トランプは、目下、北朝鮮攻撃のための時間稼ぎをしてるんじゃないか?
- 2017/05/16
- 01:30
※北朝鮮に映像の著作権があると思われるNHKの放送映像より拝借。アメリカは、北朝鮮を攻撃する先日、旧知の、某大手新聞の幹部のYさんと飲んでいたときのこと。Yさんは、「アメリカは北朝鮮を攻撃しないと思うな」と言う。「まじすか? 僕は、すると思うけど」と言ったのだが、うまそうな鮎の塩焼きが運ばれて来て、そこでこの会話はおしまい。ガツンと金正恩を叩いて欲しいという希望的観測もあるかもしれない、戦争始まる派の自...
もし平壌入りしている世界のジャーナリストが人質にされたら?
- 2017/04/13
- 07:35
人質外交を甘く見てはいけない 米朝の軍事衝突の可能性は、日々高まっているようだ。トランプ政権は空母「カールビンソン」や潜水艦を差し向けている。オーストラリアも協力体制に入っている。 だが、2017年4月15日の、金日成生誕、105年の祝いの取材のために、いま世界からの100人以上、60社ものジャーナリストたちが北朝鮮に招かれて入国しているという。観光客も数多く訪れているようだ。 耳を疑うような話だが……。これが金...
米韓中露日の5カ国を軸とした、北朝鮮への先制攻撃
- 2017/03/11
- 12:22
安易な未来予測は禁物だが… 「現状分析はいいが、予測だけはするな」と言われるように多くのジャーナリストにとって未来予測というのは、常に難題だ。米大統領選挙が良い例で、世界の大手シンクタンクからメディアにいたるまで、こぞってトランプ当選を予測できず、信頼を失墜させたことも、つい先日のことである。世界最先端レベルの予測ですら、その程度なのだ。しかし、エビデンスに基づかない予測をして日銭を稼いでいる占い...
金正男暗殺は、ナゾだらけ…。
- 2017/02/26
- 17:09
まだまだナゾが山積みの金正男暗殺事件から目が離せない。金正男を襲撃した女性が犯行時に着けていた手袋って、どこへいったの? その女性が手を洗った便所からは、VXは見つかってないの? 襲撃した女性が、ホテルでばっさりと髪を切っていたというが、その髪の毛は押収されたの? 普通なら、そろそろ出ても良さそうな捜査情報が、なかなか出てこない……。これってジレンマ。マレーシア政府当局は、今後も、こういう情報を小出し...
居酒屋の熊さん
- 2015/12/29
- 14:28
赤提灯に「熊」がいた 埼玉県にあるドブ川の近くに、小さな赤提灯の一杯飲み屋がある。 当初、この赤提灯の暖簾をくぐるには、二、三軒ハシゴしての相応のアルコールが必要だった。ウラ寂れた雰囲気のある店に入るときは、いつもそうだ。ある種の肝試しである。 予想をはずさず、暖簾をくぐると店のなかから、やっかいそうな店主がこちらを睨んでいる。 「どうする? やめとく?」と思わず連れの女に言ったほどだった。 店...
子供のケンカやイジメに、親が出るのは、どうかとは思うが…
- 2015/10/07
- 03:06
当時の息子 人は一生のうち、自分の身内の作文を読む機会はどれほどあるだろうか? 息子が涙ぐみながら、目の前で書いたその作文の、その一行一行を何度も読んだ。 これが遺書にならなくてよかった、と思いながら……。 親は子に、さまざまなことを求める。しかし本当のところ生きていてくれさえいれば……。元気でいれば……。 それがやはり最も重要なのことなのだ。そのことを生涯忘れまいと誓った。 2013年末のことだった。離...
『徳洲会の功罪』
- 2015/10/03
- 19:00
『徳洲会の功罪』という本を書きませんか? そう切り出した途端に、猪瀬直樹元都知事は、怪訝そうな表情を見せた。 それまで30年も前の企画の話などをしながらの、和やかな猪瀬の表情は、その一言で一変した。 猪瀬のオフィスを訪ねたのは、2014年の11月のことだった。 つまり、朝日新聞が、徳洲会から5000万円を受け取っていた彼の不祥事をスクープしたのが、2013年の11月。その1ヶ月後には、都知事を辞職しており、そこから1...
仙台市のいじめ自殺、献花台はなぜ撤去されるのか?
- 2015/09/23
- 06:43
いじめ事件では、まったくもって同じことが繰り返される。 学校は、何度相談があっても、子供が自殺するまでは大きな問題と受け止めず、明確な被害があって子供が自殺してもなお、いじめは無かったものとするか、済んだものとする。一部の地域住民は、これ以上騒いで欲しくない、迷惑だという反応を示す。 裁判所はいじめと自殺の因果関係が明確でないとする。そしてそのあげく、「自殺した子供が悪かった」などと言う者が現れ...
『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』
- 2015/09/07
- 16:05
ぞくっ、とするシーンがあった。 日本で今年の4月に公開され、2015年の米アカデミー賞の4部門に輝いた『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』。この映画の中で、マイクという尖った有名男優が、サム(サマンサ)という20歳の娘の、心と身体を開いていくシーンがある。 サムは、主人公のリーガンという落ち目俳優の娘。過去の映画主演の栄光にすがりつき、家族をかえりみない父親リーガンを軽蔑し、クスリに手...
