アイコン 損失はGPIF5.3兆円だけではない KKRなど3年金共済はいくら損?

スポンサード リンク
 

株は上がり続けるものではない
厚生年金と国民年金の運用 資産137兆円を抱える年金積立金管理運用独立行政法人=GPIFと国家公務員共済組合連合会(KKR)、地方公務員共済組合連合会、日本私立学校振興・ 共済事業団の3共済は、短期資産を含む積立金全体に対する各資産の目標値を、国内債券が35%、日本株25%、外国株25%、外国債券15%としている。

公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は29日、2015年度の運用損失が5兆3098億円だったと正式に発表した。14年秋から運用割合を増やした株式の価格が下落し、5年ぶりの赤字となった。
赤字額はリーマン・ショックのあった08年度より後では最大。運用の透明化のため、14年度末時点の株式保有銘柄や時価総額なども初めて開示した。
 GPIFは14年10月に資産の構成割合を変更。巨額の積立金を市場活性化に結びつけたい政府の意向も踏まえて、株式の割合の目安を国内外で計24%から50%に引き上げた。

<GPIF>
公的年金の大半を占めるGPIFは、昨年10月末の資産構成の見直しで、今回発表のモデルポートフォリオと同じ水準に変更。従来は、国内債の目標値が60%、内外株式がそれぞれ12%(計24%)、外国債が11%だった。
GPIFは、10-12月期に国内債を約5.4兆円減らす一方、国内株は約3.5兆円、外国債は約2.3兆円、外国株は4.3兆円増やした。
年金特会の1.1兆円も加えた積立金全体に占める保有実勢は昨年末に、国内債が43.13%の約59.6兆円、国内株が19.80%の約27.4兆円、外国債が13.14%の約18.2兆円、外国株が19.64%の約27.1兆円だった。

<KKR>
国内債の割合がGPIFより高い3共済のうち、運用資産約7.3兆円のKKRは、2月25日に資産構成の目標値をGPIFと同水準に変更。それまでは国内債と不動産・貸付金が計78%、内外株式がそれぞれ8%、外国債が2%だった。

<地方公務員共済>
運用資産が約18.9兆円の地方公務員共済は、資産構成比率の目標値が国内債64%、国内株14%、外国債10%、外国株11%、短期資産1%。13年12月に国内債の乖離許容幅を上下10%に倍増。国内株と外国債、外国株はそれぞれ同5%。

<日本私立学校振興・共済事業団>
日本私立学校振興・共済事業団の運用資産は、約3.8兆円。昨年11月末に国内債と貸付金の目標値を計65%から56%に下げ、内外株式と外国債をそれぞれ10%から13%に引き上げた。短期資産は5%で据え置いた。国内債の乖離許容幅を上下9%から同15%に、内外株式と外国債は同3%から同5%に拡大した。

以上、

2014年10月放された日銀とGRIFのWバズーカ砲、円を超円安にして、株価を2万1000円直前まで押し上げた。しかし、日本経済の回復がはかどらず、中国証券暴落ショックの2015年8月をピークに、円高にシフトし、それに連れ、株価も円の動きと一致した動きとなっている。
円高になっている理由は、消費だけ不況という内的要因、米経済明暗・英EU離脱など外的要因があるが、こうしたことは問題の一つにしか過ぎない。
米国のハゲタカ軍団は、日本の年金資金を株式市場に投入させるように、米政府を使いかねてから日本政府に圧力をかけていた。当然、膨大な購入で株価が上がるのは必然、それに加え、もう一つの日銀の金融緩和政策により、為替も大きく円安に振れ、企業業績が大幅に上がるのも必然、こうした2つの必然により、米ハゲタカ軍団は挙って日本株購入に走り、大儲けして満腹状態で、すでに食い逃げして株価が急落させ、そこでも米ヘッジファンドが売り浴びせて巨額利益を上げ、すでに逃げ帰っただけの話。ユダヤ商法である。米国のヘッジファンド含むハゲタカたちにプレゼントしたようなものだろう。

GRIFはポートフォリオに基づき運用する責務があるが、運用を休憩する自由もある。しかし、巨額なだけにその自由は許されず、米ハゲタカの売り浴びせに対し買い支えるという歪な投資活動に陥る。
そうした結果が、GRIFの5.3兆円損であるが、KKRなど3共済も政府のご指導を受け、運用のポートフォリオをGRIFと一緒にしたはずであり、いくら損失が出ているかこわい。

今後の株価は、日本経済が回復しない限り、目前ではすでに為替損で業績を悪化させた任天堂(予想)・デンソーなどの第一四半期の決算が発表されており、大手の業績悪化では株価が下がることはあっても上がることはない。
目先・近い将来含めて株価が大きく上がる要素はほとんどなくなってきている。そうした中で、大きな運用益を上げるには至難の技が必要となろうが、そうした技のリスクは取れない。

180兆円あまりを擁し、債券運用残高では世界最大級のアクティブ運用会社であるPIMCOでも世界経済が低迷している中では運用益は限られ、損失を出し多くの投資家が引き上げたりもしている。
国と日銀は絶対安全と見なされる国債を、こうした年金の運用機関が実質買えなくして、株式を買わせているが、あくまで国民の皆様が長期間拠出し続けている資金である。

0730_04.jpg



 

[ 2016年7月30日 ]
スポンサード リンク
 

 

コメントをどうぞ

関連記事

  • この記事を見た人は以下も見ています
  •  
  • 同じカテゴリーの記事です。
  •   
スポンサード リンク
 


PICK UP


PICK UP - 倒産

↑トップへ