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2007年10月 9日 (火)

なぜ、はてな界隈では「東京在住の大阪人」と「大阪出身の東京人」の微妙な違いについて、きちんとした論議が一度としてなされないのだろうか。

 それは、きっと論議しても何も生まれないからでしょうね。すみません、暇なもので。リア充がうまくできない駄目人間なので、たまの休みは何していいかわかりません。そんなわけでこんなタイトルを書いてしまいました。出来心なんです。もうしません。ちなみに、私が思わず読んでしまうエントリのタイトルって、こんな感じです。思わず何が書いてるんだろうとクリックしてしまいます。はてブ144usersという感じです。すみません。言い過ぎました。でも、こういうのブログ的な言葉使いだなあ、と思うんですがどうでしょう。

 見切り発車ですけど、大阪ネタなど書いてみます。なんだよ、と思わなかったやさしいみなさん、しばらくお付き合いを。私、東京で20年、大阪で20年。ちょうど半分ずつ2つの都市で暮らしてます。自分でも大阪人か東京人かがようわからんようになるんですね。話す 言葉は東京言葉。でも、イントネーションは関西。話すと初対面の人でも、「あっ関西ですか」なんて言われる感じ。タクシーの中で話すと、百発百中です。そんでもって「東京は真ん中に皇居があるから道が複雑ですねえ、大阪はわりと碁盤の目でね、運転手さんも大変でしょ」みたいな話題。百回以上してるなあ。

 「さのさあ、そこの部分はさあ、そうじゃなくてさあ、前も言ったじゃん。覚えてるよねえ」という言葉を関西イントネーションで話すと、私になります。こうしてあらためて書いてみると、けっこうやな奴ですね。ボイスレコーダーで聞く自分の声、ものすごくいや。大阪の人から電話がかかってきて、普段の調子で話すと「なんやお前、きしょいなあ。東京に身売りしやがって。」みたいに罵倒されてしまいます。でもって、大阪弁で話し始めると、こんどは会社の人たちの耳がダンボに。

 大阪の友達が東京に来て、コンビニで弁当を買ったときの話。大阪の友達が「これ、ぬくめてもらえますか」。コンビニの店員がきょとんとしてました。大阪では「あたためる」は「ぬくめる」と言います。「あたたかい」は「ぬくい」です。だから「ぬくいコーヒー」は「ぬるいコーヒー」ではありません。その友達と喫茶店に行ったとき、「すみませんレスカひとつ」。ウェイトレスがきょとんとしてました。「レスカ」は「レモンスカッシュ」ですね。「アイスコーヒー」は「レイコー」です。

 大阪の喫茶店にて。「おねえちゃん、フレッシュある?」と客。なんだと思いますか。コーヒーのミルクのことですね。これは、もしかすると大阪だけじゃないかも。ちなみに、このフレッシュ、アメリカでは使っちゃ駄目ですからね。freshは、俗語で精子を意味します。ついでに、もうひとつ。大阪ネタじゃないけど。スジャータって商品ありますよね。あれの名前の由来。お釈迦さん、つまりブッダが断食修行をしていて、もう空腹で死にそうだった時、乳粥をブッダに差し出した心優しい娘さんがいたんですね。それがスジャタさん。そんなわけで、キャッチコピーが褐色の恋人。

 大阪の人は、けっこう気軽に他人に話しかけます。私が天満橋の蓬莱で定食をひとりで食べていたら、となりのおばちゃんが話かけてきて、「にいちゃんな、これ半分食べてんか。おばちゃんこんなに食べられへんわ。若いし、体でかいから、な、な」。食べる私も私ですけどね。

 大阪名物串カツ屋の話。立ち飲み形式のね。混んできたら、店のおばちゃんが「ちょとお兄ちゃん、ダークダックスしてんか」。体を斜めにするんですね。ダークダックスみたいに。そしたら、お客さんが入れるでしょ。これは、ずいぶん前に糸井さんとこにメールで投稿したネタですね。知ってる人はいるかも。まだアーカイブ、残ってるのかな。あれ、私です。

 大阪の人は東京をライバル視しますけど、東京の人はそれほどでもないですね。他の地方の人は、そんな大阪人を冷ややかに見ているようですね。仙台で営業の仕事をしていた大阪の友達は、大阪弁をなくすのに大変だったそうです。彼曰く、大阪人は詐欺師というイメージが現地にはあるそうですわ。しょぼーん、ですね。

 この手の大阪もの、中島らもさんが圧倒的に面白かったなあ。『西方冗土 カンサイ帝国の栄光と衰退』(参照)とか、むさぼるように読んだもの。大阪には中島らもがいる、と誇らしげに言う大阪人、多かったし。私は、中島さんが本当に書きたかった小説や演劇はあまり読んだり見たりしない、中島さんにとってはあまりありがたくない読者でしたけど、もう大阪にはらもさんはいないと思うと、さみしい気分になります。そういう意味では、やっぱり私、「東京在住の大阪人」なのかもね。

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コメント

大阪のイントネーションで標準語を喋ると浜村淳ぽくなるはずなので、きしょくないはずです。
だからあなたは大阪の発音ではないのでしょう。
発音を捨てたらもう大阪人じゃないと思うので、大阪出身の東京人なんじゃないの。

投稿: | 2007年10月 9日 (火) 18:39

それがですね、標準語ではなくいわゆる東京弁というか横浜弁というか、そういう感じなんですね。さあ、さあ、じゃん、じゃん、言うやつです。でも、確かに、もうどっちか分からなくなるんですよね。そのへんのことは「I LOVE OSAKA」というエントリで書きましたので、よかったら。
http://mb101bold.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/i_love_osaka.html

投稿: mb101bold | 2007年10月 9日 (火) 18:59

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