがLレベルになってリセットがかかり、再コンフィギュレーションができるようになるというためのものです。

この端子は、バウンダリスキャンで操作することができます。ためしにやってみました。次の波形は、Virtex-5の評価ボード(XCF32P & XC5VLX50FG676の構成)において、コンフィグROMのCFピンをおよそ2秒周期で、H/L操作したものです。

Xcfp_cf

CFピンがH/Lすると、Virtex-5のPROGピン(これはバウンダリスキャンでは見えない)が操作されます。
PROGがLになると、Virtex-5はINITをLにしてリセット状態になります。INITは、コンフィグROMのOE/RESETにつながるので、コンフィグROMのOE/RESETもそれにつられてH/Lします。
PROGがHになると、Virtex-5はCCLKを出力してコンフィグを開始します。そのときのコンフィギュレーションクロック(Virtex-5のJ10番ピン、ROMの12番ピン)がバウンダリスキャンで見えています。

ところが、XILINXから提供されている最新のBSDLファイルでは、このCFピンの操作が禁止されてしまいました。
具体的にいうと、現在XILINXからリリースされているBSDLファイル(Revision 1.4)では、CFピンは入力専用ピンとして定義されてしまっています。ひとつ前のBSDLファイル(Revision 1.3)では、CFピンは入出力可能ピンとして定義されていました。しかも、「CFから出力したいなら、BSDLファイルを書き換えろ」と書かれています。普通の人ならBSDLファイルを書き換えるなんて勇気のいることはしたくありません。
どうやら、XILINXとしては、CFピンをあまり操作させたくないように思われます。
しかし、実際のデバイスは入出力可能となっているようですので操作できます。

BSDLファイル中のコメントによると、
「Virtex, Virtex-E, Virtex-4, Spartan-II, Spartan-IIEは、PROGピンがLになると、JTAGのTAPもリセットされてしまいます。」とあります。

というわけで、Virtex-4の評価ボード(XCF08P & XC4VFX12_FF668)で再実験。
まず、FPGAが空っぽの状態で端子の状態を見ます。
すべてのIO端子が、入力状態で落ち着いています。真ん中に2個ある出力端子は、CCLKとDONEです。
Xcfp_cf_v4_1


ここで、おもむろXCF08PのCF端子をLにしてみます。FPGAのPROGもつられてLになるはずです。
すると、FPGAの全端子がHレベルになって、JTAGチェーンにエラーが・・!
PROGをLにしている間、Virtex-4のJTAG機能は全てリセットされてしまうようです。
Xcfp_cf_v4_2


再びCFをHに戻しても、Virtex-4のJTAGは元に戻りません。バウンダリスキャンで取得した端子の状態は、正しい状態を表していません。再度SAMPLEインストラクションを発行しないと、正しい状態に戻らないようです。
Xcfp_cf_v4_3


というわけで、わかったことは、
Virtex, Virtex-E, Virtex-4, Spartan-II, Spartan-IIEを使ったシステムでは、
コンフィグROMのCFピンをバウンダリスキャンで操作するのは避けたほうが良いということです。Spartan-3ANやVirtex-5では問題ありません。

今回はかなりマニアックな内容でしたが、FPGAって奥が深いですね。

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