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関西弁を話す必要性
2015 - 06/24 [Wed] - 01:01
そういう意味では、関西より西の地方の出身者の方たちは、自分の方言を無理して捨ててまで関西弁をいち早くマスターしようという気持ちがあまりないのかもしれませんね。「お互い方言なんだから、別にあんなクセの強い関西弁を無理に真似る必要もない」と、ある意味割り切った部分もあるのかもしれません。そのため関西弁をなかなか喋らないのかもしれません。
私も関西の地元出身者ではないので、正直言って、関西弁そのものはあんまり好きではありません(笑)。ただ、そうは言ってももうずいぶんと長いこと関西に住んでいますので、もちろんベタベタな関西弁で喋れ、と言われればしゃべることはできます。でも基本的に関西弁は「下品」だと思っているので(笑)、普段の仕事ではできるだけ標準語っぽくしゃべるように心がけています。
だったら、先ほどの新聞記事にあったように「関西弁をしゃべる必要性はないのでは?」という話になるわけですが、ところが、やっぱり「郷に入っては郷に従え」ではありませんが、TPOによっては関西弁をしゃべるととても効果的な事が多いのです。なのでそういった場面ではわざと積極的に関西弁を使います。
では、どういった場面だと関西弁をしゃべるのが効果的でしょうか?
私の経験から言えば、だいたい3つあります。1つ目は、まあだいたいご想像はつくと思うのですが、関西地方の友達とプライベートでしゃべる時ですね。これは関西弁以外の言葉で会話をしていると、会話になりません。新聞記事にも書いてあったのですが、関西弁というのは「テンポよく、掛け合うようにしゃべる」ことが会話をはずませるコツです。
そして、話にオチを付ける、笑いを心がける、というのは関西における会話の暗黙のルールのようなもので、そのルールに沿った会話を行わなければ友達から「おもろないヤツ」というレッテルを貼られてしまって、遊びに誘われなくなる恐れすらあります。なので、そういう友達同士の会話を弾ませるためには、やはり関西弁がとても有効なんです。というか、関西弁で会話をしないと会話にならないんです。
また関西弁には、大雑把に言って、京都、大阪、神戸辺りで微妙に語尾の使い方が違っていて、これらの語尾を適当に使い分けることによって、話している内容に実にいろんな表情をつけることができます。優しくなにかを言いたいときには神戸風に「やん」と語尾につけたり、逆にわざとキツめに言いたいときには「やんか!」「やろ!」と大阪風につければいいし、目上の人などに親しみをもちつつ失礼のないように喋りたいときには「してはる」「してはりますか」と京都風に言ったりすれば、場面に応じて豊かな表現ができるのです。
他の地方では言葉が違う人が日常で交わることはそれほどないかもしれませんが、関西では、特に京阪神間では文化の異なる地域がすぐそばに存在していて相互に交わる機会が多いため、この3つの地域の言葉を混在して使ってもそれほど違和感を感じないのです。そういう意味では、状況に応じて各地域の言い回し方を使うのはとても便利です。
そして2つ目は、仕事でそれほど親しくない方とお話する場合です。関西弁をお話になるお客さんなどと会話をする場合、標準語で受け答えするよりも、やはり関西弁で受け答えするほうが初対面であっても場が和み、そして会話が弾みやすくなるのです。
関西弁はかしこまった印象を聞く人に与えず、それでいて、言葉を選べばわりと相手をうまく持ち上げるような会話もし易いので、ビジネスの場面では関西弁を使うのがものすごく効果的です。特に今の私の仕事のように、商店街のお店のおっちゃんなどと話す機会が多い仕事をしていますと、関西弁で喋らないと会話になりません(笑)。
そして最後の3つめ。これは私が時々使うビジネスでの会話テクニックですが、普通にしゃべっている時には標準語に軽めの関西弁を混ぜながらしゃべるのですが、「ここはとても重要なポイント」「ここを間違って理解してはいけない!」「これは絶対にやっちゃいけない」といった、相手にしっかりと理解して欲しいポイントについて、わざとガラの悪い関西弁を使います。