軽はずみなネタ提供
- 2015/09/05
- 02:09
大手新聞社に勤務する女装社員を追え! 20年ほど前の話だが、ある大手新聞社の支局に、「女装で出社して仕事をしている男性社員がいる」という噂を聞いた。 しかも、その人はとびきり美しいのだという。当時は、そういう話は珍しかった。しかも大手新聞社である。 僕は、その新聞社の社員名簿やら資料を入手して、そのお顔も拝見したのだが、たしかに美しい。 その話を僕は、知り合いの写真週刊誌と週刊誌、そして女性誌の編集...
大量絶滅と人工知能と、人間の意識
- 2015/09/03
- 00:47
今年、自分にとってインパクトのあった国際的ニュースが2つある。 1つは、6月のFAPのもので、『世界は地球史上6回目の大量絶滅を迎えつつあり、これまでの約100倍のペースで生物種の消滅が進んでいる』という研究論文が発表された』というものだった。『研究は脊椎動物など内骨格をもつ生物の記録や、化石などの歴史的データの解析に基づき、「人類の活動が支配的になる以前の生物種の自然な消滅ペース」と現在の消滅ペース...
面白くなる国政
- 2015/08/31
- 00:15
橋下の離党に「不快感」を示しながら民主党と組む?【大阪市長の橋下氏が、10月に新党を結成する意向を固めたことについて、維新の党の松野代表は記者会見を行い、「寝耳に水で、びっくりしているというのが本音だ」と述べた。 橋下氏は、27日の離党表明会見では、「党を割るような話ではない」と述べていたが、数日で一転する形となった。 松野氏は、会見で、「簡単に党を割らないでほしい」、「橋下氏本人に真意を確認したい」と...
劣等感(コンプレックス)は、乗り越えられるか?
- 2015/08/24
- 15:18
根の深い劣等感は、思いの外やっかいだ。 かつて学歴コンプレックスをテーマに数人で議論したことがある。「自分は中卒だから」、「3流大卒だから」という根の深い劣等感は、どうしたら克服できるのかと、話が弾んだ。 面白かったのは、低学歴劣等感よりも、実力も知識も足りないのに、たかだか慶應や早稲田レベルの大学を出たということだけで優越感を持っている使えないサラリーマンの例だった。こういう連中は学歴を武器にし...
事実を伝えるということ
- 2015/08/11
- 16:46
ジャーナリスト寺澤有の手がけた『神様でも間違う』(黒木昭雄著)のことを書く中で、昔、僕が寺澤のことを書いたことに触れたのだが、実際に、どんなふうに書いたのかが気になってきて、その22年前の資料をあれこれ引っ張り出して読んでいるうちに、これもまた貴重な記録だなと思い始め、寺澤有を紹介した記事を再録したくなった。当たり前なんだが、彼はまだ、すごく若い。 当時、僕は、東京の新富町にあったプロダクション...
元警察官ジャーナリスト、黒木昭雄が追った未解決事件
- 2015/08/10
- 12:44
『神様でも間違う』 3年前の2012年に、ジャーナリストの寺澤有から一冊の本が送られてきた。 その本、『神様でも間違う』(インシデンツ刊)は、元警察官の黒木昭雄(故人)によるミステリー作品だった。市民の味方のはずの警察が、一方でどういう体質なのかが、よくわかる秀作だった。 黒木昭雄と言えば、岩手県の17歳の女の子が殺害された事件を徹底して取材し、岩手県警の捜査の問題を訴えている最中に、不審死を遂げた元警...
【シャブを打つのは、悪いに違いないが……】
- 2015/06/01
- 22:44
※撮影/水野竜也/このカラフルなMDMAが身体を蝕んでいく【麻薬密売組織の壊滅に挑む麻薬捜査官】「相手が、どこから電話しているのかは、実際にわかりませんからね」 その麻薬取締官(マトリ)の幹部、捜査企画課長の坂田勝弘は、そう答えた。 7年ほど前、国際犯罪対策をテーマに、舛添要一(当時、厚生労働大臣)にインタビューしたり、海上保安庁の臨検に同行したりしていたときのことである。麻薬といえば、やはりマトリを...
北朝鮮の核武装について、もっと報道せよ!
- 2015/05/28
- 19:16
【北朝鮮の核武装はパーフェクトか?!】 日本では、ここ数年、北朝鮮の経済力や政情の不安定さから「北朝鮮のミサイル発射は恫喝にすぎない」とか、「核実験はどうせダイナマイトを爆発させた偽装だろう」、「実戦配備はできない」などといった楽観論が散見された。国会議員や著名なジャーナリストにも、そういう発言が見られた。 しかし大方の希望的観測は外れ、北朝鮮は人工衛星の打ち上げに成功。弾道ミサイルも見事に開発...
