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終末期の抗菌薬投与は「延命治療」なのか?

2024/11/12
廣橋 猛(永寿総合病院)

waranyu/stock.adobe.com

 皆さん、こんにちは。

 先日、緩和ケア病棟に入院している進行がん患者の家族から、「先生、母が熱で眠れないようなんです。痰も絡んで苦しそうです。でも、延命治療は望んでいないので、抗菌薬は使わないのでしょうか?」と聞かれました。

 皆さんも似たような経験をお持ちではないでしょうか。「延命治療はしない」と言う患者に、抗菌薬の使用をためらったことはありませんか?

著者プロフィール

廣橋猛(永寿総合病院 がん診療支援・緩和ケアセンター長)●ひろはし たけし氏。2005年東海大学医学部卒。三井記念病院内科などで研修後、09年緩和ケア医を志し、亀田総合病院疼痛・緩和ケア科、三井記念病院緩和ケア科に勤務。14年2月から現職。また、病院勤務と並行して、医療法人社団博腎会野中医院にて訪問診療を行う二刀流の緩和ケア医。日本緩和医療学会では理事として、緩和ケアの広報、普及啓発、専門医教育などの活動を行っている。「がんばらないで生きる がんになった緩和ケア医が伝える『40歳からの健康の考え方』(KADOKAWA)」、「緩和ケア医師ががんになって分かった『生きる』ためのがんとの付き合い方(あさ出版)」など執筆多数。

連載の紹介

廣橋猛の「二刀流の緩和ケア医」
東京下町で病棟、在宅と2つの場の緩和医療を実践する「二刀流」の緩和ケア医、廣橋氏が癌医療や終末期医療、在宅ケアの現状や問題点を綴りながら、患者さんが病院から在宅まで安心して過ごせる医療とケアについて考える。本人のオフィシャルX(旧ツイッター)アカウントはこちら

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