これはなぜかといえば、まず普段普通にそれなりに気を使ってしゃべっている会話の中で、そういったガラの悪い関西弁をしゃべると相手がこっちの会話のトーンの変化に「ハッ」として、しゃべっている内容がより強く印象に残りやすいからですね。そしてもうひとつは、いくらガラが悪いと言っても、そこは相手も関西弁をしゃべる方なので、標準語できつく言うより、関西弁できつい表現を言う方が相手に受け入れてもらいやすいからです。
つまりこっちの本心としては、ビシッと厳しく言いたいわけなんですが、そこで標準語で厳しく言ってしまうと関西の方には「なんや、こいつ、エラソーに言いやがって。何様のつもりや」という反発を買いやすいわけです。ところが関西弁でガラの悪い言葉を端々に混ぜながら、やや品のない口調で厳しいことを伝えてあげると、口調が急に変わることでちょっと吉本の「お笑い」っぽく聞こえるために相手も心のガードを下げてくれ、そしてこっちがざっくばらんなしゃべり口調になるので、相手も「ああ、いまこの人は飾り気なしの本音を伝えたいんやな」という気持ちを汲み取ってくれやすくなるのです。
まあ、こういった効果は関西弁に限らずどんな方言でも同じようなことは言えると思います。ただ、他の地方ではテレビのキャスターがニュース番組で方言を使ってしゃべることはほとんどないと思いますが、関西地方ではキャスターですら関西弁を使うのが当たり前なのです、ですから、ほかの地方では「地元方言vs標準語」というのは、わりと日常の色んな所でありえる話だと思うのですが、こと関西においては日常において「関西弁vs標準語」という状況がほとんどありえない状況なのです。
なので他の地方以上に、日常の会話の中で意識的に関西弁を使う効果というのは、会話の相手との垣根を下げて親近感を高めるためには大きいのです。まあそういう理由もあって、私自身は関西弁を使っていますし、敢えて言えば、それが「関西弁をしゃべる必要性」ですかね(笑)。
最近の新聞を読んでいますと、関東から関西へ転勤してきたという記者さんが「関西弁を真似てしゃべろうとするんだけど、すぐに『エセ関西弁』と見破られてしまう。どうしてだろう?」と書いていました。面白いことを書くもんですね(笑)。
私の学生時代などの経験を振り返ってみますと、関西より東から来た人は比較的早い時期から関西弁を真似ようとする傾向があります。で、やはりイントネーションや語彙などが変なので、とても違和感のあるおかしな関西弁をしゃべります(笑)。一方関西より西の出身の方は、関西に来てもそれほど無理に関西弁をしゃべろうとはせず、ご自分の出身地の言葉と関西弁が徐々に混在しながら、長く住むにつれて関西弁のウェートが高まっていくような印象が強いです。
そういう意味では、関西より西の地方の出身者の方たちは、自分の方言を無理して捨ててまで関西弁をいち早くマスターしようという気持ちがあまりないのかもしれませんね。「お互い方言なんだから、別にあんなクセの強い関西弁を無理に真似る必要もない」と、ある意味割り切った部分もあるのかもしれません。そのため関西弁をなかなか喋らないのかもしれません。
私も関西の地元出身者ではないので、正直言って、関西弁そのものはあんまり好きではありません(笑)。ただ、そうは言ってももうずいぶんと長いこと関西に住んでいますので、もちろんベタベタな関西弁で喋れ、と言われればしゃべることはできます。でも基本的に関西弁は「下品」だと思っているので(笑)、普段の仕事ではできるだけ標準語っぽくしゃべるように心がけています。
だったら、先ほどの新聞記事にあったように「関西弁をしゃべる必要性はないのでは?」という話になるわけですが、ところが、やっぱり「郷に入っては郷に従え」ではありませんが、TPOによっては関西弁をしゃべるととても効果的な事が多いのです。なのでそういった場面ではわざと積極的に関西弁を使います。
では、どういった場面だと関西弁をしゃべるのが効果的でしょうか?