「よど号」乗っ取り犯人の原稿だった
- 2015/05/17
- 10:28
【会社が家宅捜索を受けた】 1980年代の終わりのことだった。会社に出社すると、休みの間に警察の家宅捜索が入ったということで社内が騒然としていた。やがてそれは、社長の話から、連合赤軍によるハイジャック事件(「よど号」乗っ取り事件)と関係があることがわかる。会社は、北朝鮮に渡った犯人から密かに原稿を受け取り、それを出版していた。そのことがあってから僕のところには、何年も、公安が訪ねてくるようになった...
朝鮮総連の報道タブー
- 2015/05/06
- 01:49
【約40年続いた、朝鮮総連の報道タブー】 日本における、言論、あるいは報道における「朝鮮総連タブー」あるいは「朝鮮タブー」というものは、戦後、少なくとも約40年以上あったと考えられる。 これはとても乱雑な表現に思われるかもしれない。だが、実際に、在日韓国人や在日朝鮮人の犯罪、あるいは朝鮮総連、民団などの犯罪に対しては、テレビや新聞などでは積極報道しないという自主規制が続いてきた。その経過には朝鮮総...
【過激きわまる市民モンスターたち】〜
- 2015/04/25
- 02:20
言論のタブーに挑むとは、どういうことか?(3)【過激きわまる市民モンスターたち】「北朝鮮のスパイ養成機関、朝鮮学校を日本から叩き出せ。戦争中、男手がないところ、女の人をレイプして虐殺して奪ったのがこの土地。日本人ぶち殺して、ここの土地を奪ったんやないか。約束というものは人間同士がするものなんですよ。人間と朝鮮人では、約束は成立しません」 2009年末。京都市の公園が不法に朝鮮学校に占拠されていると...
【雑誌記事だけで、何をどう判断するか】〜
- 2015/04/16
- 23:23
言論のタブーに挑むとは、どういうことか?(2)【雑誌記事だけで、何をどう判断するか】 1994年に、「週刊文春」において小林峻一による「JR東日本に巣くう妖怪』という連載記事が掲載された。 これは、元革マル派の松崎明によってJR東日本が支配されているとする疑惑をルポしたもので、JR東日本が、この記事に対抗してキヨスクで販売を拒否して話題になった。その結果、「週刊文春」が「お詫び」を掲載し和解が成立。これ...
【田原総一朗流のタブーの壊し方】〜
- 2015/04/12
- 02:34
言論のタブーに挑むとは、どういうことか?(1)【田原総一朗流のタブーの壊し方】 日本におけるテレビ放送の中で、討論を通じて数多くのタブーに挑んだのは田原総一朗だったと真顔で言うと訝しそうな顔をする人がいる。 田原は自分本位であるというような意見と田原がタブーを破ったというのは言い過ぎではないかというような指摘である。 だが『朝まで生テレビ!』のような番組はそれまでは存在しなかった。20代後半のころ...
複眼を持った冷静な報道が、日本人の思考を回復させる
- 2015/04/08
- 13:17
【政治家は、マスコミを利用するもの】 『報道ステーション』(テレビ朝日系)で、2015年3月27日、安倍首相の外交姿勢を批判したのちに番組降板となった元経産省の古賀茂明が物議をかもした。テレ朝が謝罪したものの真相は何も見えない。どこまで古賀に証拠があるかは分からないが、ここまで拳を振り上げた以上、古賀が官邸とテレ朝を敵にまわして刺し違えたほうが、後味がいい。所詮、『報道ステーション』も、多くの視聴...
伝える人がいなければ、何もわからなくなる
- 2015/03/24
- 23:09
報道はどうあるべきか(2) 【伝える人がいなければ、何もわからなくなる】 IS(Islamic State、自称イスラム国)と日本の人質交渉が最悪の結果を迎えた直後から、交渉方法の是非が問われた。2月中旬には、外務省によるジャーナリストの渡航規制に賛同する声が無視できないレベルに達し、ネットでは匿名の主たちがマスコミならぬ「マスゴミ」と呼んで気勢を上げていた。「ジャーナリスト? なにか勘違いしていませんか? 知...
国民が総政治化するとき
- 2015/03/24
- 23:03
報道はどうあるべきかが、ますます問われている。 「報道記者の原点」という本の紹介をかねて、書いた。報道はどうあるべきか?(1)【朝日の社長は、極右の恫喝によって謝罪したのか?】 「従軍慰安婦論争」は、昨年9月に朝日が誤報を認めて、社長自らが記者会見によって謝罪した日にターニングポイントを迎えた。その動きを捉えて一部の海外メディアが「危険な日本の右翼が戦史を書き換えさせようとしている」という、まる...
マスコミが争うより、手を組む方が怖い
- 2015/03/24
- 06:10
今から26年前、高知県の出版社に勤務していたとき、「NHKの記者の不祥事に関する記事を書こうとしたらデスクからボツにされた」と、友人の新聞記者が憤慨していた。 新聞社が結託してNHKの不祥事を隠したのだという。 そんなこと、あるはずないだろ、と最初は耳を疑った。 NHKの記者が泥酔して車を運転して事故をおこしたうえ、被害者のタクシーの運転手を引きずり出して踏んだり蹴ったりして逮捕された。その件を記...