私の経験から言えば、だいたい3つあります。1つ目は、まあだいたいご想像はつくと思うのですが、関西地方の友達とプライベートでしゃべる時ですね。これは関西弁以外の言葉で会話をしていると、会話になりません。新聞記事にも書いてあったのですが、関西弁というのは「テンポよく、掛け合うようにしゃべる」ことが会話をはずませるコツです。
そして、話にオチを付ける、笑いを心がける、というのは関西における会話の暗黙のルールのようなもので、そのルールに沿った会話を行わなければ友達から「おもろないヤツ」というレッテルを貼られてしまって、遊びに誘われなくなる恐れすらあります。なので、そういう友達同士の会話を弾ませるためには、やはり関西弁がとても有効なんです。というか、関西弁で会話をしないと会話にならないんです。
また関西弁には、大雑把に言って、京都、大阪、神戸辺りで微妙に語尾の使い方が違っていて、これらの語尾を適当に使い分けることによって、話している内容に実にいろんな表情をつけることができます。優しくなにかを言いたいときには神戸風に「やん」と語尾につけたり、逆にわざとキツめに言いたいときには「やんか!」「やろ!」と大阪風につければいいし、目上の人などに親しみをもちつつ失礼のないように喋りたいときには「してはる」「してはりますか」と京都風に言ったりすれば、場面に応じて豊かな表現ができるのです。
他の地方では言葉が違う人が日常で交わることはそれほどないかもしれませんが、関西では、特に京阪神間では文化の異なる地域がすぐそばに存在していて相互に交わる機会が多いため、この3つの地域の言葉を混在して使ってもそれほど違和感を感じないのです。そういう意味では、状況に応じて各地域の言い回し方を使うのはとても便利です。
そして2つ目は、仕事でそれほど親しくない方とお話する場合です。関西弁をお話になるお客さんなどと会話をする場合、標準語で受け答えするよりも、やはり関西弁で受け答えするほうが初対面であっても場が和み、そして会話が弾みやすくなるのです。
関西弁はかしこまった印象を聞く人に与えず、それでいて、言葉を選べばわりと相手をうまく持ち上げるような会話もし易いので、ビジネスの場面では関西弁を使うのがものすごく効果的です。特に今の私の仕事のように、商店街のお店のおっちゃんなどと話す機会が多い仕事をしていますと、関西弁で喋らないと会話になりません(笑)。
そして最後の3つめ。これは私が時々使うビジネスでの会話テクニックですが、普通にしゃべっている時には標準語に軽めの関西弁を混ぜながらしゃべるのですが、「ここはとても重要なポイント」「ここを間違って理解してはいけない!」「これは絶対にやっちゃいけない」といった、相手にしっかりと理解して欲しいポイントについて、わざとガラの悪い関西弁を使います。
これはなぜかといえば、まず普段普通にそれなりに気を使ってしゃべっている会話の中で、そういったガラの悪い関西弁をしゃべると相手がこっちの会話のトーンの変化に「ハッ」として、しゃべっている内容がより強く印象に残りやすいからですね。そしてもうひとつは、いくらガラが悪いと言っても、そこは相手も関西弁をしゃべる方なので、標準語できつく言うより、関西弁できつい表現を言う方が相手に受け入れてもらいやすいからです。
つまりこっちの本心としては、ビシッと厳しく言いたいわけなんですが、そこで標準語で厳しく言ってしまうと関西の方には「なんや、こいつ、エラソーに言いやがって。何様のつもりや」という反発を買いやすいわけです。ところが関西弁でガラの悪い言葉を端々に混ぜながら、やや品のない口調で厳しいことを伝えてあげると、口調が急に変わることでちょっと吉本の「お笑い」っぽく聞こえるために相手も心のガードを下げてくれ、そしてこっちがざっくばらんなしゃべり口調になるので、相手も「ああ、いまこの人は飾り気なしの本音を伝えたいんやな」という気持ちを汲み取ってくれやすくなるのです。
まあ、こういった効果は関西弁に限らずどんな方言でも同じようなことは言えると思います。ただ、他の地方ではテレビのキャスターがニュース番組で方言を使ってしゃべることはほとんどないと思いますが、関西地方ではキャスターですら関西弁を使うのが当たり前なのです、ですから、ほかの地方では「地元方言vs標準語」というのは、わりと日常の色んな所でありえる話だと思うのですが、こと関西においては日常において「関西弁vs標準語」という状況がほとんどありえない状況なのです。
なので他の地方以上に、日常の会話の中で意識的に関西弁を使う効果というのは、会話の相手との垣根を下げて親近感を高めるためには大きいのです。まあそういう理由もあって、私自身は関西弁を使っていますし、敢えて言えば、それが「関西弁をしゃべる必要性」ですかね(笑)。
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